16 / 29
16話 ハイヒール
しおりを挟む
「ただいまー」
マヤちゃんが少し足を引きずっている。
「足でもひねったのか」
さすがナギトくん鋭い。
「新しい靴だからちょっと靴擦れしちゃってね」
「大丈夫ですか? 絆創膏使いますか?」
「ありがとう。リサ」
「靴擦れって地味に痛いよね」
「ほんとにね。ハイヒールなんか履いたら大変なことになりそう」
「ハイヒールってつま先立ちみたいな状態だろ? なんであんなもの履くんだ?」
「さあ? なんでだろうね」
マヤちゃんが絆創膏を貼りながら答える。血がにじんでいて痛そうだ。
「ハイヒールはもともと中世ヨーロッパに考案されたもの。そのころは下水道が発達していなかったらしくて、道や河川に糞尿をそのまま捨てていたみたい。そこで登場するのがハイヒール。糞尿をよけるために、意識せずにつま先立ちを出来るようなデザインになっているの。まさにナギトの言ったとおりね。ちなみに主に男性が履いていたそうよ」
「そんな由来があるなんて意外ですね」
「それに男が履いていたってのも衝撃だね。ヒカリちゃんならともかくナギトが履いてたら地獄絵図だね」
「地獄絵図は余計だ」
「ねえ、ナギトくん、ぼくの部分も余計だよね……? それにしてもハイヒールの起源なんてよく知ってたね、アカリちゃん」
「少しでも背を高く見せたくて、ハイヒールについて調べていたことがあるの」
「そうなんだね。でも、アカリちゃんはそのままでいいと思うけどな。アカリちゃんと目線が合わなくなると嫌だし」
「ヒカリちゃん、自分が恥ずかしいこと言ってる自覚ある?」
「え? 何? どの辺が?」
「時々こういうことあるよね、ヒカリちゃんって」
「可愛いですよねー」
マヤちゃんは額に手を当て、リサちゃんは微笑んでいる。アカリちゃんは顔が少し赤くなっている。
何が何だかさっぱりわからない。
マヤちゃんが少し足を引きずっている。
「足でもひねったのか」
さすがナギトくん鋭い。
「新しい靴だからちょっと靴擦れしちゃってね」
「大丈夫ですか? 絆創膏使いますか?」
「ありがとう。リサ」
「靴擦れって地味に痛いよね」
「ほんとにね。ハイヒールなんか履いたら大変なことになりそう」
「ハイヒールってつま先立ちみたいな状態だろ? なんであんなもの履くんだ?」
「さあ? なんでだろうね」
マヤちゃんが絆創膏を貼りながら答える。血がにじんでいて痛そうだ。
「ハイヒールはもともと中世ヨーロッパに考案されたもの。そのころは下水道が発達していなかったらしくて、道や河川に糞尿をそのまま捨てていたみたい。そこで登場するのがハイヒール。糞尿をよけるために、意識せずにつま先立ちを出来るようなデザインになっているの。まさにナギトの言ったとおりね。ちなみに主に男性が履いていたそうよ」
「そんな由来があるなんて意外ですね」
「それに男が履いていたってのも衝撃だね。ヒカリちゃんならともかくナギトが履いてたら地獄絵図だね」
「地獄絵図は余計だ」
「ねえ、ナギトくん、ぼくの部分も余計だよね……? それにしてもハイヒールの起源なんてよく知ってたね、アカリちゃん」
「少しでも背を高く見せたくて、ハイヒールについて調べていたことがあるの」
「そうなんだね。でも、アカリちゃんはそのままでいいと思うけどな。アカリちゃんと目線が合わなくなると嫌だし」
「ヒカリちゃん、自分が恥ずかしいこと言ってる自覚ある?」
「え? 何? どの辺が?」
「時々こういうことあるよね、ヒカリちゃんって」
「可愛いですよねー」
マヤちゃんは額に手を当て、リサちゃんは微笑んでいる。アカリちゃんは顔が少し赤くなっている。
何が何だかさっぱりわからない。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長先生の話が長い、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
学校によっては、毎週聞かされることになる校長先生の挨拶。
学校で一番多忙なはずのトップの話はなぜこんなにも長いのか。
とあるテレビ番組で関連書籍が取り上げられたが、実はそれが理由ではなかった。
寒々とした体育館で長時間体育座りをさせられるのはなぜ?
なぜ女子だけが前列に集められるのか?
そこには生徒が知りえることのない深い闇があった。
新年を迎え各地で始業式が始まるこの季節。
あなたの学校でも、実際に起きていることかもしれない。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
家に帰ると夫が不倫していたので、両家の家族を呼んで大復讐をしたいと思います。
春木ハル
恋愛
私は夫と共働きで生活している人間なのですが、出張から帰ると夫が不倫の痕跡を残したまま寝ていました。
それに腹が立った私は法律で定められている罰なんかじゃ物足りず、自分自身でも復讐をすることにしました。その結果、思っていた通りの修羅場に…。その時のお話を聞いてください。
にちゃんねる風創作小説をお楽しみください。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
「学校でトイレは1日2回まで」という校則がある女子校の話
赤髪命
大衆娯楽
とある地方の私立女子校、御清水学園には、ある変わった校則があった。
「校内のトイレを使うには、毎朝各個人に2枚ずつ配られるコインを使用しなければならない」
そんな校則の中で生活する少女たちの、おしがまと助け合いの物語
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる