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本編1話(日常編)
高瀬くんの日常⑥
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キンコンカンコンと六限目の終わりを告げるチャイムが鳴る。担任の横山による現代文は、特筆すべきこともなく至って平和に終わった。金曜日は七限目がないため、残すところ週に一度の大掃除と終礼の時間のみで、周りのクラスメートたちは何処となく浮足立っている。浮かない顔をしているのは一人、僕だけだ。
この学園において施設の清掃は基本、清掃員の仕事となっているが、毎週金曜日だけ、教育活動の一環として生徒たちにも大掃除の時間が設けられている。各自担当に分かれて教室、廊下、中庭などの清掃に当たる中、僕らのようなおまんこ係は、当然と言っては何だけれど、ちんぽを綺麗にする担当を割り当てられていた。週に一回、四十分という長めの時間が割かれていることもあって、クラスのバカ共はここぞとばかりに一週間オナ禁をしてきたり、わざとちんぽを洗ってこなかったり、散々な状態のモノを咥えさせられることもしばしばだ。流石にクラス全員を相手するわけにもいかないので、一回につき五人ずつ、出席番号順で順番が回ってくるよう丹羽が管理している。
「はぁ……」
今日の五人はどいつらだっけ、と考えながら現代文の教科書を机の中に片付けていると、後ろからポンポンと肩を叩かれた。振り返って見上げた先には柏木がいて、耳元でヒソヒソと囁くように言われる。
「高瀬、ちょっとこのあと付き合って」
「はぁ……?」
このあとって掃除の時間だろうが、と零れかけた僕の言葉は、馬鹿力で無理やり腕を引っ張り上げられたことで無かったことになった。ずるんっ♡と椅子に備え付けのディルドを抜くように腰を上げると、そのまま柏木に教室外へと連れ出されそうになる。僕は一瞬振り返って後ろの席の丹羽を見たが、丹羽はけろりとした顔で、いってらっしゃいとでも言わんばかりに右手をひらひらと振っていた。わけが分からない。
僕からすれば競歩かというくらい歩くのが早い柏木に先導されながら、僕はぜえぜえと息を荒げた。
「ちょっ、柏木っ……待っ、お前、掃除はっ……」
「なに、掃除?相変わらず真面目だなー、高瀬は。それともちんぽの掃除、案外気に入ってたり?」
「っ、バカ言えっ!丹羽が毎回五人ずつ順番組んでるのに、こんな勝手に抜け出したりしたらっ……」
「ああ、そういうこと?高瀬こそバカ言うなよ。丹羽にはちゃんと許可もらってるに決まってるじゃん」
おがちゃんじゃあるまいし、と柏木が振り返って笑う。程なくして、着いた場所は男バスの部室のようだった。五分にも満たない移動だったかと思うが、肩で息をしている僕に引き換え、柏木は汗の一粒もかいておらず、体力の格差をひしひしと感じさせられる。
「はぁ、なに、丹羽に許可もらってるって……」
「だから、高瀬のこと、掃除の時間だけちょっと借りるねって。お前ら、週に一回だか二回だか、放課後にこそこそ二人でなんかやってるじゃん。今日もそれあるっぽいからさ、せっかくのお楽しみの直前に高瀬のこと疲れさせてバテさせるよりかはちょっと休ませて体力温存させとくほうが丹羽にとっても都合いいんじゃないって話したら、あっさり貸し出しOKって」
「え、じゃあ、今日は掃除なしでいいってこと?」
「そういうこと。朝から色々と大変だったから、流石の丹羽も恩情与えてやる気になったんじゃない?」
ベンチに腰掛けて伸びをしたあと、ポケットから取り出したチューイングキャンディの包装紙を剝きながら柏木は言った。ソワソワしながら僕も隣に腰掛ける。
「ウキウキじゃん。掃除なくなって嬉しいん?」
「うれしい……よくやった、柏木……」
「なーんか上からだよな、高瀬って。もう委員長でもなんでもないのに。ま、俺は気にせんけどさ」
「あの丹羽に交渉するとか、命知らずの陽キャはやることが違うな……ちゃっかりしてるというか」
「俺はおがちゃんの百倍信用されてますからね」
「ゼロに百かけたところでゼロだって知ってるか?」
「……いや、マイナスに百かけたらとんでもないマイナスになっちゃうからやっぱ今のはなしで!」
