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(もう、タールってばはしゃいじゃって…。顔にいっぱい血がついちゃったじゃないか。…かわいいからいいけどさ)
寂しそうに唸るタールを置いて牢屋を出たロイは、口元を拭いながらルリンを閉じ込めている部屋を覗いた。彼女にチムシーが寄生して15日が経った。口から涎を垂らし、自分の腕に噛みついて血を飲んでいる。ロイに気付くとだらしない顔でこちらを見て彼を指さした。
「キャハ。アーーー。アハッ、アハハッ。」
「なに?僕の顔がそんなにおかしいの?」
「キャフフフッ!アーーーー、アーーーーー!」
「君は気が狂ってもうるさいね」
ロイは冷めた目をして部屋を出た。ルリンは指さしていた腕を下ろしてまた自分の血を啜り始めた。
「キャフッ!」
◇◇◇
「ん?」
誰もいないはずの談話室から誰かの歌声が聞こえてきた。そっと扉を開くと、信じられない光景がそこにはあった。
暖炉の前で座っているモニカ。彼女の周りに無数の光が漂っている。モニカが歌いながら杖を振ると、ピンクの光が杖から放たれた。
「え…」
(どういうこと?モニカさんは魔法を使えないはずじゃ…。しかも光魔法なんて上級魔法、火魔法すら上手に使えない彼女が扱えるはずがないのに…)
驚きのあまりロイは手に持っていたアイテムボックスを床に落としてしまった。物音に体をびくつかせ、モニカが慌てて杖を隠して振り返った。口元にタールの血が付着しているので、ロイは慌てて口元を隠した。
「ロ、ロイ?!どうしてここに?対抗戦やってるよ?」
「ああ、うん。今日ちょっと体調悪くて…」
口元の血がロイ自身の血だと思ったのか、モニカがアイテムボックスをまさぐりエリクサーを取り出した。心配そうな顔でロイのことを見つめている。ロイはエリクサーを受け取り飲み干した。
「ありがとうモニカ。少し元気になったよ。それよりこれ、光魔法だよね…?」
「あっ、いや、あの、これは…」
「こんな上級魔法が使えるのに…どうして基本属性の魔法は上手く使えないの?」
「実は…」
モニカはロイに、自分が詠唱では魔法が使えず、歌を歌えばうまく使えることを話した。ロイは不思議そうに首を傾げる。
「おかしな話だな。詠唱は魔力を増幅させるためのものだ。それじゃだめで、なんで何の効果もない歌を歌えば魔法を使えるんだろう?」
「わからない…」
「不思議な人だねモニカさんは。…でも、やっと納得できたよ。だって君の魔力は授業で見せる君の魔法と全然釣り合っていないんだもん」
ロイがそう言うと、モニカが訝し気に尋ねた。
「それ、前も言っていたけど…。ロイは人の魔力が見えるの?それってすごいことだよね?」
(えっ?!そうなの?!もしかして吸血鬼だから見えるのかな?普通の人間には見えないなんて知らなかった!教えといてよお父さま~)
内心焦りまくりのロイだったが平静を装って笑って見せた。
「ううん、そんなことないよ。僕の家系はちょっと変わっているんだ」
「そうなの。ロイのご家族はみんな魔力が見えるの?」
「うん。と言っても僕にはお父さましかいないけど」
「あっ…ごめんなさい」
無神経なことを聞いてしまい、モニカはすぐに謝った。だがロイは全く気にしていない。むしろなぜ謝られたのかもすぐには分からなかった。
「気にしないで。その分お父様がたくさん愛情を注いでくれるから」
「そう…。だったら良かったわ」
モニカがやわらかく微笑んだ。セルジュがロイによく見せる、慈愛に満ちた笑顔に似ていた。思わずロイの目じりも下がってしまう。
(なんて心地いいんだろう。僕のすべてを包み込んでくれるような…とっても優しい笑顔だ。ずっとこうしていたいな。ずっとモニカさんとお話していたいな。ずっとずっと、傍にいてくれたら、きっと僕はもっとしあわせになれるのに)
「ねえロイ。よければお父さまのことを聞かせて」
「いいよ。お父さまはね…」
セルジュであることを隠しながら、ロイは義父がいかに自分を大切にしてくれているか、自分がいかに彼に感謝しているかを話した。モニカはロイの話をほどよく相槌を打ちながら、一生懸命聞いてくれた。自分の話ばかりしていたら退屈だと思われてしまうと考えたロイが、次はモニカに両親のことを尋ねた。
「モニカさんのご両親はどんな方なの?」
「えっ?!あ…えっと…」
「?」
「あっ、そうだわ!そっかそっかあのお父さまとお母さまのことを話せばいいんだわ!あのね、私のお父さまとお母さまは、とっても強くて厳しい人なの!」
(え?"あの"お父さまとお母さまってなに?!)
