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◆新しい恋をしましょう
社外恋愛の罠 14
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***
颯天は合い鍵を使い、鍵を開ける。
杏香が来ない可能性もあったため、実家に帰ったついでに合い鍵を持ってきていた。
マンションに帰るのは一週間ぶりだ。といっても一週間前のその日もほんの少しいただけで実家に帰ったが……。
もし杏香がいなければまた実家に戻ろうと思っていたが、玄関の扉を開けてすぐ、デミグラスソースの匂いが鼻腔をくすぐった。
茶色のショートブーツが綺麗に並べてある。
なにも真ん中に置けばいいものを、置いてあるのは目一杯端の方でクスッと笑う。
今日の杏香は、ふんわりとしたアイボリーのセーターにジーンズを履いていた。
髪を短くしていたせいか、見慣れない私服のせいか、随分雰囲気が違って見えた。
ラウンジで見かけた杏香を思い浮かべながら廊下を進んでも、以前は必ず聞こえたはずの『おかえりなさい』の声はない。
リビングに近づくにしたがって静かな曲が聞こえ、出迎えがない理由は、ダイニングテーブルを振り返ってわかった。
杏香はスヤスヤと眠っている。
起こさないようにそっと、ケーキの入った箱とワインを置き、颯天は向かいの席に腰を下ろした。
しばらく寝顔を見つめ、寝るには少し寒いかと思い、着ていたダウンジャケットを脱いで杏香に掛ける。
杏香はムニャムニャ言うものの、起きる気配を見せない。
腕時計を見れば夕方の六時半。別に起こす必要もない、そのうち起きるだろうと、コーヒーを飲みながら待つことにした。
お湯を沸かしている間に手動のミルで静かに豆を挽き、コーヒーメーカーを使わずにコーヒーを落とす。
自分で淹れるときはいつもそうしていた。強いこだわりがあるわけじゃないが、手間をかける時間がいい気晴らしになる。
起きたら杏香にも淹れてやろうと思いながら、心の中で問いかけた。
(なぁ杏香、あの女、あの後なんて言ったと思う?)
『私は別にかまわないわ。あなたに愛人が何人いようと、そういうことに理解はあるの』
(だとさ。面倒くせぇから、あの女がクラブで乱痴気騒ぎをしている事実を問い詰めたよ)
『なんの話かしら、あなたが遊んでいる噂なら知っているけど』
だから、証拠の画像を見せてやった。
『俺の遊びはたかが知れてるし、それも大昔の話だ。でもお前は違う。契約ほしさに俺がそんなリスクを背負いこむとでも思ったか? でも安心しろ、うちの親も知らないし、お前の親に言うつもりもない。もちろん他の誰にも言わない。その代わり、お前からちゃんと断れよ。そうしてもらわないとこの事実を言わざるを得なくなる。わかるよな?』
肝が据わっているのか、それとも絶句して固まっていたのか。西ノ宮篤子は眉ひとつ歪めなかったが、重ねて念を押した。
『それから、うちとの取引がこの件でダメになったりしないように。忘れるなよ』
篤子は、表向き楚々とした令嬢だが、真逆の裏の顔を持つ。
それは極限られた一部の者だけが知っていて、恐らく彼女の両親も気づいていない。颯天自身は遊んでいる彼女を直接見たわけではないが、その道に詳しい友人がいて情報は得ていた。
今回の見合いを承諾したのも、いざとなれば彼女の素行をネタに断れればいいと思ったからだ。
毎度のように娘の縁談をチラつかせてくる西ノ宮社長のやり方にはいい加減うんざりしていたし、そろそろ決着をつける必要があると思ったので会っただけである。
西ノ宮篤子は、颯天が彼女の裏の顔を知っているとは夢にも思わなかったのだろう。
彼女は遊ぶにあたって細心の注意を払っていた。VIPルームではいつだって顔がわからないようにレースのアイマスクをかけているし、お互いにバレたら困る仲間うちだけで遊んでいるからだ。
でも深い快楽に心身を委ねたとき、警戒心はアイマスクと共に消えると彼女は忘れていたのだろう。
『で、さっきの子はなに? あなたの恋人?』
全てをあきらめたように深いため息をついたあと、篤子はそう聞いた。
『彼女は俺の優秀な秘書だ』
颯天はそう答えた。
正確には秘書になる予定だが。
『へえ。あなたがセクハラで訴えられるのを願っているわ』
そう言って篤子は席を立った。
思い出しながらフッと鼻で笑った颯天は、手を伸ばして、杏香の目もとにかかる髪をそっとよけた。
(まさか、あの場にお前が来るとはな)
この前の第二倉庫といい、ちょうどいいときに出くわすのはなぜだと思う?