けたけたと尾形をイジって笑いながら、柏木が剥けたチューイングキャンディを一つ寄越してくる。ザーメンのかかっていない貴重な食料と他愛もない会話をして過ごす時間に、気持ちがふっと緩むのが分かった。僕がおまんこ係になるまで、絵に描いたような一軍陽キャの柏木とは何の接点もなかったが、こうして関わってみると案外、自然体で話せる相手だと思う。運動部にも気のいい奴はいたのだ。青りんご味の粒をぽいっと口に放り込んで、咥内いっぱいに広がる甘酸っぱさを噛みしめながら僕は何の気なしに呟いた。
「マジで助かった……五人相手しなきゃって思ってたから、柏木一人で済むんなら易いもんだ……」
何拍か置いて、全く返事がないのでどうしたのかと思って隣を見ると、何故だかこの上なくにやにやしながらこちらを眺めている柏木と目が合う。
「なに、高瀬、今からエッチなことしてくれんの?」
「なっ……」
「俺は今日はもうパイチュウ食べながらお喋りするだけでもいっかって思ってたよ。お前、朝から休む暇もなくてかわいそうだったし、おがちゃんのやべえ暴走エピソードでも聞いて、ネタにして二人で笑ってやろうぐらいにしか思ってなかったけどさ、ははーん……高瀬くんのほうはエッチなことで頭いっぱいで、俺とそういうことスる気満々だったってことですか?」
「っ、バカ!つーか、嘘つけ!どうせ放課後練の前に僕で一発抜こうと思ってただけだろ、お前は!」
「はあ~、うちのクラスのおまんこ係は淫乱でしょうがないな。五限のテスト中、廊下からくっそうるさい高瀬のアンアン喘ぐ声聞こえてきてたから、お前らがヤってたの、クラス全員知ってるからね?なのに、一時間余りでまた別のちんぽを欲しがるとは……」
「っ、ヤってない!あのときは尾形がっ……尾形が、中途半端なところで急にスるのやめたから……っ」
「ふーん。それで、おまんこウズウズしてんの?」
「っ、だから、ちがうんだってっ……んんぅ♡」
ぎゅうっ♡と丸出しの乳首をつまみ上げられて、思わず背中が撓った。片方は舌で転がすように舐められながら、もう片方を指でこりこりといじめられる。
「はふ、あ……♡やあ♡」
「疲れさせないって丹羽と約束したから、あんまり無理なこともさせらんないんだよなー……」
「んっ♡そこで、しゃべっ、なぁっ♡」
「高瀬がイかない程度にゆーっくりシよっか♡」
胸元から顔を上げた柏木は、僕の身体をベンチにそっと横たえるように押し倒した。片足を担ぐように持ち上げられると、尾形に中途半端に弄られたっきりのおまんこが上向きになって、ひくひくと男を誘うように蠢いてしまっているのが自分でも分かる。居たたまれなくて両腕で顔を覆い隠した僕を、特段、柏木は咎めなかった。ずぷぷぷ……♡と抵抗感もなく、太い中指が挿入ってきて、コリコリとしこりを撫でてくる。
「おがちゃんに途中でやめられたの、ココ?」
「うっ♡うん♡そこ……♡」
「すっげえぷっくりしてるもんなー……帰る時間考えるとあとニ十分ぐらい、ずっとココ、指でする?」
「っ、ふぅ゛……♡あ♡あん……♡♡」
とんっ♡とんっ♡とんっ♡とんっ♡とんっ♡
こりこりこりこりこりこりこりこりこりこりっ♡♡
気持ちいい、気持ちよくてムズムズはするけど、このまま続けていてもイけはしないくらいのぬるい刺激がじっくりと与えられる。柏木はいつも即ハメて即出す、シンプルな性処理のようなセックスをしてくることが多かっただけに、こういう責められ方は初めてで調子が狂う。丹羽は元々僕が泣きじゃくって赦しを乞うまで焦らして遊んで喜ぶような奴だから、ここで焦らされて、放課後まで焦らされたらどうにかなってしまうかもしれない。
僕は顔を覆っていた腕を少し上げて柏木の股間をこっそりと確認した。あの柏木が朝一回出したぐらいで力尽きるわけもなく、ソコは当たり前のようにふっくらと盛り上がっている。意を決して、目一杯に伸ばした手で柏木の股間をすりすり♡と厭らしく撫でると、指がちゅぽんっ♡と抜かれて手首を強く掴まれた。
「なーに、この悪い手?」
「かしわぎの、これぇっ……♡ほしいっ……♡」
「お前さぁ……人がせっかく、」
「いいからっ♡丹羽におこられても♡いいから♡」
「丹羽に怒られんのは俺もなんだよなぁ」
そう言いながらも、秒で前を寛げた柏木は、もう一度片足を肩に掛けるように抱え直すと、間に身体を挟みこませていきなり奥深くまで挿入してきた。ずっと切なくてぽっかり空いているような心地がしていたおまんこに、ナカをギュウギュウと搔き分けるようにして肉棒がねじ込まれる感覚は堪らず、ヒダというヒダがちんぽを逃がすまいとねっとり絡みついて離さない。
「ほおぉ゛っ♡おく♡おっきいの、きたぁ……♡」
「はー♡すっげえ嬉しそうに吸いついてくるじゃん、高瀬のおまんこ♡ちんぽ、ずっと待ってたん?」
「んっ……♡うん♡ちんぽ、ずっとまってた……♡」
違う、こんなこと言うつもりじゃなかったのに、緩みきった唇からは素直な言葉ばかりが零れてしまう。抱えているほうの脚の内側の皮膚の薄いところをちゅっちゅっと戯れに吸いながら、柏木も頬を緩ませる。
「リクエストに応えてハメてはやったけど、高瀬のことは絶対イかせないからな。ゆーっくりする♡」
「えっ♡や、やあ……♡」
「俺がイって、高瀬がイキそうになっても根元ぎゅ~ってして絶対イかせないから。おねだりしたらなんでも思い通りになるって勘違いしないこと♡おまんこ係はオナホなんだから、ちんぽが気持ちよくなるように奉仕して奉仕して、ずーっと穴やってればいーの♡」
太陽みたいな笑顔で非道なことを言って、柏木はゆっくりとした抽挿を始めた。宣言通り、僕をイかせないつもりなのか、焦れったいほど緩慢なピストンに、少しでも快感を拾えるように自然と腰が動く。
「こーら♡オナホは自分から動かない♡」
「だってぇっ♡なかっ……せつない……♡♡」
「だろーね、滅茶苦茶うねうねしてやべぇことになってるもん、ナカ……必死な感じがイイ……♡」
熱い息を吐きながら、まるで高級料理を味わって食べるかのように、おまんこの感触を愉しみながら柏木はゆっくりと腰を動かす。
「はぁ……♡ゆっくりすんのも気持ちいね、高瀬♡」
「うぅ♡いいっ、けど……♡」
「高瀬のすけべなおまんこの反応、よく分かる……♡このへん、カリでゴリゴリされんの好きでしょ?」
「ああっ♡好きぃ♡しょこ、してぇっ♡おくもっ♡」
「しませーん。ほんっとワガママ、隙あればおねだりしてくんな。丹羽、調教足りてないんじゃない?」
突き放すように言う柏木のちんぽは、手前から僕の好きなポルチオには届かないくらいの場所を緩慢にずりずりと行ったり来たりするばかりだ。
ずるぅ~~~っ♡ずずず……♡ずっ♡ずぷぷぷぷぷぷぷっ♡ずろぉ~~~~~~~っ♡ずぷぅっ……♡♡
同じようなペースの、全く同じ角度や深さの抽挿が、頭がおかしくなるくらいに延々と繰り返される。
ざっと、十分間ほどはそうしていただろうか。
「ほおぉ゛っ……♡あ♡ふう゛っ♡」
動きが遅いばっかりに、柏木のちんぽの太さや長さ、カタさ、熱さ、反り具合、カリの段差やカタチまでもがありありと分かり、それらを覚えるように教え込まれているようで、ストロークされるたびにすっかり僕の頭の中はちんぽのことでいっぱいになっていた。
ちんぽ気持ちい、いっ♡♡もっと、もっとしてほしぃっ♡♡いつものっ、柏木の、奥どちゅどちゅ突きまくるやつ、してほしいよお……♡♡イキたいっ♡♡イキたい♡♡はやくっ……気持ちいのシてぇっ♡♡
「はあ゛っ♡は……♡あぅ♡あ゛あ……♡」
終始半開きの口から、呑み込みきれなかった涎を垂らしながら喘ぎ続ける僕を、ぎらぎらに興奮した強いオス全開の顔で柏木が見つめてくるものだから、それにも余計に興奮して全身がとろとろに蕩けていった。
「高瀬、顔、だらしな♡おまんこメチャクチャにして~♡ってマゾメス全開の顔してる♡撮っとこ……♡」
空いたほうの手で柏木がスマホをこちらに向けてくるのが分かるが、今更抵抗などできるわけもなく、ぼんやりと虚ろな目でカメラをじっと見つめるしかない。
パシャッ♡パシャッ♡パシャッ……♡
「丹羽に怒られてもいいからおまんこして♡ってどすけべ顔でねだられてしょうがなくセックスしてやりました、って報告しとくな。全くもって事実だし……」
「んんぅっ♡♡♡」
言うや否や、急に柏木のちんぽが抜かれて、ごしごしと目の前で扱かれたと思うと、程なく、びゅ~~~~~~~~~~~っ♡♡と生温かいザーメンが顔を目がけて降り注いできた。パシャ、パシャ、とまた音がして、追加で何枚か写真を撮られたことが分かる。
「はふ……♡ふう……♡」
おしまい………………??
