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……転生でき…た?

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……夢かここは。どうもさっきから誰かに起こされてる感じがする。


「……ぉ…ぃ……………おい!!」


気のせいじゃなかった。今私の目の前には心配そうに私の肩を揺さぶるガタイのいい男が一人。


「………っ!!」


は、話せない!?

あの声は夢じゃなかったの!?

なら私、ガチでトリップした…?

それは………………最高だっ!!!!!



「おいおまえ!大丈夫か!?どうしてこんな雪の中 外で寝てるんだ!」


おっと。転生できたことが嬉しすぎて男の存在忘れてた←

がたいのいい男は私を持ち上げようと私に触れると思いのほか体が冷えていたのか、

「っ!まずい!!かなり冷えているぞ!急いで街に連れて温めなければ…」

っと言ってかなり焦っているようだ。

……申し訳ない。

私はそう思って大人しく運ばれた←

運び方は素晴らしい。

なんと姫抱っこだった。

人生初ってやつか……あ、でも1回目の人生は終わったから2回目の人生ってことになるのか?

めんどくさい。

どちらにせよ初だ!

にやにやが止まらない自分がいる。

そんな私に気づかないほど、男性は私を姫抱っこしながら走っている。しかもこの大雪の中を。ほんと申し訳ない。

とりあえず私は街に着くまで大人しくするべきか。うん。そうしておこう。


しばらく走り続けて男が話し出した。

「ハァ.......ハァ......見えたぞ.....もうすぐだ...」

その言葉に私は男の目線の先を見た。

そこはまさにファンタジーの世界で出てくるヨーロッパみたいな街並みだった。だが私は街のずっーーと先に見えた大きなお城を見逃さなかった。その城は霧か何かであまりよくは見えなかったが、あれは確実にいい雰囲気を放ってなかった。まあ、あくまで私の勘だが。

男は街に入ると市場を駆け抜けてもっと奥へと進んだ。


.....ん?...ちょっと待て.......こいつ、城の方進んでね??は?いやいやいやいや。待て待て。絶対やばいやつじゃん。

そう思って男を見上げ、男の服を引っ張った。その行動に気づいたのか男は私を見た。私は城を指差して横に顔をぶんぶんと振った。だが次に男の口から放たれた言葉に私は驚きのあまりフリーズしかけた。

「....ハァ.....ハァ.....やっと気づいたか馬鹿な小娘め。今更何言おうが意味ねぇよ。じきに城に着くからな。お前の容貌ならさぞかし王も喜んでいただけるだろう。....ふっ....あっはっはっは!!!これで俺も金持ちだなぁ!?」


.....は? 気味が悪いほどの男のギャップに現在私フリーズ中。

ってそんなことしてる場合じゃねえ!!!!

やばいってこれ。どうするよ。

困ったときはとりあえず暴れるか←


「暴れても意味ねぇぞ...」

男はニヤっと気味悪く笑うと私を抱えている手の力をさらに強くした。

そしてあっという間に城の中まで連れて行かれた。

.......転生してまだ10分も経ってないと思うんですけど。早速スリル満点の出来事起きましたね…。予想を遥かに超えました。はい。でもなんか面白くなりそうだなぁ!

てか、神様的な爺さんの名前知らないな。ん~.....神じいでいっか!

あ、やっべ。いつもながらのマイペースな性格が出てしまった。

そうこう考えているうちに男はどうやら目的の場所に着いたみたいだ。




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