幼女助けたら幼女になっちゃいました!!

ジャスミンティー

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7話 道徳と真相

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 次の日の道徳の授業が始まった。
佐藤は作ってきた資料を生徒全員に配りだした。
ちゃんと要求通りのものを作ってきたのか不安だったので、資料が穴が空くまで見尽くしたが良く出来ていた。資料だけなら今のところ不安はない。少し不満があるとすれば平仮名しか書いていないために非常に読みづらい。いや、仕方ないのは分かっているのだけれども…

「今から、道徳の授業を始めます!道徳はみんなの中にある正しいと分かる力!今日はそれについてお話していきます」
佐藤も落ち着いている。急な頼みだったから負担にはなっているだろうが…
「まず、みんなに質問があります!みんなの好きな人はどんな人ですか?」
初めての授業で緊張しているのか、いつもなら元気に手を挙げる子供達が今回は手を挙げない。仕方ない、少しは強力してやるか。
「はい!優しい人!」
僕は手を挙げて発表した。何人かもそれに合わせてポツリポツリと発表しただした。
「そうだね。みんな好きなものは同じだったり、違ったりするね!世の中にも色んなタイプの人が好きな人がいるんだよ。胸が大きい人が好きな人がいれば、胸が小さい人を好きな場合もある。みんなくらいの年頃の子が好きな人もいるし、みんなのお母さんくらいの歳の人が好きな子もいる。男通しで愛し合っている人も、逆に女の子通しで愛し合ってる人もいる。それをみんなはどう思うかな?」
一人の生徒が手を挙げて言った。
「変だと思う。だって、そんなのおかしいよ!」
「そう。社会に出たらそう言うことを言っている人はいっぱいいる。でもね、それは先生やみんなにとっては変に感じても本人達はどうかな?変だとは思っていないから好きだったり愛し合ったり出来るんだよね!それは変で通せることかな?」
佐藤はそう言い終えると色鉛筆を取り出して、1本をみんなに見える様に上に掲げた。
「これは何色かな?」
えっと、あれだろ。今は確か何て言うんだっけ…
「うすだいだい色です」
雨宮さんがサラリと答えて座った。
「そう今はそう言う呼び方が主流になってきた。でも、少し昔はこれを肌色って呼んでた。でも、これって本当に肌色かな?アフリカとかの人達の色と比べたら明らかに色が違うよね?だから、昔は日本人にとっては肌色だったけど今はうすだいだい色になってる。これはさっきのお話でも言えないかな?みんなにとっての当たり前は別の人にとっての非常識な事もある。もし、そんな場面にあったときに違うからって人を虐めるのは絶対にいけないことだ。でも別の考え方もある。周りの人が非常識だと言っていることがどこかに行けば当たり前の事になるかもしれない。みんなは短所だと思っていることは長所なんだよ!ゆっくりと自分が嫌いだと思っている部分をよく見てみたら良いところが見えてくるかもしれないよ。だから、人に悪いことを言うことはその人の見付けられるかもしれない良いところを潰してしまうかもしれない。だから、みんなは悪口は言わないで欲しいし、言われた人も気にしてはいけない。自分は違うのかなって不安になるかも知れないけど、きっと貴方が悪いと思っている所を好きになってくれる人もいるはずだから!みんなに悪いところなんかはないんだ!良いところを見付けられていないだけだから!」
ちょうどチャイムが鳴って、授業が終わった。
佐藤は荷物を職員室に置きに行った。
例の被害者の子の方を見ると、少しは顔の曇りも晴れていた。
「どうだった授業?」
「私…自分の胸が嫌いだった。でも、好きな人もいるしきにしちゃだめだよね」
「そうだよ!大人っぽい所も魅力なんだから気にしちゃダメだよ!私なんかツルペタだし」
「本当だ!真っ平ら!」
何気ない一言が僕の心をたたき折った。でも、彼女が少し笑い出してくれて良かった。
そう思っていると、例のティアラさんがやって来た。
「ごめんなさい。私、貴方に好きな人に取られるんじゃないかって不安だったから変なこと言っちゃった。貴方が傷つくとかも考えもせずに、本当にごめんなさい!」
彼女も思うところがあったのだろうか。
「私、貴方が羨ましかった。それなのに傷つけるようなことしてごめんなさい」
彼女は謝っていた。小学1年生だ。根は素直なのかもしれない。
「私は自分であの人に好きになってもわうわ!貴方に嫉妬はしない!貴方みたいにあの人をメロメロにしてみせる!」
なるほど、情熱的だ。どんな男に惚れたんだろう。
「私は貴方の胸みたいに!桜様に見染めってもらえるような女の子に成ってみせる」
なるほど…桜って子が好きなのか…。何か引っかかるんだが。
後ろから、雨宮さんがスゥーと現れて、耳打ちをしてきた。
「貴方、気がついていなかったでしょ。今回の事件の発端となる大きなオッパイに鼻の下を伸ばしてティアラさんに嫉妬をさせて、尚且つ本人はその事に気がつかずに事件を解決するために奮闘して彼女に探りを入れるからペラペラと本当の事を愛しい人に喋ってしまった」
「…えっとつかぬ事を聞きますが…もしかして…ティアラさんの言う桜さんって…」
「もしかしなくても、今回の事の発端は貴方がオッパイに鼻の下を延ばしていたからよ。…変態」

「桜様!私の事もいっぱい知って欲しいな!」
その後、彼女の猛烈アタックを受けることになるのだが、それはまた別のお話になる。

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