15 / 80
殿下の気持ちと二度目の求婚
しおりを挟む
「この国に来てから君は倒れたり泣いたりと碌なことがないな」
「……ふぇ?」
ややして落ち着いてきた私の頭上に殿下の苦笑が落ちる。
私はまだ殿下にしがみついたままの状態だったから顔は見えないが、眉をハの字にして困ったように笑う彼の顔が見えたような気がする声だった。
「これまでは遠くから見ているだけだったから、君がこんなに感情的になるところを見たことがなかった」
私をあやすように優しく背を撫で始めた殿下はどこか懐かしむようにゆっくりと言葉を紡ぐ。
「初めて見た時はただの内輪揉めのようなものだと思っていた。無実を訴える君も、言い方は悪いがよくある悲劇の一部だと思っていた」
「うっ…、殿下には、本当に恥ずかしいところをお見せしました……」
私は一度目の人生での自分を思い出して身を縮こませる。
頬に熱を感じて、羞恥に顔が染まっているのがわかった。
「いや、あれはどちらかというとファビアン殿の恥だろう。どのような事情があろうと国賓がいる場で行うべきことではないからな。あの場にいたのが俺でなかったら我が国とマリシティ国の国交は断たれていたかもしれない」
そんな言葉を殿下はさらりと言ったが、マリシティ側にしてみればなんともぞっとする話である。
けれどそれは紛れもない事実だ。
それほどマリシティとオークリッドの国力は違う。
「だから二度目の時は少し驚いた。俺も俺で動転していたからちゃんと見てはいなかったが、記憶にある君と目の前の君の行動が違ったからな」
改めてオークリッドという大国の強大さを考えていると、頭上から今度は苦くない笑い声が聞こえてきた。
「君は未練も見せずにその場を立ち去った。毅然とした態度はなるほど王太子妃にと請われるだけあると思えたし、あれが本来の君なのだろうとも思えた」
くくく、と次に聞こえた低い笑い声には愉快そうな音が増えていた。
「三度目の君はなんというか、歯牙にもかけないとはこのことかと思うくらいに潔かったな。こんな茶番はさっさと終わらせて次へ向かっているというのがありありと見えて」
そう言われて私は自分がなんと言ったのか思い出そうとした。
けれど思い出したばかりの記憶たちは断片的で、正確には思い出せない。
いつかに「承知いたしました。ではさようなら」と言った記憶はあるが、それではなさそうな気がする。
「その頃からだな、俺が君という人間を気にし始めたのは」
「へ?」
記憶を探っていた私は殿下の言葉に意識を現実に戻す。
殿下はまだ笑っている気配を纏っていたが、その雰囲気は随分と穏やかなものになっていた。
「それ以前の生で君に何があったのか俺は知らなかった。だが再会する度に君は強くなっていった。嘆くばかりだったか弱い令嬢が大人の女性として次第に輝いていく様を、純粋に美しいと思ったよ」
「殿下…」
「だから君と直接話したいと思ったのかもしれない。まあ、当時は繰り返しの手がかりであるという方が大きかったが」
そんなことまで言ってしまう殿下は良くも悪くも正直で、それは今言わなくてもいいことだろうと内心でツッコむ。
けれどそんな性情すらも好ましく感じてしまうから、恋というのは本当に厄介だ。
「そして次こそはと思っても君はいつも俺の手を逃れていった。なのに漸く手元に来たと思った時には、もう君は壊されていて、解放するためには殺すしかなくなっていた」
だが普段より一音低い音でそう言った殿下の声には苦いものが数倍の濃度で戻ってきていた。
私もハッと身を固くする。
「美しかった君は見る影もなくなっていて、正直俺はそれを見ていられなかった。だからこの生をさっさと終わらせて、またいつもの君に会えるようにと、剣を…」
ぎゅうっと、緩んでいた腕の力がまた込められた。
そして初めてそれがカタカタと震えた。
「……君はその瞬間のことを覚えているか?」
殿下の声は覚えてほしいとも覚えていてほしくないとも言っていて、私はどちらとも言えない自分の記憶を辿る。
「全く覚えていないわけではありません。朧気ながら意識はありましたから。けれどなるべく早く死ねるようにと希薄に生きていましたから、はっきりと覚えているわけでもなくて」
曖昧ですみません、と私は殿下に詫びた。
「……いや、君に記憶が焼き付いていないなら、きっとその方がいい」
