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35 迷宮へ
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「俺達はギルドの依頼で、最近街道に魔物が出るということで討伐に行った。まあ魔物はそれほど出るわけではないから調査の方がメインだな。人数が多い依頼だったのもそれが理由だろう。街道沿いの森は広いし、知らないうちに魔物の村でも出来ていたら厄介だからな」
迷宮を見つけたというサイラスさんが説明する。
「迷宮はすぐに見つかった。街道からちょっと入った所だ。俺はパーティーの二人を監視のために残して、シオンと二人でギルドに報告するために森から出た」
「何故そのまま少しでも迷宮を調査しようと思わなかったのですか?」
「ただの勘だが、俺達のパーティーだけで調査するのはヤバイ感じがしたんだ。とにかく入り口からして大きかったし…」
「形状が不自然だったのよ。普通、迷宮の入り口なんて小さな洞穴みたいなものでしょ?それが大きな丸い縦穴で、穴の周囲には土が盛り上がって山になってたの」
ケヴェスンさんの質問に、サイラスさんとシオンさんが答える。
「それは…。ただの穴ではなくて迷宮だと判断した理由は?」
「下の方に横穴が見えた。さらに、ゴブリンがその横穴から出入りして穴の中をうろうろしてたんだよ。たぶん、最近魔物が街道で見られるようになったのは、あの迷宮から出て来ているんだと思う」
「しかし、それほどの大きな迷宮が、しかも街道のすぐ近くで今まで見つからなかったのは何故でしょうか」
「今までは入り口が小さくて分からなかったんじゃないか?それがつい最近迷宮の成長のせいか、地面が崩れて地下1階が剥き出しになった。それで地下1階の魔物が外に出てくるようになったんじゃ?普通、迷宮の魔物は迷宮から出てこないものだろ?」
「あー」
イルダの意見に、アルスが納得したのか変な声を出した。
「それはどうかな。崩れたにしては穴が綺麗過ぎる。正確な円形だし、崩れた土を穴の周りにきちんと積み上げるなんて、地下1階レベルの魔物がそこまで知恵が回るとは、僕には思えないんだけど」
ザクルさんが言う。
「誰かが地下の迷宮まで穴を掘って、出てきた土を穴の周りに積み上げた?」
私がふと口に出してみるけど、賛成も反対もなかった。…いや、在り得ないわね。街道沿いで誰にも気付かれずに、しかも短期間でなんて。
「穴を掘る魔物とか…」
「ワームやモグラの類ですか…。ないとも言えませんね」
「まあ、そんなわけで街道に出たら、アルスとイルダ、それにザクルがいたから、一緒に戻ってきたというわけだ」
「僕はたまたま街道に出ただけだけど、アルスとイルダは…」
「手分けして森に入ったらすぐにゴブリンを数匹見つけてね。追い掛けたんだけど、森の奥に逃げられた。迷うとまずいので、ある程度のところで引き返して、自分達の位置を確かめるためにも、と街道に出てきたところでね」
そのために魔物と戦闘できなかった、とイルダは残念そうに言う。
「まあ、今回の迷宮は色々とおかしい。とするとちゃんと調査する必要がある。それには色々準備が要るだろう?元々の依頼は街道と森をちょっと見るぐらいの内容のつもりだったから、道具の準備もなかったしな。ポーターはともかく回復役がいないのも辛い。そこでギルドに相談して体制を整えたほうがいいと判断したわけだ」
「…分かりました。それではここにいるパーティーの皆さんにギルドからということで正式に迷宮調査の依頼を出すということでどうでしょう。迷宮発見の情報料も含めて報酬は期待してください。さらに、迷宮内で手に入れた素材その他も報酬に入れましょう。調査は、出来る階層までで結構です。良いですね、副長?」
「問題ないと思う。回復役はフレア嬢がいるし、パーティーの力量も問題ないだろう。報酬は少し大盤振る舞いに感じるが、許容できる範囲だ」
「というわけで、フレアさんとユーカさ…んも良いですね?」
特に問題がないので頷く。それにしても、今「ユーカ様」と言いそうになったわね。
「明日からということでよろしいですか?監視で残っている二人は大丈夫ですか?」
「問題ない。明日になるだろうと予想していたから俺達の食料も渡してきた。たまに出てくるゴブリンあたりにやられる奴等じゃないしな」
「分かりました。転送石は用意しておきますが、馬車は要りますか?」
