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華麗なる白鳥

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湖に光る、雫に落ちる命の灯が、絶えることなく、頬の涙をぬぐう風、優しくて、切なくて、温かい、包む調べに、包まれて、だから病んだ白鳥よ、目をつぶっておくれ。
恋して、愛を知って、愛は知らないで、煙草を吸う鳥が、空にはばたく翼に、夢を乗せて、ロマンの灯、胸に抱いて、抱きしめてあげると言ったその黒鳥が、煙を吐いた吐血しながら。
眠る白鳥の横で、そっと寄り添うように、翼を閉じて、あらゆる風や波に耐えながら、夢のパルスで首を寄せた。
青く眠る幻が、まるで、夢を切り裂く不治の病に、羽で答えた、その掛け替えのない羽で、むしられて、嘆いて、黒鳥の私は、独り群れから離れた、幻惑の空で。
雲を切って、雷の中を飛んで、敵に襲われて、目指した宝のありかを。
羽はぼろぼろになって、眼はつぶれて、体中が痛む、病む、しかし、止まないのは、愛したいという激情。
白鳥が待つ湖に帰りたい。
帰れない、宝を得るために悲しみの試練が、宝とは彼女たちを幸せにしたいという心。
サイレントシリンダー&ロマンバレッド。Bポイント
撃つ。
彼には武器があった。
破壊し、粉々にするソウルバレッドソウル。これが、真のスモークングバディバーダー。
仲間は自然。
宇宙に達する場所に、ある宝のありかは365の中の101、そう乙女の救済ティア―ライドライダー
彼はタバコを吸いながら帰ってきた。
ボロボロだったけれど、口の端に漏れる微笑に偽りはなかった。
片手と片足を失い、なんのために戦ってきたか、そう自分のために。
孤独を背負いその覚悟が、恋する乙女、傷ついた羽を震わしながら、それでも、思い続けてくれた白鳥に花束よりも薬を。口移しで飲ました。
彼の唇は切れて真っ赤に染まっていたけど、乙女はためらわず彼を信じ、愛してくれた。
彼はそのまま死んでしまった。
残された乙女も後を追った。
その時一陣の風が湖面を揺らした。
さらさらと揺れる、その風に、鳥たちは希望を見た。
湖には無数の死骸。
黒鳥は、白鳥と心中をして、風に潜む神は、戯れから覚めた。
すると、雨が、無慈悲に降って彼らの死骸を洗い流した。
なにもない。
すっと一本のタバコが湖畔に揺れた。
それを吸う人間のような人がいた。
彼こそフェニックスエターナルバード
そして、白鳥は翼を広げてみた。
湖は、静かになって、音楽。
自然が祝福してくれている。
黒鳥と白鳥はKissをして、抱きしめあい、永遠が続くことを願い、ずっと一緒にいられると信じた。
華麗なる白鳥の翼、それが、真実の愛だと信じられるまで、永遠は続いていく。
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