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62 ELIZA

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 イライザを私が抱きかかえてケヴェスンさんの所に戻ると、セリアさんとケヴェスンさんが、こちらに気付いて声を掛けてきた。

 「あれ、ユーカさん、何か忘れ物…イライザちゃん!」
 「…どうしました、病人ですか?…これは…」

 手短に経緯を説明すると、ケヴェスンさんは呻いた。

 「彼女の事は知っていましたが、まさかゴーレムだったとは…。これは魔工だけでは手に負えないかもしれません…あなたが彼女を?…一緒に来てください」

 ケヴェスンさんはイライザを抱きかかえると、黙って頷くジョセフさんとセリアさんを連れて工房に入っていった。私やフレア、スピカが何となく付いて行きにくく、その場で佇んでいると、セリアさんはすぐに戻ってきた。

 「わたしは土魔法があまり得意ではないですからー…あの二人に任せておけば問題ないと思いますがー…それで彼女が倒れたときはどんな状況でしたかー」

 語尾を延ばすのはいつも通りだけど、かなり心配しているような口調だ。耳も垂れている。

 「…普通にしていて、急に倒れたの。セリアさんは、イライザがゴーレムだと知っていたの?」
 「始めは分かりませんでしたー。何回かお話しているうちに何となくですねー」
 「フレアやスピカは最初から分かっていたわけね」
 「ええ…」

 フレアは他人の魔力が見えるというし、スピカも似たような能力があるのだろう。そういえば、二人がイライザと最初に会ったとき、なんか反応が違っていた。

 「私はまったく気が付かなかったわ…」
 「魔力を見る能力がある人か、魔工技師でもなければ気が付かないと思いますよ。もう自律型ゴーレムのレベルではなく、オートマタかホムンクルスと言って良いでしょうね」
 「土魔法と魔工技術の両方にー、高度に精通していないと創造出来ないでしょうねー」

 私は、イライザが何度か感情豊かに笑ったときのことを思い出していた。…直る、いや治るだろうか。


 それほど時間が経たないうちに、ケヴェスンさんとジョセフさんは戻ってきた。私たちが尋ねる前に、ケヴェスンさんが口を開く。

 「まず、差し当たり心配はありません。今の彼女は眠っているようなものですよ。…しかし、問題はこれからどうするかですね」

 差し当たり心配する事はないと聞いて、私はホッとしたが、ケヴェスンさんは難しい顔をしたまま続けた。

 「問題とはー?」
 「…今回何とかしても、いずれ同じことが起こるでしょうね。僕の見たところ、原因は魔力枯渇ですから…。そうですね?」
 「…そうじゃ。人間なら、失った魔力は徐々に回復するが、イライザはそうはいかん。体の中の魔石に込めた魔力を使いきってしまえば、停止してしまう」

 ジョセフさんは、苦しそうに答えた。

 「ジョセフ・ドリトル教授ですね、あなたは。土魔法と魔工を組み合わせる事で作られる、人間に限りなく近い『オートマタ』を提唱した」
 「…しかし、わしの研究は認められなかった。そもそも魔法と魔工の両方に秀でた者は殆どおらず、優れた魔術師と魔工技師は相容れない者が多いからの」

 仲が悪いのか、魔術師と魔工技師。

 「…さらに、オートマタの作成自体に反対する意見もありました。理由は道徳的なものや、存在を危険視するものもありましたね」
 「オートマタが迫害されることや、逆に人間が取って代わられることを心配するものも居ったな。どちらも人間の問題であってオートマタの問題ではないじゃろうに」

 ケヴェスンさんにジョセフさんが答える。大道芸をやって人形を売っている、ただのおじいさんではなかったわけだ。

 「そして、失意のあまり表舞台から身を引いたあなたは、このトレンタに移り住んで、人知れず研究を続けていた。僕はあなたの著書も持っているのですがね。まったく知りませんでしたよ」
 「…」

 「…ということは、魔石に魔力を込めれば良いのね?それならすぐにでも…」
 「いや、それには最低でも普通の人間が一度に込められる量の数十倍以上の魔力が必要じゃ。イライザの場合、運よく最初から魔力が多量に含まれた魔石を手に入れる事ができた。その後、毎日わしが魔力を込めていたのじゃが、減少分には足りなかったようじゃ…」

 焦る私にジョセフさんが言う。

 「…そこはー、ユーカさんなら大丈夫なのではー?聞くところによるとー、殆ど無限に等しい魔力をお持ちらしいのでー」
 「確かにユーカなら余裕で行けそうね」

 セリアさんとスピカが言う。

 「さっきも言いましたが、今後のことも考えなくてはいけません。ユーカさんにずっとお願いする訳にも行かないでしょう?」
 「私は構わないけど…」
 「ユーカさんだって、いつまでもここにいるわけではないでしょう?」
 「それは、確かに…。で、でも、私じゃなくて、他の多くの人に助けてもらうってことは出来るのではないかしら?」
 「それはそうですが…」

 ケヴェスンさんは顎に手をやって、ちょっと考えているような仕草を見せた。

 「わしもいつまでもイライザの面倒を見られるわけではないからの。…イライザを作ったのも、どこかで『オートマタ』を世間に認めさせようと思うばかりに、考え無しのところがあったのかもしれん」
 「そんな…」
 「そんな、イライザちゃんを作らなかった方が良かったみたいな事を言わないで下さいー!」

 私を遮るようにセリアさんが大声で怒鳴った。普段のどこかのんびりした感じと違ったので皆驚いている。

 「…あなたは、イライザさんを『孫のようなものだ』と仰っていましたよね。本当にそう思われているのなら、そんな事は仰らないはずですよ」

 フレアの口調は諌めるようだ。

 「…生きる物殆どは自分の子や孫の面倒を最後まで見ることが出来ません。それに、全ての生き物は他者の助けがなければ生きていけません。イライザさんだって同じことではないですか?」
 「…」
 「イライザが普通の人間ではないと気付いていたセリアさんやフレアやスピカだって、普通の人間と同じように接していました。何も心配する事はないのでは?」

 私も、懸命に言う。

 「そういえば、さっき話していた魔工でなんとかなるんじゃないの?魔力を作れるんでしょ?」

 スピカが言う。ああ、それがあったか。

 「魔工で魔力をつくるじゃと?…確かに、そんな事ができるのなら…」
 「やってみる価値はあるかもですー」

 「いや、しかし…」
 「まだ、何か問題がありますか?」
 「…いずれにせよ、今度起動したら、イライザには自身のことを話さなければならんじゃろう…。イライザは、自分がオートマタだということを知らんのじゃ。自分が普通の人間じゃない事を知ったら、あの子は苦しむのではないか…」

 …だったら何故作ったのよ。

 「じれったいわねー。あんたはただのゴーレムとしてじゃなく、孫みたいに思ってるんでしょ?それに、ここにも彼女がゴーレムだろうがオートマタだろうが普通に接してくれる人達がこんなにいるでしょ?苦しむ必要はないって、あなたが言ってあげなさいよ。…万が一人間が馬鹿ばかりで、イライザが苦しむようなら、あたしが妖精界に連れて行ってずっと遊んであげるわよ。だから、いい加減悩むのはよしなさいよ」

 スピカがジョセフさんに向かって、ビシッと指差してまくし立てた。おお、ちょっと見直したわ。

 「…決まりですね。ちゃんと話して、魔工については彼女自身に決めてもらいましょう」

 私の言葉に皆が頷いた。


 「人間でいえば心臓の位置に魔石が5つ埋め込まれておる。繋がっている故、どれに魔力を込めても問題ない。ゆっくりと魔力を込めてくれぬか」

 横たわるイライザの胸に左手を翳すと、ゆっくりと魔力を込めていく。はっきりと魔力が体から抜けていく感覚がある。雷魔法のサンダーボルト数発分ほどの魔力を込めると、わずかな抵抗を感じたので、手を止める。

 「ふう…」
 「とんでもない魔力量じゃな」

 私を見て。ジョセフさんは呆れたように呟いたが、すぐにイライザに目を向けた。イライザのまぶたがわずかに震えたかと思うと、パッチリと目を開けた。

 「あれ?」
 「気が付いた?」
 「…うん、なんかお腹一杯?」

 いきなりそう来たか。

 「自分がどうなったか分かるかな?」
 「うん、なんとなく。力を使い果たした?」
 「そうじゃな、お前には話さなければいけないことがある…」


 「…知ってた」
 「知っておった?」
 「…私が人間じゃなくて、おじいちゃんが作ってくれたのだってこと。それで、それをおじいちゃんが悩んでたってこと」
 「おお…」
 「でも悩むことはない。私は色々な事を知る事ができて、色々な人と知り合う事が出来て、とても楽しい。…ありがとう、私を作ってくださって」

