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淫魔編:モニカの画家生活
【236話】ベニートの忠告
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「モリアって呼んだ。気付かなかったか?」
「あ…」
モニカの心臓がヒュンと音を立てて小さくなった。ベニートは彼らの正体を確信しているようだった。双子が言葉を失っていると、ベニートはフッと笑ってワインを飲んだ。
「そんな震えるなよ」
「ど…どうして分かったの?」
「いつから…」
「……」
少しの沈黙。じっと双子を見ていたベニートが渋い顔をして目を背ける。彼が知っていることを、アーサーとモニカに言おうか言うまいか思案しているように見えた。しばらくためらっていたが、ベニートは意を決して口を開いた。
「実は、最近まで依頼で中部…つまり国都に滞在してたんだが。そこのギルドでA級冒険者がある噂を話しているのが聞こえたんだ」
国都には王城がある。アーサーとモニカはいやな予感がしてゴクリと生唾を飲んだ。
「…死んだはずのアウス王子とモリア王女が生きてるって」
「っ…」
「そして、王子と王女の首を王城へ持って行けば、多額の報酬をもらえるらしいと」
「なっ…」
アーサーはがたりと立ち上がり、庇うようにモニカに覆いかぶさった。兄の胸の中でモニカが顔を真っ青にしている。カタカタ震える手で、アーサーがアイテムボックスから短剣を取り出してベニートに向ける。
「モ…モニカを傷つけるつもりなら…」
「落ち着けアーサー。安心してくれ。俺はお前らの首を狙ったりしない。狙うつもりなら今までいくらだってできただろう」
「……」
「俺がなぜお前たちにこんな話を聞かせたと思う?今後お前たちの正体がバレないように気を付けろよって忠告しにきたんだ」
「……」
「…アーサー。ベニートを信じましょう…。ベニートの言う通りよ。本当に私たちを殺そうと思ってたら、こんな話をせずに寝てるところを襲えばいいだけなんだもん。剣を降ろして。話を聞こう?」
「……」
アーサーはゆっくりと剣を降ろしたが、モニカを抱き寄せて険しい顔でベニートを睨んでいた。ベニートはため息をつき、「聞きたいことがあれば答えるぞ」と言ってワインを口に運んだ。
「A級の冒険者は他に何か言ってた?」
「ああ。これはどこから流れたかも分からないような噂だと。どうせデマに決まってるよなと言って鼻で笑ってたよ。おそらくこの噂はまだ王都でしか流れてない。A級冒険者となるとかなり情報網が広いんだが、それでも知ってるやつは1人だけだった。そこから考えて、この噂を知ってるやつはごくわずかだ。知ってるやつらも大半がデマだと思ってる。だからそれほど心配しなくていい」
「だったらどうしてベニートは真に受けたの?」
「身近にそれらしいやつがいたもんでね。その話を聞いたとき、まっさきにお前たちが頭に浮かんだ。田舎町に住む親なし子にしては不自然な上流発音。今まで気にもしなかった銀髪と灰色の瞳。そう言われてみたらよく似てる顔立ちの兄妹」
「……」
「その時はふとお前たちの顔が思い浮かんだだけで真に受けてはいなかった。気のせいだよなって、んなわけないよなって、俺だって鼻で笑ったよ。だが…数週間お前たちと一緒に過ごして話を聞いてると…。貴族の友人が多数いるみたいだし、ジュリア王女とウィルクお王子とも親しいように感じた。それで、もうそうとしか考えられなくなってきた」
「わ、私たちが貴族の子たちやウィルクとジュリアと親しいのは、私たちが王女と王子だからじゃないわ!貴族が通う学院に1年間潜入捜査してたからで…」
「そうだったのか。それは知らなかった。悪い、俺の推測の経緯はズレてたようだな」
モニカの言い分を聞き、ベニートは素直に謝った。だが、彼にとってそれは特段たいしたことではなかった。
「で、俺が導いた答えは間違ってるのか?」
「……」
アーサーとモニカは黙り込んでしまう。否定するにはボロを出しすぎていると分かっていたアーサーは、おそるおそるベニートに尋ねた。
「そのこと…アデーレとイェルドは…」
「どうだろうな。俺がこの噂を盗み聞きした時は一人だった。だから気付いてない可能性の方が高いが…。アデーレは聡いやつだからな。もしかしたら確信はなくても薄々気付いてるかもしれない。イェルドは…お前たちの言葉遣いに違和感を抱いてはいたが、気付いてる様子じゃなかったな。…俺が知っている限りでは」
「そう…」
「ベニート…お願い。私たちのこと、誰にも…」
「もちろん言わない。王子と王女にこんなことを言うのは失礼だが…俺はお前たちのこと、弟と妹のように思ってる。そんなお前たちを金のために売るわけないだろう?」
「ベニート…ありがとう…」
双子はほっと胸を撫でおろした。アーサーもようやくベニートを信じる気持ちになれたようで、モニカを抱きしめている手の力がゆるんだ。ベニートは真剣な顔のまま話を続ける。
「で、ここからが本題なんだが。お前たち気を付けろよ。この噂は徐々に国中に広がるかもしれない。噂を真に受けたアホ共がもしかしたらお前たちの命を狙うかもしれない」
「……」
「だから…できるだけ気付かれないようにした方がいい。髪と瞳はどうしようもないし、言葉遣いを崩せと言われても難しいだろう。だからせめて、話す内容には気を付けろよ。
貴族の友人の話は極力するな。あと、ウィルク王子とジュリア王女の名前を呼び捨てするな。そもそも話題にもあげないほうがいい。ただでさえ彼らは市民から憎まれてるんだ。お前たちの正体に気付いてないやつでも、カッとなってお前たちを攻撃する可能性すらあるぞ」
「え…ウィルクとジュリア、どうして憎まれてるの…?」
「お前たち知らないのか?ここ数年の増税に次ぐ増税は、ジュリア王女が豪華なドレスや装飾品を買い漁ったり、豪勢な食事を好んでるからだと俺たち市民は思ってる。ありとあらゆる希少な宝石、希少な加護魔法がついたアクセサリー、ドレス…それらを吐いて捨てるほど買い漁り、飽きたら捨てるという噂だ。
ウィルク王子は人を殺すことに躊躇いがない。臣下であっても簡単に殺し、数年前にはある町の住民を一人残らず処刑した。これは事実だ。そんな彼らのことを人前で親し気に話してみろ。増税に喘いでる人、王子に家族を処刑された人が暴れ出してもおかしくはないだろう?」
ベニートの話を聞き、双子はブンブンと首を横に振った。自分たちのかわいい妹と弟を悪く言われて少し気分を悪くしたようだった。
「そ、そんな。嘘よ。ジュリアとウィルクはそんな子たちじゃないわ!!とっても良い子だもん!!」
「そうだよ!確かにウィルクはちょっと…想像できるけど!ジュリアはそんなことしない!あの子、ゴテゴテしたもの嫌いだし!ひとつのものを大事に使う子だよ!!」
「悪いが俺たちが信じられるのは、俺たちに降りかかったことだけだ。いくらお前たちがそう言っても誰も信じてくれない。まあ、今はジュリア王女とウィルク王子のことはどうでもいい。俺は、お前たちの命を心配してるんだ」
「あ…」
「そ、そうだった…。僕たち…」
「アーサー、モニカ。本当に…気を付けろよ」
「…うん」
「ありがとう、ベニート」
「いや、いい。お前たち…アウス王子とモリア王女がなんで生きてるのかとか、なんでこんな田舎で正体を隠して暮らしているのかとか、なんで王城がお前たちの死を望んでるかとか…聞きたいことは山ほどあるが、それはお前たちが話す気になったら教えてくれ」
「うん」
「ちなみに、このことは他に誰か知ってるのか?」
「カミーユたちと、シャナ」
「そうか。カミーユさんたちが知ってるなら…少しは安心だな」
「うん…」
「いや、しかしひょっとしてそれで…」
「え?」
「いや、なんでもない。…俺が言いたかったのはそれだけだ。俺たちは明日ポントワーブに帰るし、来週からは依頼を受けて町を出るだろう。でも、もしもなにかあれば、俺たちにインコを飛ばしてくれ。ま、弱っちいがな。いないよりましだろ」
「ベニートたちは弱っちくない!」
「はは。ありがとな、モニカ」
「ベニート…。ダンジョン掃討を手伝ってくれたりとか、噂話を教えてくれたりとか、僕たちを心配してくれて本当にありがとう。さっきは剣を向けてごめんなさい…」
「気にするな。お前たちが死ななきゃそれでいい」
「本当に、ありがとう…」
「よし、じゃあそろそろ寝る。夜遅くに悪かったな。おやすみ」
「おやすみなさい、ベニート」
双子の部屋を出たベニートは、冷や汗をかきながら早足で自分の部屋へ戻った。
「カミーユさんたちの異様な数の指定依頼…。まさか彼らをあいつらから遠ざけるためか…?だとしたら…本気で国王はあいつらの命を狙ってるってことになる。それどころか…すでに人を雇って暗殺をもくろんでる可能性さえあるぞ…」
「あ…」
モニカの心臓がヒュンと音を立てて小さくなった。ベニートは彼らの正体を確信しているようだった。双子が言葉を失っていると、ベニートはフッと笑ってワインを飲んだ。
「そんな震えるなよ」
「ど…どうして分かったの?」
「いつから…」
「……」
少しの沈黙。じっと双子を見ていたベニートが渋い顔をして目を背ける。彼が知っていることを、アーサーとモニカに言おうか言うまいか思案しているように見えた。しばらくためらっていたが、ベニートは意を決して口を開いた。
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「…死んだはずのアウス王子とモリア王女が生きてるって」
「っ…」
「そして、王子と王女の首を王城へ持って行けば、多額の報酬をもらえるらしいと」
「なっ…」
アーサーはがたりと立ち上がり、庇うようにモニカに覆いかぶさった。兄の胸の中でモニカが顔を真っ青にしている。カタカタ震える手で、アーサーがアイテムボックスから短剣を取り出してベニートに向ける。
「モ…モニカを傷つけるつもりなら…」
「落ち着けアーサー。安心してくれ。俺はお前らの首を狙ったりしない。狙うつもりなら今までいくらだってできただろう」
「……」
「俺がなぜお前たちにこんな話を聞かせたと思う?今後お前たちの正体がバレないように気を付けろよって忠告しにきたんだ」
「……」
「…アーサー。ベニートを信じましょう…。ベニートの言う通りよ。本当に私たちを殺そうと思ってたら、こんな話をせずに寝てるところを襲えばいいだけなんだもん。剣を降ろして。話を聞こう?」
「……」
アーサーはゆっくりと剣を降ろしたが、モニカを抱き寄せて険しい顔でベニートを睨んでいた。ベニートはため息をつき、「聞きたいことがあれば答えるぞ」と言ってワインを口に運んだ。
「A級の冒険者は他に何か言ってた?」
「ああ。これはどこから流れたかも分からないような噂だと。どうせデマに決まってるよなと言って鼻で笑ってたよ。おそらくこの噂はまだ王都でしか流れてない。A級冒険者となるとかなり情報網が広いんだが、それでも知ってるやつは1人だけだった。そこから考えて、この噂を知ってるやつはごくわずかだ。知ってるやつらも大半がデマだと思ってる。だからそれほど心配しなくていい」
「だったらどうしてベニートは真に受けたの?」
「身近にそれらしいやつがいたもんでね。その話を聞いたとき、まっさきにお前たちが頭に浮かんだ。田舎町に住む親なし子にしては不自然な上流発音。今まで気にもしなかった銀髪と灰色の瞳。そう言われてみたらよく似てる顔立ちの兄妹」
「……」
「その時はふとお前たちの顔が思い浮かんだだけで真に受けてはいなかった。気のせいだよなって、んなわけないよなって、俺だって鼻で笑ったよ。だが…数週間お前たちと一緒に過ごして話を聞いてると…。貴族の友人が多数いるみたいだし、ジュリア王女とウィルクお王子とも親しいように感じた。それで、もうそうとしか考えられなくなってきた」
「わ、私たちが貴族の子たちやウィルクとジュリアと親しいのは、私たちが王女と王子だからじゃないわ!貴族が通う学院に1年間潜入捜査してたからで…」
「そうだったのか。それは知らなかった。悪い、俺の推測の経緯はズレてたようだな」
モニカの言い分を聞き、ベニートは素直に謝った。だが、彼にとってそれは特段たいしたことではなかった。
「で、俺が導いた答えは間違ってるのか?」
「……」
アーサーとモニカは黙り込んでしまう。否定するにはボロを出しすぎていると分かっていたアーサーは、おそるおそるベニートに尋ねた。
「そのこと…アデーレとイェルドは…」
「どうだろうな。俺がこの噂を盗み聞きした時は一人だった。だから気付いてない可能性の方が高いが…。アデーレは聡いやつだからな。もしかしたら確信はなくても薄々気付いてるかもしれない。イェルドは…お前たちの言葉遣いに違和感を抱いてはいたが、気付いてる様子じゃなかったな。…俺が知っている限りでは」
「そう…」
「ベニート…お願い。私たちのこと、誰にも…」
「もちろん言わない。王子と王女にこんなことを言うのは失礼だが…俺はお前たちのこと、弟と妹のように思ってる。そんなお前たちを金のために売るわけないだろう?」
