211 / 572
第十一章 慌ただしき日々。そして、続かぬ平穏。
第175話 とあるパーティーのある長い一日。②
しおりを挟む
親方に届け物をした後、私の姿は町役場に来ている。行政長官の部屋の ソファーにハザル卿と対面で座り、話し合っている。
「ハザル卿、スラムの住人の就職状況はどうですか?」
「はい、現状では凡そ八割の住人が職に就いて働いています。」
「あと、二割は何か理由でもありますか?」
「はい、残りの二割は病気や魔物との戦闘で四肢の何れかの欠損で働けない者達です。彼等をどうしたら良いかと思案の最中です。」
「私の方でも考えておくよ。これについてはまた後日話し合おう。」
「承知致しました。」
「次に町営の塩田の様子はどうなってるかな?」
「はい、伯爵から頂いた設計図を基に今塩田を造営中です。多分来月中には稼働出来るかと思われます。」
「製塩は指南書にある通りにやってください。そうすれば、苦味のない、甘塩が出来ます。岩塩から作る塩よりも安く出来るので今の塩より安く旨い塩を売り出せます。そうなれば、この町の一大産業になります。規模を拡大して雇用をもっと創出出来るので、慌てずに確実に頼みます。あと、町の南の農園はどうですか?」
「はい、農園は今、土作りが終わりやっと種を蒔き始めた所ですよ。これも伯爵のから頂いた農業指南書にある通り、小麦と大豆と牧草地の転作でしたか?がやり易いように区画整理してありますので、今の所問題はありません。
また、雇用でも女子供も積極的に雇うようしております。」
「賃金は適正に払っていますか?不当に安いとか無いでしょうね?」
「勿論です閣下。」
「商人や職人の移住はどんな様子ですか?」
「商人は予想通り増えてきているのですが、職人は中々増えていませんね。職人の育成を考えないといけないかと。まあ急には増やすのは難しいでしょうから、これは気長に見ていきましょう。町の規模が大きく成れば、自然と職人も集まって来るでしょうから。」
「分かった、有り難う。じゃあ、悪いが次にレオパルド卿を呼んで貰えるかな?」
ハザル卿が部屋を出ていき、レオパルド卿を連れて戻ってきた。
「忙しい所、済まないね。さ、座ってくれ。ハザル卿も一緒に聞いてくれ。早速だが話し合おうか。」
二人にソファーをすすめて、打ち合わせを始める。
「レオパルド卿、約一ヶ月経つが経費の収支状況はどうかな?」
「はい、今月の税収がまだなので、あくまで予測ですが、就労人口の増加と、冒険者ギルドと商業ギルドからの税収と公営の住宅建設などの公共投資、設備投資を考えると、正直今月については少々赤字になるかと思われます。」
「それは一時的なものかな?」
「はい、来月から各種税収が入りますので、現在の景気を考えますと、大幅な黒字を見込めます。大きな理由として、戸籍の作成が大きいですね。納税対象者がはっきりとして正確な金額予想が出来るので助かります。」
「以前渡した年末までの予算は余りそうかな?」
「はい、新しい大規模な事業でもやらない限り、不足することはないと思われます。」
「うん、順調だね。来年も塩田の拡大と農園の拡大、住宅建設を引き続き行う積もりだが、予算と経費のバランスを見て、赤字になりそうなら、早めに報告してくれ。」
「承知しました。」
「宜しくね。じゃあ、次にオルソン卿を呼んできてくれるかな。」
「承知しました。」
そう言って、レオパルド卿は立ち上がり、部屋を出ていった。
暫くして、レオパルド卿がオルソン卿を連れて入って来た。
「二人とも座ってくれ。」
席をすすめ、座るのを待って話しかける。
「オルソン卿、町の治安状況はどうなっている?」
「はっ、闇ギルドが消滅したためか、今の住民による犯罪はほぼありません。」
「ほぼ?」
「まあ、酔っぱらい同士の喧嘩は中々無くなりませんので。ただ、町に新しく来た者による傷害事件は軽微ですが増えました。そこで閣下の許可を頂きたいのですが、衛兵の増員をお願いしたいのですが。」
「確か今五十人だったね。何人欲しいの?」
