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第 三章 迫りくるお約束と立ち向かう元おっさん
第 41話 豚肉料理とネゴシエート①
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そろそろ昼か。塩味クッキーと紅茶を口にしただけだから、お腹がグーグー鳴っている。屋台ではなく、落ち着いてガッツリ食べたいな。
今日はギルドの依頼は無しでいいな。ギルマスとも話をしたいし、以前のオークの買い取り代金も欲しいし。
よし、飯屋に行こう。懐も暖かいしね。
侯爵邸で貰ったお金は、魔物撃退の敢闘賞で金貨二十枚で、娘の救助に金貨二十枚で、模擬戦は金貨二十枚がそれぞれの巾着にはいってた。締めて金貨四十枚だ。
(日本円でだいたい四百万円くらいか。)
一気に余裕ができた。宿屋も延長しなきゃいけないし、装備はまだ暫くは今のままでいいな。
投擲用にナイフか手裏剣があればいいな。武器屋も一度チェックしとかないとな。とか考えている内に何時もの飯屋に着く。
「いらっしゃいませ!」
相変わらず元気なカイラの挨拶だ。
そして、いつもの奥のテーブルに座る。
「メニューをくれ。今日は何がお薦めかな?」
「家の昼はランチセットがお薦めですけど今日のランチのメインはオーク肉のジンジャーステーキです。」
「最近オーク肉の料理が多くないかい?」
「すみません。オーク肉が大量に入ったので早く消費しないと悪くなっちゃうんですよ。すみませんが、暫くはオーク肉が続くと思います。」
「あー、オーク肉が大量にね。納得だよ。じゃあ、ランチと果実水をたむよ。」
「全部で銀貨一枚です。」
お金を渡すと、
「お父さん、ランチ一丁!」
「あいよ!」
暫くすると、厨房からジュー!と肉を焼く音を聞きながら、先程の侯爵家の長女セイラの事を考えていた。
確かに剣の腕前は並みの冒険者より少し上の力量はあるようだが、あの心構えでは、いつか死ぬな。あれは自分と同等以下としか戦った事がないか、または相手が手加減しているのを勘違いしているかだろう。
あれでは、自分より強い敵か多数の敵を相手にする長時間の戦闘になったとき、良くてケガでまあ大抵は死ぬな。剣の稽古もお嬢様ということで、手加減されたんだろうね。構えとかなってないし。
「お待たせしました。ランチセットてす。お皿が熱いうちにどうぞ!」
目の前に正に肉を焼きましたと言わんばかりの厚さ三センチはあるオーク肉のステーキが鎮座している。
この敵に対して、俺の腹は徹底抗戦を宣言するかのごとく、グーグーとまたなり始める。いざ戦闘開始。
「いただきます。」
両手を合掌して唱える。
この肉の厚さ日本の店では考えられないな。ナイフの切りごたえ十分で、切った断面から肉汁がたれてきたよ。ジンジャーソースを着けて口のなかに。
(う・ま・い・ぞー!!)
思わず、口から光線を吐き出しながら叫ぶ小学生の時に見た料理対決アニメのリアクションをしてしまった。うん、悔いはない。
つくづく思うのだが、あの醜いオークが何でこんなに旨い肉になるのか。まさにファンタジーだわ。また親父さんの腕前が良いから尚更に旨い料理になっている。
「お兄ちゃん、大丈夫?なんだか食べ始めた途端に上を向いて口を開けて目を瞑ってたよ。」
「いや、気にするな。お前の親父さんの料理に感動していたためだ。」
「そうなの?変なお兄ちゃん。でも褒めてくれて有難う!」
「こちらこそ、いつも旨いメシを有難うといっといてくれよ。」
そう伝え、再び肉に挑戦する。やっぱ将来的に夜営用に料理の練習はしといた方が良いだろう。日を見てやろう。
そうこうしている内に完食して、マッタリとした時間を過ごす。さて、お次はギルマス相手に交渉だ。気合い入れていこう。
「ショウイチ・オオガミだ。ギルドマスターに呼ばれているのだが、マスターはいるかい?」
「少しお待ち下さい。確認してきます。」
カウンター奥の階段を上がって暫くしてから帰ってきた。
「お待たせしました。マスターがお待ちです。こちらへどうぞ。」
カウンターの中に入れてもらい、ギルマスの部屋に連れていってもらう。
「マスター、オオガミさんをお連れしました。」
「おう、入りな。」
「失礼する。」
中には、大きな机に山の書類に埋もれたギルマスが座って書類仕事をしていた。
「悪いな。ちょっと待っててくれ。もう少しで一段落するから。俺と彼にお茶を頼む。」
案内してくれた受付嬢はお辞儀して退室した。
机のまえに置かれたソファーにすわり、待っていると先程の受付嬢がお茶をお盆に乗せ運んできた。紅茶を俺の前のテーブルに置き、向かい側にギルマスの分を置く。お辞儀をして出ていった。
紅茶の良い香りか漂う。一口飲みホッと息をつく。
「よし、こいつで一区切りだ。すまんな待たせた。まずはこれを受けとれ。昨日の報酬だ。それとギルドランクをあげる。ランクBに上げる手続きをから、帰りに受付で手続きしておけ。ランクAでも良い力量はあるとは思うがマスター権限だとBまでしか、上げられないのでな。すまんな。」
「いえ、Bでも十分です。あまり急に上げられても、信用されませんし、逆に妬まれますから。」
