148 / 180
108 勇者がやってくる…らしい。
しおりを挟む
◆勇者がやってくる…らしい。
ディエンヌに父上を人質に取られた、ぼくは。
魔王の玉座にプヨッと、腰かけております。
これから魔王城に、勇者がやってくる…らしい。
どうやら森で人族が干からびていた件について、勇者は詳細を聞きに…いえ、問い質しにくるのだと思うのですが。
勇者に相対するのが、めんどくさいというディエンヌは、ぼくに丸投げをした。という次第でございます。
っていうか、干からびさせたのはディエンヌなのですよぉ?
なんでぼくが、それを勇者と話さなければならないのですかぁ?
悪役令嬢の兄(尻拭い)も、ここに極まれりですっ。
いえ、もう、ラスボスの兄(尻拭い)でございますぅぅぅ。
兄上は、隣の領に干からびが出て、それを調査しに行ってしまったがぁ。
兄上ぇ、帰ってきてくださぁい。ディエンヌは魔王城にいまぁすっ。
そして、魔王城に勤める他の人たちは。
みんなディエンヌに生気を吸われて、動けないか。操られて、ディエンヌの味方になっている模様。
ぼくの味方は、いません。
隣にいるアリス以外はね。
「サリエル、私がシュナイツとかラーディンとか呼んできてあげましょうか? この部屋を出ちゃいけないのは、サリエルだけですものね?」
にこりとして、アリスが言うけど。
怪しい笑みですっ。
「ええぇっ、ここにぼくひとり、残す気ですかっ? 嫌です。ダメです。そんなの、怖いんですけどぉ? つか、アリスがここを逃げたいんでしょ? 人を呼びに行く態で、ここから遠ざかりたいのでしょぉぉ?」
「はぁっ? そこまで鬼畜じゃないわよ? 私ぃ」
「いいえ、ぼくは離しませんよ、アリス。それにきっと、ここから出たら、操られた衛兵がうーようよですよ? 危ないです。やはりここにいるべきです」
ぼくはアリスの腕をつかんで、離しませぇん。
ひとりで勇者は、むーりー。
「もう、わかったわよぉサリエルぅ。ここにいるってば。こうなったら、七年分の心の居候、恩返し的な? 一蓮托生、とことん付き合ってやりますよっ!」
頼もしく請け負ってくれたアリスを。ぼくはヒシッと抱きしめる。
いえ、はたから見たら、コアラがアリスの腕に抱っこちゃんしている感じでしかないでしょうがっ。
でもでも、ありがとうアリスっ。って、思っていたら。
謁見の間の扉が、開いたのだ。
ぼくを呼びに来た人と同じ人が、勇者もここに連れてきちゃったよぉ。
いやぁぁぁ、あの人きらーい。
勇者らしき、マントを羽織ったおじさんと、杖とか剣を構える人、数人。計五名のパーティーが、赤い絨毯の上をダカダカっと走ってきた。
勇者? ホントに勇者、キターーーッ。
彼は階段の下で止まると。告げた。
「俺は、人族のエクバラン国で召喚された勇者、トモキだ。おまえが魔王か?」
玉座の上に座るぼくをみつめて、言うけど。
魔王じゃないので、答えられないんですけどぉ?
勇者は、人族の年齢で三十過ぎくらいに見える、無精ひげのおじさんだ。
目元がくっきりしているから、おしゃれしたらイケオジになりそう。
イケオジ…いえ、ここで引っかかっている場合ではありません。
勇者って、もっと若いかと思っていた。
でも、エクバランが勇者を召還したのは、ぼくが生まれる二年前。
以前ミケージャが教えてくれました。
そうしたら、当時は若くても、今はやはりおじさんだね?
「つか、これって罠? 魔王城に誰もいないとか? ここまでするっと通してもらえて。まぁ、無血で済んだのは、ありがたいけどさ」
ディエンヌのやつ、勇者が来るとか言って。
誘い込んでいるじゃないか?
ぼくの元に、誘導しているじゃーん?
もう勇者にぼくを殺してもらいたくて、仕方がないんだね?
でも、そこまでするぅ?
「アリスぅ、これってぼく、なにか言った方がいいの?」
コソコソとアリスに聞くと。アリスはブブブと首を横に振るのだ。
「わっかんないわよぉ? そんなの。どうすんのよ、これぇ??」
そうして、ふたりで話していたら。ブビーブビーとブローチの警報音が鳴って。
勇者の後ろにいた、剣を構えていた若い剣士が。
階段を駆け足で登ってきて。ぼくら目がけて、剣を振り上げた。
するとブローチの防御魔法が働いて。瞬時に、結界が発動。
剣士は結界に弾かれて、階段の下に落ちていった。
物理攻撃が無効化されたぁ。
ぼくは、彼が落ちていくのを見て。思った。
崖の上でディエンヌと対峙したとき。
魔力のないぼくを、アリスがかばってくれたけれど。
思い切ってぼくが前に出ていたら、ディエンヌに崖から落とされずに済んだのでは?
あまつさえ、ディエンヌに勝てた、のではぁ?
ああぁぁーぁ、臆病ゆえの失態ですぅ。
あのときディエンヌをおさえられていたら、このような面倒なことにはならずに済んだかもしれないのにぃ。
ほっぺを揉み込んで、ぼくがひとりで反省会をしていたとき。
勇者側もなにやら揉んで、いや、揉めていた。
「バカ野郎、なにいきなり攻撃仕掛けてんだっ? 俺は今回は、魔王と話をするだけだって言っておいただろうがっ」
勇者は怒るが。
彼が従えてきた若者たちは。ぼくを警戒して、剣や杖を構え持ち。しっかり戦闘態勢になった。
血気盛んで、イケイケゴーゴーです。
「つか、こんな丸くてプヨプヨのいたいけな幼児相手に、問答無用で斬りつけるとか。考えられないっ」
勇者は、無理無理ありえないと首を振って、仲間の若者を非難するが。
剣士は勇者の言葉を鼻で笑う。
「勇者よ、あなたはこの世界の住人じゃないから、そんなことを言うのだ。丸かろうと、いたいけだろうと、彼は魔王なのだ。てか、幼児なら好都合じゃね? 無害なときなら、俺でも殺せる! あなたは召喚された時点から、勇者で。俺は、今はあなたの従者に過ぎないが。俺が魔王を殺したら…一躍名をあげて、俺が勇者になれる。ここの手柄は俺がもらったっ!!」
そう言って、こちらをギラリと睨みますが。
それって剣士さんが勇者になりたいだけの、そちらの都合ですよね?
つか、ヒーローになりたい願望が、痛いです。
てか、丸い丸いとみなさん失礼ですねぇ。
「そうよ、勇者様。丸さに騙されてはいけないわ? あの子あんなに丸いのに、隣に美女を侍らせているもの。魔王だから、きっと丸くてもモテるんだわぁ? 美女に囲まれてウハウハなのよぉ。それにアランが跳ね返されたのは、なにかの魔法よ! 攻撃されたのよ。丸くても、アレは魔王だわっ」
ビシッと杖をぼくに向けて言い放つ。赤い頭巾をかぶっているのは、たぶん魔法使いの少女。
つか、全然、ウハウハなんかしていませんしぃ。
てか、やはり丸いが引っかかるのですね?
でもね、お嬢さん。
剣士が跳ね返ったのは、魔法攻撃ではなく。ブローチの防御結界のせいで…。
ぼくはっ、なにもしていませぇん。
ディエンヌに父上を人質に取られた、ぼくは。
魔王の玉座にプヨッと、腰かけております。
これから魔王城に、勇者がやってくる…らしい。
どうやら森で人族が干からびていた件について、勇者は詳細を聞きに…いえ、問い質しにくるのだと思うのですが。
勇者に相対するのが、めんどくさいというディエンヌは、ぼくに丸投げをした。という次第でございます。
っていうか、干からびさせたのはディエンヌなのですよぉ?