「街道沿いだけど馬車を停めるところがないから要らない。しかし、本当に大盤振る舞いだな。大丈夫か?」
「あははは、ちゃんと対応しなければ魔物が町近くの街道にこれからも出かねない。うまくいけば迷宮を管理して町にお金が入る。となれば、町からもそれなりにお金を取れるでしょう。何故か、最近の町長はギルドに協力的ですからね」
「転送石?」
「魔力を通すか、地面に叩きつけて割ると魔法陣が開いて、その中にいる人間や物を予め設定した別の魔方陣に転送する魔石ですよ。ちなみにケヴェスンさん特製で国中の冒険者に使われています。世界的な大発明ですね」
フレアが言う。それは便利だ。
「転送石を知らないとか…」
「ああ、噂どおりだな」
シオンさんとサイラスさんがこそこそと話しているけど、聞こえてるから。ろくな噂が広まっていないみたい。
「ついでに言うと、迷宮で取れたお宝を町に流してもらったり、入り口で入場料を取るなどの管理をすれば儲かるってわけ。今回の場合、魔物が勝手に上がってくるようだからそこを何とかしなければいけないけどね」
ザクルさんがウインクして言う。なるほど。
**********
「…で、迷宮に向かっているわけだけど、こんな雰囲気で良いのかしら」
何となくピクニックみたいなんだけど。ザクルさんは鼻歌を歌ってるし。
「歩いてもすぐだし、良い天気だしな。昼飯を食ったら迷宮に入って、適当なところで切り上げて夕方出てくれば良い。で、帰ってゆっくりして、必要ならまた明日来ると」
アルスが言う。そんなんで良いの。
「ユーカだって今日の昼飯しか持って来てないだろ」
確かに、メイド長さんが持たせてくれたお弁当だけだ。サイラスさんはやけに荷物が多いみたいだけど…。
「こ、これは迷宮の入り口で待ってる二人のための食事だからな。俺が食う分だけじゃないぞ」
そんなに焦らなくても良いのに。
「それに、そんなに何日も掛からないと思うよ?浅い迷宮で弱い魔物しかいなかったら、ろくな素材が取れないから迷宮の核を壊して終わり。深くても、手に負えない魔物が出てくる階があることを確認して終わり」
「深いのはそのままにしておいちゃ拙いんじゃ…」
「いやいや、そのときは、ギルドと町が入り口だけ管理して、中に入る冒険者からお金を取れば良いの。昨日も言ったでしょ?僕らが今回受けたのは迷宮の調査であって、攻略じゃないからね。後は地下一階の魔物が上がって来ちゃう件だけど…」
「それは、差し当たり大丈夫だろ思うぜ」
ザクルさんの話を聞いていると、サイラスさんが加わってきた。
「穴のふちに、身の軽いゴブリンが登って来れるようなところがあったんだが、そこは残っている二人が崩しているはずだ。そもそもの魔物討伐の依頼目的にも合うしな」
確かに、ゴブリン如きどうにでもなるレベルの冒険者といっても、いつ登ってくるか分からないゴブリンを気にしながら野営するのは嫌だろう。
「素材を得るために管理する迷宮にするときは、何かうまく降りる仕掛けを作ればよいんじゃないか?もしかしたら人工的に屋根を付けるだけで良いかも知れない。迷宮の魔物は別の階には滅多に移動しない性質があるからな」
なるほど。そもそもゴブリンは暗いところが好きなはずだし、天井を塞げば出て来ないのかも。
「逆に地下一階を完全に露出させて、なかったことにすれば良いんじゃないか?魔物はユーカのファイアーで一掃すれば良いんだし」
「いやいやイルダ、魔物は時間が経つと湧くだろ?」
またイルダが無茶を言ってる。
「一掃…」
「ああ、こいつ以前ゴブリンの群れを一発で消滅させたことがあるから。百匹ぐらいいたかなあ」
シオンさんの目が丸くなる。いやいや、二、三十匹だったでしょ。
「消滅…」
ザクルさんとサイラスさんの目も丸くなっている。
「ねえねえ、あんたの魔法を見せておくれよ!すっごい魔法なんだろ?」
「…いやいや、こいつのって制御の効かない無駄に大きな魔法だから」
目をキラキラさせたシオンさんが話しかけてきたが、アルスが身も蓋もなく返した。いや、その通りだけど。
「ここなら大丈夫かな…」
私は呟いて左手を空に向けた。Fの音を思い浮かべ、魔力を無理やり抑えつつ放出。左手から勢いよく炎が噴射される。
「ひええ」
シオンさんが声を上げる。私はしばらく手を動かした後、ファイアーを止めた。
「噂には聞いていたけどこれは…」
「やれやれ、規格外としか言いようがないね」
サイラスさんは正直に感心しているけど、ザクルさんは感心を通り越して苦笑しているようだ。
「あんた、そんな魔法を使って、魔力は…全然減ってないみたいだね。…いや、すごいというか何と言うか…」
シオンさんはしばらく言葉を考えていたようだが、頷いて、
「無駄!」
と、私にビシッと指を突きつけて言った。
迷宮を見つけたというサイラスさんが説明する。
「迷宮はすぐに見つかった。街道からちょっと入った所だ。俺はパーティーの二人を監視のために残して、シオンと二人でギルドに報告するために森から出た」
「何故そのまま少しでも迷宮を調査しようと思わなかったのですか?」
「ただの勘だが、俺達のパーティーだけで調査するのはヤバイ感じがしたんだ。とにかく入り口からして大きかったし…」
「形状が不自然だったのよ。普通、迷宮の入り口なんて小さな洞穴みたいなものでしょ?それが大きな丸い縦穴で、穴の周囲には土が盛り上がって山になってたの」
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「しかし、それほどの大きな迷宮が、しかも街道のすぐ近くで今まで見つからなかったのは何故でしょうか」
「今までは入り口が小さくて分からなかったんじゃないか?それがつい最近迷宮の成長のせいか、地面が崩れて地下1階が剥き出しになった。それで地下1階の魔物が外に出てくるようになったんじゃ?普通、迷宮の魔物は迷宮から出てこないものだろ?」
「あー」
イルダの意見に、アルスが納得したのか変な声を出した。
「それはどうかな。崩れたにしては穴が綺麗過ぎる。正確な円形だし、崩れた土を穴の周りにきちんと積み上げるなんて、地下1階レベルの魔物がそこまで知恵が回るとは、僕には思えないんだけど」
ザクルさんが言う。
「誰かが地下の迷宮まで穴を掘って、出てきた土を穴の周りに積み上げた?」
私がふと口に出してみるけど、賛成も反対もなかった。…いや、在り得ないわね。街道沿いで誰にも気付かれずに、しかも短期間でなんて。
「穴を掘る魔物とか…」
「ワームやモグラの類ですか…。ないとも言えませんね」
「まあ、そんなわけで街道に出たら、アルスとイルダ、それにザクルがいたから、一緒に戻ってきたというわけだ」
「僕はたまたま街道に出ただけだけど、アルスとイルダは…」
「手分けして森に入ったらすぐにゴブリンを数匹見つけてね。追い掛けたんだけど、森の奥に逃げられた。迷うとまずいので、ある程度のところで引き返して、自分達の位置を確かめるためにも、と街道に出てきたところでね」
そのために魔物と戦闘できなかった、とイルダは残念そうに言う。
「まあ、今回の迷宮は色々とおかしい。とするとちゃんと調査する必要がある。それには色々準備が要るだろう?元々の依頼は街道と森をちょっと見るぐらいの内容のつもりだったから、道具の準備もなかったしな。ポーターはともかく回復役がいないのも辛い。そこでギルドに相談して体制を整えたほうがいいと判断したわけだ」
「…分かりました。それではここにいるパーティーの皆さんにギルドからということで正式に迷宮調査の依頼を出すということでどうでしょう。迷宮発見の情報料も含めて報酬は期待してください。さらに、迷宮内で手に入れた素材その他も報酬に入れましょう。調査は、出来る階層までで結構です。良いですね、副長?」
「問題ないと思う。回復役はフレア嬢がいるし、パーティーの力量も問題ないだろう。報酬は少し大盤振る舞いに感じるが、許容できる範囲だ」
「というわけで、フレアさんとユーカさ…んも良いですね?」
特に問題がないので頷く。それにしても、今「ユーカ様」と言いそうになったわね。
「明日からということでよろしいですか?監視で残っている二人は大丈夫ですか?」
「問題ない。明日になるだろうと予想していたから俺達の食料も渡してきた。たまに出てくるゴブリンあたりにやられる奴等じゃないしな」
「分かりました。転送石は用意しておきますが、馬車は要りますか?」
「街道沿いだけど馬車を停めるところがないから要らない。しかし、本当に大盤振る舞いだな。大丈夫か?」
「あははは、ちゃんと対応しなければ魔物が町近くの街道にこれからも出かねない。うまくいけば迷宮を管理して町にお金が入る。となれば、町からもそれなりにお金を取れるでしょう。何故か、最近の町長はギルドに協力的ですからね」
「転送石?」