「まあ、確かにその年でBだAだいっても信用されにくいわな。こっちの要件は以上だが、何か話しがあるとか?」
「ええ、半分手遅れですがね。」
さあ、ネゴシエート開始だ。
今日はギルドの依頼は無しでいいな。ギルマスとも話をしたいし、以前のオークの買い取り代金も欲しいし。
よし、飯屋に行こう。懐も暖かいしね。
侯爵邸で貰ったお金は、魔物撃退の敢闘賞で金貨二十枚で、娘の救助に金貨二十枚で、模擬戦は金貨二十枚がそれぞれの巾着にはいってた。締めて金貨四十枚だ。
(日本円でだいたい四百万円くらいか。)
一気に余裕ができた。宿屋も延長しなきゃいけないし、装備はまだ暫くは今のままでいいな。
投擲用にナイフか手裏剣があればいいな。武器屋も一度チェックしとかないとな。とか考えている内に何時もの飯屋に着く。
「いらっしゃいませ!」
相変わらず元気なカイラの挨拶だ。
そして、いつもの奥のテーブルに座る。
「メニューをくれ。今日は何がお薦めかな?」
「家の昼はランチセットがお薦めですけど今日のランチのメインはオーク肉のジンジャーステーキです。」
「最近オーク肉の料理が多くないかい?」
「すみません。オーク肉が大量に入ったので早く消費しないと悪くなっちゃうんですよ。すみませんが、暫くはオーク肉が続くと思います。」
「あー、オーク肉が大量にね。納得だよ。じゃあ、ランチと果実水をたむよ。」
「全部で銀貨一枚です。」
お金を渡すと、
「お父さん、ランチ一丁!」
「あいよ!」
暫くすると、厨房からジュー!と肉を焼く音を聞きながら、先程の侯爵家の長女セイラの事を考えていた。
確かに剣の腕前は並みの冒険者より少し上の力量はあるようだが、あの心構えでは、いつか死ぬな。あれは自分と同等以下としか戦った事がないか、または相手が手加減しているのを勘違いしているかだろう。
あれでは、自分より強い敵か多数の敵を相手にする長時間の戦闘になったとき、良くてケガでまあ大抵は死ぬな。剣の稽古もお嬢様ということで、手加減されたんだろうね。構えとかなってないし。
「お待たせしました。ランチセットてす。お皿が熱いうちにどうぞ!」
目の前に正に肉を焼きましたと言わんばかりの厚さ三センチはあるオーク肉のステーキが鎮座している。
この敵に対して、俺の腹は徹底抗戦を宣言するかのごとく、グーグーとまたなり始める。いざ戦闘開始。
「いただきます。」
両手を合掌して唱える。
この肉の厚さ日本の店では考えられないな。ナイフの切りごたえ十分で、切った断面から肉汁がたれてきたよ。ジンジャーソースを着けて口のなかに。
(う・ま・い・ぞー!!)
思わず、口から光線を吐き出しながら叫ぶ小学生の時に見た料理対決アニメのリアクションをしてしまった。うん、悔いはない。
つくづく思うのだが、あの醜いオークが何でこんなに旨い肉になるのか。まさにファンタジーだわ。また親父さんの腕前が良いから尚更に旨い料理になっている。
「お兄ちゃん、大丈夫?なんだか食べ始めた途端に上を向いて口を開けて目を瞑ってたよ。」
「いや、気にするな。お前の親父さんの料理に感動していたためだ。」
「そうなの?変なお兄ちゃん。でも褒めてくれて有難う!」
「こちらこそ、いつも旨いメシを有難うといっといてくれよ。」
そう伝え、再び肉に挑戦する。やっぱ将来的に夜営用に料理の練習はしといた方が良いだろう。日を見てやろう。
そうこうしている内に完食して、マッタリとした時間を過ごす。さて、お次はギルマス相手に交渉だ。気合い入れていこう。
「ショウイチ・オオガミだ。ギルドマスターに呼ばれているのだが、マスターはいるかい?」
「少しお待ち下さい。確認してきます。」
カウンター奥の階段を上がって暫くしてから帰ってきた。
「お待たせしました。マスターがお待ちです。こちらへどうぞ。」
カウンターの中に入れてもらい、ギルマスの部屋に連れていってもらう。
「マスター、オオガミさんをお連れしました。」
「おう、入りな。」
「失礼する。」
中には、大きな机に山の書類に埋もれたギルマスが座って書類仕事をしていた。
「悪いな。ちょっと待っててくれ。もう少しで一段落するから。俺と彼にお茶を頼む。」
案内してくれた受付嬢はお辞儀して退室した。
机のまえに置かれたソファーにすわり、待っていると先程の受付嬢がお茶をお盆に乗せ運んできた。紅茶を俺の前のテーブルに置き、向かい側にギルマスの分を置く。お辞儀をして出ていった。
紅茶の良い香りか漂う。一口飲みホッと息をつく。
「よし、こいつで一区切りだ。すまんな待たせた。まずはこれを受けとれ。昨日の報酬だ。それとギルドランクをあげる。ランクBに上げる手続きをから、帰りに受付で手続きしておけ。ランクAでも良い力量はあるとは思うがマスター権限だとBまでしか、上げられないのでな。すまんな。」
「いえ、Bでも十分です。あまり急に上げられても、信用されませんし、逆に妬まれますから。」
「まあ、確かにその年でBだAだいっても信用されにくいわな。こっちの要件は以上だが、何か話しがあるとか?」
「ええ、半分手遅れですがね。」
さあ、ネゴシエート開始だ。
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