なんでぼくが、それを勇者と話さなければならないのですかぁ?
悪役令嬢の兄(尻拭い)も、ここに極まれりですっ。
いえ、もう、ラスボスの兄(尻拭い)でございますぅぅぅ。
兄上は、隣の領に干からびが出て、それを調査しに行ってしまったがぁ。
兄上ぇ、帰ってきてくださぁい。ディエンヌは魔王城にいまぁすっ。
そして、魔王城に勤める他の人たちは。
みんなディエンヌに生気を吸われて、動けないか。操られて、ディエンヌの味方になっている模様。
ぼくの味方は、いません。
隣にいるアリス以外はね。
「サリエル、私がシュナイツとかラーディンとか呼んできてあげましょうか? この部屋を出ちゃいけないのは、サリエルだけですものね?」
にこりとして、アリスが言うけど。
怪しい笑みですっ。
「ええぇっ、ここにぼくひとり、残す気ですかっ? 嫌です。ダメです。そんなの、怖いんですけどぉ? つか、アリスがここを逃げたいんでしょ? 人を呼びに行く態で、ここから遠ざかりたいのでしょぉぉ?」
「はぁっ? そこまで鬼畜じゃないわよ? 私ぃ」
「いいえ、ぼくは離しませんよ、アリス。それにきっと、ここから出たら、操られた衛兵がうーようよですよ? 危ないです。やはりここにいるべきです」
ぼくはアリスの腕をつかんで、離しませぇん。
ひとりで勇者は、むーりー。
「もう、わかったわよぉサリエルぅ。ここにいるってば。こうなったら、七年分の心の居候、恩返し的な? 一蓮托生、とことん付き合ってやりますよっ!」
頼もしく請け負ってくれたアリスを。ぼくはヒシッと抱きしめる。
いえ、はたから見たら、コアラがアリスの腕に抱っこちゃんしている感じでしかないでしょうがっ。
でもでも、ありがとうアリスっ。って、思っていたら。
謁見の間の扉が、開いたのだ。
ぼくを呼びに来た人と同じ人が、勇者もここに連れてきちゃったよぉ。
いやぁぁぁ、あの人きらーい。
勇者らしき、マントを羽織ったおじさんと、杖とか剣を構える人、数人。計五名のパーティーが、赤い絨毯の上をダカダカっと走ってきた。
勇者? ホントに勇者、キターーーッ。
彼は階段の下で止まると。告げた。
「俺は、人族のエクバラン国で召喚された勇者、トモキだ。おまえが魔王か?」
玉座の上に座るぼくをみつめて、言うけど。
魔王じゃないので、答えられないんですけどぉ?
勇者は、人族の年齢で三十過ぎくらいに見える、無精ひげのおじさんだ。
目元がくっきりしているから、おしゃれしたらイケオジになりそう。
イケオジ…いえ、ここで引っかかっている場合ではありません。
勇者って、もっと若いかと思っていた。
でも、エクバランが勇者を召還したのは、ぼくが生まれる二年前。
以前ミケージャが教えてくれました。
そうしたら、当時は若くても、今はやはりおじさんだね?
「つか、これって罠? 魔王城に誰もいないとか? ここまでするっと通してもらえて。まぁ、無血で済んだのは、ありがたいけどさ」
ディエンヌのやつ、勇者が来るとか言って。
誘い込んでいるじゃないか?
ぼくの元に、誘導しているじゃーん?
もう勇者にぼくを殺してもらいたくて、仕方がないんだね?
でも、そこまでするぅ?