僅かに緩んだ腕の隙間から「はあ」という嘆息が届く。
それは安堵だろうか、落胆だろうか。
その答えは次の殿下の言葉でわかるはずだ。
「俺が君を刺した時、君は僅かに顔を歪めていた。正面で見ていたのだからそれは見間違いようがない」
殿下は「だが」と一拍置くと、
「俺が最期にもう一目と君を見た時、君は笑っていたんだ。……俺が美しいと思っていた、あの頃の君の顔で」
そう言って私の肩を掴んで体を離して、久々に私と目を合わせた。
薄暗い中でも彼の緑の瞳は光を放っているかのように良く見える。
「その後正気を取り戻して、けれど深い心の傷を負ってしまっていた君を俺はさらに二度も見殺しにした。そして記憶を失った君を見て、安堵と共に罪悪感を抱いた」
殿下の瞳は揺れることなく私を捕らえる。
「けれどどうあれ、君は再び前を向いて強く生きようとしていた。それを見た俺がどんな気持ちを抱いたか、きっとどれだけ言葉を尽くしても誰にも正確には理解してはもらえないだろうが、それでも俺は、確かに救われたんだ」
「救われた?」
「そうだ。あれは紛れもなく救いだった。そしてこの上ない絶望だった。その瞬間から俺は俺の人生を賭して君を幸せにしたいと思った。だから今回は君を確実に掴まえるために前回から準備をしていたんだ」
真っ直ぐなその目には力強さと共に弱さも存在しているのが確かに見える。
だというのに、彼は誰よりも強いのだろうと感じさせた。
例え大国オークリッドの王太子という身分などなくても、その心の在り様が凡百のそれとは違うのだと。
「そうして掴まえた君は、今まで見てきた君よりもずっと無邪気で、あどけなくて、けれど成熟していて、びっくり箱みたいな令嬢だったよ」
そしてゆっくりと笑みの形に歪んだ目元は誰よりも優しかった。
「あの日君が場合によっては騎士と結婚すると言った時、俺は絶対に許せないと思った。君を幸せにするのは俺の義務だと思っていたからだ。けれど君が窓から逃げた時、そうじゃないと気がついた」
殿下は私の頬に手を添える。
少しだけひやりとしたそれはすぐに私の体温と馴染んで温かくなった。
「俺はただ単純に、惚れた女性と一緒にいたいと思っているだけだったんだと」
「殿下…」
「ただそれだけのことに気がつくのに随分遠回りをして君に負担を掛けてしまった。そして自覚したことでより一層君に負担をかけるかもしれない」
さり、と殿下の親指が私の頬を擦る。
それに触発されるように、私の目から一粒だけ涙が流れた。
「いつからかなんてわからない。そんな感情を自分が持てると思っていなかったからな。けれど自覚すればそうとしか思えないし、溢れ出てくるこの感情を止める術を俺は知らない」
なにせ9度目の人生にして初めてのことだから。
殿下は最初に見せた苦笑と同じ笑みを浮かべながら私に言う。
「アンネローゼ、こんな俺だが、どうか結婚してほしい」
「……はぃ」
それに対する私の返事はみっともなく震えていて、かろうじて音にはなったがすぐに殿下の口の中へと吸い込まれていった。
「……ふぇ?」
ややして落ち着いてきた私の頭上に殿下の苦笑が落ちる。
私はまだ殿下にしがみついたままの状態だったから顔は見えないが、眉をハの字にして困ったように笑う彼の顔が見えたような気がする声だった。
「これまでは遠くから見ているだけだったから、君がこんなに感情的になるところを見たことがなかった」
私をあやすように優しく背を撫で始めた殿下はどこか懐かしむようにゆっくりと言葉を紡ぐ。
「初めて見た時はただの内輪揉めのようなものだと思っていた。無実を訴える君も、言い方は悪いがよくある悲劇の一部だと思っていた」
「うっ…、殿下には、本当に恥ずかしいところをお見せしました……」
私は一度目の人生での自分を思い出して身を縮こませる。
頬に熱を感じて、羞恥に顔が染まっているのがわかった。
「いや、あれはどちらかというとファビアン殿の恥だろう。どのような事情があろうと国賓がいる場で行うべきことではないからな。あの場にいたのが俺でなかったら我が国とマリシティ国の国交は断たれていたかもしれない」
そんな言葉を殿下はさらりと言ったが、マリシティ側にしてみればなんともぞっとする話である。
けれどそれは紛れもない事実だ。
それほどマリシティとオークリッドの国力は違う。