なぁ、杏香と、心で問いかけた。
(偶然なんて言葉は、しらばっくれるためにある言葉だって知ってるか?)
運命なんてものは信じるわけじゃないが、起きるべくして起きる必然だ。
それだけ強い縁で繋がってる証拠だな、と颯天はにやりと口もとを歪める。
杏香が加島にお茶でもと誘われていたとき、颯天はちょうど堅苦しいお茶会の席から立ったところだった。
西ノ宮篤子と共に下りたラウンジ。最初から断るつもりでいた縁談に貴重な時間を割くつもりは毛頭ない。
頃合いを見計らって早々に引き上げるつもりでいたところに、時間と空間の悪戯に掬われた杏香が現れたのである。
杏香が一緒にいたのは、颯天が知らない男だった。
風貌から察するにどこかの研究者か学者。いかにも杏香が好きそうな、真面目に見える男だった。
どんなにおとなしそうでも、男なんぞひと皮むけば頭の中は一緒だと、純情な杏香にはわからないのだろうと思いながら颯天はふたりを見ていた。
いずれにしろ、ふたりが現れたことがトリガーとなった。
杏香から男を引き離し、杏香をこのマンションに呼ぶ。その二つを同時に成し遂げる方法を、あの場で思いついたのだ。
真面目そうに見えるあの男も、お前をあきらめただろうよ、と思いながら杏香を見下ろす。
(それにしても。あの男はなんだ? どこで知り合った?
事と次第によっちゃ、あの男が誰かつきとめて釘を刺さなきゃいけないが、どうなんだ?
なぁ杏香、何度も言わすなよ。俺が許すと思ったか?)
颯天は合い鍵を使い、鍵を開ける。
杏香が来ない可能性もあったため、実家に帰ったついでに合い鍵を持ってきていた。
マンションに帰るのは一週間ぶりだ。といっても一週間前のその日もほんの少しいただけで実家に帰ったが……。
もし杏香がいなければまた実家に戻ろうと思っていたが、玄関の扉を開けてすぐ、デミグラスソースの匂いが鼻腔をくすぐった。
茶色のショートブーツが綺麗に並べてある。
なにも真ん中に置けばいいものを、置いてあるのは目一杯端の方でクスッと笑う。
今日の杏香は、ふんわりとしたアイボリーのセーターにジーンズを履いていた。
髪を短くしていたせいか、見慣れない私服のせいか、随分雰囲気が違って見えた。
ラウンジで見かけた杏香を思い浮かべながら廊下を進んでも、以前は必ず聞こえたはずの『おかえりなさい』の声はない。
リビングに近づくにしたがって静かな曲が聞こえ、出迎えがない理由は、ダイニングテーブルを振り返ってわかった。
杏香はスヤスヤと眠っている。
起こさないようにそっと、ケーキの入った箱とワインを置き、颯天は向かいの席に腰を下ろした。
しばらく寝顔を見つめ、寝るには少し寒いかと思い、着ていたダウンジャケットを脱いで杏香に掛ける。
杏香はムニャムニャ言うものの、起きる気配を見せない。
腕時計を見れば夕方の六時半。別に起こす必要もない、そのうち起きるだろうと、コーヒーを飲みながら待つことにした。
お湯を沸かしている間に手動のミルで静かに豆を挽き、コーヒーメーカーを使わずにコーヒーを落とす。
自分で淹れるときはいつもそうしていた。強いこだわりがあるわけじゃないが、手間をかける時間がいい気晴らしになる。
起きたら杏香にも淹れてやろうと思いながら、心の中で問いかけた。
(なぁ杏香、あの女、あの後なんて言ったと思う?)
『私は別にかまわないわ。あなたに愛人が何人いようと、そういうことに理解はあるの』
(だとさ。面倒くせぇから、あの女がクラブで乱痴気騒ぎをしている事実を問い詰めたよ)
『なんの話かしら、あなたが遊んでいる噂なら知っているけど』
だから、証拠の画像を見せてやった。
『俺の遊びはたかが知れてるし、それも大昔の話だ。でもお前は違う。契約ほしさに俺がそんなリスクを背負いこむとでも思ったか? でも安心しろ、うちの親も知らないし、お前の親に言うつもりもない。もちろん他の誰にも言わない。その代わり、お前からちゃんと断れよ。そうしてもらわないとこの事実を言わざるを得なくなる。わかるよな?』
肝が据わっているのか、それとも絶句して固まっていたのか。西ノ宮篤子は眉ひとつ歪めなかったが、重ねて念を押した。
『それから、うちとの取引がこの件でダメになったりしないように。忘れるなよ』
篤子は、表向き楚々とした令嬢だが、真逆の裏の顔を持つ。
それは極限られた一部の者だけが知っていて、恐らく彼女の両親も気づいていない。颯天自身は遊んでいる彼女を直接見たわけではないが、その道に詳しい友人がいて情報は得ていた。
今回の見合いを承諾したのも、いざとなれば彼女の素行をネタに断れればいいと思ったからだ。
毎度のように娘の縁談をチラつかせてくる西ノ宮社長のやり方にはいい加減うんざりしていたし、そろそろ決着をつける必要があると思ったので会っただけである。
西ノ宮篤子は、颯天が彼女の裏の顔を知っているとは夢にも思わなかったのだろう。
彼女は遊ぶにあたって細心の注意を払っていた。VIPルームではいつだって顔がわからないようにレースのアイマスクをかけているし、お互いにバレたら困る仲間うちだけで遊んでいるからだ。
でも深い快楽に心身を委ねたとき、警戒心はアイマスクと共に消えると彼女は忘れていたのだろう。
『で、さっきの子はなに? あなたの恋人?』
全てをあきらめたように深いため息をついたあと、篤子はそう聞いた。
『彼女は俺の優秀な秘書だ』
颯天はそう答えた。
正確には秘書になる予定だが。
『へえ。あなたがセクハラで訴えられるのを願っているわ』
そう言って篤子は席を立った。
思い出しながらフッと鼻で笑った颯天は、手を伸ばして、杏香の目もとにかかる髪をそっとよけた。
(まさか、あの場にお前が来るとはな)
この前の第二倉庫といい、ちょうどいいときに出くわすのはなぜだと思う?
なぁ、杏香と、心で問いかけた。
(偶然なんて言葉は、しらばっくれるためにある言葉だって知ってるか?)
運命なんてものは信じるわけじゃないが、起きるべくして起きる必然だ。
それだけ強い縁で繋がってる証拠だな、と颯天はにやりと口もとを歪める。
杏香が加島にお茶でもと誘われていたとき、颯天はちょうど堅苦しいお茶会の席から立ったところだった。
西ノ宮篤子と共に下りたラウンジ。最初から断るつもりでいた縁談に貴重な時間を割くつもりは毛頭ない。
頃合いを見計らって早々に引き上げるつもりでいたところに、時間と空間の悪戯に掬われた杏香が現れたのである。
杏香が一緒にいたのは、颯天が知らない男だった。
風貌から察するにどこかの研究者か学者。いかにも杏香が好きそうな、真面目に見える男だった。
どんなにおとなしそうでも、男なんぞひと皮むけば頭の中は一緒だと、純情な杏香にはわからないのだろうと思いながら颯天はふたりを見ていた。
いずれにしろ、ふたりが現れたことがトリガーとなった。
杏香から男を引き離し、杏香をこのマンションに呼ぶ。その二つを同時に成し遂げる方法を、あの場で思いついたのだ。
真面目そうに見えるあの男も、お前をあきらめただろうよ、と思いながら杏香を見下ろす。
(それにしても。あの男はなんだ? どこで知り合った?
事と次第によっちゃ、あの男が誰かつきとめて釘を刺さなきゃいけないが、どうなんだ?
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