「アリスぅ、これってぼく、なにか言った方がいいの?」
コソコソとアリスに聞くと。アリスはブブブと首を横に振るのだ。
「わっかんないわよぉ? そんなの。どうすんのよ、これぇ??」
そうして、ふたりで話していたら。ブビーブビーとブローチの警報音が鳴って。
勇者の後ろにいた、剣を構えていた若い剣士が。
階段を駆け足で登ってきて。ぼくら目がけて、剣を振り上げた。
するとブローチの防御魔法が働いて。瞬時に、結界が発動。
剣士は結界に弾かれて、階段の下に落ちていった。
物理攻撃が無効化されたぁ。
ぼくは、彼が落ちていくのを見て。思った。
崖の上でディエンヌと対峙したとき。
魔力のないぼくを、アリスがかばってくれたけれど。
思い切ってぼくが前に出ていたら、ディエンヌに崖から落とされずに済んだのでは?
あまつさえ、ディエンヌに勝てた、のではぁ?
ああぁぁーぁ、臆病ゆえの失態ですぅ。
あのときディエンヌをおさえられていたら、このような面倒なことにはならずに済んだかもしれないのにぃ。
ほっぺを揉み込んで、ぼくがひとりで反省会をしていたとき。
勇者側もなにやら揉んで、いや、揉めていた。
「バカ野郎、なにいきなり攻撃仕掛けてんだっ? 俺は今回は、魔王と話をするだけだって言っておいただろうがっ」
勇者は怒るが。
彼が従えてきた若者たちは。ぼくを警戒して、剣や杖を構え持ち。しっかり戦闘態勢になった。
血気盛んで、イケイケゴーゴーです。
「つか、こんな丸くてプヨプヨのいたいけな幼児相手に、問答無用で斬りつけるとか。考えられないっ」
勇者は、無理無理ありえないと首を振って、仲間の若者を非難するが。
剣士は勇者の言葉を鼻で笑う。
「勇者よ、あなたはこの世界の住人じゃないから、そんなことを言うのだ。丸かろうと、いたいけだろうと、彼は魔王なのだ。てか、幼児なら好都合じゃね? 無害なときなら、俺でも殺せる! あなたは召喚された時点から、勇者で。俺は、今はあなたの従者に過ぎないが。俺が魔王を殺したら…一躍名をあげて、俺が勇者になれる。ここの手柄は俺がもらったっ!!」
そう言って、こちらをギラリと睨みますが。
それって剣士さんが勇者になりたいだけの、そちらの都合ですよね?
つか、ヒーローになりたい願望が、痛いです。
てか、丸い丸いとみなさん失礼ですねぇ。
「そうよ、勇者様。丸さに騙されてはいけないわ? あの子あんなに丸いのに、隣に美女を侍らせているもの。魔王だから、きっと丸くてもモテるんだわぁ? 美女に囲まれてウハウハなのよぉ。それにアランが跳ね返されたのは、なにかの魔法よ! 攻撃されたのよ。丸くても、アレは魔王だわっ」
ビシッと杖をぼくに向けて言い放つ。赤い頭巾をかぶっているのは、たぶん魔法使いの少女。
つか、全然、ウハウハなんかしていませんしぃ。
てか、やはり丸いが引っかかるのですね?
でもね、お嬢さん。
剣士が跳ね返ったのは、魔法攻撃ではなく。ブローチの防御結界のせいで…。
ぼくはっ、なにもしていませぇん。
58
お気に入りに追加
3,935
あなたにおすすめの小説
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
謎の死を遂げる予定の我儘悪役令息ですが、義兄が離してくれません
柴傘
BL
ミーシャ・ルリアン、4歳。
父が連れてきた僕の義兄になる人を見た瞬間、突然前世の記憶を思い出した。
あれ、僕ってばBL小説の悪役令息じゃない?
前世での愛読書だったBL小説の悪役令息であるミーシャは、義兄である主人公を出会った頃から蛇蝎のように嫌いイジメを繰り返し最終的には謎の死を遂げる。
そんなの絶対に嫌だ!そう思ったけれど、なぜか僕は理性が非常によわよわで直ぐにキレてしまう困った体質だった。
「おまえもクビ!おまえもだ!あしたから顔をみせるなー!」
今日も今日とて理不尽な理由で使用人を解雇しまくり。けれどそんな僕を見ても、主人公はずっとニコニコしている。
「おはようミーシャ、今日も元気だね」
あまつさえ僕を抱き上げ頬擦りして、可愛い可愛いと連呼する。あれれ?お兄様、全然キャラ違くない?
