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06.ルシャナ
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「はい……」
『マンフリートだ。朝食を持ってきたので入ってもいいだろうか?』
(本当に将軍が食事を持ってきたんだ……)
そんな身分の高い役職の人が、自分のために持ってきたことにまず驚いた。けれど、それだけ自分の存在を他者に知られたくないのだろう。
どこへいっても自分は厄介者扱いされるのだと落胆していたが、お腹が空いていることには変わりない。
「どうぞ」
そう言ってすぐにベッドに潜り、なるべく会話をしないように、シーツを頭からすっぽり被る。子供じみているが、これが自分に出来る唯一にして最大の防御なのだ。
木の床がわずかに軋む音とともに足音がして、無意識に体が固くなる。
『ルシャナ王子、気分はどうかな?』
「……はい、大丈夫、です」
『そうか、何かほしいものはあるか? ひとまず食事を持ってきたので、暖かいうちに食べてくれ。これは、名物のパンと普段俺たちが好んで食べている、俺の領地の自慢のスープだ。口に合うといいんだが』
「……ありがとう、ございます。あとで、頂きます」
すると少し間があり、マンフリートが近づいてくる。
(何? シーツを剥がそうっていうの?)
近しい気配を感じ、ビクリとしてさらに丸くなり、シーツの中で自分を抱え込む。
『実は……紹介したい子がいるんだが、いいかな? たぶん、俺だと至らないこともあるだろうから、よく気の利く……そうだな、ルシャナ王子の友達になれるような、年の近い我が一族の者をつれてきたのだが、侍従にどうかテストをしてもらえないだろうか?』
(友達って、あの友情とかいつも一緒に笑ったり、冗談を言ったり、遠慮のいらない関係になる、あの友達のこと? 僕と年が近いって?)
ルシャナの興味をそそるには十分な話題だ。うっかりシーツの中で顔を上げてしまった。
しまった、と思ったが時遅し。マンフリートはわざと足音を立てているのだろう、後ずさりしてどんどん遠ざかるのがわかる。その一方でずいぶんと軽やかなペタペタとした足音が聞こえてきて、もしかして、この音の主が侍従兼友達候補か? 全神経がそちらに集中し、聞き耳を立てる。
『ルシャナ王子様? ルシャナ様? あれ? どっちのほうがいいのかな? ま、いっか。えっと、僕はチャドラと申します! マンフリート様の侍従長の息子で、現在は父の元で修行中です! よろしくお願いします!』
なんとも可愛らしい声で自己紹介をしている。同年代の子を連れてこられる事以上に、好奇心を掻き立てられることはない。でもマンフリートがその場を去ったわけではないので、少し躊躇してしまう。
迷っていると、今度はチャドラが近づいてくる。
『ルシャナ様! 伝説の白き異界人と聞いて興奮しています! どうか、このチャドラに、お顔を見せて頂けないでしょうか? 実は昨晩お世話をしてほしいと言われて、僕は興奮してほとんど眠れなかったんです! しかも同い年くらいと聞いたから嬉しくて! 僕の周りも大人だらけで、毎日つまらないです……あ、マンフリート様、嘘ですからね? 楽しいですよ? でも同年代の人が、あそこには誰もいないんです。僕、学校に行っていないから余計に!』
『ああ、わかっているよ。おまえは実によく働いてくれているのは、父親から聞いているよ』
『本当ですか! というわけです、ルシャナ様! どうか、どうかこの僕にお世話をさせてください! まだ修行の身なので不安かもしれませんが、粗相はしないように気をつけますので、出てきてくださ~い』
なんとなく、ここまで肩肘を張るのも苦痛になってきた。元来争い事や揉め事などは嫌いだ。
ルシャナは結局根負けした形で、恐る恐る顔だけ出す形でシーツを少し下げる。
すると、目をきらきらと輝かせている、本当に可愛らしいチャドラが立っていた。ルシャナとそれほど背丈の変わらない少しぽっちゃりしていて、茶色のくるりとした大きな瞳に、ふわふわの茶色の髪の毛だ。
「うわ! 本当におきれいですね、マンフリート様の言った通りです! 伝説の方は類を見ない麗しさですね! どうか、僕にお世話をさせてください!」
ルシャナは飾らない率直な物言いをするチャドラを、瞬時に気に入った。好感が持てるし、第一ルシャナのことを気味悪がらないどころか、体全体で出会えた喜びを表現しているのだ。
(きれいって言われたの、生まれて初めてかも。将軍もそう思っていたっていうのが、少し驚いたけど)
好意的な感情を向けられたことのないルシャナは、くすぐったくて、どこか心地よい感じがする。
「こちらこそ、よ、よろしくお願いします」
そう言うと、チャドラはさらに感激したのか、両手を頬にあてて、ホーホー叫んでいる。後ろでは、その様子をマンフリートも苦笑しながら眺めていた。
うっかりマンフリートのほうへ視線を向けてしまったのだが、非常に驚いた。昨日と変わらずに大きい。しかし、どうだろう。今日はまるで別人のようだ。
髪は綺麗に撫でつけられて、後ろで一つに括られており、少しだけこぼれ落ちる一房が、絶妙に大人の魅力を引き出しているのだ。それに、ヒゲは綺麗に剃られていて、こんなに整った男性だったのかと、正直同じ男であるのに、赤面してしまうほどかっこいいのだ。
どうしてあの厳つい兄たちと同じだと思ったのか、不思議なくらい近しいところがまったくないのにだ。
服装もシンプルだが、清潔感のある感じで、まさに別人だ。最初からこの出で立ちであったのなら、あそこまで怖いとは思わなかっただろうと密かに思ったのは内緒だ。
「冷めてしまうから、食事を先に食べたらどうかな」
その一言に、ハッとしたチャドラは急いで給仕を始める。初めて食べる味だが、やさしい味付けに素朴さを感じ、ほっこりとした気分にさせる。
食べながらマンフリートの領地、つまりバウムガルデン領のことに耳を傾ける。
気づけば普通に楽しんでいた自分の順応性に驚いた。このままチャドラは隣の部屋に控えているので何かあれば、ベルを鳴らせば魔力で感知できるのですぐに駆け付けるというのだ。
「チャドラ、質問していいかな」
「なんなりと」
「あの、今は夜なの、昼なの? 朝食って言っていたから朝なの? 時間はどうやって知るの?」
「ああ、そうですよね! 他国からいらっしゃる方はみなそれで戸惑いますね。我々夜行性動物が本性の者は、体内時計があるので必要ないのですが、他国の方はそうはいきませんものね。今時計をもってきますね」
「え? 動物が本性ってどういうこと? チャドラは動物なの?」
「あれ? マンフリート様、そこもご説明をなさっていないので? も、もしや秘密だとか?」
マンフリートはバツが悪そうに首を横に振る。きっと、ルシャナが怖がっているのを感じているので、必要以上に話そうとはしなかったのだろう。
たしかに昨日いろいろと宰相が説明をしてくれていたように思うが、消化しきれず素通りだった。でも少し冷静になった今は、どんな情報でも知りたいのだ。
「では、ご説明します。この国の貴族以下一般市民もほとんど本性が夜行性動物なのです。そうではないとこの夜の世界では生きていかれませんからね。人が長時間夜の世界にいると、体に変調を来たすと昨晩教わりませんでした? だからバウムガルデン領に行くのが本性を持たない人間にはよい土地だと」
「うん、言っていた気がするかも……」
「我々のバウムガルデン領民のほとんどが熊の本性を持っています。他にもいろいろいますが、追い追いお話を聞かせるとしましょうかね」
(いま、さらりと言ったけれど、熊? って何? 彼らは動物なの? 僕は今、動物の国に連れて来られちゃったってこと?)
ということは、動物が魔法使いということなのだろうか。もうすでにルシャナの想像の範囲を遥かに超えていて、頭が追いつかない。
「チャドラも熊ってことは、熊に変身できるの?」
「いえ、できませんよ。生まれたての赤ちゃんだけ、熊耳が付いている程度ですよ」
想像すると、それは非常にかわいいかもしれない。見られるものなら一度見てみたいものだ。チャドラをジーッとみたら、なんとなく想像してしまい、おかしいほど似合っている。
思わずプッと漏らしてしまうと、想像したでしょうと地団太を踏むチャドラがさらにおかしかった。こんなに笑ったのは初めてではないだろうか。
「熊の特徴を受け継いでいるとか、あるの?」
「そうですね。嗅覚が優れていることと、体が大きくなるということくらいですかね」
「野生の熊と会話できるの?」
「できませんよ。彼らはあくまで動物で、我々は本性を持つだけの人間ですからね」
動物なのに人間というのが、まったく理解できない。でも少なくとも、この二人はルシャナを受け入れてくれ、こうして優しく接してくれている。
未知の世界にいるというのに、この気の緩み方は、ひとえにチャドラの明るい性格とマンフリートの見守る度量の広さのおかげだろう。
彼らでよかったと思った。
少しだけすさんだ気持ちが和らいだのを感じ、悪くない、そう思った瞬間でもあった。
『マンフリートだ。朝食を持ってきたので入ってもいいだろうか?』
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そんな身分の高い役職の人が、自分のために持ってきたことにまず驚いた。けれど、それだけ自分の存在を他者に知られたくないのだろう。
どこへいっても自分は厄介者扱いされるのだと落胆していたが、お腹が空いていることには変わりない。
「どうぞ」
そう言ってすぐにベッドに潜り、なるべく会話をしないように、シーツを頭からすっぽり被る。子供じみているが、これが自分に出来る唯一にして最大の防御なのだ。
木の床がわずかに軋む音とともに足音がして、無意識に体が固くなる。
『ルシャナ王子、気分はどうかな?』
「……はい、大丈夫、です」
『そうか、何かほしいものはあるか? ひとまず食事を持ってきたので、暖かいうちに食べてくれ。これは、名物のパンと普段俺たちが好んで食べている、俺の領地の自慢のスープだ。口に合うといいんだが』
「……ありがとう、ございます。あとで、頂きます」
すると少し間があり、マンフリートが近づいてくる。
(何? シーツを剥がそうっていうの?)
