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④(END)

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【教室】

アキト:「やっほーー」

ハルカ:「昨日のゲーム、ドキドキしたけど楽しかったね!」

ナツヒコ:「アキト、ゲームクリアおめでとう!」

ナツヒコ:「ゲームオーバーしちゃったら、アキトの奮闘は見られなかったのが残念だったけどさ」

ハルカ:「次はFPSエフピーエスかパーティーゲームにしようよ!」

アキト:「そうだな。せっかく、トウコさんとも仲良くなれたし」

ハルカ:「ん……?」

ナツヒコ:「……?」


ハルカ:「アキトくん、トウコちゃん?って誰かな?」

アキト:「いやいやいやいや。昨日、一緒にドッグランやったじゃん」

ハルカ:「え?昨日は3人でログインしたでしょ?」

アキト:「だって、昨日……」

アキト:(M)俺は理解不能な表情の2人に確認を込めて、アイポン25トゥエンティーファイブでグループメッセージのアプリを開いた。

アキト:「ほら、このグループのメンバーに……あれ?」

アキト:(M)……いない。トウコというメンバーはグループメッセージメンバーの一覧にはいなかった。

アキト:(M)俺は、昨日の出来事とトウコさんについて簡潔に話した。

ナツヒコ:「アキト…。一応、俺も知り合いをあたって確認してみるけど、昨日は3人でゲームしたよな?」

アキト:「確かに、トウコさんはいたハズなんだ…。ありがとう。ナツヒコのほうが俺より人脈広いし。頼むわ」

アキト:(M)俺はいつものダウンロードサイトから昨日のゲームを探した。そこに『ドッグランー夜の学校ー』というゲームを見つけることはできなかった。

アキト:「マジかぁ。ダウンロード履歴すら消えてるし…」

アキト:(M)数ヶ月後、『ドッグランー夜の学校からの脱出ー』がリリースされた。

アキト:(M)俺は1人で最後までプレイした。茶道部に出たカタカタ言う少女の幽霊や、イヌマッチョの足首を掴まれるようなモーションは無かった。

アキト:(M)何度か死んでも数十秒後にはリスポーンできたり、以前のシステムとはかなり異なっていた。

アキト:(M)俺はあの経験をゲームブログに書いて、情報を募集したがリリース前にプレイしたプレイヤーは現れなかった。

【ゲームクリア後のVR世界】

トウコ:「アキトくん、ゲームクリア……おめでとう」

トウコ:「よいっしょ……っと」

トウコ:(M)私はゆっくり立ち上がった。体のホコリを払う。

トウコ:「みんな、1組限定のテストープレイお疲れ様。デバッグ作業がはかどりそうだね」

イヌマッチョ:「イヌマッチョ イヌマッチョ イヌマッチョ」

トウコ:「あっ、もういいよ」

イヌマッチョ:「トウコさんもお疲れ様です」

イヌマッチョ:(語尾にワンって言う方)「我々は楽しかったですワン!」

トウコ:「私も楽しかったよ。良い子達にテスターしてもらえたからかな」

クモマッチョ:「クモマッチョ!クモマッチョ!」

【トウコが1匹のクモマッチョを持ち上げて、頭を撫でる】

トウコ:「よしよし、ハルカちゃんも凄い驚いてたよ」

クモマッチョ:「クモマッチョ!」

カタ子:「カタカタカタカタ……」

トウコ:「カタ子ちゃんは、次回作で頑張ってね」

カタ子:「キ ャ ア ア ア ア、ガ ン バ リ マ ス」

イヌマッチョ:「茶道室の押し入れの中なんですけど、外から丸見えなので見えないようにしておかないといけないです!」

イヌマッチョ:(語尾にワンって言う方)「階段の途中でハマるのもどうにかしないとですワン!」

トウコ:「わかった。それも含めて、皆んなで校内の見回りだね」

トウコ:「でも…フルダイブマシンの記憶操作システムはもう使いたくないかな。せっかく仲良くなれたのに」


【少しの間】


トウコ:(M)夜明けの太陽が私たちを照らした。リリースまで私たちは忙しい。



【ーーthank you for playing for a long timeーー】
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