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日本探索者クロノ 苦悩編

第164話

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ダンジョンは
奈落43階層 撤退に終わったが
聖女がお礼で手配してくれた露天風呂の湯に
ゆっくり魔法少女と浸かってた。

すると入口あたりから
がやがや話し声が聞こえる…

「あれ?ここオレ専用のはずだよな?」

「うん、だけどやっぱり来た…」魔法少女

ガラガラ
扉が、開いた。
「こんばんは!今日はお疲れ様でした。
 クロノさん。」湯着を来ている聖女

「兄上お疲れ様だ。背中を流しにきた!」
全裸の生徒会長

「お疲れ様でした。クロノサン
ちょっと恥ずかしいですが来ちゃいました。」
タオル1枚だけで大事な部分を隠すアメリカ少女

あ、なるほど。
確かにお礼で露天風呂を貰いはしたが
まあ所有者というか、名義人というか
確かに出入りは出来るな。
タイミングまずかったか?

「あ、オレは上がるよ」

「え?待ってください!」
「兄上どうしたのだ?」
「クロノサンがいるからせっかく来たのに…」

「あ、そ、そうなのか…
ならもう少しいるか…」オレ

「ウザいの来た!せっかくゆっくりクロノと
浸かってたのに」魔法少女

「なに?今日いいとこなかった足手まといの
魔法少女ちゃん!」

「鍛錬不足だな!兄上に頼りすぎだ!」

「まあ誰でもクロノサンと並ぶのは酷でしょう。
世界初特級探索者なんですから」

と、みんな軽く身体を洗い湯に浸かる

「世界初特級探索者と未到達記録更新
おめでとうございます。」聖女
「兄上おめでとう。」
「クロノサンおめでとうございます。」

「オレは肩書は気にしてはいないのだがな…」

「ね!クロノ!
みんなクロノのことわかってない!」
ドヤ顔魔法少女

「まあまあ、それでもお祝いの言葉くらいは。
ね!」聖女
「そうだぞ兄上、兄上はいつも凄すぎだ!」
生徒会長
「強すぎますよ!修行とか鍛錬必要ないのでは?」
アメリカ少女

「うん、クロノ強すぎ…わたし足手まとい過ぎて
恥ずかしい…
一人のほうがダンジョン攻略絶対早いよね…」
うつむく魔法少女

「いや、オレはいつも無力なんだ…
いつも…いつも…」

「「「「…」」」」

「お話聞きたいです」とアメリカ少女が
腕に抱きつく。
でかい胸の感触がダイレクトに…
かなりデカいぞ…

「止めて!」
お湯を手で掬いアメリカ少女の顔に
かけた魔法少女

バシャっとかかり
ムッと睨み合いがはじまる

「わたしもよかったら聞きたいです」
聖女

「面白い話しではないぞ?」
とオレは言う。

「兄上のことなら何でも知りたい!」
スレンダーな体型
生徒会長

「まあ、いいが のぼせないように
簡潔に言う…
まずオレは元王族の者だ!」

「「「「!?」」」」びっくりする四人
ただ、なんとなく立ち振舞など
言動からある程度地位とかあるとは思って
いたが、まさかとは…と思った。

「この子には話したが
オレには婚約者がいた
その婚約者の国と戦争になった。
オレの血塗られた愛刀が原因だ。
オレは友を殺害しこの愛刀を託された。
それが引き金だ。
だがそこの姫(東国)の国は内乱もあり
助けようとするには 生贄扱いで
オレが死ぬ必要になった。
ただ死ぬまえに、内乱の不穏分子を
皆殺しにした。そして婚約者に討たれたことに
し自国に居場所がなくなり、本来ならこのクロノ
も名乗れはもうしないんだがな。
未練か、ここ日本では使ってる。
結局その不穏分子うんぬんも
前に世話になった奴らだった。
そして血塗られた愛刀、
友の居場所だった奴らなんだ。

本当の強さがあれば
なにか違う道が、と考えてな…
日々鍛錬しているがなかなか答えが出ない…
だからオレに肩書は必要ないんだ。
守りたいものを守るとき
のチカラが欲しいんだ。
それが出来ないからオレは無力なんだ…。」

「そうだったんだ…すごく愛して
たんですね、婚約者の方を」聖女

「ああ 彼女も、自害でオレを助けようと
したからな。先にオレが死んでやった。」


「兄上は無力ではない!!」生徒会長
「まだ婚約者の方を愛していますか?」
アメリカ少女

「ああ」

「う、う、…けど必ずわたしが忘れさせるから!」
ちょっと涙声になりながらオレの腕に
抱きついてきた魔法少女。

「まあオレはもう自国では死人だ。
二度とは顔を出して会うことはあるまい…
だから戒めも込めてこの仮面それに血塗られた愛刀
と永遠に…共に歩むさ…。」


「なるほど…強さにもいろいろあるん
ですね…」聖女
「あ、兄上だけ過酷すぎる…よ
わ、わたしになにか出来ないだろうか!」
「切ないデス…涙が出ます…」

「ま、まあそういうことでオレは無力なんだ。
他にも無力たり得ることはあるのだが
それはいずれな…」

「「「「気になる…」」」」


「あまり長く入ってのぼせたら事だからな。
今日は終わりだ!オレはあがるぞ」

「魔法少女ちゃんの部屋に住んでるんですよね?」
聖女


「ああ」オレ

「お泊りしていい?」魔法少女に
聞く聖女

「やだ!」

「ならわたしの部屋でお泊り会しよう!」
生徒会長

「だめ!」魔法少女

「ならアナタの部屋でお泊りしたいです!
駄目ならワタシの部屋でも!
お話聞くだけですから。」
魔法少女に言うアメリカ少女

「…」

「クロノさんの話し聞きたくない?
これだけの強さなのに自身を無力と
思わせる話しを。」魔法少女に
問いかける聖女


「聞きたい…ならわたしの部屋でいい…。
けどクロノとベッドに寝るのはわたし
だから皆はソファー」

「「「うん、ありがとう」」」

「オレの話しとか面白くもないんだがな…」

ということで露天風呂からあがり
5人で女子寮
一緒に住んでる魔法少女の部屋へいく
学園長孫特典で、部屋はかなり広い。

みんな可愛らしい寝巻きだが
アメリカ少女の胸だけは
パジャマがパツンパツンだ。
オレはタンクトップにジャージ
本来なら鍛錬したかったが
話をしてから訓練場へ
いくか…


「あー、先ほどのオレがなぜ無力と
思ってるかだが…オレは度々いなく
なっているときの話しになるんだが」
黒騎士やノーネームのときだ

「最近の話しではあるのだが…
オレの国には奴隷制度がある…
もちろんオレが元王子ということは
親は王だ。
奴隷は虐げられる存在なのだったのだが
王の慈悲で手厚い保証は法律により
守られてると思った。
だが違ったんだ…」

皆真剣に聞いてくれてる。
夜は更に深まるのだった。






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