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39 どれだけ好きか教えてあげる※

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 恭弥が家に入ると、玄関で待ち構えていたルディとボンがぬるぬると恭弥の脚に擦り付いた。

「ほら、みんな待ってた」

 アランは勝ち誇ったように言った。

「ただいま、猫たち」

(危ねぇ。もうちょっとで、こいつらと一生お別れするとこだった)
 
 猫たちの首を掻いてやりながら、恭弥は目をほんのりと潤ませた。
 そのとき、奥からどすんと物音がした。
 恭弥が顔を上げると、そこには白くて大きな猫がいた。
 
「さちこ、さん」

 さちこさんは恭弥をじっと見つめると、のしのしと二階へ上がっていく。
 
「恭弥くん、よかったね。さちこさんも待ってたってさ」
「俺を無視してどっか行っちゃったようにしか見えないんですが」
「別に今出てくる必要なんてなかったんだ。君に会いにきたに決まってるって。女心がわかってないねぇ」
「どうせ童貞なんで」

 恭弥は軽口を叩いた。アランはにやにやした。

「あ、やっぱりそっちも初めてだったんだ」
「うれしそう」
「ぼくと出会ったばっかりに、君はもう一生、卒業できなくなっちゃったね。ごめんね」
「ぜんぜん悪いと思ってねぇな、あんた」
「卒業したかった?」 

 アランは少し不安そうに訊いた。
 
「別に。亜蘭さんにいれてもらう方が絶対気持ちいいんで」
「そっかー」

 アランはにこにことして、恭弥を風呂場に連行した。
 
「亜蘭、さん?」
「別に風呂なんてどうでもいいんだけどね。君に嫌われたくないから」
「え」

 気づけば全身をすみずみ洗われ、恭弥は裸の身体からほかほかと湯気を立てている。
 
「さ、お部屋に行こうねぇ」
「え」

 気づけば恭弥はアランの部屋に連れ込まれている。
 
「おしり、ほぐすよ」
「え」

 気づけばベッドに押し倒され、ローションで尻をぐずぐずに溶かされている。
 
「いれるね」
「え」

 ずぷん。アランのものが一気に恭弥の奥に滑りこんだ。
 
「ああっ!?」

 玄関からここまで、時間にして十分ほどしか経っていない。あまりに手際がよすぎて、身構える隙もなかった。恭弥はわけもわからず喘いだ。
 
「いつもはもっと恭弥くんのペースに合わせるんだけど。ごめん、余裕なかった……」

 恭弥はアランの顔を呆然と見上げた。

「だって、こんなかわいい子が戻ってきてくれたんだもん」

 小刻みに中をつつきながら、アランはとろりと微笑む。

「あ、あ、あ、……」

 恭弥は揺さぶられるとおりに鳴いた。

「さ、ぼくがどんだけ君に本気か、わかってもらわないと」 

 ずん。アランは深く体重をかけた。
 
「あああ!!」

 弱いところを思い切り押し潰されている。
 
「好きだよ恭弥くん。一生好き」

 アランはうっとりと言った。
 混乱する恭弥の頭を、甘いアランの言葉が染めていく。
 アランは腰を引いて、また正確に恭弥の弱点を突いた。
 
「君の好きなとこ」

 一点をぐりぐりと圧されている。
 
「ぁあああ」
「気持ちいいねぇ? えらいぞ」
 
 恭弥はぶるりと身体を震わせた。

(ずりい)

 そうやって褒められたら、何も言えなくなってしまう。

「君がいなくなんなくて、ほんとによかった」

 アランは恭弥の両手を握りこんだ。

「君に嫌われてたら、ぼく、きっと壊れてた。こわいね、ぼく」

 力強く手をシーツに押し付けられている。逃げ道がない。ぐちゅぐちゅと奥を突かれ、快楽を強制的に植えつけられている。

「ぼくから逃げようとしたって、無駄なんだ。ごめんね」

 アランは恭弥の唇に優しくキスした。上体が近づいたことで、アランのものがぐいっと深く埋め込まれ、恭弥は悲鳴をあげる。

「こんなどうしようもないぼくでごめん。でも離してあげられないよ」

 アランの吐息が恭弥の唇を湿らせる。ねっとりと奥を捏ねられ、恭弥は泣きながら射精した。

「ぁああ……」

 恭弥の身体から力が抜けた。アランは拘束していた恭弥の手のひらを離した。

「出ちゃった。ぴくぴくしてる」

 達したばかりのそこを優しく揉まれ、恭弥は身体を捩った。

「ここ、はじめのときよりもっとかわいくなったね。ちっちゃくて、すぐ勃って、すぐ出ちゃう」

 アランはうれしそうに言った。

(はずかしい……きもちいい)

「ぼくのせいだね。でもぼくは悪いお兄さんだから、君がぼく専用になっていくのが、うれしくて仕方ない」

 萎えた先端をすりすりと撫でてくる。雄の機能がダメになりそうな、不自然な快楽が恭弥を焼く。

「恭弥くんはいい子だから、もう自分でここ、弄っちゃダメだよ。ぼくがしてあげるのを待ってて」
「ひっ、う、ひう……」
 
 恭弥は顔を押さえてしゃくりあげた。
 恭弥のものをそっとつまんだまま、アランはとつとつと奥を叩いた。
 
(まえ、きもちいい、つらい)

「約束、できる?」

 恭弥はこくこくと頷いた。無我夢中だった。
 アランは恭弥の前から手を外して、髪を撫でた。

「えらいね。君は約束を破る子じゃないもんね」

 アランの言葉に縛られるのが、何より気持ちいい。必要とされている感じがする。

「自分で胸にばんそうこう、貼ってくれてるもんね。もうあれがないといられなくなっちゃって……かわいそうな恭弥くん」

 アランは恭弥の胸をくすぐった。

「んああっ!!」

 ひきつれるような鋭い快楽が走って、恭弥はもがいた。日に日に感覚が強くなっていくのがおそろしい。

「そんなよわよわの乳首で、どこに行くつもりだったの? ん?」

 アランは悲しそうに笑って、恭弥の粒をゆっくりと弄んでいる。
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