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112 スフレーヘル家の再興4(レナ)
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「いやいやいや、スピカ、その話はアレッタさんやジルさんたちのいない別の場所で…」
「何だって?それは聞かないわけにはいかないね」
「人間とネレイスですか。素敵な話では?」
「うむ、興味深い。是非とも聞かせてもらいたい」
私を遮るように、アレッタさん、ジルさん、ガルグさんが前のめりに言ってきた。乗ってきたよ、この人達。
「そうですね。実は先ほどの話と無関係でもないのです」
フレアまでそんなことを言い出す。無関係でしょ。
「大いに関係があるのですよ。王は、息子さん…コンラートさんをかなり買っている…というか評価しているのです。主に、ネレイス族の発見と外交を結ぶきっかけを作ったことに対してですね。スフレーヘル家が今回この領地を任されることになったのも、ルシャール侯爵の王位簒奪に等しい悪事のせいよりも、コンラートさんのおかげとも言えるのです…」
「…なるほど、そのネレイスのお嬢さんがネレイスの中でも地位があるばかりでなく個人的のも良い方なのは分かりましたぞ。しかし、人間じゃないというのは…将来家を継いでもらうには跡継ぎも必要ですし…」
「魔族というわけではありません。人魚やエルフ、獣人と同じで、広く見れば人族と変わりませんよ」
フレアが言う。やはりいるのか人魚。会ってみたい。それはともかく多分跡継ぎは大丈夫じゃないかとコンラートさんは言っていたわね。人魚だと下半身が魚だから難しそうだけど、ネレイスはイルカみたいで哺乳類っぽいし、まあ人化の術を使えば…モゴモゴ。
「しかし、貴族としては…」
「ヤコブ、あんたは昔の自分のことを後悔しているのかい?もしそうだとしたら見当違いも良いとこだよ。あんたが貴族として思うことがあるのは良い。でもそれを自分の息子に押しつけるのは間違っているよ。それに、あんたと同じように悩まなくても済むように、あんたが力を貸してやれば良いんだ。今のあんたにはそれが出来るだろう?」
「…かもしれん」
昔の自分ねえ。
「失礼ですが、昔何かあったのですか?」
「それは…」
「こいつは伯爵家の跡取りだってのに、毎日遊び歩いてたのさ。ほら、こっちの森に大きな湖があるだろう?あそこで良く魚や水草を採ったりしてな。それで…」
コンラートさんそっくりね。
「…おい、その話は…」
「…良く分からないけど、貴族の責任ってことなら大丈夫だと思うぜ。なあ、フレア」
「ええ、もしコンラートさんとアマティアさんが結婚して、そのままトレンタに済むのなら、新たにスフレール家を分け、独立した爵位を与えるとともに、現在は王の直轄地であるトレンタを与えて領主にしても良いと、王は考えているようですね」
「なんと…」
イルダの問いにフレアがすらすらと答える。
「それなら…。その話は息子に?」
「話していないそうですよ。伯爵様の反対で、微妙な感じになっているところに、こんな話をしたら、それ目当てに結婚する、と思われかねないじゃないですか」
「俺はそれで良いと思うんだけど…」
私が伯爵に文句を言うと、アルスが突っ込んできた。あのねえ、女性はそれじゃあ納得できないのよ。
「あのねえ、アマティアさんは女王みたいな立場なのに、コンラートさんが伯爵家を継いで人間の跡継ぎが必要なら、自分は側室でもかまわないって言ったのよ。それで他のネレイスが怒って、反対してるんでしょ。そこは『伯爵家なんて継がない、僕には君だけだ。家なんてどうでも良いから結婚してくれ』とすぐに言えば良いのに、親の反対ごときではっきりしないから、『愛より身分かよ』って話になって信用ガタ落ちなのよ。それで今になって身分が確定したので結婚しよう、なんて駄目駄目でしょ?あーもう、さっさと駆け落ちでもすれば良かったのに…」
「落ち着け、ユーカ。暴走してるし、それじゃあ誰にも良い結果じゃない」
イルダに窘められた。
「…要するにこうすべきね。
(1) 伯爵が結婚を認める
(2) しかし、スフレーヘル伯爵家はコンラートさんに継がせないと明言する
(3) その上で『それでも結婚してくれ』とコンラートさんがプロポーズする
(4) アマティアさんが受け入れる
(5) その後で『実は結婚したら独立した爵位を与えることになっていた』とネタばらし
(6) トレンタで結婚してめでたしめでたし
」
「また、ユーカの悪巧みが…しかしその場合、スフレーヘル伯爵家の跡継ぎは?」
「それは彼女ね!」
スピカが例の決めポーズで指でビシッとどこかを指して叫んだ。
「彼女?」
「そうよ、伯爵。娘さんがいるでしょ?」
「む、娘…?いやしかし彼女は…」
「婿を取らせれば良いじゃない。娘さんもコンラートさんとアマティアさんの結婚に賛成よ!」
首を傾げる伯爵に、スピカはビシッとどこかを指さして答えた。
「…息子の将来が心配だったが、身分も安定して領地までもらえるのなら、私に反対する理由はないですな…あ、いや、相手も素晴らしい方というなら、ですな」
私がちょっと睨んだので、伯爵は慌てて付け足した。
「よし、じゃあ後はコンラートさんを連れてきて…って、どこにいるんだよあの人」
そういえば、アマティアさんと微妙な感じになっていると聞いてから会っていなかった。一度行ったときは留守だったし。
「私に会いに来たときかも知れませんな。その時は何も考えずに反対してしまったが…」
とすると、トレンタに帰ってしまっているかも。入れ違いになったか。
「こっちにいなければ、トレンタかな。すぐに戻って連れてくるか」
「でも、アマティアさんとも連絡を取らないと。うーん、セリアさんと、あとネレイスと交易をしている商業組合とかかしら…」
「セリアさん?」
「アマティアさんと同じ立場なので、よく相談に乗ってたんですって」
アルスに答える。
「やれやれ、とんぼ返りか」
「…皆ちょっと待ってくれる?もう一つ、当てがあるの」
私は、あまり自信はないんだけど、と前置きしながら出発を明日まで待ってくれるように頼んだ。
「なるほどー、当てというのは、うさんくさい仙女とやらかー。でも何で他の皆を連れてこなかったのよ」
「何か、他の人と会いたくないような感じなのよ。私一人の時しか出てこないし。スピカも姿を消していてよね」
昼過ぎにギルドでの会議も終わったので、私は姿を消しているスピカを頭の上に乗せて、森の中の湖に来ていた。
「出て来てくれると良いんだけど…。えっと、レナー!」
「…こんにちは」
すぐそばの湖面からレナがひょっこりと顔を出した。またすぐ出て来てくれたわね。やっぱり、何らかの方法で私のことを追いかけているに違いない。
「…用事は分かって…いるわよね?」
「ええ。実はネレイス達の相談にも乗っていたのですよ。古い付き合いですから」
「なるほど。それで、上手く纏まりそう…っていうか、はっきりしそうだから、アマティアさんを連れてきて欲しいんだけど」
「分かりました。…それと妖精さん?」
頭の上でポンと音がした。頭の上なので見えないけど、スピカが姿を現したのだろう。やっぱりレナなら姿を隠していても見えたか。
「あ、あなた、もしかして…」
ん?知り合い?
「は・じ・め・ま・し・て、妖精さん。レナと申します」
「あ、え、ええ、初めて、ですよね、じゃない、初めてよね。初めまして」
「?スピカ、あなたがうさんくさいと言っていた仙女のレナよ」
「うさんくさい?」
「あ、いえ、いや、うさんくさいじゃない、仙女なんて!…っていうか余計なこと言わないでよ、ユーカ」
スピカは、悪口をばらされて焦っているようだ。
「スピカさんですか、よろしくお願いします」
「え、ええ…」
「アマティアと、見届け人にもう一人ぐらい連れてくれば良いでしょうか?この湖はトレンタ湖とも地下で繋がっているから、明日にでも連れて来られますよ」
やっぱり。
「ええ、お願い。…とすると後はコンラートさんか…。コンラートさんは誰かが迎えに行かなければ駄目ね」
「ああ、大丈夫ですよ。そちらは別の方に頼むので」
「別の方?」
「レ…アリエルと、あなたには名乗ったのかしら?そちらは明日には無理ですね。明後日の正午にここで皆で会うことにしましょう。良いでしょうか?」
「何だって?それは聞かないわけにはいかないね」
「人間とネレイスですか。素敵な話では?」
「うむ、興味深い。是非とも聞かせてもらいたい」
私を遮るように、アレッタさん、ジルさん、ガルグさんが前のめりに言ってきた。乗ってきたよ、この人達。
「そうですね。実は先ほどの話と無関係でもないのです」
フレアまでそんなことを言い出す。無関係でしょ。
「大いに関係があるのですよ。王は、息子さん…コンラートさんをかなり買っている…というか評価しているのです。主に、ネレイス族の発見と外交を結ぶきっかけを作ったことに対してですね。スフレーヘル家が今回この領地を任されることになったのも、ルシャール侯爵の王位簒奪に等しい悪事のせいよりも、コンラートさんのおかげとも言えるのです…」
「…なるほど、そのネレイスのお嬢さんがネレイスの中でも地位があるばかりでなく個人的のも良い方なのは分かりましたぞ。しかし、人間じゃないというのは…将来家を継いでもらうには跡継ぎも必要ですし…」
「魔族というわけではありません。人魚やエルフ、獣人と同じで、広く見れば人族と変わりませんよ」
フレアが言う。やはりいるのか人魚。会ってみたい。それはともかく多分跡継ぎは大丈夫じゃないかとコンラートさんは言っていたわね。人魚だと下半身が魚だから難しそうだけど、ネレイスはイルカみたいで哺乳類っぽいし、まあ人化の術を使えば…モゴモゴ。
「しかし、貴族としては…」
「ヤコブ、あんたは昔の自分のことを後悔しているのかい?もしそうだとしたら見当違いも良いとこだよ。あんたが貴族として思うことがあるのは良い。でもそれを自分の息子に押しつけるのは間違っているよ。それに、あんたと同じように悩まなくても済むように、あんたが力を貸してやれば良いんだ。今のあんたにはそれが出来るだろう?」
「…かもしれん」
昔の自分ねえ。
「失礼ですが、昔何かあったのですか?」
「それは…」
「こいつは伯爵家の跡取りだってのに、毎日遊び歩いてたのさ。ほら、こっちの森に大きな湖があるだろう?あそこで良く魚や水草を採ったりしてな。それで…」
コンラートさんそっくりね。
「…おい、その話は…」
「…良く分からないけど、貴族の責任ってことなら大丈夫だと思うぜ。なあ、フレア」
「ええ、もしコンラートさんとアマティアさんが結婚して、そのままトレンタに済むのなら、新たにスフレール家を分け、独立した爵位を与えるとともに、現在は王の直轄地であるトレンタを与えて領主にしても良いと、王は考えているようですね」
「なんと…」
イルダの問いにフレアがすらすらと答える。
「それなら…。その話は息子に?」
「話していないそうですよ。伯爵様の反対で、微妙な感じになっているところに、こんな話をしたら、それ目当てに結婚する、と思われかねないじゃないですか」
「俺はそれで良いと思うんだけど…」
私が伯爵に文句を言うと、アルスが突っ込んできた。あのねえ、女性はそれじゃあ納得できないのよ。
「あのねえ、アマティアさんは女王みたいな立場なのに、コンラートさんが伯爵家を継いで人間の跡継ぎが必要なら、自分は側室でもかまわないって言ったのよ。それで他のネレイスが怒って、反対してるんでしょ。そこは『伯爵家なんて継がない、僕には君だけだ。家なんてどうでも良いから結婚してくれ』とすぐに言えば良いのに、親の反対ごときではっきりしないから、『愛より身分かよ』って話になって信用ガタ落ちなのよ。それで今になって身分が確定したので結婚しよう、なんて駄目駄目でしょ?あーもう、さっさと駆け落ちでもすれば良かったのに…」
「落ち着け、ユーカ。暴走してるし、それじゃあ誰にも良い結果じゃない」
イルダに窘められた。
「…要するにこうすべきね。
(1) 伯爵が結婚を認める
(2) しかし、スフレーヘル伯爵家はコンラートさんに継がせないと明言する
(3) その上で『それでも結婚してくれ』とコンラートさんがプロポーズする
(4) アマティアさんが受け入れる
(5) その後で『実は結婚したら独立した爵位を与えることになっていた』とネタばらし
(6) トレンタで結婚してめでたしめでたし
」
「また、ユーカの悪巧みが…しかしその場合、スフレーヘル伯爵家の跡継ぎは?」
「それは彼女ね!」
スピカが例の決めポーズで指でビシッとどこかを指して叫んだ。
「彼女?」
「そうよ、伯爵。娘さんがいるでしょ?」
「む、娘…?いやしかし彼女は…」
「婿を取らせれば良いじゃない。娘さんもコンラートさんとアマティアさんの結婚に賛成よ!」
首を傾げる伯爵に、スピカはビシッとどこかを指さして答えた。
「…息子の将来が心配だったが、身分も安定して領地までもらえるのなら、私に反対する理由はないですな…あ、いや、相手も素晴らしい方というなら、ですな」
私がちょっと睨んだので、伯爵は慌てて付け足した。
「よし、じゃあ後はコンラートさんを連れてきて…って、どこにいるんだよあの人」
そういえば、アマティアさんと微妙な感じになっていると聞いてから会っていなかった。一度行ったときは留守だったし。
「私に会いに来たときかも知れませんな。その時は何も考えずに反対してしまったが…」
とすると、トレンタに帰ってしまっているかも。入れ違いになったか。
「こっちにいなければ、トレンタかな。すぐに戻って連れてくるか」
「でも、アマティアさんとも連絡を取らないと。うーん、セリアさんと、あとネレイスと交易をしている商業組合とかかしら…」
「セリアさん?」
「アマティアさんと同じ立場なので、よく相談に乗ってたんですって」
アルスに答える。
「やれやれ、とんぼ返りか」
「…皆ちょっと待ってくれる?もう一つ、当てがあるの」
私は、あまり自信はないんだけど、と前置きしながら出発を明日まで待ってくれるように頼んだ。
「なるほどー、当てというのは、うさんくさい仙女とやらかー。でも何で他の皆を連れてこなかったのよ」
「何か、他の人と会いたくないような感じなのよ。私一人の時しか出てこないし。スピカも姿を消していてよね」
昼過ぎにギルドでの会議も終わったので、私は姿を消しているスピカを頭の上に乗せて、森の中の湖に来ていた。
「出て来てくれると良いんだけど…。えっと、レナー!」
「…こんにちは」
すぐそばの湖面からレナがひょっこりと顔を出した。またすぐ出て来てくれたわね。やっぱり、何らかの方法で私のことを追いかけているに違いない。
「…用事は分かって…いるわよね?」
「ええ。実はネレイス達の相談にも乗っていたのですよ。古い付き合いですから」
「なるほど。それで、上手く纏まりそう…っていうか、はっきりしそうだから、アマティアさんを連れてきて欲しいんだけど」
「分かりました。…それと妖精さん?」
頭の上でポンと音がした。頭の上なので見えないけど、スピカが姿を現したのだろう。やっぱりレナなら姿を隠していても見えたか。
「あ、あなた、もしかして…」
ん?知り合い?
「は・じ・め・ま・し・て、妖精さん。レナと申します」
「あ、え、ええ、初めて、ですよね、じゃない、初めてよね。初めまして」
「?スピカ、あなたがうさんくさいと言っていた仙女のレナよ」
「うさんくさい?」
「あ、いえ、いや、うさんくさいじゃない、仙女なんて!…っていうか余計なこと言わないでよ、ユーカ」
スピカは、悪口をばらされて焦っているようだ。
「スピカさんですか、よろしくお願いします」
「え、ええ…」
「アマティアと、見届け人にもう一人ぐらい連れてくれば良いでしょうか?この湖はトレンタ湖とも地下で繋がっているから、明日にでも連れて来られますよ」
やっぱり。
「ええ、お願い。…とすると後はコンラートさんか…。コンラートさんは誰かが迎えに行かなければ駄目ね」
「ああ、大丈夫ですよ。そちらは別の方に頼むので」
「別の方?」
「レ…アリエルと、あなたには名乗ったのかしら?そちらは明日には無理ですね。明後日の正午にここで皆で会うことにしましょう。良いでしょうか?」
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