唐突に訪れたおしまいに、まだ余韻が抜けきらず火照った身体は、そう容易くついていけそうになかった。ツンとした精液の匂いが鼻をついてくる中、また途中でやめられてしまったことと、ナカに出してもらえなかったことが無念として、脳にべったりとこびりつくように残る。舌を伸ばして口周りのザーメンをペロペロと舐めとると、独特の味が咥内に広がって、ほったらかしにされたおまんこがキュウンと切なく疼いた。
「あ、高瀬、丹羽から返信来たよ。終礼が終わったら回収に行くから一歩も動かずそこにいろ、だってさ。お迎え来てくれんの、よかったね。なんだかんだで高瀬のお世話ちゃんとするんだよなー、丹羽って」
「…………」
「そろそろ他のバスケ部の奴らも来ちゃうから、さっさと後片付けして丹羽が来るの待とっか。今日は意地悪してごめんな?次は気が済むまでシてやるから」
ぽんぽん、と優しく頭を撫でられたあと、お詫びのようにチューイングキャンディを口に詰め込まれて、僕は何も言えないまま、モゴモゴと頬を膨らませた。
この学園において施設の清掃は基本、清掃員の仕事となっているが、毎週金曜日だけ、教育活動の一環として生徒たちにも大掃除の時間が設けられている。各自担当に分かれて教室、廊下、中庭などの清掃に当たる中、僕らのようなおまんこ係は、当然と言っては何だけれど、ちんぽを綺麗にする担当を割り当てられていた。週に一回、四十分という長めの時間が割かれていることもあって、クラスのバカ共はここぞとばかりに一週間オナ禁をしてきたり、わざとちんぽを洗ってこなかったり、散々な状態のモノを咥えさせられることもしばしばだ。流石にクラス全員を相手するわけにもいかないので、一回につき五人ずつ、出席番号順で順番が回ってくるよう丹羽が管理している。
「はぁ……」
今日の五人はどいつらだっけ、と考えながら現代文の教科書を机の中に片付けていると、後ろからポンポンと肩を叩かれた。振り返って見上げた先には柏木がいて、耳元でヒソヒソと囁くように言われる。
「高瀬、ちょっとこのあと付き合って」
「はぁ……?」
このあとって掃除の時間だろうが、と零れかけた僕の言葉は、馬鹿力で無理やり腕を引っ張り上げられたことで無かったことになった。ずるんっ♡と椅子に備え付けのディルドを抜くように腰を上げると、そのまま柏木に教室外へと連れ出されそうになる。僕は一瞬振り返って後ろの席の丹羽を見たが、丹羽はけろりとした顔で、いってらっしゃいとでも言わんばかりに右手をひらひらと振っていた。わけが分からない。
僕からすれば競歩かというくらい歩くのが早い柏木に先導されながら、僕はぜえぜえと息を荒げた。
「ちょっ、柏木っ……待っ、お前、掃除はっ……」
「なに、掃除?相変わらず真面目だなー、高瀬は。それともちんぽの掃除、案外気に入ってたり?」
「っ、バカ言えっ!丹羽が毎回五人ずつ順番組んでるのに、こんな勝手に抜け出したりしたらっ……」
「ああ、そういうこと?高瀬こそバカ言うなよ。丹羽にはちゃんと許可もらってるに決まってるじゃん」
おがちゃんじゃあるまいし、と柏木が振り返って笑う。程なくして、着いた場所は男バスの部室のようだった。五分にも満たない移動だったかと思うが、肩で息をしている僕に引き換え、柏木は汗の一粒もかいておらず、体力の格差をひしひしと感じさせられる。
「はぁ、なに、丹羽に許可もらってるって……」
「だから、高瀬のこと、掃除の時間だけちょっと借りるねって。お前ら、週に一回だか二回だか、放課後にこそこそ二人でなんかやってるじゃん。今日もそれあるっぽいからさ、せっかくのお楽しみの直前に高瀬のこと疲れさせてバテさせるよりかはちょっと休ませて体力温存させとくほうが丹羽にとっても都合いいんじゃないって話したら、あっさり貸し出しOKって」
