不死身の遺言書

未旅kay

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四章.

3話.肉を切らせて骨を断つ

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 私を殺そうとした羽田はた孝二郎こうじろう少年から、なぜ私の殺害を遂行することになったのかを重点的に聞き出した。その経緯は実に分かりやすいものだった。孝二郎は金で雇われる殺し屋組織の末端の末端だったからだ。しかも三日前に組織に加わったらしい。そこまではラーメンを食べに行くまでに話させた。腹も満たされたのだから、より詳しく孝二郎に話してもらおうと思う。

 「孝二郎、一応ここは現代日本だろ。親はどうした?」

 「死んだよ。一週間くらい前に俺と妹を残して交通事故で死んじまったよ」

 震えながら、孝二郎は私の仕事場のソファの上で、近所のコンビニで買ったソフトクリームに激辛デスラーメンで半殺しにされた舌を当てながら答えた。

 成る程と思った。孝二郎が私を殺しに来てから、『晩夏』に出かける時まで孝二郎の上━━殺し屋組織の人間らしき人影も車両も目視できなかった。孝二郎は誰にも見張られずに、一人で私のところまで来たことになる。それでも、孝二郎は逃亡しなかったのだ。生きるために殺し屋組織に加わったとしても、私が脅した時点で尻尾を巻いて逃げて仕舞えばよかった。しかし、孝二郎は逃げられなかった。逃げるという選択肢がなかった。それだけ切羽詰まった状況なのだ。三日足らずの少年に銃を渡して殺しに行って来いと命じる殺し屋組織にも違和感がある。一人くらい見張りをつけてもいいだろうが。ワンツーマンで教えてやれよ。なんで殺される側の私が組織の体制を心配しないといけないのだ。

 「なあ、孝二郎。妹さんの名前は?」

 「亜希あきです」

 「秋に生まれとか?」

 「いや、六月生まれ」

 少しは肩の力を抜かせようと言った言葉だが、さすがに無理があった。子供の面倒などまともに見たときの記憶など既に忘れてしまっている。

 「そうか。その亜希ちゃんを人質にでもされてるのかい?」

 私の憶測染みた質問にビクリと両肩を震わせて孝二郎は、唐突に涙目になった。

 (酷いことをするものだ)

 殺しのこの字も知らない少年に殺人を、たった一人の妹をダシにして強要することが許しがたく感じた。どうせ、殺し屋組織に入ってしまったのも生きていくためだろう。大人の汚らわしい口車にでも乗せられたに違いない。憶測こそ混じっているが、この瞬間に黒々とした感情が胸のあたりを小刻みに震わせた。

 「なんで、そんな組織に入ろうと思った?」

 「妹と二人で生きていく為だったんだ。街を歩いていたところを話しかけられて、素質があるって」

 「なあ、俺の目を見ろ」

 私は孝二郎の肩を掴んで僅かに潤んだ瞳を見た。

 「俺はなあ、嘘を見抜く力を持ってんだ。孝二郎、今話した内容に……嘘偽りはないんだな?」

 「本当だっ!照望さん!」

 力強い即答。

 実際、そんな能力持ち合わせてなどいない。嘘を見抜けるのだったら、態々確認なんてしないだろう。

 「わかった。じゃあ、君の組織には私を殺したと伝えておきなさい。そこの電話を使っていい」

 「……いいんですか?」

 「盗んだ金で近くのホテルに泊まって、明日に帰るとでも報告しときなさい。3階にベットがあるから今日はそこで寝ていい」

 孝二郎は畏怖の混じったような複雑な表情で私を見つめてから、「ありがとうございます!」と元気よく礼をした。

 私だったら妹が心配で直ぐにでも会いに戻ろうと考えるが、孝二郎の疲労はピークに達していたらしく、そこまで考えが至らず睡眠に誘われた。

 これから行う事柄を考慮すると、都合は良いが。

***

 孝二郎の報告内容を一緒に考えて電話させたり、3階の部屋まで先導したりと済ませてしまう必要のあったことを一通り終わらせると私は一階から、とある知り合いの金属製の天才少女から新人社会人のような黒いスーツを着ている機械オタクの美女?を経由して、手に入れた手榴弾の詰合わせパックから三個ほど美味しそうな檸檬を持って夜の闇に足を進めた。

