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【10年後 カストルラ地区】
「おいマーサ!俺の分の焼き菓子食ったろ!!」
「た、食べてないもん?!」
「嘘つけじゃあその口元に付いてるカスはなんだ?おいぃ!」
「え!ちゃんと口元拭いたのにまだついてた?!」
「はんっ!やっぱりお前か!」
「えええ!!ちょっと!私を騙したわねえ?!」
「先に俺に嘘ついたのはお前だろうが!ばーか!!」
「もぉぉ!!ノアのばかぁ!!」
アシュトン家は今日もにぎやかだ。当主となったノア(25歳)と、その妻マーサ(23歳)は毎日のようにくだらない口喧嘩をしている。その様子を使用人たちは微笑まし気に眺めていた。
「今日はクレイユ侯爵と夫人が来られるんだぞ!朝っぱらから人の焼き菓子頬張ってないでもっとシャキッとしろシャキッと!」
「あ!そうだった!今日はチャドとライラが来るのね!!4人でお出かけするんだったわ!きゃー!楽しみぃ!!」
「分かったらちゃんとドレスを着ろ!この前買ってやった特注のやつな。あれがお前に一番似合うから」
「はぁい!んもー!なんだかんだ言って私の事大好きなんだからぁ!」
「あーーーーうるせぇぇ…!」
耳に手を突っ込みながらノアが顔をしかめた。やり手の領主と言われているノアも、気ままな妻には敵わない。隠していた焼き菓子を盗み食いされ、可愛いドレスがあれば欲しい欲しいと駄々をこねられ、結婚して6年が経っても未だに子どものようにイチャイチャしたがる妻に毎日手を焼かされている。だが彼女の根っからの明るい性格は、疲れたノアに笑顔を与えてくれる。それにしても、やはりうるさいしわがまま。
「侯爵さま、クレイユ侯爵がいらっしゃいました」
「お、来たか。通してくれ」
チャド(25歳)はペリグ地区の領主を務めている。10年前から交際していたライラに、彼女が学院を卒業した5年後に結婚を申し込み夫婦となった。騒がしいノアとマーサと違い、2人は穏やかでいつだって仲が良い。
城へ招かれたチャドとライラが満面の笑顔でノアにハグをした。
「ノア!久しいなあ」
「ああ。隣の地区なのにお互い忙しすぎてここのところ全く会えなかったからな!会えて嬉しいぜ相棒」
「俺もだよ!ほら、手土産の焼き菓子」
「おおお!!助かる!まーたマーサに焼き菓子全部食われちまったところだったんだ」
「ははは!相変わらずだなマーサは」
「あれ?マーサは?」
「あいつは今ドレス着てる最中。お前らが来るのも忘れて必死に焼き菓子食ってたみたいだ」
「あはは、マーサらしいわ」
ライラはそう言って控えめに笑った。学院を卒業したライラは、優れた弓術を買われジュリア姫のお付きの騎士の一人に任命された。任期を終え、実家に戻った時にチャドに結婚を申し込まれた。夫人となった今でもアーチャーとしての仕事をしているが、休みの日はチャドとの時間を大切に過ごしている。
「あーーー!!チャド!ライラぁぁぁぁ!!久しぶりぃぃぃ!!きゃー!!」
「うわぁ…相変わらずうるさ…」
「こいつ一人だったらまだましだぜ?グレンダと一緒の時は耳に綿を詰めてないと正気を保てない」
「楽しそうで何より」
ちなみにグレンダは、同じ学院に通っていたシリルという人と結婚した。彼もジュリア姫のお付きの騎士だったため、結婚したばかりの頃は寂しい思いをしたが、今では子宝に恵まれ3人の息子と2人の娘に囲まれて幸せな人生を送っている。
「マーサ、準備できたか?じゃあ行くぞ」
「あいつらやぁっとトロワに俺らを招いてくれたな。今の今までずーっと自分らが町を治めてること隠してやがった!会ったら文句言ってやる」
「あー!!二人に会うの久しぶり!!大人になったアーサーもかっこいいんだろうなあ!!」
「ライラはアーサーと今でも交流があるんだろ?どうなってんだ?ちっとは背伸びたのかあいつ?」
「うん。背も伸びて細見だけどしっかり筋肉もついてるわ。あかぬけて色っぽくなってた」
「ええええ!!そんなあ!!そんなかっこよくなってるのお?!どうしよう!!」
「おいどうしようってなんだマーサ!」
「やばいなノア。アーサーはまだ独身らしい。マーサ取られちまうんじゃないか?」
「そ、そんなこと言ったらモニカだって独身よ。チャドがまたモニカのこと好きになっちゃったらどうしようぅ…」
「お、おいライラ!好きになるわけないだろ!」
「だってモニカ、すらっとしてスタイルも良くて相変わらず美人で…」
「安心しろライラ。チャドはお前と付き合い始めてからずうっとお前ののろけ話しかしないんだ。そんなこいつがモニカに乗り換えるわけないだろお?」
そんな話をしながら4人は馬車に乗り込んだ。御者が馬を走らせようとしたところで、マーサが3人に尋ねる。
「あ!トロワへ行く前にピュトァ泉跡地へ行ってくれる?」
「ピュトァ泉跡地?あんなすたれたところに何の用だ?」
「すまないなチャド、ライラ。付き合ってやってくれるか。毎年行ってんだよ。あそこにはこいつの大事なやつの墓があるから」
「大事なやつ?」
チャドが首をかしげると、マーサは珍しく悲し気に微笑んだ。
ピュトァ泉ー…かつてミモレスが守っていた聖地は、彼女がその地を去ってから衰退を始めた。ミモレスの後を任された彼女の妹、そしてその子孫が代々守っていたが、徐々に薄れて行く聖女の力では守り切れなかった。6年前に泉は枯れ、今ではそこを訪れる者はもうほとんどいない。
学院を卒業したアーサーとモニカは、ピュトァ泉にセルジュとロイの小さな墓をたてた。マーサ、結婚してからはノアも一緒に、毎年ピュトァ泉跡地へ訪れ花を置いていた。
「うん。親友のお墓」
「んでもって、自称前の旦那の墓な」
ノアがニヤニヤ笑いながらマーサを小突いた。しょんぼりしている彼女の頭をガシガシと撫で、肩を抱き寄せる。ピュトァ泉跡地になにがあるか知っているライラは、チャドの手を握って微笑んだ。
「行きましょうチャド。あなたも知っている人よ」
「お、おう?行くけど」
「ライラ、ごめんね。あなたにとってはあまり好きになれない人かもしれないけれど」
「ううん。私は彼を恨んでなんていないわ。あの日まで一緒に過ごした数年間、彼はずっと優しい人だったんだもの。私も彼のこと好きよ」
「…ありがとう」
「彼ってだれだ…?」
「さて!しみったれた雰囲気はやめだやめ!大人になった俺らの顔見せてやろうぜ!」
ノアがぱんと手を叩くと、マーサもライラもにっこり笑った。
4人はピュトァ泉跡地へ行き、ふたつの墓に美しい花を置く。何も埋まっていない、ただ石を置いただけのちっぽけなお墓。そこにはすでに百合の花が置かれていた。
【10年後 カストルラ地区 end】
「おいマーサ!俺の分の焼き菓子食ったろ!!」
「た、食べてないもん?!」
「嘘つけじゃあその口元に付いてるカスはなんだ?おいぃ!」
「え!ちゃんと口元拭いたのにまだついてた?!」
「はんっ!やっぱりお前か!」
「えええ!!ちょっと!私を騙したわねえ?!」
「先に俺に嘘ついたのはお前だろうが!ばーか!!」
「もぉぉ!!ノアのばかぁ!!」
アシュトン家は今日もにぎやかだ。当主となったノア(25歳)と、その妻マーサ(23歳)は毎日のようにくだらない口喧嘩をしている。その様子を使用人たちは微笑まし気に眺めていた。
「今日はクレイユ侯爵と夫人が来られるんだぞ!朝っぱらから人の焼き菓子頬張ってないでもっとシャキッとしろシャキッと!」
「あ!そうだった!今日はチャドとライラが来るのね!!4人でお出かけするんだったわ!きゃー!楽しみぃ!!」
「分かったらちゃんとドレスを着ろ!この前買ってやった特注のやつな。あれがお前に一番似合うから」
「はぁい!んもー!なんだかんだ言って私の事大好きなんだからぁ!」
「あーーーーうるせぇぇ…!」
耳に手を突っ込みながらノアが顔をしかめた。やり手の領主と言われているノアも、気ままな妻には敵わない。隠していた焼き菓子を盗み食いされ、可愛いドレスがあれば欲しい欲しいと駄々をこねられ、結婚して6年が経っても未だに子どものようにイチャイチャしたがる妻に毎日手を焼かされている。だが彼女の根っからの明るい性格は、疲れたノアに笑顔を与えてくれる。それにしても、やはりうるさいしわがまま。
「侯爵さま、クレイユ侯爵がいらっしゃいました」
「お、来たか。通してくれ」
チャド(25歳)はペリグ地区の領主を務めている。10年前から交際していたライラに、彼女が学院を卒業した5年後に結婚を申し込み夫婦となった。騒がしいノアとマーサと違い、2人は穏やかでいつだって仲が良い。
城へ招かれたチャドとライラが満面の笑顔でノアにハグをした。
「ノア!久しいなあ」
「ああ。隣の地区なのにお互い忙しすぎてここのところ全く会えなかったからな!会えて嬉しいぜ相棒」
「俺もだよ!ほら、手土産の焼き菓子」
「おおお!!助かる!まーたマーサに焼き菓子全部食われちまったところだったんだ」
「ははは!相変わらずだなマーサは」
「あれ?マーサは?」
「あいつは今ドレス着てる最中。お前らが来るのも忘れて必死に焼き菓子食ってたみたいだ」
「あはは、マーサらしいわ」
ライラはそう言って控えめに笑った。学院を卒業したライラは、優れた弓術を買われジュリア姫のお付きの騎士の一人に任命された。任期を終え、実家に戻った時にチャドに結婚を申し込まれた。夫人となった今でもアーチャーとしての仕事をしているが、休みの日はチャドとの時間を大切に過ごしている。
「あーーー!!チャド!ライラぁぁぁぁ!!久しぶりぃぃぃ!!きゃー!!」
「うわぁ…相変わらずうるさ…」
「こいつ一人だったらまだましだぜ?グレンダと一緒の時は耳に綿を詰めてないと正気を保てない」
「楽しそうで何より」
ちなみにグレンダは、同じ学院に通っていたシリルという人と結婚した。彼もジュリア姫のお付きの騎士だったため、結婚したばかりの頃は寂しい思いをしたが、今では子宝に恵まれ3人の息子と2人の娘に囲まれて幸せな人生を送っている。
「マーサ、準備できたか?じゃあ行くぞ」
「あいつらやぁっとトロワに俺らを招いてくれたな。今の今までずーっと自分らが町を治めてること隠してやがった!会ったら文句言ってやる」
「あー!!二人に会うの久しぶり!!大人になったアーサーもかっこいいんだろうなあ!!」
「ライラはアーサーと今でも交流があるんだろ?どうなってんだ?ちっとは背伸びたのかあいつ?」
「うん。背も伸びて細見だけどしっかり筋肉もついてるわ。あかぬけて色っぽくなってた」
「ええええ!!そんなあ!!そんなかっこよくなってるのお?!どうしよう!!」
「おいどうしようってなんだマーサ!」
「やばいなノア。アーサーはまだ独身らしい。マーサ取られちまうんじゃないか?」
「そ、そんなこと言ったらモニカだって独身よ。チャドがまたモニカのこと好きになっちゃったらどうしようぅ…」
「お、おいライラ!好きになるわけないだろ!」
「だってモニカ、すらっとしてスタイルも良くて相変わらず美人で…」
「安心しろライラ。チャドはお前と付き合い始めてからずうっとお前ののろけ話しかしないんだ。そんなこいつがモニカに乗り換えるわけないだろお?」
そんな話をしながら4人は馬車に乗り込んだ。御者が馬を走らせようとしたところで、マーサが3人に尋ねる。
「あ!トロワへ行く前にピュトァ泉跡地へ行ってくれる?」
「ピュトァ泉跡地?あんなすたれたところに何の用だ?」
「すまないなチャド、ライラ。付き合ってやってくれるか。毎年行ってんだよ。あそこにはこいつの大事なやつの墓があるから」
「大事なやつ?」
チャドが首をかしげると、マーサは珍しく悲し気に微笑んだ。
ピュトァ泉ー…かつてミモレスが守っていた聖地は、彼女がその地を去ってから衰退を始めた。ミモレスの後を任された彼女の妹、そしてその子孫が代々守っていたが、徐々に薄れて行く聖女の力では守り切れなかった。6年前に泉は枯れ、今ではそこを訪れる者はもうほとんどいない。
学院を卒業したアーサーとモニカは、ピュトァ泉にセルジュとロイの小さな墓をたてた。マーサ、結婚してからはノアも一緒に、毎年ピュトァ泉跡地へ訪れ花を置いていた。
「うん。親友のお墓」
「んでもって、自称前の旦那の墓な」
ノアがニヤニヤ笑いながらマーサを小突いた。しょんぼりしている彼女の頭をガシガシと撫で、肩を抱き寄せる。ピュトァ泉跡地になにがあるか知っているライラは、チャドの手を握って微笑んだ。
「行きましょうチャド。あなたも知っている人よ」
「お、おう?行くけど」
「ライラ、ごめんね。あなたにとってはあまり好きになれない人かもしれないけれど」
「ううん。私は彼を恨んでなんていないわ。あの日まで一緒に過ごした数年間、彼はずっと優しい人だったんだもの。私も彼のこと好きよ」
「…ありがとう」
「彼ってだれだ…?」
「さて!しみったれた雰囲気はやめだやめ!大人になった俺らの顔見せてやろうぜ!」
ノアがぱんと手を叩くと、マーサもライラもにっこり笑った。
4人はピュトァ泉跡地へ行き、ふたつの墓に美しい花を置く。何も埋まっていない、ただ石を置いただけのちっぽけなお墓。そこにはすでに百合の花が置かれていた。
【10年後 カストルラ地区 end】
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