「え、じゃあ、今日は掃除なしでいいってこと?」
「そういうこと。朝から色々と大変だったから、流石の丹羽も恩情与えてやる気になったんじゃない?」
ベンチに腰掛けて伸びをしたあと、ポケットから取り出したチューイングキャンディの包装紙を剝きながら柏木は言った。ソワソワしながら僕も隣に腰掛ける。
「ウキウキじゃん。掃除なくなって嬉しいん?」
「うれしい……よくやった、柏木……」
「なーんか上からだよな、高瀬って。もう委員長でもなんでもないのに。ま、俺は気にせんけどさ」
「あの丹羽に交渉するとか、命知らずの陽キャはやることが違うな……ちゃっかりしてるというか」
「俺はおがちゃんの百倍信用されてますからね」
「ゼロに百かけたところでゼロだって知ってるか?」
「……いや、マイナスに百かけたらとんでもないマイナスになっちゃうからやっぱ今のはなしで!」
けたけたと尾形をイジって笑いながら、柏木が剥けたチューイングキャンディを一つ寄越してくる。ザーメンのかかっていない貴重な食料と他愛もない会話をして過ごす時間に、気持ちがふっと緩むのが分かった。僕がおまんこ係になるまで、絵に描いたような一軍陽キャの柏木とは何の接点もなかったが、こうして関わってみると案外、自然体で話せる相手だと思う。運動部にも気のいい奴はいたのだ。青りんご味の粒をぽいっと口に放り込んで、咥内いっぱいに広がる甘酸っぱさを噛みしめながら僕は何の気なしに呟いた。
「マジで助かった……五人相手しなきゃって思ってたから、柏木一人で済むんなら易いもんだ……」
何拍か置いて、全く返事がないのでどうしたのかと思って隣を見ると、何故だかこの上なくにやにやしながらこちらを眺めている柏木と目が合う。
「なに、高瀬、今からエッチなことしてくれんの?」
「なっ……」
「俺は今日はもうパイチュウ食べながらお喋りするだけでもいっかって思ってたよ。お前、朝から休む暇もなくてかわいそうだったし、おがちゃんのやべえ暴走エピソードでも聞いて、ネタにして二人で笑ってやろうぐらいにしか思ってなかったけどさ、ははーん……高瀬くんのほうはエッチなことで頭いっぱいで、俺とそういうことスる気満々だったってことですか?」
「っ、バカ!つーか、嘘つけ!どうせ放課後練の前に僕で一発抜こうと思ってただけだろ、お前は!」
「はあ~、うちのクラスのおまんこ係は淫乱でしょうがないな。五限のテスト中、廊下からくっそうるさい高瀬のアンアン喘ぐ声聞こえてきてたから、お前らがヤってたの、クラス全員知ってるからね?なのに、一時間余りでまた別のちんぽを欲しがるとは……」
「っ、ヤってない!あのときは尾形がっ……尾形が、中途半端なところで急にスるのやめたから……っ」
「ふーん。それで、おまんこウズウズしてんの?」
「っ、だから、ちがうんだってっ……んんぅ♡」
ぎゅうっ♡と丸出しの乳首をつまみ上げられて、思わず背中が撓った。片方は舌で転がすように舐められながら、もう片方を指でこりこりといじめられる。
「はふ、あ……♡やあ♡」
「疲れさせないって丹羽と約束したから、あんまり無理なこともさせらんないんだよなー……」
「んっ♡そこで、しゃべっ、なぁっ♡」
「高瀬がイかない程度にゆーっくりシよっか♡」
