57 / 63
最終章:大魔王討伐
第56話 魔術師として
しおりを挟む
魔王城五階の最奥で、仕掛けが施された大広間に突き当たった。四人が大広間に入った途端、入口が固く閉ざされる。そして室内に落とされた影から次々と魔物が現れた。
ドロリスはいたって冷静な様子だ。
「凝った仕掛けからして、ここが中間地点のようだな」
ソチネはあたりを見回し、汗を一筋垂らす。
「手ごわい魔物ばっかりね。それに、ここを突破するには高度な仕掛けを解く必要がある。でも悠長に謎解きをする時間も余裕も魔物たちは与えてくれない。ふうん。厄介じゃない」
リヴィルとドロリスが魔物を倒しに行く中、ソチネは朝陽に近寄り、ニパッと笑った。
「じゃ、仕掛けはアサヒに任せるねー!」
「えっ、僕ですか? ソチネさんではなく?」
「仕方ないじゃない」
仕掛けを解くためには、複雑で巨大な魔法陣を展開しなければいけないのだとソチネは言った。ソチネが描くのが一番手っ取り早いのだが、部屋に湧き続ける手ごわい魔物の相手を二人だけに任せるのはさすがに負担が大きすぎる。ソチネも戦闘に加わる必要があるので、謎解きをする仕事を朝陽に任せたいらしい。
緊張と不安が入り混じるものの、こんなに重大な大仕事を任せてもらえたことが誇らしかった朝陽は、ガクガク震えながらも力強く頷いた。
「が、頑張ります!」
「ありがとう! アサヒならきっとできるわ! 魔物がアサヒの邪魔をしないように、私たちも精一杯戦うから!」
魔物の悲鳴や仲間の雄たけびが響き渡る空間で、朝陽は深く息を吸った。
(この部屋のどこかに、六階に繋がる階段が隠されているはずだ。おそらく強い魔法か魔術が使われている。それを破れるくらい強力で、かつこの広い空間全てに行き届く広範囲の魔法陣を描かなきゃいけない……。なるほど、これは大変だぞ)
魔術師ソロモンの魔術書に、魔族の魔術を打ち破る魔法陣があったことを覚えていた朝陽は、それをベースに自分なりにアレンジを考える。
(もっと力を強めるために、術式をより強いものに書き換えよう。それと儀式に使う薬草の量の調整と、魔法陣を展開するために使う魔法スクロールを自作して……。儀式の範囲を広げるために、魔法陣を四つ描き足そう。あとはペンタクルを――)
時たま、魔物が朝陽に攻撃をしかけてきたり、魔物が放った飛び道具が飛んで来たりした。
朝陽はペンを走らせながらそれらをヒョイと躱し、苦笑いをする。
(毎日ソチネさんの突進を避けてたのが、こんなところで活かされるなんて)
魔法陣の案は固まった。あとは魔法陣を描き、儀式を始めるだけだ。朝陽は大慌てで儀式の準備を進めた。
一時間……二時間……朝陽が巨大な魔法陣を描き上げるまで、ソチネたちは休む間もなく戦い続けた。その間、メンバーの誰もが、急かすようなこともしなければ、弱音を漏らすこともしなかった。
六時間が経ってやっと、朝陽が魔法陣を完成させた。集中力と魔力をがっつり使ったのか、朝陽は汗だくになって肩で息をしている。しかし一時も休まず、朝陽は「水星の第五」ペンタクルを掲げて呪文を唱えた。
「トヴィ・スィム・ドクァ・ラムルァ・ボクノァ・パスパ・ヨルムティ・シトリー・ヒムァイ・ビェムアウ・テァラト・タハマ・ス」
ペンタクルが光を放ったタイミングで、朝陽完全オリジナルの魔法スクロール「無影」を勢いよく広げた。
魔法陣が発動した瞬間、大広間が静寂に包まれる。
「え……?」
戦っていた仲間たちは、湧き続ける魔物の波がピタリと止んだことに動揺しているようだった。
仲間の視線が、消滅しつつある魔法陣の中央に立っている朝陽と、さきほどまでなかった階段に向けられる。
「儀式……成功したのね……」
