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2章
第25話 グループLINE
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校外学習の日の夜、優紀からグループLINEの招待が来た。メンバーは匡史、創、茜、優紀の四人で、海茅がグループに参加したときには既に盛り上がっていた。
海茅は、優紀以外のクラスメイト――しかもクラスで一番派手なグループ――と仲良くなれたことが、どこか誇らしかった。
海茅がグループLINEを眺めていると、匡史から個別LINEが来た。
《茜、スタンプ連打よくするから、通知オフ推奨ね笑》
《もう通知オフしちゃってた笑》
《早い笑 今日楽しかった。ありがとう》
《私も楽しかった! こちらこそありがとう~》
しばらく時間を置いて、匡史からメッセージが返ってくる。
《今、通話大丈夫?》
「ンンンンッ!!」
海茅はベッドにスライディングして全力で手足をバタつかせた。
校外学習の後半から今の今まで、海茅はずっと匡史と話したいと思っていた。しかし、ウザがられたらどうしようと、また起こりもしない未来を想像して自分から言い出せずにいたのだ。
何度か深呼吸をしてから、海茅は《大丈夫!》と返事した。
《もしもし》
海茅は匡史の「もしもし」が好きだった。教室で聞く気さくな声とは違って、音量を落とした少し眠そうな声。
《ごめんね、疲れてるときに》
「ううん。どうしたの?」
《いや、別に何もないんだけどさ。最後の方、あんま喋れなかったし》
話すこともないのに通話をしようと声をかけてくれた匡史。それも、盛り上がっているグループLINEをそっちのけにして。
もしかして匡史も海茅に好意を抱いているのではないか。いやいや、そんなわけない。匡史はクラスで一番かっこいい人気者で、海茅は地味で冴えない女の子なんだから。ちょっと距離が近づいただけで、勘違いをしてはいけない。浮かれていたら、あとで恥ずかしい思いをするのは目に見えている――
――期待と不安が、海茅の頭の中を正反対の言葉でいっぱいにする。
匡史が発する一言一言に、海茅の感情がせわしなく揺れ動いた。
《また五人グループ組むことがあったら、今日のメンバーで組みたいな》
海茅の気も知らず、匡史はいつも期待させるような優しい言葉をかけてくれるのだ。
海茅は、優紀以外のクラスメイト――しかもクラスで一番派手なグループ――と仲良くなれたことが、どこか誇らしかった。
海茅がグループLINEを眺めていると、匡史から個別LINEが来た。
《茜、スタンプ連打よくするから、通知オフ推奨ね笑》
《もう通知オフしちゃってた笑》
《早い笑 今日楽しかった。ありがとう》
《私も楽しかった! こちらこそありがとう~》
しばらく時間を置いて、匡史からメッセージが返ってくる。
《今、通話大丈夫?》
「ンンンンッ!!」
海茅はベッドにスライディングして全力で手足をバタつかせた。
校外学習の後半から今の今まで、海茅はずっと匡史と話したいと思っていた。しかし、ウザがられたらどうしようと、また起こりもしない未来を想像して自分から言い出せずにいたのだ。
何度か深呼吸をしてから、海茅は《大丈夫!》と返事した。
《もしもし》
海茅は匡史の「もしもし」が好きだった。教室で聞く気さくな声とは違って、音量を落とした少し眠そうな声。
《ごめんね、疲れてるときに》
「ううん。どうしたの?」
《いや、別に何もないんだけどさ。最後の方、あんま喋れなかったし》
話すこともないのに通話をしようと声をかけてくれた匡史。それも、盛り上がっているグループLINEをそっちのけにして。
もしかして匡史も海茅に好意を抱いているのではないか。いやいや、そんなわけない。匡史はクラスで一番かっこいい人気者で、海茅は地味で冴えない女の子なんだから。ちょっと距離が近づいただけで、勘違いをしてはいけない。浮かれていたら、あとで恥ずかしい思いをするのは目に見えている――
――期待と不安が、海茅の頭の中を正反対の言葉でいっぱいにする。
匡史が発する一言一言に、海茅の感情がせわしなく揺れ動いた。
《また五人グループ組むことがあったら、今日のメンバーで組みたいな》
海茅の気も知らず、匡史はいつも期待させるような優しい言葉をかけてくれるのだ。
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