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学園
ランセントと国王陛下〜ランセント視点〜
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今日は娘の入学式だった。ウキウキして学園に行ったのに、帰ってきた時にはこの世の終わりとでも言う顔をしていた。トーラスやライアスに聞いたら、ライアスから「殿下のせいです」と言われた。こうしては居られんと陛下の元へと向かった。
「陛下、急な事で申し訳ありません。」
「いや良い。して、何事かね?」
「我が娘が殿下のせいで、この世の終わりとでも言う顔をしていましたので、殿下に直接理由をお聞かせ願おうと思った次第です。」
「この世の終わり?それはそれは息子がねぇ」
「貴方の子ですからね、いつかはやらかすと思っていましたが……何でまたうちの子に対してなんですかねぇ?」
「まぁ落ち着け、呼んでやるから応接室で待ってろ」
「それはありがとうございます」
私は応接室に向かう途中で昔馴染みの者と出会った。
「よぉランセント!久しいなぁ」
「そうですね」
私は彼が嫌いだ、実に嫌いだ。「筋肉馬鹿」それが彼に対する印象。
「何でこんな所にいるのだ?」
「何故?ですか~、馬鹿ですか?貴方は!あぁそうですね、貴方は元から馬鹿ですよね。」
「馬鹿馬鹿うるさいなー。で、なんでいんだ?」
「仕事しに来たんじゃないですか」
「え?でもお前、今日は娘の入学式に行くからって来ねぇんじゃねえのかよ」
「そうですか、では私は娘の為に一日お休みしてたら官僚や各騎士団長らがどうなるか、一度試してみましょうか」
「はぁ?そんな事で官僚や各騎士団長はどうにもならないだろ」
「そう言うなら一日休みを取りますか、丁度子供達との時間を作りたいしね」
「ふん、勝手に言ってろ」
「私は殿下との話があるのでこれで失礼する」
あの男と喋っているとこっちまで馬鹿になってしまう。はぁ、やだやだ。そんな事よりも殿下だ殿下。娘に何かしたって言うんだったら駄々じゃおかない。
応接室に着いてから5分待ったが、まだ来ない。遅い!そう思っていると、ガチャっと音がして殿下が入ってきた。
「殿下、お久しぶりでございます」
「そんな事はいいよ。話って何?」
「今日、入学式が楽しみでウキウキが止まらなかった娘が!この世の終わりとでも言う顔をしていましたので理由をお聞きしに来ました」
「?何で私の性にするのだ?元はと言えばメアリー嬢が中等部卒業までの勉強を終らせているからだろ」
「?何をおっしゃいますか、殿下だってその位終わっていますよ」
「まぁそれは置いといて。メアリー嬢は目立っていたのだ。男子生徒、女子生徒問わず驚きがあったから。それに慣れてないメアリー嬢がそんな顔をしていたのではないか?」
「そんな事でなりますか。「でも、実際にこの歳になってもお茶会には参加してないじゃないですか」
「そっそれは…」
何も言い返せないと。では、私の性では無いということで。これで失礼しますよ」
「そんな、そんな…」
娘に謝らなけねば…あぁなんという事だ、娘には苦労をさせてしまった。明日は学園がお休みだから、家族の時間を作ってもいいか。
「陛下、私に一日休暇を下さい」
「えぇ!?か、考え直してはくれないか?休暇など…」
「私にも家族の時間があってもいいじゃないですか。陛下は、殿下との時間を増やす為に私に仕事を押し付けてくるんですしね。それに、あいつが『お前が休んでも官僚や各騎士団長はどうにもならないだろ』っと言っていたので。お・や・す・み・くださいね」
「わ、分かった、お前に休暇をやる。だが、一日だけだ!」
「えぇ、ありがとうございます」
「陛下、急な事で申し訳ありません。」
「いや良い。して、何事かね?」
「我が娘が殿下のせいで、この世の終わりとでも言う顔をしていましたので、殿下に直接理由をお聞かせ願おうと思った次第です。」
「この世の終わり?それはそれは息子がねぇ」
「貴方の子ですからね、いつかはやらかすと思っていましたが……何でまたうちの子に対してなんですかねぇ?」
「まぁ落ち着け、呼んでやるから応接室で待ってろ」
「それはありがとうございます」
私は応接室に向かう途中で昔馴染みの者と出会った。
「よぉランセント!久しいなぁ」
「そうですね」
私は彼が嫌いだ、実に嫌いだ。「筋肉馬鹿」それが彼に対する印象。
「何でこんな所にいるのだ?」
「何故?ですか~、馬鹿ですか?貴方は!あぁそうですね、貴方は元から馬鹿ですよね。」
「馬鹿馬鹿うるさいなー。で、なんでいんだ?」
「仕事しに来たんじゃないですか」
「え?でもお前、今日は娘の入学式に行くからって来ねぇんじゃねえのかよ」
「そうですか、では私は娘の為に一日お休みしてたら官僚や各騎士団長らがどうなるか、一度試してみましょうか」
「はぁ?そんな事で官僚や各騎士団長はどうにもならないだろ」
「そう言うなら一日休みを取りますか、丁度子供達との時間を作りたいしね」
「ふん、勝手に言ってろ」
「私は殿下との話があるのでこれで失礼する」
あの男と喋っているとこっちまで馬鹿になってしまう。はぁ、やだやだ。そんな事よりも殿下だ殿下。娘に何かしたって言うんだったら駄々じゃおかない。
応接室に着いてから5分待ったが、まだ来ない。遅い!そう思っていると、ガチャっと音がして殿下が入ってきた。
「殿下、お久しぶりでございます」
「そんな事はいいよ。話って何?」
「今日、入学式が楽しみでウキウキが止まらなかった娘が!この世の終わりとでも言う顔をしていましたので理由をお聞きしに来ました」
「?何で私の性にするのだ?元はと言えばメアリー嬢が中等部卒業までの勉強を終らせているからだろ」
「?何をおっしゃいますか、殿下だってその位終わっていますよ」
「まぁそれは置いといて。メアリー嬢は目立っていたのだ。男子生徒、女子生徒問わず驚きがあったから。それに慣れてないメアリー嬢がそんな顔をしていたのではないか?」
「そんな事でなりますか。「でも、実際にこの歳になってもお茶会には参加してないじゃないですか」
「そっそれは…」
何も言い返せないと。では、私の性では無いということで。これで失礼しますよ」
「そんな、そんな…」
娘に謝らなけねば…あぁなんという事だ、娘には苦労をさせてしまった。明日は学園がお休みだから、家族の時間を作ってもいいか。
「陛下、私に一日休暇を下さい」
「えぇ!?か、考え直してはくれないか?休暇など…」
「私にも家族の時間があってもいいじゃないですか。陛下は、殿下との時間を増やす為に私に仕事を押し付けてくるんですしね。それに、あいつが『お前が休んでも官僚や各騎士団長はどうにもならないだろ』っと言っていたので。お・や・す・み・くださいね」
「わ、分かった、お前に休暇をやる。だが、一日だけだ!」
「えぇ、ありがとうございます」
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