「魔力を通すか、地面に叩きつけて割ると魔法陣が開いて、その中にいる人間や物を予め設定した別の魔方陣に転送する魔石ですよ。ちなみにケヴェスンさん特製で国中の冒険者に使われています。世界的な大発明ですね」
フレアが言う。それは便利だ。
「転送石を知らないとか…」
「ああ、噂どおりだな」
シオンさんとサイラスさんがこそこそと話しているけど、聞こえてるから。ろくな噂が広まっていないみたい。
「ついでに言うと、迷宮で取れたお宝を町に流してもらったり、入り口で入場料を取るなどの管理をすれば儲かるってわけ。今回の場合、魔物が勝手に上がってくるようだからそこを何とかしなければいけないけどね」
ザクルさんがウインクして言う。なるほど。
**********
「…で、迷宮に向かっているわけだけど、こんな雰囲気で良いのかしら」
何となくピクニックみたいなんだけど。ザクルさんは鼻歌を歌ってるし。
「歩いてもすぐだし、良い天気だしな。昼飯を食ったら迷宮に入って、適当なところで切り上げて夕方出てくれば良い。で、帰ってゆっくりして、必要ならまた明日来ると」
アルスが言う。そんなんで良いの。
「ユーカだって今日の昼飯しか持って来てないだろ」
確かに、メイド長さんが持たせてくれたお弁当だけだ。サイラスさんはやけに荷物が多いみたいだけど…。
「こ、これは迷宮の入り口で待ってる二人のための食事だからな。俺が食う分だけじゃないぞ」
そんなに焦らなくても良いのに。
「それに、そんなに何日も掛からないと思うよ?浅い迷宮で弱い魔物しかいなかったら、ろくな素材が取れないから迷宮の核を壊して終わり。深くても、手に負えない魔物が出てくる階があることを確認して終わり」
「深いのはそのままにしておいちゃ拙いんじゃ…」
「いやいや、そのときは、ギルドと町が入り口だけ管理して、中に入る冒険者からお金を取れば良いの。昨日も言ったでしょ?僕らが今回受けたのは迷宮の調査であって、攻略じゃないからね。後は地下一階の魔物が上がって来ちゃう件だけど…」
「それは、差し当たり大丈夫だろ思うぜ」
ザクルさんの話を聞いていると、サイラスさんが加わってきた。
「穴のふちに、身の軽いゴブリンが登って来れるようなところがあったんだが、そこは残っている二人が崩しているはずだ。そもそもの魔物討伐の依頼目的にも合うしな」
確かに、ゴブリン如きどうにでもなるレベルの冒険者といっても、いつ登ってくるか分からないゴブリンを気にしながら野営するのは嫌だろう。
「素材を得るために管理する迷宮にするときは、何かうまく降りる仕掛けを作ればよいんじゃないか?もしかしたら人工的に屋根を付けるだけで良いかも知れない。迷宮の魔物は別の階には滅多に移動しない性質があるからな」
なるほど。そもそもゴブリンは暗いところが好きなはずだし、天井を塞げば出て来ないのかも。
「逆に地下一階を完全に露出させて、なかったことにすれば良いんじゃないか?魔物はユーカのファイアーで一掃すれば良いんだし」
「いやいやイルダ、魔物は時間が経つと湧くだろ?」
またイルダが無茶を言ってる。
「一掃…」
「ああ、こいつ以前ゴブリンの群れを一発で消滅させたことがあるから。百匹ぐらいいたかなあ」
シオンさんの目が丸くなる。いやいや、二、三十匹だったでしょ。
「消滅…」
ザクルさんとサイラスさんの目も丸くなっている。
「ねえねえ、あんたの魔法を見せておくれよ!すっごい魔法なんだろ?」
「…いやいや、こいつのって制御の効かない無駄に大きな魔法だから」
目をキラキラさせたシオンさんが話しかけてきたが、アルスが身も蓋もなく返した。いや、その通りだけど。
「ここなら大丈夫かな…」
私は呟いて左手を空に向けた。Fの音を思い浮かべ、魔力を無理やり抑えつつ放出。左手から勢いよく炎が噴射される。
「ひええ」
シオンさんが声を上げる。私はしばらく手を動かした後、ファイアーを止めた。
「噂には聞いていたけどこれは…」
「やれやれ、規格外としか言いようがないね」
サイラスさんは正直に感心しているけど、ザクルさんは感心を通り越して苦笑しているようだ。
「あんた、そんな魔法を使って、魔力は…全然減ってないみたいだね。…いや、すごいというか何と言うか…」
シオンさんはしばらく言葉を考えていたようだが、頷いて、
「無駄!」
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