ソチネの言葉を聞き、ドロリスとリヴィルは深いため息を吐き壁にもたれかかった。ソチネもその場にへたり込み、パンパンになっているふくらはぎを揉みほぐした。
そんな彼らを、朝陽は一人ずつケアしていく。
「お待たせしてすみませんでした……。ソチネさん、大きなケガはありませんか?」
「うん、さっき自分で治癒したから大丈夫よ。アサヒは大丈夫?」
「僕は皆さんに守ってもらってたんで無傷です」
ソチネはにっこり笑い、朝陽の腕にしがみつく。
「ねえ、今日はここで休憩をたっぷり取りましょ」
「そうですね。今日はみなさんに無理させちゃいましたし、存分にお休みください。あとは大魔王の間に直行するだけですし」
ホールドされた腕を引き抜こうと悪戦苦闘している朝陽が何気なくそんなことを言ったので、ソチネは目を瞬いた。
「アサヒ、何言ってるの? ここはまだ中間地点よ。大魔王までに倒さなきゃいけない敵はたぁっぷりいるの」
二人の会話を聞いていたリヴィルは呆れてため息を吐き、ドロリスは無表情で朝陽を凝視していた。
仲間の視線に気付いた朝陽は、「あっ」と唇に指を添える。
「どうしてこんな変な雰囲気なのかと思ったら。すみません、言い忘れていました」
「……?」
朝陽は、先ほど現れたばかりの階段を指さし、サラッと言った。
「繋げときました。ここと、大魔王の間――つまり目的地に」。
ソチネは勢いよく立ち上がり、朝陽が描いた魔法陣の痕跡に目を凝らした。
「……アサヒ、あなた……。え? 嘘、あなたって子はほんとに……」
息を呑むソチネに、リヴィルとドロリスが尋ねる。
「ソロモン。アサヒが一体何をしたのか、私たちにも教えろ」
「きっとまた無茶をしたんだろう」
ソチネは、そこらへんに落ちていた魔物の骨で魔法陣の痕跡をなぞる。
「複数の魔術が複雑に絡み合っているわね……。結論から言うと、アサヒは隠された階段を見つけ出し、その階段を最上階まで直通のものに作り変えてしまった。それに……この空間に無限湧きしていた魔物を消滅させたのもアサヒだわ。変わった魔術が練り込まれてる……」
「あっ、初めて完全オリジナルの魔法スクロール作ってみたんです! この部屋の魔物は影から湧いていたんで、影を無くせば湧かないだろうなーと思いまして」
照れくさそうに頭を掻きながら応える朝陽。
ソチネがボソッと呟く。
「私、こんな魔術教えてない」
そして朝陽の胸ぐらを掴み、ぐあんぐあん揺らした。
「あなた、私以外の魔術師に教わってるでしょ!! こっ、この浮気者おぉおぉっ!!」
「へっ!? そんなわけないじゃないですか!!」
「じゃあどうしてこんな魔法陣描けたの!? 私が教えてないものばっかり!!」
「えっ、えっと。え。いや、だって」
考えがまとまらないまま、朝陽はとりあえず説明しようとした。
「無限湧きする魔物と戦うの大変そうだったし、この調子で地道に進んでたら、さすがのみなさんでもヘロヘロになっちゃうなーって思ったから……」
「思ったから?」
「この魔法陣を作りました」
ソチネはぎこちない笑みを貼り付け、リヴィルに声をかける。
「ねえリヴィル。昔の私もこんな感じだったの?」
「己の偉業に気付かないところがそっくりだ。天賦の才を持つ者は皆このような感じなのだろう」
ドロリスも、とんでもないことをしているのに全く自覚がない朝陽に呆れ、クスクス笑っている。
「あの魔法陣、発表すれば世界が震撼するだろうな。大魔王城で通用したとなれば猶更だ」
朝陽にとっては、喜んでもらえると思ってやっただけのことだったのだが、仲間は喜ぶよりも驚きや感心の方が大きかったようだ。期待していた反応ではなかったのが少し残念で、朝陽は不満げに唇を尖らせた。
ドロリスはいたって冷静な様子だ。
「凝った仕掛けからして、ここが中間地点のようだな」
ソチネはあたりを見回し、汗を一筋垂らす。
「手ごわい魔物ばっかりね。それに、ここを突破するには高度な仕掛けを解く必要がある。でも悠長に謎解きをする時間も余裕も魔物たちは与えてくれない。ふうん。厄介じゃない」
リヴィルとドロリスが魔物を倒しに行く中、ソチネは朝陽に近寄り、ニパッと笑った。
「じゃ、仕掛けはアサヒに任せるねー!」
「えっ、僕ですか? ソチネさんではなく?」
「仕方ないじゃない」
仕掛けを解くためには、複雑で巨大な魔法陣を展開しなければいけないのだとソチネは言った。ソチネが描くのが一番手っ取り早いのだが、部屋に湧き続ける手ごわい魔物の相手を二人だけに任せるのはさすがに負担が大きすぎる。ソチネも戦闘に加わる必要があるので、謎解きをする仕事を朝陽に任せたいらしい。
緊張と不安が入り混じるものの、こんなに重大な大仕事を任せてもらえたことが誇らしかった朝陽は、ガクガク震えながらも力強く頷いた。
「が、頑張ります!」
「ありがとう! アサヒならきっとできるわ! 魔物がアサヒの邪魔をしないように、私たちも精一杯戦うから!」
魔物の悲鳴や仲間の雄たけびが響き渡る空間で、朝陽は深く息を吸った。
(この部屋のどこかに、六階に繋がる階段が隠されているはずだ。おそらく強い魔法か魔術が使われている。それを破れるくらい強力で、かつこの広い空間全てに行き届く広範囲の魔法陣を描かなきゃいけない……。なるほど、これは大変だぞ)
魔術師ソロモンの魔術書に、魔族の魔術を打ち破る魔法陣があったことを覚えていた朝陽は、それをベースに自分なりにアレンジを考える。
(もっと力を強めるために、術式をより強いものに書き換えよう。それと儀式に使う薬草の量の調整と、魔法陣を展開するために使う魔法スクロールを自作して……。儀式の範囲を広げるために、魔法陣を四つ描き足そう。あとはペンタクルを――)
時たま、魔物が朝陽に攻撃をしかけてきたり、魔物が放った飛び道具が飛んで来たりした。
朝陽はペンを走らせながらそれらをヒョイと躱し、苦笑いをする。
(毎日ソチネさんの突進を避けてたのが、こんなところで活かされるなんて)
魔法陣の案は固まった。あとは魔法陣を描き、儀式を始めるだけだ。朝陽は大慌てで儀式の準備を進めた。
一時間……二時間……朝陽が巨大な魔法陣を描き上げるまで、ソチネたちは休む間もなく戦い続けた。その間、メンバーの誰もが、急かすようなこともしなければ、弱音を漏らすこともしなかった。
六時間が経ってやっと、朝陽が魔法陣を完成させた。集中力と魔力をがっつり使ったのか、朝陽は汗だくになって肩で息をしている。しかし一時も休まず、朝陽は「水星の第五」ペンタクルを掲げて呪文を唱えた。
「トヴィ・スィム・ドクァ・ラムルァ・ボクノァ・パスパ・ヨルムティ・シトリー・ヒムァイ・ビェムアウ・テァラト・タハマ・ス」
ペンタクルが光を放ったタイミングで、朝陽完全オリジナルの魔法スクロール「無影」を勢いよく広げた。
魔法陣が発動した瞬間、大広間が静寂に包まれる。
「え……?」
戦っていた仲間たちは、湧き続ける魔物の波がピタリと止んだことに動揺しているようだった。
仲間の視線が、消滅しつつある魔法陣の中央に立っている朝陽と、さきほどまでなかった階段に向けられる。
「儀式……成功したのね……」
ソチネの言葉を聞き、ドロリスとリヴィルは深いため息を吐き壁にもたれかかった。ソチネもその場にへたり込み、パンパンになっているふくらはぎを揉みほぐした。
そんな彼らを、朝陽は一人ずつケアしていく。
「お待たせしてすみませんでした……。ソチネさん、大きなケガはありませんか?」
「うん、さっき自分で治癒したから大丈夫よ。アサヒは大丈夫?」
「僕は皆さんに守ってもらってたんで無傷です」
ソチネはにっこり笑い、朝陽の腕にしがみつく。
「ねえ、今日はここで休憩をたっぷり取りましょ」
「そうですね。今日はみなさんに無理させちゃいましたし、存分にお休みください。あとは大魔王の間に直行するだけですし」
ホールドされた腕を引き抜こうと悪戦苦闘している朝陽が何気なくそんなことを言ったので、ソチネは目を瞬いた。
「アサヒ、何言ってるの? ここはまだ中間地点よ。大魔王までに倒さなきゃいけない敵はたぁっぷりいるの」
二人の会話を聞いていたリヴィルは呆れてため息を吐き、ドロリスは無表情で朝陽を凝視していた。
仲間の視線に気付いた朝陽は、「あっ」と唇に指を添える。
「どうしてこんな変な雰囲気なのかと思ったら。すみません、言い忘れていました」
「……?」
朝陽は、先ほど現れたばかりの階段を指さし、サラッと言った。
「繋げときました。ここと、大魔王の間――つまり目的地に」。
ソチネは勢いよく立ち上がり、朝陽が描いた魔法陣の痕跡に目を凝らした。
「……アサヒ、あなた……。え? 嘘、あなたって子はほんとに……」
息を呑むソチネに、リヴィルとドロリスが尋ねる。
「ソロモン。アサヒが一体何をしたのか、私たちにも教えろ」
「きっとまた無茶をしたんだろう」
ソチネは、そこらへんに落ちていた魔物の骨で魔法陣の痕跡をなぞる。
「複数の魔術が複雑に絡み合っているわね……。結論から言うと、アサヒは隠された階段を見つけ出し、その階段を最上階まで直通のものに作り変えてしまった。それに……この空間に無限湧きしていた魔物を消滅させたのもアサヒだわ。変わった魔術が練り込まれてる……」
「あっ、初めて完全オリジナルの魔法スクロール作ってみたんです! この部屋の魔物は影から湧いていたんで、影を無くせば湧かないだろうなーと思いまして」
照れくさそうに頭を掻きながら応える朝陽。
ソチネがボソッと呟く。
「私、こんな魔術教えてない」
そして朝陽の胸ぐらを掴み、ぐあんぐあん揺らした。
「あなた、私以外の魔術師に教わってるでしょ!! こっ、この浮気者おぉおぉっ!!」
「へっ!? そんなわけないじゃないですか!!」
「じゃあどうしてこんな魔法陣描けたの!? 私が教えてないものばっかり!!」
「えっ、えっと。え。いや、だって」
考えがまとまらないまま、朝陽はとりあえず説明しようとした。
「無限湧きする魔物と戦うの大変そうだったし、この調子で地道に進んでたら、さすがのみなさんでもヘロヘロになっちゃうなーって思ったから……」
「思ったから?」
「この魔法陣を作りました」
ソチネはぎこちない笑みを貼り付け、リヴィルに声をかける。
「ねえリヴィル。昔の私もこんな感じだったの?」
「己の偉業に気付かないところがそっくりだ。天賦の才を持つ者は皆このような感じなのだろう」
ドロリスも、とんでもないことをしているのに全く自覚がない朝陽に呆れ、クスクス笑っている。
「あの魔法陣、発表すれば世界が震撼するだろうな。大魔王城で通用したとなれば猶更だ」
朝陽にとっては、喜んでもらえると思ってやっただけのことだったのだが、仲間は喜ぶよりも驚きや感心の方が大きかったようだ。期待していた反応ではなかったのが少し残念で、朝陽は不満げに唇を尖らせた。
0
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~
厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない!
