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Episode35 城下町の祭りへ①
しおりを挟む「ふぅ……」
レイナード卿を見送り、一仕事終えた的な雰囲気の夜美ちゃん。
しかしただの変態プレイにしか見えなかったあの時間も、ドルフ様寄りの貴族への根回しと考えれば確かに立派な仕事である。
この世界では非常に希少価値の高い男の娘からの、しかもドSなお嬢様からの性的な接待プレイ。
金貨に換算したらいったいどれだけの価値があるのだろうか?
それに幾ら金を出したところで、あるのか分からないけど、街の娼館とかにこれ程の美しい男の娘女王様が居るとは到底思えない。
そしてレイナード卿もドルフ様の利益になるように動かなければ、この関係が終わる事は当然分かっている筈……
それにしても凄かった。夜美ちゃんのエロ耐性。ボクだって男の人に抱かれるとかにはもう抵抗は無いけど……
そんな次元の話では無い。
元々の資質なのか?
それとも場数を踏んだ末に身に付いたものなのか?
どちらにしても到底今のボクが真似出来る様な事じゃない。
しかしドルフ様のお役に立つ為には、これ位の事が出来る様にならなければいけないのだろうか……
「ゆうと……」
「……」
「ゆうとっ!」
「は、はいっ」
暫くの間悶々と考え込んでいると、突然夜美ちゃんが話し掛けてきた。
「ゆうと、夕方からお祭り行こっか?」
「えっ? お祭り?」
「そう……今日ね、城下町でお祭りが開かれるの。あなた城下町行った事無いでしょ」
「う、うん……ボクはお城の中以外はあんまり……」
「じゃっ今日私が案内してあげるから一緒に行くわよ!」
「うん……で、でも……勝手に城を抜け出して…平気…なのかな?」
「大丈夫! ちゃーんと私からドルフ様に伝言しておくから!」
「う…うん……じゃあ……」
結局夜美ちゃんに押しきられる形でお祭りに行く事が決定してしまった。
お祭りに行けるのはちょっと嬉しいけど……
後でドルフ様に叱られたりしないだろうか?
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