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明け方の夢

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流れる髪に、夢を乗せて、戯れる天使は、舞散る花の、そばでなく、止まる木に、トパーズ。
揺るぎない想いは、背中をだいた明け方の夢、
夕月に戯れた、琥珀の囁きは、閉じ込められた貝の心、クロムデットウォッチ。
時間を越えて、たどり着く、街は、眠ったままで、目覚めることはない、腕をそっととって、目を向けた、盤に映り込む、あなたの泣き顔、
いかないで何て言って、腕にもたれかかる、寒さの霊は、麗しい頬、染まって赤く、濡らした涙の雫は、カーテンに溶ける、風に、明日を夢見る乙女たち。
ゆっくりとして、歩いていくように、歩調を狭めて、あなたの肩に添って、寄り添う、体が、あまりにも多くの苦しみを負ったあなたを抱きしめたい、こんな僕を愛してくれますか。
共感していく心が、体を打つ風に羽を震わせた、正午の夢。
まだ、今を生きたいと願った僕に、君は微笑で答えてくれた。泣きながら、揺れながら。
キスの意味は、解らない。
でも、あなたのぬくもりの意味は、痛みと共に伝わる、恋の前に、やることがあった。
手を引いて、行く、流れるままに、君の髪に触れた、さらさらとしたその感触に、飽きるまで、まった、尽きない愛は、永遠に近い、歩調で、
僕の夢に落ちて、愛する人よ。
怖いことは何もない。
含んだ唾液に、映っていく喜びのパッション。
覚めたら、まっている永遠の時が。
音楽よりも美しく、黄昏よりも早く、君の所へ行きたい、このまま連れ去って、荒野の先にある、城、まっているだけじゃない。
この歌が届くなら、寄り添う胸に雫は、愛の共鳴。
泣くことも、笑うことも、愛することも、怒ることも、すべてが、瞬間、そして、永遠。
ねえ、恋人よ。
語り掛けるまま、語り掛けてあげるよ。
素晴らしい日々が待っている。
信じてほしい、この夢と瞳と、色彩の戯れる蝶の震えを。
明け方の夢に泣いたら、僕の所へおいで。
抱きしめてあげる。
抱きしめてあげるから、泣かないでね。
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