☆第4回次世代ファンタジーカップ
142位でした。ありがとう御座いました。
★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。
異世界転移の特典はとんでも無いチートの能力だった。俺はこの能力を極力抑えて使わないと、魔王認定されかねん!
アノマロカリス
ファンタジー
天空 光(てんくう ひかる)は16歳の時に事故に遭いそうな小学生の女の子を救って生涯に幕を閉じた。
死んでから神様の元に行くと、弟が管理する世界に転生しないかと持ち掛けられた。
漫画やゲーム好きで、現実世界でも魔法が使えないかと勉強をして行ったら…偏った知識が天才的になっていたという少年だった。
そして光は異世界を管理する神の弟にあって特典であるギフトを授けられた。
「彼に見合った能力なら、この能力が相応しいだろう。」
そう思って与えられた能力を確認する為にステータスを表示すると、その表示された数値を見て光は吹き出した。
この世界ではこのステータスが普通なのか…んな訳ねぇよな?
そう思って転移先に降り立った場所は…災害級や天災級が徘徊する危険な大森林だった。
光の目の前に突然ベヒーモスが現れ、光はファイアボールを放ったが…
そのファイアボールが桁違いの威力で、ベヒーモスを消滅させてから大森林を塵に変えた。
「異世界の神様は俺に魔王討伐を依頼していたが、このままだと俺が魔王扱いされかねない!」
それから光は力を抑えて行動する事になる。
光のジョブは勇者という訳では無い。
だからどんなジョブを入手するかまだ予定はないのだが…このままだと魔王とか破壊神に成りかねない。
果たして光は転移先の異世界で生活をしていけるのだろうか?
3月17日〜20日の4日連続でHOTランキング1位になりました。
皆さん、応援ありがとうございました.°(ಗдಗ。)°.
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました
向原 行人
ファンタジー
僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。
実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。
そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。
なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!
そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。
だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。
どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。
一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!
僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!
それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?
待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています
葉柚
ファンタジー
婚約者の二股により婚約破棄をされた33才の真由は、突如異世界に飛ばされた。
そこはど田舎だった。
住む家と土地と可愛い3匹の猫をもらった真由は、猫たちに囲まれてストレスフリーなスローライフ生活を送る日常を送ることになった。
レコンティーニ王国は猫に優しい国です。
小説家になろう様にも掲載してます。
目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜
楠ノ木雫
恋愛
病院に入院中だった私、奥村菖は知らず知らずに異世界へ続く穴に落っこちていたらしく、目が覚めたら知らない屋敷のベッドにいた。倒れていた菖を保護してくれたのはこの国の公爵家。彼女達からは、地球には帰れないと言われてしまった。
病気を患っている私はこのままでは死んでしまうのではないだろうかと悟ってしまったその時、いきなり目の前に〝妖精〟が現れた。その妖精達が持っていたものは幻の薬草と呼ばれるもので、自分の病気が治る事が発覚。治療を始めてどんどん元気になった。
元気になり、この国の公爵家にも歓迎されて。だから、恩返しの為に現代の知識をフル活用して頑張って元気に生きたいと思います!
でも、あれ? この世界には私の知る食材はないはずなのに、どうして食事にこの四角くて白い〝コレ〟が出てきたの……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる