ゲームで見たことある悪役令嬢になったけど…あれ、この娘って生えてなかったかな?

ジャスミンティー

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ヘロイ王子とのお茶会 1

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 王子とのお茶会をセッティングするために、取り巻きの三人を連れたまま。王子の馬車がやってくるのを待っている。
しばらくすると、蹄鉄の音を響かせて、二匹の上等な毛並みの白馬が引っ張った馬車が正門にやってくる。

「おぉぉ!セレナ!!君が出迎えてくれるなんて!!今日は何て幸運な日なんだ!!せっかくだ、学園の花園とかにでも行こうか!綺麗な薔薇が咲いたんだよ!」

金髪の何個か年代を遡りそうな少女漫画に出てきそうな、オス○ルみたいな髪型をした王子は馬車から飛び降りて僕に抱きついてくる。

「「「キャー!こんな所で熱々ですわ!!」」」

取り巻き達は最初は目隠しを大して隠せてない位の指の間隔で広げて見ていたが、さも空気を読みましたみたいな顔をしながら、そそくさと教室に退散していく。

僕は王子に連れられて、まだ時間もあるので、学園の花園で王子のお気に入りの薔薇を見に行く羽目になった。



 花園には他にも多くの種類の花が美しく育っており、確かに綺麗なのだが、花より団子。そこまで興味のない花なので王子に語られてもかなり困る。

「…セレナ。そういえば、昨日から雰囲気が変わったかな?」

「あら、そうですか王子?私は至って変わりませんよ」

「そうかな。なんだか、初々しさが戻った感じがする。スカートを抑える感じとかが、最初の頃の慣れていない時みたいな感じだったよ」

「恥ずかしい!ちゃんと王子のご趣味に合わせていると思っていたんですが…」

「別に叱っているわけではない世。そういう所も可愛いと言っているんだよ!!やっぱりセレナは男として無骨な服を着るなんて似合わない!!セレナは俺の横で国の中でも最高級の素材を集めて作った美しいドレスを着て、横で国民に手を振るだけで…きっと全国民がやる気に満ち溢れた素晴らしい国になるはずだ」
王子はかなり熱弁するが、あんまり賛成は出来ない。だって、女王が男の娘だよ。後継とかどうする気だよ!!

そんな変な心配をしていると、薔薇園にたどり着く。

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