『新しい行儀作法』

『新しい行儀作法』

　新しい、がテーマの本が最近よく売れているそうだ。
最近の話題本は、『新しい行儀作法』というタイトルの
本であった。

　食事のマナーなどはよく見かけるものだけれども、
自転車の乗り方、正座の仕方、
本の読み方、バス停での待ち方、など、
一風変わった話も書かれていて、
少し興味を惹く所が売れ行きに繋がっている
らしい。

　星を観る行儀作法、などは
特に変わった部類かも知れない。

内容の一部を抜粋してみる。

＊

星を観る行為は、闇雲であってはなりません。

最初に見つけた星を、
今の自分と照らし合わせて、
その星の光具合を目で楽しみ、
どの位過去の星であるかに
想像を巡らすのです。

観ている時節も頭に描きつつ。

あるいは、首の疲れも覚えましょう。
見る星によって、
見る時間も違います。
首の疲れなどと相談しながら、
その星への想いと時間を大切にしましょう。

＊

『新しい行儀作法』　真村義照著　コトリ社刊
章は八つに分かれている。

第一章　一生の行儀作法
第二章　行儀作法はスプーンから
第三章　見る、という作法
第四章　海外の行儀作法あれこれ
第五章　買い物
第六章　病気の時
第七章　お国自慢の仕方
第八章　本の読み方

各章で、文体や内容まで、
バリエーションを持たせていて、
凝っている。

一見、必要の無いとも思われる所に
行儀作法を用いる発想が面白いのかも
知れなかった。

ページにして５００ページほど。
興味のあるお方に買われたし、
であろう。