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7.悪い笑顔(注)喜んでるだけ
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(自分から偉そうに誘っておいて、なに不安そうに私の顔を伺ってるの・・・)
吹き出しそうになるのを抑えて、無表情でグウィンに言った。
「ですが私はパーティと言うのは苦手でして・・・そもそも参加するなんて言ってませんが?」
「そこまで畏まってるものじゃない。学園の生徒も多数出席するぞ?あと参加するって俺は聞いたから間違いないはずだ。」
「ドレスというものを知らなくて・・・」
「いやそれはないだろ。」
持ってなかったとしても俺が用意するし・・・とモニョモニョ小さな声で言うグウィン。
「ドレス風の訓練服なら持っていますのでそれでよければ。」
「なんでそうなるんだよっっ!だから俺が用意するって言ってるだろ!」
今度はハッキリと大きな声で提案をしたグウィン。行き当たりばったりすぎる。
ミアは思わず口を開けて呆けた。
「えっ、なぜ私に用意をしてくれるのですか?」
グウィンの弟ルートにヒロインが入っているのならば、グウィンはヒロインに接触しているはずだ。
ミアにそんなふうにしているヒマがあるのだろうか?
(確かヒロインはストロベリーブロンドの髪の・・・エレンとか呼ばれてる女の子だったわね。)
今更記憶を追って、乙女ゲームについて考えるミア。
どうにかこの女たらし疑惑の男を押し付けたいようだ。
(今のグウィン侯爵なら、そんな嫌な性格もしてないし、ヒロインもこのツンデレの可愛さに萌え死ぬんじゃないかしら?あら?大人のツンデレは誰得・・・?)
可愛いと思っていることに疑問すら思わないミアだった。
「オイ!お前聞いてるのか?」
不意に声をかけられてびっくりする。
「ああ、すいません聞いてましたよ。」
「ふん。じゃあ来週迎えに来るからな。」
「・・・はあ?」
それを了承として捉えたグウィンは、そのままニヤッと笑って去っていった。
「最後の去り際まで悪そうな顔しちゃって・・・」
※グウィンとしては喜びの笑顔
やれやれと首を振っているミアの横で、アリアは彼女にシラケた目を浮かべて聞いた。
「で、返事しちゃってたけど何を了承したか分かってるの?」
「・・・教えてください。」
土下座をして頼み込むことにした。
「なるほどなるほど。つまり私は侯爵と来週ドレスのオーダーメイドをしに最近噂のお店に行くということですね。」
「ミア・・・他人事ねえ」
「そんな訳ないじゃない。・・・お金が無いからドレスは買えませんって言い訳通じるかな?」
「そんな訳ないでしょ!アナタの訓練服なんて騎士服を模したオーダーメイドじゃない!しかも両親からせめて女性らしい訓練服って頼まれてドレス風・・・!
丈夫さと実用性と服のデザインどれをとっても凄い出来のあれ!費用大分かかってるでしょ!?」
「そうね。汚れるのは忍びないから十着以上はあるわね。けどそれ以外については無駄遣いしてないわよ?」
それを毎日着回して、丁寧に手入れをするミア。
大事に扱うのは良いが流石にその服たちが土と汗まみれになるのは考えたくない。
微かに舌打ちをしてミアは言う。
「・・・じゃあお金ない作戦は無理ね。」
「当たり前でしょ。むしろ親に恥かかせる気?」
確かに・・・と思いミアはもう一つの案を出そうとした。が、アリアにバッサリと切り捨てられる。
「そもそもお金はグウィン侯爵が出すって言っていたわ。だから考えるだけ無駄ね。」
絶句する。逃れる術などないではないか。
服を一緒に買いに行くと言ってしまったのだ。つまりはパーティも出席すると同意したようなもの。
「侯爵様の誘いよね・・・しかも同意してしまった・・・欠席は許されないなんて・・・!」
「ミアって変なところで身分の意識するよね。普段から心がけとけばいいのに。・・・」
そうしたらグウィン侯爵のような変わってる男に捕まらずに済んだというのにという言葉は、アリアの心の中にしまって置くことにした。
今、ミアが楽しそうにしているのなら、彼女はそれでいいのだと納得をしたのだ。
吹き出しそうになるのを抑えて、無表情でグウィンに言った。
「ですが私はパーティと言うのは苦手でして・・・そもそも参加するなんて言ってませんが?」
「そこまで畏まってるものじゃない。学園の生徒も多数出席するぞ?あと参加するって俺は聞いたから間違いないはずだ。」
「ドレスというものを知らなくて・・・」
「いやそれはないだろ。」
持ってなかったとしても俺が用意するし・・・とモニョモニョ小さな声で言うグウィン。
「ドレス風の訓練服なら持っていますのでそれでよければ。」
「なんでそうなるんだよっっ!だから俺が用意するって言ってるだろ!」
今度はハッキリと大きな声で提案をしたグウィン。行き当たりばったりすぎる。
ミアは思わず口を開けて呆けた。
「えっ、なぜ私に用意をしてくれるのですか?」
グウィンの弟ルートにヒロインが入っているのならば、グウィンはヒロインに接触しているはずだ。
ミアにそんなふうにしているヒマがあるのだろうか?
(確かヒロインはストロベリーブロンドの髪の・・・エレンとか呼ばれてる女の子だったわね。)
今更記憶を追って、乙女ゲームについて考えるミア。
どうにかこの女たらし疑惑の男を押し付けたいようだ。
(今のグウィン侯爵なら、そんな嫌な性格もしてないし、ヒロインもこのツンデレの可愛さに萌え死ぬんじゃないかしら?あら?大人のツンデレは誰得・・・?)
可愛いと思っていることに疑問すら思わないミアだった。
「オイ!お前聞いてるのか?」
不意に声をかけられてびっくりする。
「ああ、すいません聞いてましたよ。」
「ふん。じゃあ来週迎えに来るからな。」
「・・・はあ?」
それを了承として捉えたグウィンは、そのままニヤッと笑って去っていった。
「最後の去り際まで悪そうな顔しちゃって・・・」
※グウィンとしては喜びの笑顔
やれやれと首を振っているミアの横で、アリアは彼女にシラケた目を浮かべて聞いた。
「で、返事しちゃってたけど何を了承したか分かってるの?」
「・・・教えてください。」
土下座をして頼み込むことにした。
「なるほどなるほど。つまり私は侯爵と来週ドレスのオーダーメイドをしに最近噂のお店に行くということですね。」
「ミア・・・他人事ねえ」
「そんな訳ないじゃない。・・・お金が無いからドレスは買えませんって言い訳通じるかな?」
「そんな訳ないでしょ!アナタの訓練服なんて騎士服を模したオーダーメイドじゃない!しかも両親からせめて女性らしい訓練服って頼まれてドレス風・・・!
丈夫さと実用性と服のデザインどれをとっても凄い出来のあれ!費用大分かかってるでしょ!?」
「そうね。汚れるのは忍びないから十着以上はあるわね。けどそれ以外については無駄遣いしてないわよ?」
それを毎日着回して、丁寧に手入れをするミア。
大事に扱うのは良いが流石にその服たちが土と汗まみれになるのは考えたくない。
微かに舌打ちをしてミアは言う。
「・・・じゃあお金ない作戦は無理ね。」
「当たり前でしょ。むしろ親に恥かかせる気?」
確かに・・・と思いミアはもう一つの案を出そうとした。が、アリアにバッサリと切り捨てられる。
「そもそもお金はグウィン侯爵が出すって言っていたわ。だから考えるだけ無駄ね。」
絶句する。逃れる術などないではないか。
服を一緒に買いに行くと言ってしまったのだ。つまりはパーティも出席すると同意したようなもの。
「侯爵様の誘いよね・・・しかも同意してしまった・・・欠席は許されないなんて・・・!」
「ミアって変なところで身分の意識するよね。普段から心がけとけばいいのに。・・・」
そうしたらグウィン侯爵のような変わってる男に捕まらずに済んだというのにという言葉は、アリアの心の中にしまって置くことにした。
今、ミアが楽しそうにしているのなら、彼女はそれでいいのだと納得をしたのだ。
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