「ハートのリス」詩集

鏑木ダビデ

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ビート&ラブ

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巻着く、髪は、さかんに燃える、黄昏にはまだ早い。
スピードを上げて、走っていく、この国道の。片隅で、咲いている花は、ビート&ラブ。
手拍子をして、リズムが降ってくる、愛する人と、ビートを刻み、ヘッドホンの奥から、聞こえる、愛はどこにあるのか。
それから、ハイになって、酒にやられて、女の子を見つけた。
彼女はクールなたたずまい、着飾る黒髪、髪飾りは、ホットな赤い百合
咲くように恋をして、散ってく前に、やることは、ビートに乗ること。
ヒップなガールは、街を歩く、バスの中で、聞いている、音楽はビート&ラブ
誰の曲だろうか?
頂点を目指して、歌う歌姫は、鍛え抜かれた心で、マイクをぶん殴る。
するとポップノイズが、走って、電影絵画に泣いて笑う、日常の儚さ。力強さ。
火が点くように、体が膨張、炎を口からはいて、焼けつくす、このライムとポップで。
それからファストフードでバーガーを食べて、腰を振りながら、街を闊歩。ゲップの奴らはぶちのめす。殴る指が痛まないように、マイクでぶん殴る、あの音悪魔を。
ヘヴィメタルは嫌いだよ。
私は、いつもタイトなコーデ。人は私をこう呼ぶのリズムガールと。
鼻歌はブルース&バラック
声は、シャギーなアルトサックス。
縮れた長い髪はドレッドドレスバギーハート。
イレギュラーはごめんだけど、獣の群れを切り倒す。手段はいつも、言葉だよ。
拡声機は、光さえ飲み込む、高速のブルーバード。シャワーブラジャー・クールブレイク。
モダンとは程おい、距離を測って、一歩踏み出す。
明日が見えなくたって。
明日がこなくたって、
勇気で蹴散らすわ、暴力は、殴り返してもやまない、ならお化粧をして、独りダンスを踊るように、焦がれる胸を信じて、街をはねる。
誰も振り向かないんなら。
私は、振り向いてほしくない。
私の腰はあの人のもの。
あの人は、いつも私を心配してくれない。
せせら笑った、流し目ばかり送る、腰抜けの屑。星屑よりもハートのリスが欲しいわ。
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