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第三章 三大イベント
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教室内が恐怖に包まれる。転びながら廊下へ走る生徒もいた。自分のメッセージが原因でこんな事態になり、転んだクラスメイトが怪我をしていないか申し訳なくなる。
「先輩、表出ましょうか」
「ああ」
ざわッ!
――言い方間違えた気がする!
今の言い方だと、まるで葵が喧嘩に誘っているように聞こえる。西谷の素直な返事に、西谷を従えていると思われているかもしれない。どちらにせよ最悪である。
――ああああ噂が大きくなりませんように。俺は一般生徒です不良じゃないです弱いです!
心の中でそう叫んでいたら顔が強張っていたらしく、教室内の雰囲気がさらに悪くなったことを葵は知らなかった。
中庭に行こうと思っていたのだが、途中から西谷に手を引かれ、着いた先は何故か屋上だった。
「なんで?」
「ゆっくり話が出来るから」
葵が首を傾げる。
「それなら中庭でもいいのでは?」
西谷が鼻を押さえて答えた。
「ここなら不良以外来ないからいろいろ都合がいいいんだよ」
「え゛ッッ」
不穏な科白にきょろきょろ辺りを窺う。幸い誰もおらず、葵がほう、と息を吐いた。
「大丈夫だ。葵も俺以外には立派な不良として認識されてんだろ」
「全然大丈夫じゃないですね」
それを払拭するのが当面の目標なのに。不良とは関係の無い平和な生活を渇望しているというのに。
「さっきから、そんなカワイイ顔をするな。食べたくなる」
「先輩眼科行ったらどうですか」
強い不良だが葵に対してド変態なため、西谷に対する態度も段々と横柄になっていく。それがさらに西谷を煽ってしまったらしい。
「ハァ……さすが俺の嫁……」
「もう帰ります」
「待てよ、話はどうした」
「あんたが進めさせてくれなかったんだろ」
ボケている様子はないので、本気で頭の心配をした。これが本当に(表の)不良代表なのか。ふと、屋上のドアが開いた。
「今日晴れてよかったな……ひっお疲れ様です! 西谷先輩!」
「お疲れ様です!」
「あ?」
葵は目を丸くさせた。
見知らぬ不良にもそうであるが、その不良が西谷相手に委縮していた。西谷と不良二人組を交互に見る。不良二人と目が合った。
「ひぃッ」
「え」
「先輩、表出ましょうか」
「ああ」
ざわッ!
――言い方間違えた気がする!
今の言い方だと、まるで葵が喧嘩に誘っているように聞こえる。西谷の素直な返事に、西谷を従えていると思われているかもしれない。どちらにせよ最悪である。
――ああああ噂が大きくなりませんように。俺は一般生徒です不良じゃないです弱いです!
心の中でそう叫んでいたら顔が強張っていたらしく、教室内の雰囲気がさらに悪くなったことを葵は知らなかった。
中庭に行こうと思っていたのだが、途中から西谷に手を引かれ、着いた先は何故か屋上だった。
「なんで?」
「ゆっくり話が出来るから」
葵が首を傾げる。
「それなら中庭でもいいのでは?」
西谷が鼻を押さえて答えた。
「ここなら不良以外来ないからいろいろ都合がいいいんだよ」
「え゛ッッ」
不穏な科白にきょろきょろ辺りを窺う。幸い誰もおらず、葵がほう、と息を吐いた。
「大丈夫だ。葵も俺以外には立派な不良として認識されてんだろ」
「全然大丈夫じゃないですね」
それを払拭するのが当面の目標なのに。不良とは関係の無い平和な生活を渇望しているというのに。
「さっきから、そんなカワイイ顔をするな。食べたくなる」
「先輩眼科行ったらどうですか」
強い不良だが葵に対してド変態なため、西谷に対する態度も段々と横柄になっていく。それがさらに西谷を煽ってしまったらしい。
「ハァ……さすが俺の嫁……」
「もう帰ります」
「待てよ、話はどうした」
「あんたが進めさせてくれなかったんだろ」
ボケている様子はないので、本気で頭の心配をした。これが本当に(表の)不良代表なのか。ふと、屋上のドアが開いた。
「今日晴れてよかったな……ひっお疲れ様です! 西谷先輩!」
「お疲れ様です!」
「あ?」
葵は目を丸くさせた。
見知らぬ不良にもそうであるが、その不良が西谷相手に委縮していた。西谷と不良二人組を交互に見る。不良二人と目が合った。
「ひぃッ」
「え」
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