37 / 43
ACT5 昔、なんじゃこりゃぁぁぁ?って叫んでたドラマあったよね3
しおりを挟む
俺は俺なりに本気の歌を唄ったつもりだ。
曲のエンディング、マーボさんのピアノが止んだ。
マーボさんが・・・・何か言いたそうに、きらっと目を輝かせた気がした、
ずっと前で腕を組んで聞いていたサイゾー氏が、閉じていた目をふと開けて、軽く首を縦に振りながら俺とあおいを見た。
そして、ほんのり唇の隅を持ち上げて、渋いベテラン俳優のような声色で言ったんだ。
「このレベルで『完璧だ』なんて思うなよ・・・・」
それを聞いて、俺とあおいは、一瞬強張って目を合わせた。
少しがっかりしたように、あおいがわずかにうつむく。
俺も、思わずため息をついた。
やばい・・・
ダメだったんだか・・・
渾身で唄ったつもりなのに・・・・
そう思った瞬間、サイゾー氏が悪戯した子供みたいににんまり笑った。
「俺の目指すレベルはもっと上の上だ『これでいい』なんて、おまえらに思われたくない
だけど・・・今、この時点でのデキとしては、この短期間でよくここまでまとめられたなって感想だ
いいか、このギョーカイは食うか食われるかだ
これでいいなんて思わないで、毎日死ぬほど声を出して唄え
・・・・年末の歌謡祭、メドレーにこの曲を入れる」
「!?」
「っ!?」
俺とあおい、ほぼ同時にサイゾー氏の顔を見た。
この音楽野郎おっさん・・・・いま、これで歌謡祭行くっていったか???
まじか・・・・
まじかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
俺が脳内絶叫してるさなかに、あおいが駆け出して、半泣きになりがらサイゾー氏に抱きいて叫んだ。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~サイゾーさん、あたしがんばる!!
てっちゃんと頑張るから!!
ありがとうおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
茫然とした俺と、グランドピアノの前のマーボさんの目があった。
マーボさんは、意味深にうふふっと笑って、軽く俺に手を振っていた。
ああ・・・・
よかった・・・・
俺を推してくれたあおいまでがっかりさせたら、ほんと俺なんて生きてる価値ないから・・・
嬉しそうにしてるあおいを見て、マーボさんの顔をみて、サイゾー氏の顔をみて、そして、俺は大きく息を吐いた。
人生を真剣に生きるってほんと疲れるな・・・・・www
いちいち心臓とかが飛び跳ねたりするから、緊張したりもやたらするし・・・・www
だけど最近、この刺激的な感覚が癖になってるのも事実。
人生にやる気出すのはすげー疲れるけど、やる気だしたらそれなりに楽しい思いもするのかもな・・・・
年末の歌謡祭とか言われても、なんかまだどこか他人事だけど、とりあえず、もう時間ないから必死に練習しないとなw
曲のエンディング、マーボさんのピアノが止んだ。
マーボさんが・・・・何か言いたそうに、きらっと目を輝かせた気がした、
ずっと前で腕を組んで聞いていたサイゾー氏が、閉じていた目をふと開けて、軽く首を縦に振りながら俺とあおいを見た。
そして、ほんのり唇の隅を持ち上げて、渋いベテラン俳優のような声色で言ったんだ。
「このレベルで『完璧だ』なんて思うなよ・・・・」
それを聞いて、俺とあおいは、一瞬強張って目を合わせた。
少しがっかりしたように、あおいがわずかにうつむく。
俺も、思わずため息をついた。
やばい・・・
ダメだったんだか・・・
渾身で唄ったつもりなのに・・・・
そう思った瞬間、サイゾー氏が悪戯した子供みたいににんまり笑った。
「俺の目指すレベルはもっと上の上だ『これでいい』なんて、おまえらに思われたくない
だけど・・・今、この時点でのデキとしては、この短期間でよくここまでまとめられたなって感想だ
いいか、このギョーカイは食うか食われるかだ
これでいいなんて思わないで、毎日死ぬほど声を出して唄え
・・・・年末の歌謡祭、メドレーにこの曲を入れる」
「!?」
「っ!?」
俺とあおい、ほぼ同時にサイゾー氏の顔を見た。
この音楽野郎おっさん・・・・いま、これで歌謡祭行くっていったか???
まじか・・・・
まじかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
俺が脳内絶叫してるさなかに、あおいが駆け出して、半泣きになりがらサイゾー氏に抱きいて叫んだ。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~サイゾーさん、あたしがんばる!!
てっちゃんと頑張るから!!
ありがとうおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
茫然とした俺と、グランドピアノの前のマーボさんの目があった。
マーボさんは、意味深にうふふっと笑って、軽く俺に手を振っていた。
ああ・・・・
よかった・・・・
俺を推してくれたあおいまでがっかりさせたら、ほんと俺なんて生きてる価値ないから・・・
嬉しそうにしてるあおいを見て、マーボさんの顔をみて、サイゾー氏の顔をみて、そして、俺は大きく息を吐いた。
人生を真剣に生きるってほんと疲れるな・・・・・www
いちいち心臓とかが飛び跳ねたりするから、緊張したりもやたらするし・・・・www
だけど最近、この刺激的な感覚が癖になってるのも事実。
人生にやる気出すのはすげー疲れるけど、やる気だしたらそれなりに楽しい思いもするのかもな・・・・
年末の歌謡祭とか言われても、なんかまだどこか他人事だけど、とりあえず、もう時間ないから必死に練習しないとなw
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ダメな君のそばには私
蓮水千夜
恋愛
ダメ男より私と付き合えばいいじゃない!
友人はダメ男ばかり引き寄せるダメ男ホイホイだった!?
職場の同僚で友人の陽奈と一緒にカフェに来ていた雪乃は、恋愛経験ゼロなのに何故か恋愛相談を持ちかけられて──!?
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる