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第十一章 慌ただしき日々。そして、続かぬ平穏。

第189話 『王室御用達』の看板と闇の因縁。④

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    バラン団長と共に城に戻り、陛下と宰相閣下に結果報告する。城からも、サンクチュアリの光の柱が見えたらしく、何があったか詳しく尋ねられた。

    魔族が取り憑いていたクルーガーの肉体を倒したが、体に憑依していた魔族の本体が分離して逃げようとした。その本体にも致命傷を与えたら、死の間際にバラン団長を道連れにする為に、ありったけの魔力で魔法を放ってきたが、事前にかけてあった防御魔法で跳ね返してそれが本体に当たり自滅した。倒したのを確認した後に王都の瘴気で汚染されていた場所や土地を残らず浄化したからもう大丈夫。光の柱は浄化の光だと最後に報告する。

    陛下も宰相閣下もバラン団長に確認して、その通り本当だと分かると、陛下も宰相閣下もやっと嬉しげに頷いていた。

    約束した報酬の看板についても、掲げることを許可された。これで本来の目的は達成したよ。後日、他の褒美を頂ける約束もしてくれた。事は終わったので一旦ツールに帰ることにした。

    「リターン。」

    ツールの屋敷の執務室に戻ると、そろそろ午後の四時頃であった。冒険者スタイルを脱ぎ、インベントリィに収納する。代わりに部屋着に着替えると、椅子に座り机の上の呼び鈴を鳴らした。
暫くして、ノックの後にサウルが入ってきた。

    「お帰りなさいませ、旦那様。お疲れ様でした。看板の件はいかがなりました?」
「うん、許可が降りたよ。これで『王室御用達』の看板を掲げられるよ。それで、早速看板の製作を手配をしてくれるかな?取り敢えず二枚いるからね。頼めるかな?」
「畏まりました。早速手配を致します。」
「うん、これで王都の他の商会からの妨害を粗方防げるよ。明日は、王都で午後二時から公爵家で剣の指導が有る。お昼の前後に空き時間があるかな?まあ、明日もまた一日外出だな。」
「承知しました。」
「で、サウル。悪いがお茶を淹れてくれるかな。一仕事の後で喉が乾いちゃって。」
「承知しました。すぐにご用意します。」

一礼して、部屋から出ていく。

    (さて、今日の戦いの反省だ。まず、私の発しているらしい正の気が、敵にやはり感ずかれてしまい、突入と同時に魔法攻撃された事だな。〈リフレクション〉があったから、直接ダメージは食わなかったとは言え、これではこちらから奇襲をかけて先制攻撃を仕掛けることは出来ないということだ。どうしても、〈気配消し〉見たいに私の正の気を感知されなくするスキルがいるよな。うーん、困ったときにはこれだな。

    「〈オーケー・検索〉。」

    ピボッ♪
効果音と共に眼前にお馴染みの検索画面が現れる。

「検索ワードは『正の気を察知されない方法』と。『実行』と。」

(検索に魔力百が必要か、結構大きいな。まあ、『実行』だけどね。ポチっとな。)

(検索結果・スキル〈気配消し〉〈魔力消し〉の上位スキルに〈オーラ制御〉のスキルが有ります。覚えますか(Y/N)。)

(まあ、ここはYだな。ポチっとな。)

(『武技の極み』により、スキル〈オーラ制御〉を得たので、スキル〈気配消し〉を書き換えます。)

    (お、覚えたか。ちょっとステータスを見てみるか。まあ、とんでもないことになっているとは思うがね。)


「〈ステータス・オープン〉。」

    〈ステータス〉
氏名        ショウイチ・オオガミ   (大神    将一 )
年齢    十五歳
種族    人族(一応ね)
職業    メイン    パラディンLv26
            サ    ブ    勇者Lv7  

〈剣術士Lv1・司祭Lv3・魔法剣士Lv32・薬士Lv2・錬金術士Lv18・精霊士Lv12    暗殺者Lv1    料理人Lv9・魔術師Lv27・木こりLv15〉

