草刈りおじさん最速で魔王を倒して過去に戻される(仮) 連載版

3.

　翌朝、6時に目が覚めたダイチは素早く起き顔を洗い、班員を起こす。

　｢みんなー起きてー5分前行動だから20分までには部屋をでてねー。｣

　｢｢ねむい！んー！｣｣

　｢ビンタされたいの？｣

　｢｢いやー！起きる｣｣

　ビンタの言葉でみんな起きて準備を始めだした。40人にビンタしたら何人か当たりどころが悪くて鼓膜が破れないか心配だ！

　
　ダイチは他の班が心配になって部屋にいき様子を見ると他の班の班長たちも連帯責任ビンタを武器に班員をまとめあげていた。

　｢そろそろ俺も向かうかー！｣

　少し大きい独り言をいって外のグランドを目指す。ふと、先生たちの飲み物の中に睡眠薬をいれて寝坊させる手も浮かんだが、笑いながら集合場所に向かう。

　その時、

　｢へっくしょん！｣
　
　そして、ダイチは目の前が暗転して意識を無くしていった。


　　『ダイチさん起きてください。ダイチさんダイチさん！』

　その声で起きるダイチ。

　｢ん？どこだ？誰？｣

　ダイチが気がつくとそこには、駄目女神ことロアンヌが居た。

　『ダイチさん、私は女神ロアンヌです。前回は説明も途中で元の世界に戻して申し訳ございません。よって再度、説明の機会を設けました。』

　｢途中でってくしゃみして、全くしてないでしょうが！創造主にでも怒られたんじゃないですか？｣

　『ぎくっ！』

　その反応的で、ダイチは女神の事を残念女神と認識した。

　「それでなんでしょうか？」

　『実は、ダイチさんに謝罪をしないといけなくて、簡単に言うと元の時代には戻せなくて、すいません。』

　「そんな事、でしょうね？別に構いませんよ。」


　『本当ですか？助かった！あっ！へっくしょん！！』

　相変わらず残念な女神、ダイチの意識は再度消えていった。

　
　ダイチが意識を取り戻すと、集合時間は過ぎていた。しかも、グランドの中央で倒れていた。

　するとそこに担任がやって来た。

　｢ダイチなんでグランドで寝てるの？はしゃぎ過ぎだから躾が必要だわね。｣　
 　
　なぜか怒っている担任が目の前にいる。エアービンタでイメトレ中の担任。

　『あの女神何処まで迷惑かけるんだよ。嫌がらせと
しか考えられない。あーー、』
　
　心の中で葛藤するダイチ。しかし、声は漏れていた。

　｢打たれたくないから頑張ったのに、なぜ俺だけ打たれる？女神の仕業か？｣

　｢ダイチなにいってるの？先生は女神じゃないわ！いくよ！食いしばって！｣

　バチン！！　

　ボキッ！


　担任の渾身のビンタがダイチに炸裂したが、魔王討伐の恩恵でステータスが以上になったダイチには全然きかなかった。
　鉄の壁を思い切っり叩いたような状況になり、担任の右手は骨折したようだった。


　｢いったーい！！｣


　1番最初がダイチだったために担任の手骨が粉々になり全員ビンタは回避された。
　　　　　
　こうして、前代未聞の連帯責任ビンタは回避されたが、納得いかないダイチだった。このあと担任は骨折理由を校長・教頭・教育委員会から聞かれ、ビンタして折れたとか言ったとか言ってないとか、めでたしめでたし？？