「お父さまは私とアーサーのことが大好きでね、大好きすぎてちょっとおっかないところがあるけど、とっても私たちに良くしてくれるの!」
("良くしてくれる"…まるで他人みたいな言い方だな。っていうか"あの"お父さまって言ってる時点で実の両親の話じゃない)
「お母さまはね、とっても綺麗でおっとりしてるように見えるのに、実はとーっても怖いの。それに、貴族の人とは思えないくらい強いのよ!だってお母さまは…はっ、これは言っちゃいけないわ。と、とにかくお母さまもすごい人なの!」
(…モニカさん、話してみるとちょっと抜けてる子だな…?)
どんどんボロを出していくモニカにロイは苦笑いをした。モニカは自分が怪しまれるようなことを言っていることに気付いていないようで、それからも両親(?)について話し続けた。
("貴族の人とは思えないくらい強い"って言い方も引っかかる。まるで自分が貴族じゃないみたいだし、両親の話をしているはずなのに、やっぱり他人の話をしているように聞こえる。…それに、さっきなにか言いかけてやめたのも気になる。…話しぶりからして架空の人物ではなさそうだけど、明らかに血のつながった両親の話ではないな。…これは…ワケありだな)
モニカが何かを隠していることは確信していたが、それでも彼女と話した時間はとても楽しかった。声を聞くだけであたたかくなり、笑顔を向けられるとどきどきする。
「あら?」
突然モニカがロイの頬に手を添え顔を近づけた。
「?!」
「ロイ、あなた顔が赤いわ。熱があるのかしら」
モニカはそう言って額をロイのそれにくっつけた。
(~~~~!!!)
「うーん、熱はないみたいね。脈をはかるから手を貸して。…まぁ、ロイ、あなたとっても心拍数が上がってるわ!!大変…エリクサーが強すぎたのかしら…。血圧を下げる薬…あったと思うわ。ちょっと待ってね」
「だ、大丈夫だから!!ぼく、もともと心拍数が高いんだ!モニカさんは気にしないで!」
「そうなの?本当に大丈夫?無理してない?」
「してないよ!本当にありがとう!じゃ、じゃあ僕は寝室で寝るよ」
「そうした方がいいわ。じゃあ私は寮対抗戦を見に行くわね。そろそろアーサーの試合が始まるから」
「うん。じゃあねモニカさん」
「またお話しましょうねロイ」
モニカは手を振りながら談話室を出て行った。扉が閉まったと同時にロイはソファに倒れこむ。深いため息をつき、クッションを抱きしめて足をバタバタした。
「あ~~~…胸が苦しい…」
寂しそうに唸るタールを置いて牢屋を出たロイは、口元を拭いながらルリンを閉じ込めている部屋を覗いた。彼女にチムシーが寄生して15日が経った。口から涎を垂らし、自分の腕に噛みついて血を飲んでいる。ロイに気付くとだらしない顔でこちらを見て彼を指さした。
「キャハ。アーーー。アハッ、アハハッ。」
「なに?僕の顔がそんなにおかしいの?」
「キャフフフッ!アーーーー、アーーーーー!」
「君は気が狂ってもうるさいね」
ロイは冷めた目をして部屋を出た。ルリンは指さしていた腕を下ろしてまた自分の血を啜り始めた。
「キャフッ!」
◇◇◇
「ん?」
誰もいないはずの談話室から誰かの歌声が聞こえてきた。そっと扉を開くと、信じられない光景がそこにはあった。
暖炉の前で座っているモニカ。彼女の周りに無数の光が漂っている。モニカが歌いながら杖を振ると、ピンクの光が杖から放たれた。
「え…」
(どういうこと?モニカさんは魔法を使えないはずじゃ…。しかも光魔法なんて上級魔法、火魔法すら上手に使えない彼女が扱えるはずがないのに…)
驚きのあまりロイは手に持っていたアイテムボックスを床に落としてしまった。物音に体をびくつかせ、モニカが慌てて杖を隠して振り返った。口元にタールの血が付着しているので、ロイは慌てて口元を隠した。
「ロ、ロイ?!どうしてここに?対抗戦やってるよ?」
「ああ、うん。今日ちょっと体調悪くて…」
口元の血がロイ自身の血だと思ったのか、モニカがアイテムボックスをまさぐりエリクサーを取り出した。心配そうな顔でロイのことを見つめている。ロイはエリクサーを受け取り飲み干した。
「ありがとうモニカ。少し元気になったよ。それよりこれ、光魔法だよね…?」
「あっ、いや、あの、これは…」
「こんな上級魔法が使えるのに…どうして基本属性の魔法は上手く使えないの?」
「実は…」
モニカはロイに、自分が詠唱では魔法が使えず、歌を歌えばうまく使えることを話した。ロイは不思議そうに首を傾げる。
「おかしな話だな。詠唱は魔力を増幅させるためのものだ。それじゃだめで、なんで何の効果もない歌を歌えば魔法を使えるんだろう?」
「わからない…」
