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合宿編:北部のS級冒険者
マントを着た5人
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合宿もあと残り二日となった日の朝、屋敷に5人の大人が訪れた。マントで姿を隠し足音を立てずに庭を横切り、ダフを指導していたカミーユの背後に忍び寄る。明らかに不審な侵入者であるにも関わらず、生徒はおろかS級冒険者ですら彼らに気付いていなかった。
一人の男性がカミーユの肩に手を乗せ耳元で囁く。
「久しぶりだな、カミーユ」
「っ!」
そこではじめて気配に気付いたカミーユは咄嗟に剣を抜き男性へ向けた。男性はひょいとうしろへ飛びのき両手を上げてクスクス笑っている。背後で立っている5人の冒険者にカミーユはぽかんと口を開けた。
「おまえら…」
「クスクス」
「クルド?…と、その愉快な仲間達じゃねえか」
「え?クルドさん?」
夢中になって大剣を振っていたダフも、その名前が耳に入ってきて手を止めた。振り返ると、男性はフードを指でくいと持ち上げダフに向けて優しい笑みを浮かべていた。
「ダフも、久しぶり」
「し…師匠~~~~!!!!」
ダフはパッと顔を輝かせてクルドと呼ばれた男性に豪快なハグをした。クルドも嬉しそうに抱き返し、「おおきくなったなあ~!!」とデレデレした声を出していた。カミーユは彼の背後に立っている人たちに目を向け「おまえらなあ」とため息をついた。
「そんな不審な恰好でこっそり後ろに立つんじゃねえ!やべえやつらかと思っただろうが!!」
「悪いねカミーユ。なんせお忍びなもんで」
「私たちに背後を取られるなんて訛ってるんじゃない?」
「仕方ないよ~。だってあの子に教えてたんだもん」
「ははっ。俺たちも驚かせようとコソコソしてたしなあ」
4人は口々にそう言いながらフードを脱いだ。彼らはクルドパーティ。北部のS級冒険者だ。
冒険者クルド(とその愉快な仲間たち)。カミーユパーティーと同じS級冒険者であり、バンスティンではカミーユパーティーに負けず劣らず優秀な冒険者たちだと言われている。北部で主に活動しており、貴族の間ではカミーユパーティーよりも人気があるらしい。また、クルドは幼少時代にダフに剣を教えたことがあり、彼には「師匠」と呼ばれ慕われている。
「で?なんでおまえらがこんなとこに?っつーかよく俺らの所在が分かったな」
カミーユは葉巻に火を付けながら言った。それにつられてクルドも葉巻を咥え、カミーユの葉巻に先を付けて火をもらう。「んー」と曖昧な返事をしたあと、煙を吐きながら答えた。
「ここのところお前たちの消息がぱたりと分からなくなったから調べさせてもらったんだ」
「あんたたち地獄みたいな指定依頼受け続けてたでしょ。ずっと気にはかけてたのよ」
「最後の指定依頼を受けてから、カミーユたちの情報が全くつかめなくなって。死んだんじゃないかってギルドが大騒ぎになってるけど未だ死体どころか骨一本見つからない」
「さしずめこれ以上指定依頼受けないために雲隠れして羽休めてんだろうなーと思ってさ」
「カールソン名義で動いてると思って調べたら一発だったよ。こんなでかい家急に買ってたからここだろうなーってさ~」
クルドたちの返答にカミーユは「あー…」と頭を掻き、クルドに耳元で尋ねた。
「このこと、ギルドには…」
「はっ、言うわけねえだろ。あんなジジイたちに媚び売っても意味ねえしな。あんな地獄から少しの間抜け出したいって気持ちは、同じS級の俺らなら痛いほど分かるっつーの。逆によく生きてんな?」
「あー、助かる。カールソン名義のことはお前らにしか言ってねえから頼むから他言しねえでくれよ」
「当然だ。で、実際のところどうなんだ。体調は?」
「実は前の依頼で死にかけた。今も万全じゃねえよ(主にアーサーとモニカの毒のせいで)」
「そうか。だろうと思った」
クルドは低い声で呟き、ちらりとカミーユに目をやった。昔からの友人であり好敵手のカミーユを心配しているのか、彼の瞳は不安げに揺れていた。
「で?俺らに会いに来るためだけにこんな南部まで来たのか?馬車で何日かかんだよ」
「遠かったぜー?長旅すぎてケツが痛ぇ。こっちに来たのは貴族様のしょーもねえ指定依頼でだよ。めんどくせぇことに俺らにお呼びがかかってな。昨日指定依頼が済んだから帰り道にここ寄ったんだ」
「そりゃおまえ、S級の中でも指定依頼して一番金かかんのお前らだからな。お前らを指定依頼できるっつーのは貴族にとってステータスだ。お前らは貴族向けのS級冒険者だしな」