「はい、もう五十人をお願いしたいのですが。」
「増やすのは構わないが、レオパルド卿予算的にはどうなんだい?」
「現状の賃金でなら、もう五十人増やしても大丈夫かと。」
「そうか。なら許可する。ただし、衛兵の組織を整備してくれ。衛兵になりたての奴に司法権を渡すのは無茶だからね。小隊編成して、隊長にのみ司法警察としての権限を与える。ないとは思いたいが、下っぱが個人的な感情で罪を着せるなんて事になったら堪らないからね。この町の衛兵の権限は他よりも大きいから、雇う時にも縁故でなく、あくまでも個人の資質で選んでくれよ。責任重大だぞ?」
「はっ、承知しました。その他には商会から、海賊の被害の報告がまた増えてきました。閣下の方で対処頂けませんか?」
「分かった。残っている大きい所を潰してしまおう。任してくれて良いよ。」
「はっ、有り難うございます。自分からは当座、以上であります。」
「わかった。では済まないが、アルトリンゲン君を呼んできてくれるかな。」
「承知しました。」
今度はオルソン卿が、アルトリンゲンを呼びに部屋を出ていく。
再びオルソン卿がアルトリンゲン君を連れて部屋に戻ってきた。
「閣下お呼びとのことで、参りました。」
「忙しい所悪いね。まあ、二人とも座ってくれ。」
二人がソファーに座るのを見てから話しかけた。
「アルトリンゲン君。新しい体制になって約一月になるが、新体制になってから何かしらの問題が出ていませんか?」
「いえ、大きな問題はありませんが、強いて言えば人口の増加によって戸籍の作成が遅れ気味になっている所です。今は何とか回せていますが、このまま人口が増加すると今の担当者の人数では業務に支障が出る事が予想されます。」
「今分かっている所の人口数は幾つなのかな?」
「はい、この一ヶ月で二万三千人ほどに増えました。」
「ほう、一月で三千人増えてますか。それは仕事が回らなくなりますね。レオパルド卿と相談して少しずつ人員を雇ってください。他に領民から何か苦情や申し出とかありますか?」
「はあ、実は幾つかあるのですが、お叱りを受けるかもしれませんが、民政部の受付を女性にして欲しいと申し出がありました。」
「ええ?今までは男性のみだったのですか?」
「あ、はい。以前は行政に受付など無かったので、女性の職員を雇う事は無かったのです。なので今は当番制で受付を担当しています。」
「分かりました。受付担当者として、女性職員を雇うことを許可します。受付をしていた男性職員は手の足りない所に回してください。他には?」
「人口が増えたことで、飲み屋や風俗の店を増やして欲しいとの陳情もあります。どう扱ったものかと、困っております。ご判断をお願いしたいのですが?」
「飲み屋は今のままの商業ギルドへの登録のみで構いませんが、風俗の店については、役場への許可申請を必要とします。許可には店の場所や業務内容や風俗嬢の労働状態、経営者の身の潔白を審査して、クリアした所のみ許可します。なるべく場所は同一の地区に集めてください。衛兵の巡回や取り締まりがしやすいように考えてください。いいですね?」
「承知しました。そのように取り計らいます。」
「他には?」
「いえ、取り敢えずありません。」
「では、以前にも言いましたが、各部署の連絡をしっかりとり、情報は互いに共有して下さい。」
私がそう言って念を押すと、四人は皆静かに頷いた。それを確認してからハザル卿に話し掛ける。
「ハザル卿、総括すると今のところは順調と言えるのかな?」
「はい、一部を除けば順調と言えるでしょう。」
「分かりました。詳しい数字や状況は来月頭に報告書を提出してください。」
「「「「承知しました。」」」」
昼時になったので、屋敷に戻ることにした。やはり任せられる形にして良かった。餅屋は餅屋ってね。やっぱ素人が現場に口を出さない方が上手く行くな。
そんな事を考えながら、屋敷に向けて歩いていた。
「ハザル卿、スラムの住人の就職状況はどうですか?」
「はい、現状では凡そ八割の住人が職に就いて働いています。」
「あと、二割は何か理由でもありますか?」
