上 下
133 / 164
新たな異世界編

温泉宿 かんこうの宿

しおりを挟む
 冒険者ギルドのもめ事が一段落して自由になったダイスケは街を観光している。
 ゆっくり温泉に入る事が目的だ。今まで面倒事に遭遇していたダイスケだったがたまにはゆっくりしたい。

 「よし、アシュバーン温泉に行くぞ。」

 『おんせん??おいしいですか?』

 「違う気持ちよくて心地よくなるんだよ。気に入れば何度も入りたくなるよ。」

 『たのしみー。』

 小さかなったアシュバーンがダイスケの肩ではしゃぎだす。他人に迷惑をかけていないので注意はしない。お金も慰謝料や依頼であるので高級な温泉宿をとる。

 街の通行人数名に聞いて良い温泉宿を探す。ほとんどが『かんこうの宿』をお薦めしてきた。

 かんこうの宿は人気店で繁盛しているとのことだった。お金を出せば貴族や王族対応の部屋も使用できるとのことだった。

 貴族や王族の専用には興味がないが一般的なお風呂に入りたかった。かんこうの宿は部屋ごとにお風呂がついている。

 他人と一緒に風呂に浸からなくていはいから人気だという理由もある。

 ワクワク期待しながらかんこうの宿に向かう。料金は1泊金貨1枚から10枚らしい。貴族・王族用は1泊金貨100枚らしい。
 お金には余裕があるが今回は1泊1金貨10枚の部屋にとまる。

 宿は立派な木造建築であったが洋風建築だった。日本人としては日本風の温泉宿が良かったが世界が違うので仕方ない。

 「すいません。金貨10枚の宿に1泊したいのだが空いてるか?」

 「はい、空いております。料金は先払いになりますがよろしいですか?」

 「わかった。」

 金貨10枚を店員に渡した。部屋に案内するそうだ。店員についていくと20畳くらいの部屋に案内された。料理は2名分は料金に入っているとの事だったので2名分注文する。

 料理を待つ時間に1回風呂に入ってみる。アシュバーンは初めての風呂だったので入り方を教える。

 「まず風呂に浸かる前には必ず体を洗ってから入るんだぞ。体を洗わないと湯船が汚れるからだぞ。」

 『はーい。』

 アシュバーンは手足を器用に使って洗っているが届かない所があるので洗ってあげる。

 『とどかないー。』

 「アシュバーン届かないとこは洗ってやるから近くにこい。」

 『はーい。』

 ゴシゴシ

 日本から持ってきた石鹸とタワシを使って体を洗う。ワイバーンの鱗にはちょうど良かったのかアシュバーンは嬉しそうに話し掛けてくる。

 『主人、気持ちいい~。もっとゴシゴシして~!』

 仕方ない可愛い奴とダイスケは思いながらそれから5分程度アシュバーンを洗った。洗い終わったらゆっくり湯船に浸かる。

 アシュバーンも湯船に浸かりプカプカ浮いている。

 「気持ちいいな。極楽極楽!」


 『主人~きもちいい~。』

 アシュバーンも気に入ったみたいだ。そろそろ夕飯の時間になるので風呂から上がることにした。

 水気をタオルでしっかり拭いておく。料理はボア肉を使ったメニューで豪快な盛り付けになっていた。アシュバーンは嬉しそうにたべているが体にタレや食べかすをつけている。

 食事がおわるともう一回アシュバーンを洗うダイスケだった。


 
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。 自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。 28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。 いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して! この世界は無い物ばかり。 現代知識を使い生産チートを目指します。 ※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

その幼女、最強にして最恐なり~転生したら幼女な俺は異世界で生きてく~

たま(恥晒)
ファンタジー
※作者都合により打ち切りとさせて頂きました。新作12/1より!! 猫刄 紅羽 年齢:18 性別:男 身長:146cm 容姿:幼女 声変わり:まだ 利き手:左 死因:神のミス 神のミス(うっかり)で死んだ紅羽は、チートを携えてファンタジー世界に転生する事に。 しかしながら、またもや今度は違う神のミス(ミス?)で転生後は正真正銘の幼女(超絶可愛い ※見た目はほぼ変わってない)になる。 更に転生した世界は1度国々が発展し過ぎて滅んだ世界で!? そんな世界で紅羽はどう過ごして行くのか... 的な感じです。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

処理中です...