胸元から顔を上げた柏木は、僕の身体をベンチにそっと横たえるように押し倒した。片足を担ぐように持ち上げられると、尾形に中途半端に弄られたっきりのおまんこが上向きになって、ひくひくと男を誘うように蠢いてしまっているのが自分でも分かる。居たたまれなくて両腕で顔を覆い隠した僕を、特段、柏木は咎めなかった。ずぷぷぷ……♡と抵抗感もなく、太い中指が挿入ってきて、コリコリとしこりを撫でてくる。
「おがちゃんに途中でやめられたの、ココ?」
「うっ♡うん♡そこ……♡」
「すっげえぷっくりしてるもんなー……帰る時間考えるとあとニ十分ぐらい、ずっとココ、指でする?」
「っ、ふぅ゛……♡あ♡あん……♡♡」
とんっ♡とんっ♡とんっ♡とんっ♡とんっ♡
こりこりこりこりこりこりこりこりこりこりっ♡♡
気持ちいい、気持ちよくてムズムズはするけど、このまま続けていてもイけはしないくらいのぬるい刺激がじっくりと与えられる。柏木はいつも即ハメて即出す、シンプルな性処理のようなセックスをしてくることが多かっただけに、こういう責められ方は初めてで調子が狂う。丹羽は元々僕が泣きじゃくって赦しを乞うまで焦らして遊んで喜ぶような奴だから、ここで焦らされて、放課後まで焦らされたらどうにかなってしまうかもしれない。
僕は顔を覆っていた腕を少し上げて柏木の股間をこっそりと確認した。あの柏木が朝一回出したぐらいで力尽きるわけもなく、ソコは当たり前のようにふっくらと盛り上がっている。意を決して、目一杯に伸ばした手で柏木の股間をすりすり♡と厭らしく撫でると、指がちゅぽんっ♡と抜かれて手首を強く掴まれた。
「なーに、この悪い手?」
「かしわぎの、これぇっ……♡ほしいっ……♡」
「お前さぁ……人がせっかく、」
「いいからっ♡丹羽におこられても♡いいから♡」
「丹羽に怒られんのは俺もなんだよなぁ」
そう言いながらも、秒で前を寛げた柏木は、もう一度片足を肩に掛けるように抱え直すと、間に身体を挟みこませていきなり奥深くまで挿入してきた。ずっと切なくてぽっかり空いているような心地がしていたおまんこに、ナカをギュウギュウと搔き分けるようにして肉棒がねじ込まれる感覚は堪らず、ヒダというヒダがちんぽを逃がすまいとねっとり絡みついて離さない。
「ほおぉ゛っ♡おく♡おっきいの、きたぁ……♡」
「はー♡すっげえ嬉しそうに吸いついてくるじゃん、高瀬のおまんこ♡ちんぽ、ずっと待ってたん?」
「んっ……♡うん♡ちんぽ、ずっとまってた……♡」
違う、こんなこと言うつもりじゃなかったのに、緩みきった唇からは素直な言葉ばかりが零れてしまう。抱えているほうの脚の内側の皮膚の薄いところをちゅっちゅっと戯れに吸いながら、柏木も頬を緩ませる。
「リクエストに応えてハメてはやったけど、高瀬のことは絶対イかせないからな。ゆーっくりする♡」
「えっ♡や、やあ……♡」
「俺がイって、高瀬がイキそうになっても根元ぎゅ~ってして絶対イかせないから。おねだりしたらなんでも思い通りになるって勘違いしないこと♡おまんこ係はオナホなんだから、ちんぽが気持ちよくなるように奉仕して奉仕して、ずーっと穴やってればいーの♡」
太陽みたいな笑顔で非道なことを言って、柏木はゆっくりとした抽挿を始めた。宣言通り、僕をイかせないつもりなのか、焦れったいほど緩慢なピストンに、少しでも快感を拾えるように自然と腰が動く。
「こーら♡オナホは自分から動かない♡」
「だってぇっ♡なかっ……せつない……♡♡」
「だろーね、滅茶苦茶うねうねしてやべぇことになってるもん、ナカ……必死な感じがイイ……♡」
熱い息を吐きながら、まるで高級料理を味わって食べるかのように、おまんこの感触を愉しみながら柏木はゆっくりと腰を動かす。
「はぁ……♡ゆっくりすんのも気持ちいね、高瀬♡」
「うぅ♡いいっ、けど……♡」
