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1章:黒い赤
Lionの黒い恋
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私の両思いの人は同じ後期四年の、違うクラスJote・Agapi(ジョセ・アガーピ)という人で、私が初めてその人を見た時、『優しそうな人だな』と思ったのを覚えている。その人はその見た目通りの優しい人で、私の風邪を心配してくれる様な人だ。
ちょっとだけ寂しがり屋だったりするけれど、そんな所すらも私は好きで堪らない。
見た目は、高身長で色白。金色がかった白い髪は透けていないのに透明感を感じさせ、色の違う両目は宝石の様な奥深い魅力を感じさせる程濃く、淡い緑色と、炎の様な明るさと温かさを感じる赤色をしている。
そしていつも私の手と繋いでくれるその手は私の手をすっぽりと包む事が出来る程大きく、何だか少し冷たい。
そんなジョセは、頻繁に風邪をひく事は無いためエラステも三人もいるそうなのだけれども、彼は私の事を好きだと言ってくれる。
今までに何度か好きな人がいて、その度に振られてきた私にはとても勿体ないくらい、今の私は安定し、幸せなんじゃないかと私は思う。
彼とは殆ど毎日、一緒に下校する。他の人には『仲のいい友達』として。バレてしまえば私とジョセ、更にジェニスも罪に問われ、ジェニスの好きな人もバレ、私と彼は牢屋か死、ジェニスもタダでは済まないだろう。政府もわかっている通り、『人の心はその人自身が変えなければ変えることは出来ない』のだから……。
そんなことを考えながら歩いているといつの間にか学校の校門の目の前に来ていた。
考え事をしていると時間は早く過ぎるというのはこういうことなんだと今更になって気付く。と、近くに私の恋愛事情についてよく知っている友達がいた(私の恋愛が政府にバレればこの子も多分タダでは済まないだろう……。)。勿論、私の親友だ。
彼女の名前はEnoia・Kako(エノーイア・カコー)なのだけれども、ちょっと長めだから私はエナと呼ばせてもらっている。本人もその呼び名でいいらしいし……(私のネーミングセンスの無さには何も言わないで欲しい…)。
「エナおはよー」
まだ私に気付いていなかったエナは私からの突然の挨拶に驚いて、空の様に深く、透き通るように綺麗なまるい蒼い目を少し大きく開き、目よりも薄い青の髪とお揃いの色の長い睫毛を震わせた。
「リオンおはよ…びっくりさせないでよ」
エナはそう言って美しい髪を冬の冷たい風に靡かせ困ったような笑みを浮かべた。毎日のように思うことだけれど、学校の寒そうな白い壁の前、早朝の薄花色の空の下で笑う美少女というのは中々絵になると思った。
すると、冷たい突風が制服である裾に赤い二本の線が入った黒のスカートを捲りそうになる。手で押さえて捲れるのを阻止する。
これが何回か来るのは具合が悪くなったとしても流石に寒いし嫌なので怠く面倒で平和な学校生活へ、エナと一緒に入っていった。
ちょっとだけ寂しがり屋だったりするけれど、そんな所すらも私は好きで堪らない。
見た目は、高身長で色白。金色がかった白い髪は透けていないのに透明感を感じさせ、色の違う両目は宝石の様な奥深い魅力を感じさせる程濃く、淡い緑色と、炎の様な明るさと温かさを感じる赤色をしている。
そしていつも私の手と繋いでくれるその手は私の手をすっぽりと包む事が出来る程大きく、何だか少し冷たい。
そんなジョセは、頻繁に風邪をひく事は無いためエラステも三人もいるそうなのだけれども、彼は私の事を好きだと言ってくれる。
今までに何度か好きな人がいて、その度に振られてきた私にはとても勿体ないくらい、今の私は安定し、幸せなんじゃないかと私は思う。
彼とは殆ど毎日、一緒に下校する。他の人には『仲のいい友達』として。バレてしまえば私とジョセ、更にジェニスも罪に問われ、ジェニスの好きな人もバレ、私と彼は牢屋か死、ジェニスもタダでは済まないだろう。政府もわかっている通り、『人の心はその人自身が変えなければ変えることは出来ない』のだから……。
そんなことを考えながら歩いているといつの間にか学校の校門の目の前に来ていた。
考え事をしていると時間は早く過ぎるというのはこういうことなんだと今更になって気付く。と、近くに私の恋愛事情についてよく知っている友達がいた(私の恋愛が政府にバレればこの子も多分タダでは済まないだろう……。)。勿論、私の親友だ。
彼女の名前はEnoia・Kako(エノーイア・カコー)なのだけれども、ちょっと長めだから私はエナと呼ばせてもらっている。本人もその呼び名でいいらしいし……(私のネーミングセンスの無さには何も言わないで欲しい…)。
「エナおはよー」
まだ私に気付いていなかったエナは私からの突然の挨拶に驚いて、空の様に深く、透き通るように綺麗なまるい蒼い目を少し大きく開き、目よりも薄い青の髪とお揃いの色の長い睫毛を震わせた。
「リオンおはよ…びっくりさせないでよ」
エナはそう言って美しい髪を冬の冷たい風に靡かせ困ったような笑みを浮かべた。毎日のように思うことだけれど、学校の寒そうな白い壁の前、早朝の薄花色の空の下で笑う美少女というのは中々絵になると思った。
すると、冷たい突風が制服である裾に赤い二本の線が入った黒のスカートを捲りそうになる。手で押さえて捲れるのを阻止する。
これが何回か来るのは具合が悪くなったとしても流石に寒いし嫌なので怠く面倒で平和な学校生活へ、エナと一緒に入っていった。
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