「はい、残りの二割は病気や魔物との戦闘で四肢の何れかの欠損で働けない者達です。彼等をどうしたら良いかと思案の最中です。」
「私の方でも考えておくよ。これについてはまた後日話し合おう。」
「承知致しました。」
「次に町営の塩田の様子はどうなってるかな?」
「はい、伯爵から頂いた設計図を基に今塩田を造営中です。多分来月中には稼働出来るかと思われます。」
「製塩は指南書にある通りにやってください。そうすれば、苦味のない、甘塩が出来ます。岩塩から作る塩よりも安く出来るので今の塩より安く旨い塩を売り出せます。そうなれば、この町の一大産業になります。規模を拡大して雇用をもっと創出出来るので、慌てずに確実に頼みます。あと、町の南の農園はどうですか?」
「はい、農園は今、土作りが終わりやっと種を蒔き始めた所ですよ。これも伯爵のから頂いた農業指南書にある通り、小麦と大豆と牧草地の転作でしたか?がやり易いように区画整理してありますので、今の所問題はありません。
また、雇用でも女子供も積極的に雇うようしております。」
「賃金は適正に払っていますか?不当に安いとか無いでしょうね?」
「勿論です閣下。」
「商人や職人の移住はどんな様子ですか?」
「商人は予想通り増えてきているのですが、職人は中々増えていませんね。職人の育成を考えないといけないかと。まあ急には増やすのは難しいでしょうから、これは気長に見ていきましょう。町の規模が大きく成れば、自然と職人も集まって来るでしょうから。」
「分かった、有り難う。じゃあ、悪いが次にレオパルド卿を呼んで貰えるかな?」
ハザル卿が部屋を出ていき、レオパルド卿を連れて戻ってきた。
「忙しい所、済まないね。さ、座ってくれ。ハザル卿も一緒に聞いてくれ。早速だが話し合おうか。」
二人にソファーをすすめて、打ち合わせを始める。
「レオパルド卿、約一ヶ月経つが経費の収支状況はどうかな?」
「はい、今月の税収がまだなので、あくまで予測ですが、就労人口の増加と、冒険者ギルドと商業ギルドからの税収と公営の住宅建設などの公共投資、設備投資を考えると、正直今月については少々赤字になるかと思われます。」
「それは一時的なものかな?」
「はい、来月から各種税収が入りますので、現在の景気を考えますと、大幅な黒字を見込めます。大きな理由として、戸籍の作成が大きいですね。納税対象者がはっきりとして正確な金額予想が出来るので助かります。」
「以前渡した年末までの予算は余りそうかな?」
「はい、新しい大規模な事業でもやらない限り、不足することはないと思われます。」
「うん、順調だね。来年も塩田の拡大と農園の拡大、住宅建設を引き続き行う積もりだが、予算と経費のバランスを見て、赤字になりそうなら、早めに報告してくれ。」
「承知しました。」
「宜しくね。じゃあ、次にオルソン卿を呼んできてくれるかな。」
「承知しました。」
そう言って、レオパルド卿は立ち上がり、部屋を出ていった。
暫くして、レオパルド卿がオルソン卿を連れて入って来た。
「二人とも座ってくれ。」
席をすすめ、座るのを待って話しかける。
「オルソン卿、町の治安状況はどうなっている?」
「はっ、闇ギルドが消滅したためか、今の住民による犯罪はほぼありません。」
「ほぼ?」
「まあ、酔っぱらい同士の喧嘩は中々無くなりませんので。ただ、町に新しく来た者による傷害事件は軽微ですが増えました。そこで閣下の許可を頂きたいのですが、衛兵の増員をお願いしたいのですが。」
「確か今五十人だったね。何人欲しいの?」
「はい、もう五十人をお願いしたいのですが。」
「増やすのは構わないが、レオパルド卿予算的にはどうなんだい?」
「現状の賃金でなら、もう五十人増やしても大丈夫かと。」
「そうか。なら許可する。ただし、衛兵の組織を整備してくれ。衛兵になりたての奴に司法権を渡すのは無茶だからね。小隊編成して、隊長にのみ司法警察としての権限を与える。ないとは思いたいが、下っぱが個人的な感情で罪を着せるなんて事になったら堪らないからね。この町の衛兵の権限は他よりも大きいから、雇う時にも縁故でなく、あくまでも個人の資質で選んでくれよ。責任重大だぞ?」
「はっ、承知しました。その他には商会から、海賊の被害の報告がまた増えてきました。閣下の方で対処頂けませんか?」
「分かった。残っている大きい所を潰してしまおう。任してくれて良いよ。」
「はっ、有り難うございます。自分からは当座、以上であります。」
「わかった。では済まないが、アルトリンゲン君を呼んできてくれるかな。」
「承知しました。」
今度はオルソン卿が、アルトリンゲンを呼びに部屋を出ていく。
再びオルソン卿がアルトリンゲン君を連れて部屋に戻ってきた。
「閣下お呼びとのことで、参りました。」
「忙しい所悪いね。まあ、二人とも座ってくれ。」
二人がソファーに座るのを見てから話しかけた。
「アルトリンゲン君。新しい体制になって約一月になるが、新体制になってから何かしらの問題が出ていませんか?」
「いえ、大きな問題はありませんが、強いて言えば人口の増加によって戸籍の作成が遅れ気味になっている所です。今は何とか回せていますが、このまま人口が増加すると今の担当者の人数では業務に支障が出る事が予想されます。」
「今分かっている所の人口数は幾つなのかな?」
「はい、この一ヶ月で二万三千人ほどに増えました。」
「ほう、一月で三千人増えてますか。それは仕事が回らなくなりますね。レオパルド卿と相談して少しずつ人員を雇ってください。他に領民から何か苦情や申し出とかありますか?」
「はあ、実は幾つかあるのですが、お叱りを受けるかもしれませんが、民政部の受付を女性にして欲しいと申し出がありました。」
「ええ?今までは男性のみだったのですか?」
「あ、はい。以前は行政に受付など無かったので、女性の職員を雇う事は無かったのです。なので今は当番制で受付を担当しています。」
「分かりました。受付担当者として、女性職員を雇うことを許可します。受付をしていた男性職員は手の足りない所に回してください。他には?」
「人口が増えたことで、飲み屋や風俗の店を増やして欲しいとの陳情もあります。どう扱ったものかと、困っております。ご判断をお願いしたいのですが?」
「飲み屋は今のままの商業ギルドへの登録のみで構いませんが、風俗の店については、役場への許可申請を必要とします。許可には店の場所や業務内容や風俗嬢の労働状態、経営者の身の潔白を審査して、クリアした所のみ許可します。なるべく場所は同一の地区に集めてください。衛兵の巡回や取り締まりがしやすいように考えてください。いいですね?」
「承知しました。そのように取り計らいます。」
「他には?」
「いえ、取り敢えずありません。」
「では、以前にも言いましたが、各部署の連絡をしっかりとり、情報は互いに共有して下さい。」
私がそう言って念を押すと、四人は皆静かに頷いた。それを確認してからハザル卿に話し掛ける。
「ハザル卿、総括すると今のところは順調と言えるのかな?」
「はい、一部を除けば順調と言えるでしょう。」
「分かりました。詳しい数字や状況は来月頭に報告書を提出してください。」
「「「「承知しました。」」」」
昼時になったので、屋敷に戻ることにした。やはり任せられる形にして良かった。餅屋は餅屋ってね。やっぱ素人が現場に口を出さない方が上手く行くな。
そんな事を考えながら、屋敷に向けて歩いていた。
10
お気に入りに追加
3,637
あなたにおすすめの小説
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜
ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。
社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。
せめて「男」になって死にたかった……
そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった!
もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!
【完結】転移魔王の、人間国崩壊プラン! 魔王召喚されて現れた大正生まれ104歳のババアの、堕落した冒険者を作るダンジョンに抜かりがない!
udonlevel2
ファンタジー
勇者に魔王様を殺され劣勢の魔族軍!ついに魔王召喚をするが現れたのは100歳を超えるババア!?
若返りスキルを使いサイドカー乗り回し、キャンピングカーを乗り回し!
経験値欲しさに冒険者を襲う!!
「殺られる前に殺りな!」「勇者の金を奪うんだよ!」と作り出される町は正に理想郷!?
戦争を生き抜いてきた魔王ババア……今正に絶頂期を迎える!
他サイトにも掲載中です。
おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ
Crosis
ファンタジー
新たな世界で新たな人生を_(:3 」∠)_
【残酷な描写タグ等は一応保険の為です】
後悔ばかりの人生だった高柳美里(40歳)は、ある日突然唯一の趣味と言って良いVRMMOのゲームデータを引き継いだ状態で異世界へと転移する。
目の前には心血とお金と時間を捧げて作り育てたCPUキャラクター達。
そして若返った自分の身体。
美男美女、様々な種族の|子供達《CPUキャラクター》とアイテムに天空城。
これでワクワクしない方が嘘である。
そして転移した世界が異世界であると気付いた高柳美里は今度こそ後悔しない人生を謳歌すると決意するのであった。
日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
異世界二度目のおっさん、どう考えても高校生勇者より強い
八神 凪
ファンタジー
旧題:久しぶりに異世界召喚に巻き込まれたおっさんの俺は、どう考えても一緒に召喚された勇者候補よりも強い
【第二回ファンタジーカップ大賞 編集部賞受賞! 書籍化します!】
高柳 陸はどこにでもいるサラリーマン。
満員電車に揺られて上司にどやされ、取引先には愛想笑い。
彼女も居ないごく普通の男である。
そんな彼が定時で帰宅しているある日、どこかの飲み屋で一杯飲むかと考えていた。
繁華街へ繰り出す陸。
まだ時間が早いので学生が賑わっているなと懐かしさに目を細めている時、それは起きた。
陸の前を歩いていた男女の高校生の足元に紫色の魔法陣が出現した。
まずい、と思ったが少し足が入っていた陸は魔法陣に吸い込まれるように引きずられていく。
魔法陣の中心で困惑する男女の高校生と陸。そして眼鏡をかけた女子高生が中心へ近づいた瞬間、目の前が真っ白に包まれる。
次に目が覚めた時、男女の高校生と眼鏡の女子高生、そして陸の目の前には中世のお姫様のような恰好をした女性が両手を組んで声を上げる。
「異世界の勇者様、どうかこの国を助けてください」と。
困惑する高校生に自分はこの国の姫でここが剣と魔法の世界であること、魔王と呼ばれる存在が世界を闇に包もうとしていて隣国がそれに乗じて我が国に攻めてこようとしていると説明をする。
元の世界に戻る方法は魔王を倒すしかないといい、高校生二人は渋々了承。
なにがなんだか分からない眼鏡の女子高生と陸を見た姫はにこやかに口を開く。
『あなた達はなんですか? 自分が召喚したのは二人だけなのに』
そう言い放つと城から追い出そうとする姫。
そこで男女の高校生は残った女生徒は幼馴染だと言い、自分と一緒に行こうと提案。
残された陸は慣れた感じで城を出て行くことに決めた。
「さて、久しぶりの異世界だが……前と違う世界みたいだな」
陸はしがないただのサラリーマン。
しかしその実態は過去に異世界へ旅立ったことのある経歴を持つ男だった。
今度も魔王がいるのかとため息を吐きながら、陸は以前手に入れた力を駆使し異世界へと足を踏み出す――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる