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※わたしのほうが/俺のほうが阿月を愛している(2)

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「くそ。そんな仕掛けがあったとは……。だが、俺のほうが阿月を愛している。そうだよな? 阿月?」

「えっ……あ……」

 必死の形相のシュカ王子にもたついていると、ジスが助け舟を出してくれた。

「シュカ王子よ。そのようなわかりきったことは、言葉ではなく行動で示すほうがよいとは思わないか?」

「行動?」

 僕は頭にはてなを浮かべていたが、その一言で2人は初めて通じ合い、同意した。

「阿月を抱いて確かめる」

 とジスが。

「阿月を抱いて確かめる」

 と、シュカ王子が言う。

「え?」

 2人の熱い眼差しが僕に注ぐ。

 え……ほんとにするの?









「ほら。おいで」

 ジスの部屋のベッドの上。左側から僕に手を差し伸べるジス。

「こっち来い」

 右側から肩を回してくるシュカ王子。

 その2人に挟まれて身動きがとれない。

「え、あのう。ほんとに3人で……その……する、の?」

「そなたはいやなのか?」

 しゅん、と目線を落としてジスがこぼす。しょげてるみたいだ。

「い、嫌って言うかなんていうか……3人でどうやってするのかわからないから……」

「心配するな。その辺は俺とこいつがリードする。お前はただ、感じてればいいんだよ」

 「あっ」と声を洩らしてしまう。ジスが僕を抱き寄せたから。右耳を舐められ、身体がぴくぴく動いてしまう。それを、じーっとシュカ王子に見つめられ恥ずかしさ2倍だ。

 見られるのって恥ずかしい……。

「ほら阿月。こっちもしてやる」

 今度は左耳の耳たぶをシュカ王子がはむはむとする。

 わっ、両方から。……くすぐったい。

 する、とジスが僕の服の隙間から手を差し込んでくる。それは何度かお腹の辺りを往復すると、右の胸に辿り着いた。準備万端、というようにジスの指が僕の胸の突起を弾く。

「ん……っ。ゃ……ジス」

「ふふ。やはりそなたはここが1番敏感で、1番好きなのだな」

 「うん」と意志を込めて頷く。僕はぼうっとしていて気づかなかったのだが、王子が僕のズボンを下ろしにかかっていた。太ももが露わになり、舌で舐められる。下半身が熱くなり、下着の中のものが反応し始めてしまう。

「ゃら……待って。シュカ王子……恥ずかしいから」

 シュカ王子の頭を静止すると、獣のような飢えた瞳と目が合った。

「そうは言っても、こんなに勃たせて。どの口が言ってんの?」

 ぽんぽん、と僕の昂りを下着越しに撫でてくる。僕はその間も下着の中を濡らしてしまう。それに気づいた王子は、僕のへそから下へ口付けをしていく。ねっとりと濃厚な舌に舐められながら、王子の手が僕の下着の中に入る。直に触れる王子の手は冷たくて、その温度差に背筋が跳ねた。
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