 ジョセフさんは、イライザを抱きしめて嗚咽を漏らしていた。

 私達は、しばらく黙ってイライザとジョセフさんを見つめていたが、ケヴェスンさんが声を掛けた。

 「イライザちゃん、僕のことは知ってるかな?」
 「…うん、セリアのお姉ちゃんと良く一緒にいる人」
 「セリアさんと僕は、魔工が得意でね。それで、イライザちゃんが今回みたいに力を使い果たさないように出来ると思うんだ。どうかな?」
 「ずっと動き続ける事ができるの?」
 「…うん、ずっとね」
 「…何十年も何百年も?」
 「…うん、それで、その…」
 「…もしかして、自分がいなくなっても私が動き続けるのを気にしてる?」
 「!、ああ、そうなんだ。いずれ君を残して皆いなくなってしまう。…どういう意味か分かるかな?」

 イライザはちょっと考えていたが、こちらを見て口を開いた。

 「そうしないと今回みたいに、みんなよりも私のほうが早く動かなくなってしまう。違う?」
 「その通りだね」
 「みんなは、私が動かなくなったら悲しい?」

 「そうね」
 「もちろんですよー」

 私とセリアさんがすぐに答えた。他の皆も頷いている。

 「私は、みんなが私よりも早く動かなくなったら…死んでしまったら悲しい」
 「…」
 「みんなが悲しいよりも、私が悲しい方が良い。だから、…そうして」

 私達は思わず声を失ったが、スピカがイライザの目の前まで飛んでいって微笑んだ。

 「大丈夫よ。あたしはずっと一緒にいるから。フェアリーには寿命なんてないから」


 「マジかよ!イライザが人間じゃなかったなんて、全く気付かなかったぜ」

 夜、食事をしながら今日の話をすると、イルダが驚いて言った。

 「ゴーレム、じゃなくてオートマタだっけ?そんなものが作れるなんて、あのジョセフとかいう爺さんは、ただの人形師じゃなかったんだな」
 「土魔法と魔工に通じた、有名な教授とからしいわよ。でも、オートマタの研究は認められなくて、トレンタに移ってきて、一人で研究を続けていたみたい」

 「そんなすごい研究が何で認められなかったんだ?」
 「そんなものを作ると、奴隷にしたり迫害したりして可哀想だからって」
 「はあ?自分が悪いことをしそうだから駄目だって?そんなことをしなきゃ良いじゃないか」

 アルスが呆れたように言う。

 「あと、人間と同じかそれ以上に頭が良くて、力もあるようなオートマタも理論上は作れるから、そういうオートマタが増えると、人間に取って代わろうとして人間を滅ぼそうとする恐れがあるとか何とか」
 「ばかばかしい、どこかの貴族とか王族みたいな考え方だな。自分がすぐ戦争なんかしたがるような人間だから、相手もそうだなんて錯覚するんだよ。そんな人間より良く出来た存在が、そんな馬鹿なことを考えるかね。どちらが先に手を出すか明らかだと思うけどね」

 イルダは相変わらず貴族とかが嫌いなようだけど、確かに言うとおりだ。先に手を出すのは人間の方でしょうね。

 「人間の新しい友人が増える、というような考え方は出来ないのでしょうか」
 「残念だけど、そういう良く出来た人間は少ないようね」

 フレアの問いに、私はため息交じりに答えた。

 「それで、これからは、イライザのようなオートマタをどんどん作れると?」
 「ケヴェスンさんやセリアさんもそういう話をしていたけど、イライザみたいに心があるオートマタは恐らく無理だって」
 「確かに、人間と同じ心があるようにしか見えないけど…素材とかそういう点で?」
 「うーん、確かにイライザの魔石はちょっとやそっとじゃ手に入らないレベルのものらしいけど、それだけじゃないって。魔法も魔工も心を込めることが大事だからって」
 「そーか、イメージが大事っていうものな」
 「イライザは、人形じゃなくて本当の愛する孫のつもりで心を込めたけど、多分もう二度と出来ないって」

 私はアルスにそう答えた。愛する孫をホイホイ作るなんて出来ないとか言っていたような。

 「私のいたところにもそんな話があったわ」
 「ち…天界ですか?」
 「あ、ああ、まあね…」

 フレアが不思議そうに聞いてきたけど私はちょっと笑ってごまかした。

 「たとえ生命(いのち)のない物でも、人に多く愛されたものには魂が宿る、って」

 そういう考え方は、日本だけのものかもしれないけど。イライザには確かに心というか魂があるように感じる。魂が宿るには、技術以外のものが必要なのだ…と思う。
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