「高瀬のすけべなおまんこの反応、よく分かる……♡このへん、カリでゴリゴリされんの好きでしょ?」
「ああっ♡好きぃ♡しょこ、してぇっ♡おくもっ♡」
「しませーん。ほんっとワガママ、隙あればおねだりしてくんな。丹羽、調教足りてないんじゃない?」
突き放すように言う柏木のちんぽは、手前から僕の好きなポルチオには届かないくらいの場所を緩慢にずりずりと行ったり来たりするばかりだ。
ずるぅ~~~っ♡ずずず……♡ずっ♡ずぷぷぷぷぷぷぷっ♡ずろぉ~~~~~~~っ♡ずぷぅっ……♡♡
同じようなペースの、全く同じ角度や深さの抽挿が、頭がおかしくなるくらいに延々と繰り返される。
ざっと、十分間ほどはそうしていただろうか。
「ほおぉ゛っ……♡あ♡ふう゛っ♡」
動きが遅いばっかりに、柏木のちんぽの太さや長さ、カタさ、熱さ、反り具合、カリの段差やカタチまでもがありありと分かり、それらを覚えるように教え込まれているようで、ストロークされるたびにすっかり僕の頭の中はちんぽのことでいっぱいになっていた。
ちんぽ気持ちい、いっ♡♡もっと、もっとしてほしぃっ♡♡いつものっ、柏木の、奥どちゅどちゅ突きまくるやつ、してほしいよお……♡♡イキたいっ♡♡イキたい♡♡はやくっ……気持ちいのシてぇっ♡♡
「はあ゛っ♡は……♡あぅ♡あ゛あ……♡」
終始半開きの口から、呑み込みきれなかった涎を垂らしながら喘ぎ続ける僕を、ぎらぎらに興奮した強いオス全開の顔で柏木が見つめてくるものだから、それにも余計に興奮して全身がとろとろに蕩けていった。
「高瀬、顔、だらしな♡おまんこメチャクチャにして~♡ってマゾメス全開の顔してる♡撮っとこ……♡」
空いたほうの手で柏木がスマホをこちらに向けてくるのが分かるが、今更抵抗などできるわけもなく、ぼんやりと虚ろな目でカメラをじっと見つめるしかない。
パシャッ♡パシャッ♡パシャッ……♡
「丹羽に怒られてもいいからおまんこして♡ってどすけべ顔でねだられてしょうがなくセックスしてやりました、って報告しとくな。全くもって事実だし……」
「んんぅっ♡♡♡」
言うや否や、急に柏木のちんぽが抜かれて、ごしごしと目の前で扱かれたと思うと、程なく、びゅ~~~~~~~~~~~っ♡♡と生温かいザーメンが顔を目がけて降り注いできた。パシャ、パシャ、とまた音がして、追加で何枚か写真を撮られたことが分かる。
「はふ……♡ふう……♡」
おしまい………………??
唐突に訪れたおしまいに、まだ余韻が抜けきらず火照った身体は、そう容易くついていけそうになかった。ツンとした精液の匂いが鼻をついてくる中、また途中でやめられてしまったことと、ナカに出してもらえなかったことが無念として、脳にべったりとこびりつくように残る。舌を伸ばして口周りのザーメンをペロペロと舐めとると、独特の味が咥内に広がって、ほったらかしにされたおまんこがキュウンと切なく疼いた。
「あ、高瀬、丹羽から返信来たよ。終礼が終わったら回収に行くから一歩も動かずそこにいろ、だってさ。お迎え来てくれんの、よかったね。なんだかんだで高瀬のお世話ちゃんとするんだよなー、丹羽って」
「…………」
「そろそろ他のバスケ部の奴らも来ちゃうから、さっさと後片付けして丹羽が来るの待とっか。今日は意地悪してごめんな?次は気が済むまでシてやるから」
ぽんぽん、と優しく頭を撫でられたあと、お詫びのようにチューイングキャンディを口に詰め込まれて、僕は何も言えないまま、モゴモゴと頬を膨らませた。
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