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幼少期

隣町の失態

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 隣町ことラングルドの街のギルド長は頭を抱えていた。理由はお抱え冒険者のガラスハート達がロドルフのギルドで拘束されたと聞いたからだ。
 また、護衛依頼を放棄して教会を脅迫した事がギルド本部にバレたからである。ギルド長ことカーター・ラングルドはこの街の領主グレーター・ラングルド男爵の弟である。
 
 今までは領主家の権力を使い好き勝手に生きてきていたのだ。そして今その権力も意味がないような権力から圧力をかけられている。

 「ガラスハートの、奴らしくじりやがったな。教会の資産を差し押さえてウハウハ生活がなくなったではないか。兄さんにはどう報告しよう。大丈夫だろう。」


 そんな容易な考えをしていたカーターは厳しい現実をしる。

 「カーター、来たか。貴様やらかしてくれたな。教会を脅してこの街からなくしてしまったのだから。また、その影響でポーションや治癒魔法がこの街からほぼ消えた。それでまた冒険者ギルドの横暴にて住民が流失している。どうするのだ?」

 その説明でカーターは真っ青になった。そして兄から言い渡された。

 「本日を持ってお前をラングルド家から追放する。また、街の損害は冒険者ギルドに請求する。」


 「まってくれ兄貴、それは困る。」


 「すでに街に損害がでているのだ、当然だろう。貴様が甘い汁をすいすぎるからこうなるのだ。領主権限で冒険者ギルドを差し押さえる。」


 「そんな。」

 翌日から冒険者ギルドは男爵の私兵により包囲されて実力行使により差し押さえられた。その行動により冒険者ギルド本部は冒険者のギルドを撤退させる判断をした。男爵の暴走はギルド本部上層部に不快感を与えてしまった。

 とあるギルド本部上層部の話、

 「たしかラングルドの街のギルドが差し押さえられた件ですが、街にギルドを派遣しなくてもいいでしょう。速やかに撤退なさい、ロドルフのギルドに統合させる事にしましょう。」


 その話を知らないラングルドの領主グレーター・ラングルドは今後更に厳しい状況になる。

 一方、ロドルフの冒険者ギルドは大騒ぎになっていた。隣町のギルドがなくなる為隣町の依頼もカバーしないといけなくなったのだ。しかし、備品の仕入れが厳しくなっているのでギルド長は頭を抱えていた。

 「あー、ガラスハートにカーターのせいでギルド内の運営が出来ていない。とり会えず本部の許可をとって奴らの資産を差し押さえるぞ。」

 今やっているのは冒険者ギルド内の問題であって教会や国を巻き込んだ争いになるとは考えていないギルド長だった。

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