「だから二度目の時は少し驚いた。俺も俺で動転していたからちゃんと見てはいなかったが、記憶にある君と目の前の君の行動が違ったからな」
改めてオークリッドという大国の強大さを考えていると、頭上から今度は苦くない笑い声が聞こえてきた。
「君は未練も見せずにその場を立ち去った。毅然とした態度はなるほど王太子妃にと請われるだけあると思えたし、あれが本来の君なのだろうとも思えた」
くくく、と次に聞こえた低い笑い声には愉快そうな音が増えていた。
「三度目の君はなんというか、歯牙にもかけないとはこのことかと思うくらいに潔かったな。こんな茶番はさっさと終わらせて次へ向かっているというのがありありと見えて」
そう言われて私は自分がなんと言ったのか思い出そうとした。
けれど思い出したばかりの記憶たちは断片的で、正確には思い出せない。
いつかに「承知いたしました。ではさようなら」と言った記憶はあるが、それではなさそうな気がする。
「その頃からだな、俺が君という人間を気にし始めたのは」
「へ?」
記憶を探っていた私は殿下の言葉に意識を現実に戻す。
殿下はまだ笑っている気配を纏っていたが、その雰囲気は随分と穏やかなものになっていた。
「それ以前の生で君に何があったのか俺は知らなかった。だが再会する度に君は強くなっていった。嘆くばかりだったか弱い令嬢が大人の女性として次第に輝いていく様を、純粋に美しいと思ったよ」
「殿下…」
「だから君と直接話したいと思ったのかもしれない。まあ、当時は繰り返しの手がかりであるという方が大きかったが」
そんなことまで言ってしまう殿下は良くも悪くも正直で、それは今言わなくてもいいことだろうと内心でツッコむ。
けれどそんな性情すらも好ましく感じてしまうから、恋というのは本当に厄介だ。
「そして次こそはと思っても君はいつも俺の手を逃れていった。なのに漸く手元に来たと思った時には、もう君は壊されていて、解放するためには殺すしかなくなっていた」
だが普段より一音低い音でそう言った殿下の声には苦いものが数倍の濃度で戻ってきていた。
私もハッと身を固くする。
「美しかった君は見る影もなくなっていて、正直俺はそれを見ていられなかった。だからこの生をさっさと終わらせて、またいつもの君に会えるようにと、剣を…」
ぎゅうっと、緩んでいた腕の力がまた込められた。
そして初めてそれがカタカタと震えた。
「……君はその瞬間のことを覚えているか?」
殿下の声は覚えてほしいとも覚えていてほしくないとも言っていて、私はどちらとも言えない自分の記憶を辿る。
「全く覚えていないわけではありません。朧気ながら意識はありましたから。けれどなるべく早く死ねるようにと希薄に生きていましたから、はっきりと覚えているわけでもなくて」
曖昧ですみません、と私は殿下に詫びた。
「……いや、君に記憶が焼き付いていないなら、きっとその方がいい」
僅かに緩んだ腕の隙間から「はあ」という嘆息が届く。
それは安堵だろうか、落胆だろうか。
その答えは次の殿下の言葉でわかるはずだ。
「俺が君を刺した時、君は僅かに顔を歪めていた。正面で見ていたのだからそれは見間違いようがない」
殿下は「だが」と一拍置くと、
「俺が最期にもう一目と君を見た時、君は笑っていたんだ。……俺が美しいと思っていた、あの頃の君の顔で」
そう言って私の肩を掴んで体を離して、久々に私と目を合わせた。
薄暗い中でも彼の緑の瞳は光を放っているかのように良く見える。
「その後正気を取り戻して、けれど深い心の傷を負ってしまっていた君を俺はさらに二度も見殺しにした。そして記憶を失った君を見て、安堵と共に罪悪感を抱いた」
殿下の瞳は揺れることなく私を捕らえる。
「けれどどうあれ、君は再び前を向いて強く生きようとしていた。それを見た俺がどんな気持ちを抱いたか、きっとどれだけ言葉を尽くしても誰にも正確には理解してはもらえないだろうが、それでも俺は、確かに救われたんだ」
「救われた?」
「そうだ。あれは紛れもなく救いだった。そしてこの上ない絶望だった。その瞬間から俺は俺の人生を賭して君を幸せにしたいと思った。だから今回は君を確実に掴まえるために前回から準備をしていたんだ」
真っ直ぐなその目には力強さと共に弱さも存在しているのが確かに見える。
だというのに、彼は誰よりも強いのだろうと感じさせた。
例え大国オークリッドの王太子という身分などなくても、その心の在り様が凡百のそれとは違うのだと。
「そうして掴まえた君は、今まで見てきた君よりもずっと無邪気で、あどけなくて、けれど成熟していて、びっくり箱みたいな令嬢だったよ」
そしてゆっくりと笑みの形に歪んだ目元は誰よりも優しかった。
「あの日君が場合によっては騎士と結婚すると言った時、俺は絶対に許せないと思った。君を幸せにするのは俺の義務だと思っていたからだ。けれど君が窓から逃げた時、そうじゃないと気がついた」
殿下は私の頬に手を添える。
少しだけひやりとしたそれはすぐに私の体温と馴染んで温かくなった。
「俺はただ単純に、惚れた女性と一緒にいたいと思っているだけだったんだと」
「殿下…」
「ただそれだけのことに気がつくのに随分遠回りをして君に負担を掛けてしまった。そして自覚したことでより一層君に負担をかけるかもしれない」
さり、と殿下の親指が私の頬を擦る。
それに触発されるように、私の目から一粒だけ涙が流れた。
「いつからかなんてわからない。そんな感情を自分が持てると思っていなかったからな。けれど自覚すればそうとしか思えないし、溢れ出てくるこの感情を止める術を俺は知らない」
なにせ9度目の人生にして初めてのことだから。
殿下は最初に見せた苦笑と同じ笑みを浮かべながら私に言う。
「アンネローゼ、こんな俺だが、どうか結婚してほしい」
「……はぃ」
それに対する私の返事はみっともなく震えていて、かろうじて音にはなったがすぐに殿下の口の中へと吸い込まれていった。
20
お気に入りに追加
159
あなたにおすすめの小説
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
貴方もヒロインのところに行くのね? [完]
風龍佳乃
恋愛
元気で活発だったマデリーンは
アカデミーに入学すると生活が一変し
てしまった
友人となったサブリナはマデリーンと
仲良くなった男性を次々と奪っていき
そしてマデリーンに愛を告白した
バーレンまでもがサブリナと一緒に居た
マデリーンは過去に決別して
隣国へと旅立ち新しい生活を送る。
そして帰国したマデリーンは
目を引く美しい蝶になっていた
侯爵家の当主になります~王族に仕返しするよ~
Mona
恋愛
第二王子の婚約者の発表がされる。
しかし、その名は私では無かった。
たった一人の婚約候補者の、私の名前では無かった。
私は、私の名誉と人生を守為に侯爵家の当主になります。
先ずは、お兄様を、グーパンチします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】真実の愛だと称賛され、二人は別れられなくなりました
紫崎 藍華
恋愛
ヘレンは婚約者のティルソンから、面白みのない女だと言われて婚約解消を告げられた。
ティルソンは幼馴染のカトリーナが本命だったのだ。
ティルソンとカトリーナの愛は真実の愛だと貴族たちは賞賛した。
貴族たちにとって二人が真実の愛を貫くのか、それとも破滅へ向かうのか、面白ければどちらでも良かった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】婚約破棄されて処刑されたら時が戻りました!?~4度目の人生を生きる悪役令嬢は今度こそ幸せになりたい~
Rohdea
恋愛
愛する婚約者の心を奪った令嬢が許せなくて、嫌がらせを行っていた侯爵令嬢のフィオーラ。
その行いがバレてしまい、婚約者の王太子、レインヴァルトに婚約を破棄されてしまう。
そして、その後フィオーラは処刑され短い生涯に幕を閉じた──
──はずだった。
目を覚ますと何故か1年前に時が戻っていた!
しかし、再びフィオーラは処刑されてしまい、さらに再び時が戻るも最期はやっぱり死を迎えてしまう。
そんな悪夢のような1年間のループを繰り返していたフィオーラの4度目の人生の始まりはそれまでと違っていた。
もしかしたら、今度こそ幸せになれる人生が送れるのでは?
その手始めとして、まず殿下に婚約解消を持ちかける事にしたのだがーー……
4度目の人生を生きるフィオーラは、今度こそ幸せを掴めるのか。
そして時戻りに隠された秘密とは……
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる