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魂魄編:闇オークション
不揃いの短髪
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アーサーはモニカの髪を結うのが好きだった。モニカもまた、アーサーに髪を結ってもらうことが好きだった。
「モニカの髪、ふわふわできもちいい」
アーサーはそう言ってよく、梳いている最中にこっそりモニカの髪に頬ずりをしていた。
絹のように艶やかで、肌触りの良い髪に顔をうずめ、そのまま寝息をたてることもあった。
時にはモニカの髪で遊ぶこともあった。
おかしな髪型に結ってみたり、彼女の髪を自分の頭に被せて「モニカ見て!カツラー!」とはしゃいだり。
12歳の頃、モニカは兄に尋ねたことがあった。
「どうしてそんなに私の髪でばっかり遊ぶのぉ!?」
そしたらアーサーは照れ臭そうに笑う。
「だって、モニカの長い髪が大好きなんだもん」
良い香りがして、ふわふわで、気持ちよくて、大好きなんだ、と彼は言った。
モニカはその日から、自分の長い髪が大好きになった。
髪の手入れをしっかりするようになってからは、アーサーのモニカ髪愛がどんどん深くなっていった。
オイルやクリームを塗りながら、アーサーは髪に向かってニコニコしながら話しかけていた。
モニカはそれをよく、苦笑いしながら眺めていたものだ。
兄との思い出が詰まった長い髪は、ハラリ、ハラリと落ちていく。
最後の髪束を切り終えたモニカは、自分の周りを囲むように落ちている髪を眺め、微かに口角を上げる。
「アーサーのために伸ばしてきた髪だもん。アーサーのために切ったって、なにも悲しくなんてないわ」
モニカは首元に手を当てた。不揃いの短髪が触れる。彼女は目を瞑り、深く息を吸い込んだ。
そして、床に落ちた髪をかき集め、リボンでまとめてタールへ差し出す。
「これが私の出品物よ、タール」
「あ、ああ……」
これでモニカとロイアーサーは、闇オークションへ参加する条件をクリアした。
ロイアーサーはモニカの髪を切り揃えてあげた。
鏡は見たくないと、モニカは自分の姿を見るのを嫌がった。
モニカの髪束を握りながら、タールがおそるおそる口を開く。
「あー……、えーっと、ロイ、お前の分も出品物が必要なんだが」
それを聞いたロイは、ゆっくりと首を傾けて微かに口角を上げた。そしてほとんど口を動かさずに言葉を返す。
「これ以上モニカとアーサーに何かを差し出させるつもりなの?」
「……」
「タールは良い子なんだから、そんなこと言わないよね」
「……分かった。お前の分は、俺が用意する」
「本当に良い子だね。おいでタール。褒めてあげる」
ロイが腰かけているソファをポンポンと叩くと、タールは体を震わせながら彼の隣に座った。ロイに抱き寄せられて、頭を撫でられると、彼は恐怖と喜びが入り混じる感情を抑えられずに、浅い息を繰り返して静かに涙を流していた。
モニカはその光景に思わず目を背けてしまった。
ロイはタールを利用するだけ利用しようとしている。タールは吸血鬼事件の頃の服従心が拭えず、彼の言うことは何でも従ってしまう。二人の歪んだ関係性は見ていて痛ましい。それなのに、なぜかロイもタールもどこか幸せそうだった。何も知らないモニカが口を挟むのは野暮だと思えてくるほどに。
「あの、ロイ? タールに出品物を出してもらうなんて悪いわ。枝と簪とワキザシ以外でわたしに出せるものがあるなら……」
それでも、やはり力を貸してくれるタールにそこまでさせるのはいけないと思ったモニカは、遠慮がちに話しかけた。だがタールが首を横に振る。
「いや、いい。俺が用意する」
「でも……」
「モニカ、お前はもう出せるものがないだろう」
「そうだよモニカさん。枝と簪とワキザシ以外で君たちに出せるものなんてない。出せるとしたら、魔物の魂魄をみっつも憑依させても死なないアーサーの体くらいだよ」
「っ……」
ロイの言葉にモニカは黙り込んだ。
「だから、モニカさんは気にしないで」
「……本当にいいの? タール……」
モニカが尋ねると、タールはこくりと頷いた。
「構わない。うちにはヤバめの物が転がってるから。それをひとつ取ったってバレない。だからモニカは気にしないでくれ」
「それだったらモニカさんの分もお願いしたらよかったなあ」
ロイが冗談交じりでそう言うと、さすがにタールが不機嫌そうに彼を睨みつけた。
「あはは。ごめん、冗談だよ。本当はバレないなんて嘘なんでしょ? あとでこっぴどくご両親に怒られちゃうんだろうね。それなのに僕のために盗もうとしてるんだ。ありがとう、僕のかわいいアパン」
しばらく彼らの様子を窺っていたが、居心地悪さにモニカはためらいながらも自分の部屋へ戻った。ベッドへ寝転がり、彼らのことを考える。
彼らは今何を話しているのだろう。ロイがタールを追い詰めるようなことを言っていないといいけど。それにしても二人の関係性は見ていて胸がザワザワする。二人とも、互いが不幸であればあるほど、幸せを感じているような、そんな気がする……。
などと思っているうちに、いつの間にか眠りに落ちていた。
翌朝、タールは一度城を出た。
半日ほどして戻ってきた彼は、食料や水、そして黒いマントと仮面、カツラを手に持っていた。
「お前らずっと食べてないだろ。ほら、買ってきてやったから何か食べろ」
「ありがとう、タール」
果物を齧る二人に、タールは衣服とカツラを投げ渡す。
「黒マントと仮面。闇オークションの制服みたいな物だ。それと、変装したほうがいいだろ。そのためのカツラ」
モニカは茶髪のカツラを被った。その長い髪にホッとする。また溢れそうになる涙をこらえて、「ありがとう」と笑って見せた。
ロイアーサーは金髪のカツラを被った。そして試しにマントを羽織り、仮面をつけてみる。彼は、鏡に映る自分の姿を見て苦笑いをした。
「まさか、参加する側になるなんてね」
「参加の手紙も送っておいた。あとは、その日が来るまでただ待つしかないな」
週末の闇オークションまであと3日。
彼らは薄暗い城の中で、ただその日が来るのを待った。
◇◇◇
「あぁぁっ……。あぁぁぁあっ……。ぐぅぅ……っ」
アーサーの核は苦しんでいた。
今、彼の中には3つの魔物の魂魄が憑依している状態だ。
それらの魔物がアーサーの体と核を奪い合い、体内をかき乱す。
彼のために憑依しているとはいえ、普通の人であれば、3つも魔物の魂魄を憑依させたらとっくに死に至っているだろう。
「ぐぁぁぁっ……。あぁっ……うぅぅぅ……っ」
悲痛な叫びが鳴り響く。
魔物がアーサーの精神を壊していく。
「アーサー。私はここにいる。君は独りじゃない」
苦しむアーサーの核にそっと寄り添うセルジュ。
苦しみは代わってやることができない。
今の彼ができることは、核に伸びようとする魔物の手を振りほどくことだけだった。
「あぁぁぁ……っ。ぁぁぁっ……」
「ロイとモニカが、君を助けるために動いている。もうしばらくの辛抱だ。どうか……持ちこたえてくれ」
「モニカの髪、ふわふわできもちいい」
アーサーはそう言ってよく、梳いている最中にこっそりモニカの髪に頬ずりをしていた。
絹のように艶やかで、肌触りの良い髪に顔をうずめ、そのまま寝息をたてることもあった。
時にはモニカの髪で遊ぶこともあった。
おかしな髪型に結ってみたり、彼女の髪を自分の頭に被せて「モニカ見て!カツラー!」とはしゃいだり。
12歳の頃、モニカは兄に尋ねたことがあった。
「どうしてそんなに私の髪でばっかり遊ぶのぉ!?」
そしたらアーサーは照れ臭そうに笑う。
「だって、モニカの長い髪が大好きなんだもん」
良い香りがして、ふわふわで、気持ちよくて、大好きなんだ、と彼は言った。
モニカはその日から、自分の長い髪が大好きになった。
髪の手入れをしっかりするようになってからは、アーサーのモニカ髪愛がどんどん深くなっていった。
オイルやクリームを塗りながら、アーサーは髪に向かってニコニコしながら話しかけていた。
モニカはそれをよく、苦笑いしながら眺めていたものだ。
兄との思い出が詰まった長い髪は、ハラリ、ハラリと落ちていく。
最後の髪束を切り終えたモニカは、自分の周りを囲むように落ちている髪を眺め、微かに口角を上げる。
「アーサーのために伸ばしてきた髪だもん。アーサーのために切ったって、なにも悲しくなんてないわ」
モニカは首元に手を当てた。不揃いの短髪が触れる。彼女は目を瞑り、深く息を吸い込んだ。
そして、床に落ちた髪をかき集め、リボンでまとめてタールへ差し出す。
「これが私の出品物よ、タール」
「あ、ああ……」
これでモニカとロイアーサーは、闇オークションへ参加する条件をクリアした。
ロイアーサーはモニカの髪を切り揃えてあげた。
鏡は見たくないと、モニカは自分の姿を見るのを嫌がった。
モニカの髪束を握りながら、タールがおそるおそる口を開く。
「あー……、えーっと、ロイ、お前の分も出品物が必要なんだが」
それを聞いたロイは、ゆっくりと首を傾けて微かに口角を上げた。そしてほとんど口を動かさずに言葉を返す。