近しい気配を感じ、ビクリとしてさらに丸くなり、シーツの中で自分を抱え込む。
『実は……紹介したい子がいるんだが、いいかな? たぶん、俺だと至らないこともあるだろうから、よく気の利く……そうだな、ルシャナ王子の友達になれるような、年の近い我が一族の者をつれてきたのだが、侍従にどうかテストをしてもらえないだろうか?』
(友達って、あの友情とかいつも一緒に笑ったり、冗談を言ったり、遠慮のいらない関係になる、あの友達のこと? 僕と年が近いって?)
ルシャナの興味をそそるには十分な話題だ。うっかりシーツの中で顔を上げてしまった。
しまった、と思ったが時遅し。マンフリートはわざと足音を立てているのだろう、後ずさりしてどんどん遠ざかるのがわかる。その一方でずいぶんと軽やかなペタペタとした足音が聞こえてきて、もしかして、この音の主が侍従兼友達候補か? 全神経がそちらに集中し、聞き耳を立てる。
『ルシャナ王子様? ルシャナ様? あれ? どっちのほうがいいのかな? ま、いっか。えっと、僕はチャドラと申します! マンフリート様の侍従長の息子で、現在は父の元で修行中です! よろしくお願いします!』
なんとも可愛らしい声で自己紹介をしている。同年代の子を連れてこられる事以上に、好奇心を掻き立てられることはない。でもマンフリートがその場を去ったわけではないので、少し躊躇してしまう。
迷っていると、今度はチャドラが近づいてくる。
『ルシャナ様! 伝説の白き異界人と聞いて興奮しています! どうか、このチャドラに、お顔を見せて頂けないでしょうか? 実は昨晩お世話をしてほしいと言われて、僕は興奮してほとんど眠れなかったんです! しかも同い年くらいと聞いたから嬉しくて! 僕の周りも大人だらけで、毎日つまらないです……あ、マンフリート様、嘘ですからね? 楽しいですよ? でも同年代の人が、あそこには誰もいないんです。僕、学校に行っていないから余計に!』
『ああ、わかっているよ。おまえは実によく働いてくれているのは、父親から聞いているよ』
『本当ですか! というわけです、ルシャナ様! どうか、どうかこの僕にお世話をさせてください! まだ修行の身なので不安かもしれませんが、粗相はしないように気をつけますので、出てきてくださ~い』
なんとなく、ここまで肩肘を張るのも苦痛になってきた。元来争い事や揉め事などは嫌いだ。
ルシャナは結局根負けした形で、恐る恐る顔だけ出す形でシーツを少し下げる。
すると、目をきらきらと輝かせている、本当に可愛らしいチャドラが立っていた。ルシャナとそれほど背丈の変わらない少しぽっちゃりしていて、茶色のくるりとした大きな瞳に、ふわふわの茶色の髪の毛だ。
「うわ! 本当におきれいですね、マンフリート様の言った通りです! 伝説の方は類を見ない麗しさですね! どうか、僕にお世話をさせてください!」
ルシャナは飾らない率直な物言いをするチャドラを、瞬時に気に入った。好感が持てるし、第一ルシャナのことを気味悪がらないどころか、体全体で出会えた喜びを表現しているのだ。
(きれいって言われたの、生まれて初めてかも。将軍もそう思っていたっていうのが、少し驚いたけど)
好意的な感情を向けられたことのないルシャナは、くすぐったくて、どこか心地よい感じがする。
「こちらこそ、よ、よろしくお願いします」
そう言うと、チャドラはさらに感激したのか、両手を頬にあてて、ホーホー叫んでいる。後ろでは、その様子をマンフリートも苦笑しながら眺めていた。
うっかりマンフリートのほうへ視線を向けてしまったのだが、非常に驚いた。昨日と変わらずに大きい。しかし、どうだろう。今日はまるで別人のようだ。
髪は綺麗に撫でつけられて、後ろで一つに括られており、少しだけこぼれ落ちる一房が、絶妙に大人の魅力を引き出しているのだ。それに、ヒゲは綺麗に剃られていて、こんなに整った男性だったのかと、正直同じ男であるのに、赤面してしまうほどかっこいいのだ。
どうしてあの厳つい兄たちと同じだと思ったのか、不思議なくらい近しいところがまったくないのにだ。
服装もシンプルだが、清潔感のある感じで、まさに別人だ。最初からこの出で立ちであったのなら、あそこまで怖いとは思わなかっただろうと密かに思ったのは内緒だ。
「冷めてしまうから、食事を先に食べたらどうかな」
その一言に、ハッとしたチャドラは急いで給仕を始める。初めて食べる味だが、やさしい味付けに素朴さを感じ、ほっこりとした気分にさせる。
食べながらマンフリートの領地、つまりバウムガルデン領のことに耳を傾ける。
気づけば普通に楽しんでいた自分の順応性に驚いた。このままチャドラは隣の部屋に控えているので何かあれば、ベルを鳴らせば魔力で感知できるのですぐに駆け付けるというのだ。
「チャドラ、質問していいかな」
「なんなりと」
「あの、今は夜なの、昼なの? 朝食って言っていたから朝なの? 時間はどうやって知るの?」
「ああ、そうですよね! 他国からいらっしゃる方はみなそれで戸惑いますね。我々夜行性動物が本性の者は、体内時計があるので必要ないのですが、他国の方はそうはいきませんものね。今時計をもってきますね」
「え? 動物が本性ってどういうこと? チャドラは動物なの?」
「あれ? マンフリート様、そこもご説明をなさっていないので? も、もしや秘密だとか?」
マンフリートはバツが悪そうに首を横に振る。きっと、ルシャナが怖がっているのを感じているので、必要以上に話そうとはしなかったのだろう。
たしかに昨日いろいろと宰相が説明をしてくれていたように思うが、消化しきれず素通りだった。でも少し冷静になった今は、どんな情報でも知りたいのだ。
「では、ご説明します。この国の貴族以下一般市民もほとんど本性が夜行性動物なのです。そうではないとこの夜の世界では生きていかれませんからね。人が長時間夜の世界にいると、体に変調を来たすと昨晩教わりませんでした? だからバウムガルデン領に行くのが本性を持たない人間にはよい土地だと」
「うん、言っていた気がするかも……」
「我々のバウムガルデン領民のほとんどが熊の本性を持っています。他にもいろいろいますが、追い追いお話を聞かせるとしましょうかね」
(いま、さらりと言ったけれど、熊? って何? 彼らは動物なの? 僕は今、動物の国に連れて来られちゃったってこと?)
ということは、動物が魔法使いということなのだろうか。もうすでにルシャナの想像の範囲を遥かに超えていて、頭が追いつかない。
「チャドラも熊ってことは、熊に変身できるの?」
「いえ、できませんよ。生まれたての赤ちゃんだけ、熊耳が付いている程度ですよ」
想像すると、それは非常にかわいいかもしれない。見られるものなら一度見てみたいものだ。チャドラをジーッとみたら、なんとなく想像してしまい、おかしいほど似合っている。
思わずプッと漏らしてしまうと、想像したでしょうと地団太を踏むチャドラがさらにおかしかった。こんなに笑ったのは初めてではないだろうか。
「熊の特徴を受け継いでいるとか、あるの?」
「そうですね。嗅覚が優れていることと、体が大きくなるということくらいですかね」
「野生の熊と会話できるの?」
「できませんよ。彼らはあくまで動物で、我々は本性を持つだけの人間ですからね」
動物なのに人間というのが、まったく理解できない。でも少なくとも、この二人はルシャナを受け入れてくれ、こうして優しく接してくれている。
未知の世界にいるというのに、この気の緩み方は、ひとえにチャドラの明るい性格とマンフリートの見守る度量の広さのおかげだろう。
彼らでよかったと思った。
少しだけすさんだ気持ちが和らいだのを感じ、悪くない、そう思った瞬間でもあった。
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