「ベニート…ありがとう…」
双子はほっと胸を撫でおろした。アーサーもようやくベニートを信じる気持ちになれたようで、モニカを抱きしめている手の力がゆるんだ。ベニートは真剣な顔のまま話を続ける。
「で、ここからが本題なんだが。お前たち気を付けろよ。この噂は徐々に国中に広がるかもしれない。噂を真に受けたアホ共がもしかしたらお前たちの命を狙うかもしれない」
「……」
「だから…できるだけ気付かれないようにした方がいい。髪と瞳はどうしようもないし、言葉遣いを崩せと言われても難しいだろう。だからせめて、話す内容には気を付けろよ。
貴族の友人の話は極力するな。あと、ウィルク王子とジュリア王女の名前を呼び捨てするな。そもそも話題にもあげないほうがいい。ただでさえ彼らは市民から憎まれてるんだ。お前たちの正体に気付いてないやつでも、カッとなってお前たちを攻撃する可能性すらあるぞ」
「え…ウィルクとジュリア、どうして憎まれてるの…?」
「お前たち知らないのか?ここ数年の増税に次ぐ増税は、ジュリア王女が豪華なドレスや装飾品を買い漁ったり、豪勢な食事を好んでるからだと俺たち市民は思ってる。ありとあらゆる希少な宝石、希少な加護魔法がついたアクセサリー、ドレス…それらを吐いて捨てるほど買い漁り、飽きたら捨てるという噂だ。
ウィルク王子は人を殺すことに躊躇いがない。臣下であっても簡単に殺し、数年前にはある町の住民を一人残らず処刑した。これは事実だ。そんな彼らのことを人前で親し気に話してみろ。増税に喘いでる人、王子に家族を処刑された人が暴れ出してもおかしくはないだろう?」
ベニートの話を聞き、双子はブンブンと首を横に振った。自分たちのかわいい妹と弟を悪く言われて少し気分を悪くしたようだった。
「そ、そんな。嘘よ。ジュリアとウィルクはそんな子たちじゃないわ!!とっても良い子だもん!!」
「そうだよ!確かにウィルクはちょっと…想像できるけど!ジュリアはそんなことしない!あの子、ゴテゴテしたもの嫌いだし!ひとつのものを大事に使う子だよ!!」
「悪いが俺たちが信じられるのは、俺たちに降りかかったことだけだ。いくらお前たちがそう言っても誰も信じてくれない。まあ、今はジュリア王女とウィルク王子のことはどうでもいい。俺は、お前たちの命を心配してるんだ」
「あ…」
「そ、そうだった…。僕たち…」
「アーサー、モニカ。本当に…気を付けろよ」
「…うん」
「ありがとう、ベニート」
「いや、いい。お前たち…アウス王子とモリア王女がなんで生きてるのかとか、なんでこんな田舎で正体を隠して暮らしているのかとか、なんで王城がお前たちの死を望んでるかとか…聞きたいことは山ほどあるが、それはお前たちが話す気になったら教えてくれ」
「うん」
「ちなみに、このことは他に誰か知ってるのか?」
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「そうか。カミーユさんたちが知ってるなら…少しは安心だな」
「うん…」
「いや、しかしひょっとしてそれで…」
「え?」
「いや、なんでもない。…俺が言いたかったのはそれだけだ。俺たちは明日ポントワーブに帰るし、来週からは依頼を受けて町を出るだろう。でも、もしもなにかあれば、俺たちにインコを飛ばしてくれ。ま、弱っちいがな。いないよりましだろ」
「ベニートたちは弱っちくない!」
「はは。ありがとな、モニカ」
「ベニート…。ダンジョン掃討を手伝ってくれたりとか、噂話を教えてくれたりとか、僕たちを心配してくれて本当にありがとう。さっきは剣を向けてごめんなさい…」
「気にするな。お前たちが死ななきゃそれでいい」
「本当に、ありがとう…」
「よし、じゃあそろそろ寝る。夜遅くに悪かったな。おやすみ」
「おやすみなさい、ベニート」
双子の部屋を出たベニートは、冷や汗をかきながら早足で自分の部屋へ戻った。
「カミーユさんたちの異様な数の指定依頼…。まさか彼らをあいつらから遠ざけるためか…?だとしたら…本気で国王はあいつらの命を狙ってるってことになる。それどころか…すでに人を雇って暗殺をもくろんでる可能性さえあるぞ…」
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