 「もしもし。加賀美か。染毬は元気にしてるかい?そうか、元気か。染毬から先日送ってきた檸檬、美味しく食べようと思ってな」

 孝二郎にかけさせた電話から逆探知した住所の前に到着すると、ごく普通の二階建ての一軒家だった。宅配業者の服装に着替えてから出かけたが、深夜1時に宅配便を届けるなど違和感で溢れる。素人の少年に一人で人殺しをさせるような集団ならば、この程度の違和感は注文の多い料理店の紳士並に鈍く、好意的に捉えてくれるだろう。

 「夜遅くまで、ご苦労なことだ」

 外からも複数人の声が聞こえる。前祝いでもしているのだろうか。勤勉な殺し屋集団らしい。

 インターホンを白い布手袋越しに押す。

 『何だ?こんな時間に宅配便何ぞくるか』

 『いや、既に報酬かもしれないぞ。ガキから電話が来ていたからなあ』

 『運び屋か?』

 「宅配便でーーす」

 『そうか。宅配便だそうだ』

 男共の低い笑い声がインターホンと一階の大きめの窓から漏れ出ている。

 「重たいので、二人以上で取りにくる方がいいと思います」

 『分かった分かった。今行くぞー』

 数人の足音がドタドタと近づいてくる。

 想定通りに愚かな紳士たちで良かった。

 もし目的が単なる殺戮であるならば、『黄色い檸檬』を沢山紙袋にでも入れて手渡しすれば良かっただろうが、今回は私自身を殺してはいけない。私の自殺に巻き添えにしてもいけない。一種の昏睡状態にならずに少女を連れ出すことが目的なのだから。腕が吹っ飛んでも、腹に風穴が空いても、数分の時間ラグで復元しようと思えば不可能ではないが、頭部や心臓、上半身を広範囲で雲散霧消してしまうと元に戻るまで数時間から数日かかる場合がある。それを踏まえた計画をここに辿り着くまでに考えた。

 愚かな紳士達がドアノブに手をかけて捻った瞬間、外側に吊り下げた黄色い檸檬が一個、良い音を出して破裂してくれた。檸檬は深夜の静寂の中で、鉄製の扉と紳士達を閃光に包ませた。私は数メートル横へ小走りして爆風を避けた。その有り様を目視する。天才少女はどういう経緯で私にこのような危険物を渡してきたのか、イマイチ想像がつかない。想像もしたくない。

 「これだけ大きい音を出してくれたら近隣住民が警察に通報するかもしれない」

 もし、しなかったとしても先ほどの電話で手は回してある。スタンバイしていたパトカーが十数台道に並ぶだろう。 

 笑い声の量から、男達は十数人はいただろう。

 五人の意識の無い紳士が横たわっている。

 紳士達のアジトは玄関から伸びる廊下の先に階段があり、その横に居間への扉があった。

 「なるほど。中も普通の家の造りか」

 階段横へと移動し、二個目の檸檬を居間らしき部屋に投げ込んだ。

 次の檸檬は、爆発はしない。黄色いガスを噴出する。慌てて声を荒げさせる男達は沈黙し、膝から崩れ落ちた。

 一人の男が黄色いガスから口を袖で覆い吸うことを拒みながら、凄い剣幕で飛び出して来た。

 「お前かあああああああ」

 「私は君たちとは初対面だ」

 「ごはッ!」

 とりあえず、私は激憤する紳士のみぞおちに拳を入れて突っ伏させた。

 「二階か。これだけの騒ぎが起きれば、降りてきても良いだろうが」

 階段を上った先。二階は広めのワンフロアだった。

 「コレ・・は……凄いなあ」

 そこでは私の行動を凌駕した行為が行われた痕跡が残されていた。

 「君がやったのかい?……そんなわけないか、目隠しをさせられているのだから不可能だね」

 拘束された少女がいた。この子が孝二郎の妹の亜希ちゃんだろう。輪郭や髪の色が孝二郎によく似ている。

 その周囲には頸が断たれた、複数人の男が横たわっていた。

 第三者による無残な血祭りの中に少女は独り、両手足が縛られたまま気を失っていた。取り敢えず、目隠しの布をズラして彼女を抱きかかえ、殺し屋しんし達のアジトから退出した。