「あらそれ嫌味?私たちより優秀なのに安い報酬設定してるものね、あなたたち」
「優秀さはかわんねーだろ。俺らは金に興味ない奴らのあつまりだからそうしてるだけだ。持ちすぎてても困る」
「そうやって自分たちの命を安売りするから指定依頼地獄で殺されかけるんじゃないかな?相変わらずお馬鹿さんだなあ、カミーユは」
「うるせぇっ!庶民でも依頼できるようにしねえと意味ねえだろうが!」
「もうマデリアもサンプソンもいじわる言わないの~!お互いの役割がちがうの、分かってるでしょ?」
S級冒険者の会話をそばで聞いていたダフは、(これは俺が聞いたらいけない内容だ!)と思い剣の練習に戻った。だがさきほどの会話が頭の中でグルグル回って集中できない。
(そうか…カミーユさん、今はギルドに隠れてこっそり生活しているのか。1か月も特訓をしてくれると聞いて不思議だったんだ。なんてことだ!普通は人のために戦ってくれている人をいたわりちゃんとした休息を与えるべきなのに、S級冒険者は隠れていないと休めないのか!冒険者ギルド…納得ができないシステムだ)
「おうダフ!悪いな仲間外れにして」
やっと剣に集中できるようになったころ、クルドがダフの背中を叩きながら話しかけた。ダフはまた嬉しそうに笑い、「いえ!!」とだけ答えて剣を振った。クルドはしばらくそれをなあと、嬉しそうとも悔しそうとも言える表情を浮かべた。
「…上達したな、ダフ」
「ありがとうございます!!」
「今じゃ剣の振り方が俺よりもカミーユに似てきてるじゃないか」
「そ、そうですかね?!」
「ああ…。カミーユの剣筋は文句の言いようがねえからな…うぅ…俺のダフが…」
「ク、クルドさん?!」
先ほどまで凛々しい剣士だったクルドが、急に子どものように顔をしわくちゃにした。ダフはオロオロとクルドに駆け寄り、泣きそうになっている彼の背中をさする。それを見ていた他のS級冒険者たちはジトッとした目を向けていた。
「クルドさん!急にどうしたんですか!!」
「あークルドの悪いとこ出ちゃってる…」
「相変わらず女々しいやつだなあいつは…」
「あんたがクルドのお気に入り取っちゃうからでしょうがー」
「あー…それは悪いと思ってるんだが…こっちにも事情があってな。まあこんなところで立ち話もなんだ。屋敷に入れ。お前らのこと紹介するから他の子どもと俺の仲間も呼んでくる」
「お、やったー」
「筋の良い子たちばかりでドキドキするわ。しかもかわいい子ばっかり」
「おまえ手ェ出すなよ?!ぜってぇ手ェ出すなよ?!」
「出さないわよ」
「ダフ、お前も来い。そのガチムチの赤ん坊連れてな」
「あ、はい!」
「俺のダフがぁ…」
一人の男性がカミーユの肩に手を乗せ耳元で囁く。
「久しぶりだな、カミーユ」
「っ!」
そこではじめて気配に気付いたカミーユは咄嗟に剣を抜き男性へ向けた。男性はひょいとうしろへ飛びのき両手を上げてクスクス笑っている。背後で立っている5人の冒険者にカミーユはぽかんと口を開けた。
「おまえら…」
「クスクス」
「クルド?…と、その愉快な仲間達じゃねえか」
「え?クルドさん?」
夢中になって大剣を振っていたダフも、その名前が耳に入ってきて手を止めた。振り返ると、男性はフードを指でくいと持ち上げダフに向けて優しい笑みを浮かべていた。
「ダフも、久しぶり」
「し…師匠~~~~!!!!」
ダフはパッと顔を輝かせてクルドと呼ばれた男性に豪快なハグをした。クルドも嬉しそうに抱き返し、「おおきくなったなあ~!!」とデレデレした声を出していた。カミーユは彼の背後に立っている人たちに目を向け「おまえらなあ」とため息をついた。
「そんな不審な恰好でこっそり後ろに立つんじゃねえ!やべえやつらかと思っただろうが!!」
「悪いねカミーユ。なんせお忍びなもんで」
「私たちに背後を取られるなんて訛ってるんじゃない?」
「仕方ないよ~。だってあの子に教えてたんだもん」
「ははっ。俺たちも驚かせようとコソコソしてたしなあ」
4人は口々にそう言いながらフードを脱いだ。彼らはクルドパーティ。北部のS級冒険者だ。
冒険者クルド(とその愉快な仲間たち)。カミーユパーティーと同じS級冒険者であり、バンスティンではカミーユパーティーに負けず劣らず優秀な冒険者たちだと言われている。北部で主に活動しており、貴族の間ではカミーユパーティーよりも人気があるらしい。また、クルドは幼少時代にダフに剣を教えたことがあり、彼には「師匠」と呼ばれ慕われている。
「で?なんでおまえらがこんなとこに?っつーかよく俺らの所在が分かったな」
カミーユは葉巻に火を付けながら言った。それにつられてクルドも葉巻を咥え、カミーユの葉巻に先を付けて火をもらう。「んー」と曖昧な返事をしたあと、煙を吐きながら答えた。
「ここのところお前たちの消息がぱたりと分からなくなったから調べさせてもらったんだ」
「あんたたち地獄みたいな指定依頼受け続けてたでしょ。ずっと気にはかけてたのよ」
「最後の指定依頼を受けてから、カミーユたちの情報が全くつかめなくなって。死んだんじゃないかってギルドが大騒ぎになってるけど未だ死体どころか骨一本見つからない」
「さしずめこれ以上指定依頼受けないために雲隠れして羽休めてんだろうなーと思ってさ」
「カールソン名義で動いてると思って調べたら一発だったよ。こんなでかい家急に買ってたからここだろうなーってさ~」
クルドたちの返答にカミーユは「あー…」と頭を掻き、クルドに耳元で尋ねた。
「このこと、ギルドには…」
「はっ、言うわけねえだろ。あんなジジイたちに媚び売っても意味ねえしな。あんな地獄から少しの間抜け出したいって気持ちは、同じS級の俺らなら痛いほど分かるっつーの。逆によく生きてんな?」
「あー、助かる。カールソン名義のことはお前らにしか言ってねえから頼むから他言しねえでくれよ」
「当然だ。で、実際のところどうなんだ。体調は?」
「実は前の依頼で死にかけた。今も万全じゃねえよ(主にアーサーとモニカの毒のせいで)」
「そうか。だろうと思った」
クルドは低い声で呟き、ちらりとカミーユに目をやった。昔からの友人であり好敵手のカミーユを心配しているのか、彼の瞳は不安げに揺れていた。
「で?俺らに会いに来るためだけにこんな南部まで来たのか?馬車で何日かかんだよ」
「遠かったぜー?長旅すぎてケツが痛ぇ。こっちに来たのは貴族様のしょーもねえ指定依頼でだよ。めんどくせぇことに俺らにお呼びがかかってな。昨日指定依頼が済んだから帰り道にここ寄ったんだ」
「そりゃおまえ、S級の中でも指定依頼して一番金かかんのお前らだからな。お前らを指定依頼できるっつーのは貴族にとってステータスだ。お前らは貴族向けのS級冒険者だしな」
「あらそれ嫌味?私たちより優秀なのに安い報酬設定してるものね、あなたたち」
「優秀さはかわんねーだろ。俺らは金に興味ない奴らのあつまりだからそうしてるだけだ。持ちすぎてても困る」
「そうやって自分たちの命を安売りするから指定依頼地獄で殺されかけるんじゃないかな?相変わらずお馬鹿さんだなあ、カミーユは」
「うるせぇっ!庶民でも依頼できるようにしねえと意味ねえだろうが!」
「もうマデリアもサンプソンもいじわる言わないの~!お互いの役割がちがうの、分かってるでしょ?」
S級冒険者の会話をそばで聞いていたダフは、(これは俺が聞いたらいけない内容だ!)と思い剣の練習に戻った。だがさきほどの会話が頭の中でグルグル回って集中できない。
(そうか…カミーユさん、今はギルドに隠れてこっそり生活しているのか。1か月も特訓をしてくれると聞いて不思議だったんだ。なんてことだ!普通は人のために戦ってくれている人をいたわりちゃんとした休息を与えるべきなのに、S級冒険者は隠れていないと休めないのか!冒険者ギルド…納得ができないシステムだ)
「おうダフ!悪いな仲間外れにして」
やっと剣に集中できるようになったころ、クルドがダフの背中を叩きながら話しかけた。ダフはまた嬉しそうに笑い、「いえ!!」とだけ答えて剣を振った。クルドはしばらくそれをなあと、嬉しそうとも悔しそうとも言える表情を浮かべた。
「…上達したな、ダフ」
「ありがとうございます!!」
「今じゃ剣の振り方が俺よりもカミーユに似てきてるじゃないか」
「そ、そうですかね?!」
「ああ…。カミーユの剣筋は文句の言いようがねえからな…うぅ…俺のダフが…」
「ク、クルドさん?!」
先ほどまで凛々しい剣士だったクルドが、急に子どものように顔をしわくちゃにした。ダフはオロオロとクルドに駆け寄り、泣きそうになっている彼の背中をさする。それを見ていた他のS級冒険者たちはジトッとした目を向けていた。
「クルドさん!急にどうしたんですか!!」
「あークルドの悪いとこ出ちゃってる…」
「相変わらず女々しいやつだなあいつは…」
「あんたがクルドのお気に入り取っちゃうからでしょうがー」
「あー…それは悪いと思ってるんだが…こっちにも事情があってな。まあこんなところで立ち話もなんだ。屋敷に入れ。お前らのこと紹介するから他の子どもと俺の仲間も呼んでくる」
「お、やったー」
「筋の良い子たちばかりでドキドキするわ。しかもかわいい子ばっかり」
「おまえ手ェ出すなよ?!ぜってぇ手ェ出すなよ?!」
「出さないわよ」
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