「これ以上モニカとアーサーに何かを差し出させるつもりなの?」
「……」
「タールは良い子なんだから、そんなこと言わないよね」
「……分かった。お前の分は、俺が用意する」
「本当に良い子だね。おいでタール。褒めてあげる」
ロイが腰かけているソファをポンポンと叩くと、タールは体を震わせながら彼の隣に座った。ロイに抱き寄せられて、頭を撫でられると、彼は恐怖と喜びが入り混じる感情を抑えられずに、浅い息を繰り返して静かに涙を流していた。
モニカはその光景に思わず目を背けてしまった。
ロイはタールを利用するだけ利用しようとしている。タールは吸血鬼事件の頃の服従心が拭えず、彼の言うことは何でも従ってしまう。二人の歪んだ関係性は見ていて痛ましい。それなのに、なぜかロイもタールもどこか幸せそうだった。何も知らないモニカが口を挟むのは野暮だと思えてくるほどに。
「あの、ロイ? タールに出品物を出してもらうなんて悪いわ。枝と簪とワキザシ以外でわたしに出せるものがあるなら……」
それでも、やはり力を貸してくれるタールにそこまでさせるのはいけないと思ったモニカは、遠慮がちに話しかけた。だがタールが首を横に振る。
「いや、いい。俺が用意する」
「でも……」
「モニカ、お前はもう出せるものがないだろう」
「そうだよモニカさん。枝と簪とワキザシ以外で君たちに出せるものなんてない。出せるとしたら、魔物の魂魄をみっつも憑依させても死なないアーサーの体くらいだよ」
「っ……」
ロイの言葉にモニカは黙り込んだ。
「だから、モニカさんは気にしないで」
「……本当にいいの? タール……」
モニカが尋ねると、タールはこくりと頷いた。
「構わない。うちにはヤバめの物が転がってるから。それをひとつ取ったってバレない。だからモニカは気にしないでくれ」
「それだったらモニカさんの分もお願いしたらよかったなあ」
ロイが冗談交じりでそう言うと、さすがにタールが不機嫌そうに彼を睨みつけた。
「あはは。ごめん、冗談だよ。本当はバレないなんて嘘なんでしょ? あとでこっぴどくご両親に怒られちゃうんだろうね。それなのに僕のために盗もうとしてるんだ。ありがとう、僕のかわいいアパン」
しばらく彼らの様子を窺っていたが、居心地悪さにモニカはためらいながらも自分の部屋へ戻った。ベッドへ寝転がり、彼らのことを考える。
彼らは今何を話しているのだろう。ロイがタールを追い詰めるようなことを言っていないといいけど。それにしても二人の関係性は見ていて胸がザワザワする。二人とも、互いが不幸であればあるほど、幸せを感じているような、そんな気がする……。
などと思っているうちに、いつの間にか眠りに落ちていた。
翌朝、タールは一度城を出た。
半日ほどして戻ってきた彼は、食料や水、そして黒いマントと仮面、カツラを手に持っていた。
「お前らずっと食べてないだろ。ほら、買ってきてやったから何か食べろ」
「ありがとう、タール」
果物を齧る二人に、タールは衣服とカツラを投げ渡す。
「黒マントと仮面。闇オークションの制服みたいな物だ。それと、変装したほうがいいだろ。そのためのカツラ」
モニカは茶髪のカツラを被った。その長い髪にホッとする。また溢れそうになる涙をこらえて、「ありがとう」と笑って見せた。
ロイアーサーは金髪のカツラを被った。そして試しにマントを羽織り、仮面をつけてみる。彼は、鏡に映る自分の姿を見て苦笑いをした。
「まさか、参加する側になるなんてね」
「参加の手紙も送っておいた。あとは、その日が来るまでただ待つしかないな」
週末の闇オークションまであと3日。
彼らは薄暗い城の中で、ただその日が来るのを待った。
◇◇◇
「あぁぁっ……。あぁぁぁあっ……。ぐぅぅ……っ」
アーサーの核は苦しんでいた。
今、彼の中には3つの魔物の魂魄が憑依している状態だ。
それらの魔物がアーサーの体と核を奪い合い、体内をかき乱す。
彼のために憑依しているとはいえ、普通の人であれば、3つも魔物の魂魄を憑依させたらとっくに死に至っているだろう。
「ぐぁぁぁっ……。あぁっ……うぅぅぅ……っ」
悲痛な叫びが鳴り響く。
魔物がアーサーの精神を壊していく。
「アーサー。私はここにいる。君は独りじゃない」
苦しむアーサーの核にそっと寄り添うセルジュ。
苦しみは代わってやることができない。
今の彼ができることは、核に伸びようとする魔物の手を振りほどくことだけだった。
「あぁぁぁ……っ。ぁぁぁっ……」
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