 「後は警察に任せるとするか」

***

 「亜希!!」

 孝二郎は寝付けず、私の姿がないことに気づいたらしく、私のことを撃ち殺そうとした二階の仕事場のソファで帰宅をソワソワしながら待っていたが、予想外の妹との再会に歓喜し駆け寄ってきた。

 「あれ……、お兄ちゃん?」

 気を失っていた妹の亜希も、兄に名を呼ばれて目を開いた。

 「良かった……良かったよ。……亜希」

 孝二郎は安堵の涙を流しながら、妹を抱きしめた。

 「有難うございます!照望さん!」

 涙でぐちゃぐちゃになった顔で、孝二郎は私に小刻みに頭を下げた。

 縛られていた手足に痛みが出ないように、ゆっくり亜希をソファに横にした。

 「君らを引き入れた━━私を殺させようとした悪い大人たちは、もういない」

 「照……望さん。あまり覚えてないんですが、有り難うございます」

 再会を喜ぶ二人と話しながら、私は頭の片隅に頸を断たれた死体について考えを巡らせていた。

 唐突に鉄枠の扉をノックする音が聞こえてきた。その音に兄妹二人はビクリと両肩を震わせたが、私は軽く「どうぞー」と声をあげる。

 そこには勿論、殺し屋の生き残りでは無く、真逆の市民の味方が現れた。

 私の数少ない友人の一人である、元特殊部隊隊長で現小規模組織『5係』の宮下総一郎と、その部下である赤崎あかさき亜里沙ありさがゾロゾロと入ってきた。

 「照望、細かい事情は知らんが説明は今度じっくり、してもらうからな」

 「ああ、総一郎。分かっているさ」

 「違うんだ!お巡りさん!照望さんは、亜希を……!妹を救ってくれたんだ!それに俺は照望さんをころ……」

 その言葉は最後までは言わせない。

 私は孝二郎の背後から口に手を当て発言を制した。この子たちの今後の将来に立つ壁を一つでも減らすために。

 「いや、この子達は俺の兄弟の友人の従兄弟の子でな」

 「お前さんの兄弟ってのは、一体何百歳だってんだ?」

 「さすが、元特殊部隊の隊長だな」

 「は?お前の考えは理解しているつもりだが、だったら身の振り方を考えろよ」

 少し呆れながら総一郎は私の冗談に付き合ってくれた。

 「これでも、褒めたつもりなのだがなあ」

 総一郎は二人の少年少女に少し近づき、一息置いた。

 「孝二郎くんと亜希ちゃんだったけか?」

 「はい」

 孝二郎は総一郎を見つめ、しっかりと妹の分まで返事をした。

 「分かっているだろうが、君たちのことは一度保護した後に親戚や養護施設に行ってもらうことになるかもしれない」

 「━━総一郎」

 「照望、分かってるさ。二人は離れ離れにはしないことを約束しよう」

 総一郎は孝二郎の両肩に手を置いた。

 「孝二郎くん。亜希ちゃんが大人になるまで、守ってやれるかい?」

 「ああ。勿論だ!」

 総一郎曰く、孝二郎と亜希の捜索依頼が出ていたらしい。

 「孝二郎、もし破った時はラーメンだからな」

 「えげ!破らないですよ!」

 私は真の通った背中を軽く叩いた。孝二郎は鼻を掻きながら微かに笑みをこぼす。その面持ちならば、少年は大丈夫だろう。そう思った。


***

 私を殺せなかった少年と、その妹と別れてから数日後。総一郎と亜里沙が再び出向いてきた。珈琲を淹れながら、私は兄妹のその後についての問う。総一郎は疲れ気味に答えた。

 「二人とも捜索願いをした、母側のお祖母さんに引き取られることになったぞ」

 「そうか。それは何よりだな」

 あくまで平然を保つが、内心ガッツポーズをして屋上で叫びたい気持ちであるのは秘密である。

 「それはそうと、深夜の爆発の通報にお前さんが関係していることを隠蔽しようとしたが、すぐに天才の嬢ちゃんのハッキングでガス爆発ってことになっていたんだが?」

 「私はそれについては、初耳だ」

 「偶然、その現場がブラックリストに載る程の殺し屋たちのアジトだったなんて、都合の良すぎる話だがな」

 真実は小説より奇なり。

 「全員お縄になったのか?」

 「ちょうど良かったので、全員逮捕ですよーー。私たちにとっては、ラッキーって感じ」

 例のNBI作戦にも参加していた、総一郎の部下の亜里沙が話に割り込んできた。 

 「それよりも、照望。アジト二階の四人の遺体、あっ……五人だったかしら。えぇーーっと五人五人!」

 そして亜里沙が小さな手帳を見ながら、惨劇について質問しようと試みていた。

 「私が来た時には、既にあの有り様だった」

 「照望……、死にかけたりはしなかったのか?」

 総一郎は真意の分からない質問をしてきたが、私はあの時に関しては一度も意識を失っていないのだから首を横に振り否定した。

 「そうか。なら、お前がそこにたどり着く前に五人の首が何者かに、断面からして……背後から斬られたわけだ」

 「しかも、酷いことにその殺された一人の手から亜希ちゃんの毛髪が検出されたんですよ!」

 怒気を含んだ亜里沙が身を前に乗り出した。

 「ってことは、頭を掴まれて強引に床に打ち付けられたのか」

 亜希が意識を失っていた理由はそこにあるのだろうか。

 「そいつは、過去に女児を強姦歴があったらしくてな。まあ、亜希ちゃんに酷いことをする前に何者かに殺されて防がれたことになるだろうな。本当に照望……お前じゃないんだな?」

 「当たり前だ。おい、私にそんなベラベラと捜査情報を話してしまっていいのか。守秘義務だろう」

 「本来は重要参考人のはずなんだぞ。でも、お前さんが入ってくると話がややこしくなるんだ」

 世間話と称した事情聴取というわけだった。

 「もう一つ、涼川照望。あなたにお話があります」

 「ん?」

 亜里沙は僅かに顔色を変えて、話を切り出した。

 「あなたは今後、監視対象として24時間、監視させていただきます」

 「ん?どういうことだ?」

 唐突すぎる話だった。

 「一階のお部屋空いてるんでしょ?そこに私が住んで、あなたを監視することになったから」

 「総一郎、どういうことだ?」

 総一郎は苦笑いしながら補足説明をする。

 「照望、お前さんがいた研究所は海外にも多くの実験依頼を受けていたそうだ。それでNBIが潰れた今、お前がその秘匿情報を握っているかもしれないと勘ぐっている大組織があるらしくてな。今回、狙ってきた奴らもそういう繋がりだそうだぞ」

 「なるほど」

 「お前を監視、警護の担当をしてもらうのが俺が一番の信頼を持っている部下の亜里沙になった」

 「本来、そういうのは監視対象には言わないけど、言った方が面倒ごとも減るだろうってことで総一郎さんに頼んで照望……、見た目が若いので照望で!照望に伝えて欲しいよーって総一郎に頼んだの」

 何だ。この小娘は。

 「要するに、私は魚のエサになれということか」

 「すまない。勿論、衣食住は僅かだが保証しようと思う」

 この国に、そこまでしてもらう筋合いはない。

 「総一郎、その必要はないさ。私にだって今後の生活プランというものがあるんだ」

 「そうか。でも、亜里沙をよろしく頼みたい。こいつは普段はこんなんだが、優秀な警察官だ」

 「そうですよー、私は美人で優秀ですよッ」

 亜里沙は胸を寄せ腕で寄せ、私にウインクとキスを投げてくる。

 「タイプではないが、まあ我慢しよう」

 「酷い!これから同居するのに!」

 「お前は一階だろうが」

 総一郎は呆れて頭を掻きながら、「そんじゃ、また来るわ」と残り僅かになった珈琲を一気に飲み干して早々に出て行った。閑散とした部屋に私と亜里沙のみが取り残された。

 「参ったなあ」

 「照望、よろしくお願いしますね」

 「……」

 「あっ、無視した」

 「じゃあ、家具揃えたいんで明日、お買い物を付き合ってもらえますか?」

 「……わかった」

 斯くして、眼前で長い脚を組み、長い髪を耳にかける女性━━赤崎亜里沙が私の監視者として、数年と決して長くはなかったが側に居ることになった。ちなみに一週間後、4ヶ月後、半年後に再び私を殺すことを目的とした殺しを生業とする人間が訪ねてきたが、彼女は物の見事に無力化して牢屋にぶち込んだ。さすが、総一郎が指揮をとっていた特殊部隊の一員であった。
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