「不思議な人だねモニカさんは。…でも、やっと納得できたよ。だって君の魔力は授業で見せる君の魔法と全然釣り合っていないんだもん」
ロイがそう言うと、モニカが訝し気に尋ねた。
「それ、前も言っていたけど…。ロイは人の魔力が見えるの?それってすごいことだよね?」
(えっ?!そうなの?!もしかして吸血鬼だから見えるのかな?普通の人間には見えないなんて知らなかった!教えといてよお父さま~)
内心焦りまくりのロイだったが平静を装って笑って見せた。
「ううん、そんなことないよ。僕の家系はちょっと変わっているんだ」
「そうなの。ロイのご家族はみんな魔力が見えるの?」
「うん。と言っても僕にはお父さましかいないけど」
「あっ…ごめんなさい」
無神経なことを聞いてしまい、モニカはすぐに謝った。だがロイは全く気にしていない。むしろなぜ謝られたのかもすぐには分からなかった。
「気にしないで。その分お父様がたくさん愛情を注いでくれるから」
「そう…。だったら良かったわ」
モニカがやわらかく微笑んだ。セルジュがロイによく見せる、慈愛に満ちた笑顔に似ていた。思わずロイの目じりも下がってしまう。
(なんて心地いいんだろう。僕のすべてを包み込んでくれるような…とっても優しい笑顔だ。ずっとこうしていたいな。ずっとモニカさんとお話していたいな。ずっとずっと、傍にいてくれたら、きっと僕はもっとしあわせになれるのに)
「ねえロイ。よければお父さまのことを聞かせて」
「いいよ。お父さまはね…」
セルジュであることを隠しながら、ロイは義父がいかに自分を大切にしてくれているか、自分がいかに彼に感謝しているかを話した。モニカはロイの話をほどよく相槌を打ちながら、一生懸命聞いてくれた。自分の話ばかりしていたら退屈だと思われてしまうと考えたロイが、次はモニカに両親のことを尋ねた。
「モニカさんのご両親はどんな方なの?」
「えっ?!あ…えっと…」
「?」
「あっ、そうだわ!そっかそっかあのお父さまとお母さまのことを話せばいいんだわ!あのね、私のお父さまとお母さまは、とっても強くて厳しい人なの!」
(え?"あの"お父さまとお母さまってなに?!)
「お父さまは私とアーサーのことが大好きでね、大好きすぎてちょっとおっかないところがあるけど、とっても私たちに良くしてくれるの!」
("良くしてくれる"…まるで他人みたいな言い方だな。っていうか"あの"お父さまって言ってる時点で実の両親の話じゃない)
「お母さまはね、とっても綺麗でおっとりしてるように見えるのに、実はとーっても怖いの。それに、貴族の人とは思えないくらい強いのよ!だってお母さまは…はっ、これは言っちゃいけないわ。と、とにかくお母さまもすごい人なの!」
(…モニカさん、話してみるとちょっと抜けてる子だな…?)
どんどんボロを出していくモニカにロイは苦笑いをした。モニカは自分が怪しまれるようなことを言っていることに気付いていないようで、それからも両親(?)について話し続けた。
("貴族の人とは思えないくらい強い"って言い方も引っかかる。まるで自分が貴族じゃないみたいだし、両親の話をしているはずなのに、やっぱり他人の話をしているように聞こえる。…それに、さっきなにか言いかけてやめたのも気になる。…話しぶりからして架空の人物ではなさそうだけど、明らかに血のつながった両親の話ではないな。…これは…ワケありだな)
モニカが何かを隠していることは確信していたが、それでも彼女と話した時間はとても楽しかった。声を聞くだけであたたかくなり、笑顔を向けられるとどきどきする。
「あら?」
突然モニカがロイの頬に手を添え顔を近づけた。
「?!」
「ロイ、あなた顔が赤いわ。熱があるのかしら」
モニカはそう言って額をロイのそれにくっつけた。
(~~~~!!!)
「うーん、熱はないみたいね。脈をはかるから手を貸して。…まぁ、ロイ、あなたとっても心拍数が上がってるわ!!大変…エリクサーが強すぎたのかしら…。血圧を下げる薬…あったと思うわ。ちょっと待ってね」
「だ、大丈夫だから!!ぼく、もともと心拍数が高いんだ!モニカさんは気にしないで!」
「そうなの?本当に大丈夫?無理してない?」
「してないよ!本当にありがとう!じゃ、じゃあ僕は寝室で寝るよ」
「そうした方がいいわ。じゃあ私は寮対抗戦を見に行くわね。そろそろアーサーの試合が始まるから」
「うん。じゃあねモニカさん」
「またお話しましょうねロイ」
モニカは手を振りながら談話室を出て行った。扉が閉まったと同時にロイはソファに倒れこむ。深いため息をつき、クッションを抱きしめて足をバタバタした。
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