称号    界を渡りし者   不幸を極めし者    バウティハンター    神の観察対象    魔物の天敵    雷光    軍師    王国伯爵    使徒    勇者    土木工事責任者    偽小市民    

身体レベル    Lv69

能力値
    生命力    6900/6900
    魔    力    5750/6000
    力            5300
    体    力    4750
    素早さ    4500
    器用さ    4500
    精神力    4750
    運            10000(Max)

『ユニークスキル』
        武技の極み
        魔導の極み
        インベントリィ
        状態異常完全無効
        世界の理
        精霊視
        フォースフィールド
        魔力消費半減
        メイク・グリモア

『スキル』
      ガイアワールド共通語    Lv  5(Max)        
      剣術(神刀流)Lv  9
      投擲    Lv  2
      見切りLv  13
      忍び足Lv  12
      魔力感知    Lv  14
      魔力操作    Lv  13
      魔法創造    
      マップ表示 (改)
      盾術    Lv  4
      体力回復(中)      
      魔力回復  Lv  7 
      操気術    Lv  6
      瞑想
      気配察知    Lv12
      オーラ制御    Lv1(new)
      ターンアンデッド
      格闘    Lv  9 
      製薬調合
      槍術    Lv  6
      ホーリーオーラ
      王威
      交渉
      クリティカル
      罠発見    Lv2
      罠解除    Lv2
      料理    Lv9
      斧術    Lv4
      双剣術    Lv5

技・魔法リスト
 〈技〉    
         強打
         二段斬り
        十文字斬り
        シールドバッシュ
        チャージランス
        シールドスラッシュ
        無拍子 
        気爆掌 
 
〈神刀流〉
         硬気斬
         阿修羅斬
         飛燕弾
         孔雀弾
         気眼
         舜歩


    「・・・・もう目眩がしてきたよ。色々と突っ込みたい点が有りすぎて、どれから突っ込めばいいのか、既に分からない状態だな。それでも、まずは何なんだ?この種族の欄。人族まではいい。その後の(一応ね)は何なんだ!絶対、神様の爺ちゃんに確認するぞ。」
「おや、旦那様声を上げて、いかがなされましたか?お部屋の外まで聞こえましたが。」
「あ、ああ、サウルか。ビックリしたぁ。」
「何か、驚かれてますが、如何されましたか?」
「え、いや、考え事に夢中になって独り言をしていたら声をかけられたので、ビックリしただけだよ。」
「左様でしたか。それは申し訳ありませんでした。」

そう言いながら、お茶の入ったカップが乗るソーサーを執務机に置く。

    「旦那様、これから少しお時間ございますか?」
「ああ、もう予定はないから大丈夫だけど?」
「でしたら、これから町の家具屋に行き、以前この屋敷にあった古い家具の処理にいきたいので、ご一緒下さい。」
「ああ、それもあったな。承知だ。このまま待っているよ。」
「では、出かける準備をして参ります。」

サウルは一礼して退室した。

    (そういや、冒険者ギルドにだした、魔物の買い取り代金も回収しなきゃな。もう、事が多いと、忘れてしまうな。明日朝食後に行くか。)

    「旦那様、お待たせしました。馬車の用意をしましたので、参りましょう。」

そのまま馬車に乗り、自分のステータスについて考えていると、サウルが外を見つつ呟いた。

    「旦那様、旦那様が色々と人には言えないご事情を、お持ちだということは薄々判っております。その事についてこのサウル、敢えてお訊きいたしませんが、もし、私で足りることでしたならば、お話し下さい。少しはお気が晴れるかもしれません。ご一考下さい。」

私も窓から外を見ながら、呟いた。

「済まないな。気を使って貰い。私には過ぎた家宰を持ったようだな。ありがとう、サウル。」

気配で、一礼しているサウルをかんじた。

    馬車の中でそんなやり取りがあった後、家具屋についた。
早速インベントリィに仕舞ってあった、調度品の数々を渡していく。まあ、途中から店の主人の顔が驚きに固まっていたけどね。まあ、家一軒分の家具だからな。何時ものこととして流しておくさ。
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