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マンツーマンplay

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『嬉しいです! 俺もエースくんのこともっと知りたいです(ニコちゃんマーク)』

 由羽はたいへん満足していた。まるでホットココアを飲んだ後かのような満たされっぷり。推しDomのエースくんとこんなにお話できるなんて……今年の運を全て使い切った気がする。

『じゃあ、少し僕につきあってくれる?』

 ん? どういう意味だろ。

 一抹の不安を抱えながらも由羽は承諾する。

『いいですよ! 俺でよければ』

 その後すぐに返事が来た。

『めっちゃ従順だ笑。躾甲斐ありそう』

 ふみゅ?? 躾甲斐ってなんだろ。なんか妖しい紫の響きがするような……。

 由羽が戸惑っているうちに追加のメッセージが届いた。

『おにいさんはメッセージの文字だけのplayってしたことある?』

『いえ、したことないです』

 素直に打ち明けるとエースくんからとんでもない返信が届いた。

『じゃ、しよ』

 ドドドドキュン。と由羽の胸が撃ち抜かれた。次いで、心臓がバックバックと踊り出す。情熱的なタンゴのリズム。危うくスマホを落としそうになった。

『お願いしますっ』

 急激な血圧上昇で脳みそがくらくらするが、とりあえず返信は打てた。

 まじか。エースくんとマンツーマンplayさせてもらえるとか……Subに生まれてよかった。

『おにいさんのことなんて呼べばいい?』

由羽ゆうはでお願いします』

 本名を教えるのにもう戸惑いはなかった。エースくんにもっと自分のことを知って欲しかった。

『由羽。Kneelおすわり

「っ」

 エースくんからのCommandに、身体が反応する。ベッドから下りてラグの上でおすわりをしてしまう。おしりをラグに付け、足を広げる姿に、正面にある姿見で自分の姿を見てしまい、目を逸らす。

『ちゃんとできたかな?』

『はい。おすわりしてます』

 羞恥に耐えながら返事をする。

『えらいね。ヨシヨシ』

 エースくんからの優しい褒め言葉に思わず

「わんっ」

 と小さく返事をしてしまった。犬のように。

 ーー……よかった。今の聞かれてなくて。

Strip服脱いで

「え」

 自分の手がまるで魔法にかけられたみたいに、意志とは無関係にパジャマのボタンを開けていく。プツン、プツンとボタンを外す音が耳に残る。

 ーー……やばい。これなんか……。

 するりとスウェットを脱ぎ、残るは下着1枚のみ。どうしてもそこに手が行くのを迷ってしまう。それに痺れを切らしたのか追加でメッセージが届いた。

『下着脱ぐの焦ってそう笑。下着は脱がなくていいから、代わりにーー。Present見せて。今の状態を写真撮って送って』

「……っ」

 まさかの指示に身体がカッと熱を帯びる。あまりの恥ずかしさに、足をもじもじとしつつ返事を送る。

『……恥ずかしいです。あと、ここでそういう写真送ったら垢BANされちゃいそうで、、、』

 どんな反応が返ってくるか少し怖い。
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