義弟が色々な意味で可愛くて仕方ない溺愛執着攻め×怒りの沸点ド底辺理性よわよわショタ受け
9/2以降不定期更新
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします。……やっぱり狙われちゃう感じ?
み馬
BL
※ 完結しました。お読みくださった方々、誠にありがとうございました!
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、とある加護を受けた8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 独自設定、造語、下ネタあり。出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
【完結】僕の異世界転生先は卵で生まれて捨てられた竜でした
エウラ
BL
どうしてこうなったのか。
僕は今、卵の中。ここに生まれる前の記憶がある。
なんとなく異世界転生したんだと思うけど、捨てられたっぽい?
孵る前に死んじゃうよ!と思ったら誰かに助けられたみたい。
僕、頑張って大きくなって恩返しするからね!
天然記念物的な竜に転生した僕が、助けて育ててくれたエルフなお兄さんと旅をしながらのんびり過ごす話になる予定。
突発的に書き出したので先は分かりませんが短い予定です。
不定期投稿です。
本編完結で、番外編を更新予定です。不定期です。
【完結】白い塔の、小さな世界。〜監禁から自由になったら、溺愛されるなんて聞いてません〜
N2O
BL
溺愛が止まらない騎士団長(虎獣人)×浄化ができる黒髪少年(人間)
ハーレム要素あります。
苦手な方はご注意ください。
※タイトルの ◎ は視点が変わります
※ヒト→獣人、人→人間、で表記してます
※ご都合主義です、あしからず
巻き込まれ異世界転移者(俺)は、村人Aなので探さないで下さい。
はちのす
BL
異世界転移に巻き込まれた憐れな俺。
騎士団や勇者に見つからないよう、村人Aとしてスローライフを謳歌してやるんだからな!!
***********
異世界からの転移者を血眼になって探す人達と、ヒラリヒラリと躱す村人A(俺)の日常。
イケメン(複数)×平凡?
全年齢対象、すごく健全
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
婚約破棄王子は魔獣の子を孕む〜愛でて愛でられ〜《完結》
クリム
BL
「婚約を破棄します」相手から望まれたから『婚約破棄』をし続けた王息のサリオンはわずか十歳で『婚約破棄王子』と呼ばれていた。サリオンは落実(らくじつ)故に王族の容姿をしていない。ガルド神に呪われていたからだ。
そんな中、大公の孫のアーロンと婚約をする。アーロンの明るさと自信に満ち溢れた姿に、サリオンは戸惑いつつ婚約をする。しかし、サリオンの呪いは容姿だけではなかった。離宮で晒す姿は夜になると魔獣に変幻するのである。
アーロンにはそれを告げられず、サリオンは兄に連れられ王領地の魔の森の入り口で金の獅子型の魔獣に出会う。変幻していたサリオンは魔獣に懐かれるが、二日の滞在で別れも告げられず離宮に戻る。
その後魔力の強いサリオンは兄の勧めで貴族学舎に行く前に、王領魔法学舎に行くように勧められて魔の森の中へ。そこには小さな先生を取り囲む平民の子どもたちがいた。
サリオンの魔法学舎から貴族学舎、兄セシルの王位継承問題へと向かい、サリオンの呪いと金の魔獣。そしてアーロンとの関係。そんなファンタジーな物語です。
一人称視点ですが、途中三人称視点に変化します。
R18は多分なるからつけました。
2020年10月18日、題名を変更しました。
『婚約破棄王子は魔獣に愛される』→『婚約破棄王子は魔獣の子を孕む』です。
前作『花嫁』とリンクしますが、前作を読まなくても大丈夫です。(前作から二十年ほど経過しています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる