魔王の三男だけど、備考欄に『悪役令嬢の兄(尻拭い)』って書いてある?

北川晶

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番外 マルチェロのたくらみ ④

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     ◆番外 マルチェロのたくらみ ④

「町に着いたら、なにをしようか? 手持ちがないなら私が出すよ。デートを誘った側が支払いをするのは、貴族のたしなみだしね?」
 サリエルの悲しい話を聞いて。どちらかというと、私は怒ってしまったのだ。サリエルの母親に。
 こんなに可愛くて、気は優しくて、頭もよいサリエルに、なにを言ってくれちゃっているのかなぁ?
 思わず凶悪な魔力を垂れ流してしまって。天候不順を招いてしまった。

 いかんいかん、せっかくのデートを大雨で中止にするわけにはいかない。
 気を落ち着けるために、私は町でサリエルとなにをして遊ぼうかと。楽しいことに目を向ける。

「…そ、そんなぁ」
 私が支払いをすると言ったら、謙虚なサリエルは手を振るのだが。

「サリエル様。お金のことは気になさらないように。こちら、っんももを売買してできた代金でございます」
 今まで黙っていたエリンがお金の入った布袋を出して、そう言った。

「エリン、こんなに? いいのぉ?」
 サリエルは中身を見て引いている。
 きっと、金貨がぎっしりに違いない。

「っんももを発見したサリエル様が受け取るべき、正当な対価でございます。まだお小さいサリエル様に、大金は持たせたくないとレオンハルト様が申しまして、今までエリンが預かっておりました」
「そういうことは早く言ってくれよ、エリン」
 私は不満な気持ちで、エリンを見やる。
 お小遣いをもらっていないという話から、サリエルが己の境遇を思い出して悲しい気持ちになってしまったのだから。

「申し訳ございません。おふたりの話の接ぎ穂が見つからず、大事な話を言いあぐねておりました。しかし、お友達とので、マルチェロ様にお金を出してもらうわけにはまいりませんので」
 ほうほう、エリン。レオンハルトの部下である君としては、サリエルの初デートの相手を私にしたくないと。そういうことなのだね?
 公爵子息の私に、喧嘩を売っているのだね? あぁあん?
 笑顔のままに、胸の内ではそう思っていたら。
 サリエルが言ってくれた。

「エリン、マルチェロはただのお友達じゃないよ? 大事なお友達なの」
 うん。お友達は、お友達だよね。
 デートの相手ではないよね? わかっているとも、サリエル。
 しかし、なんだろう。
 この、告白していないのにふられた感パートツーは。

「でも。じゃ…じゃあ、このお金でなにか…兄上に、なにか買ってもいい? エリン?」
「もちろんでございます。これはサリエル様の稼ぎなのです。なにも気遣うことなく、サリエル様が買いたいものを、サリエル様の心ゆくまま存分にお使いくださいませ」

 その言いようを見て、私は気づいた。
 エリンは、サリエルが気を使わないよう配慮しているのだ。
 レオンハルトからのお小遣いと言ったら、サリエルは受け取らない。
 御厄介になっている居候という意識が、強いようだからな。

 おそらく金銭面に関して、サリエルはかたくなでシビアなのだろう。
 レオンハルトやエリンを、家族のように思っていても。
 世話になっている、迷惑をかけている、そういう意識は別なところにあって。
 無心で甘えたりできないのだ。

 本当の親に愛情深く育てられている子供が、胡坐あぐらをかいて享受するものを。サリエルは与えられなかった。

 マリーベルなどは、今あるドレスに飽きるとすぐに『お母様、買ってくださいな』なんて。甘えた声でねだる。そんな妹を可愛いと思うけれど。

 サリエルはきっと、言い出さない。

 だから、レオンハルトがこまめに与えるのだろう。
 そう思うと。
 うちの父上など。外で遊び放題で、ろくでもないと思ってしまうけど。
 母上にきちんと稼ぎは持ってくるし。子供の誕生日には必ず家にいるし。
 ま、いるだけで、ありがたいと思わなければならないのかもな。

 正常な家族の形態、それはサリエルが手にできなかった幸せなのだから。

「マルチェロ? 町にはなにがあるの? 兄上が気に入ってくれるものは、あるのかなぁ?」
 ニッコリ笑顔で聞いてくるサリエルに。私は気を取り直して、いつも浮かべている笑みを見せた。
 お友達として、同情するのは良くない。
 ただただ楽しい時間を過ごす。それがお友達の役目だ。

「あぁ、なんだってあるよ。レオンハルトへのプレゼントなら。普段使いできるものがいい。レオは、サリーのプレゼントなら常に身につけていたいと思うんじゃないかな?」
「普段使い? 兄上はなにを身につけているかなぁ? こうして改めて考えてみると、兄上の私物をよく見てみたことがなかったなぁ?」
「この頃、髪を結って仕事をしているから、髪留めとか。万年筆とか、カフスとか、いいんじゃないか? でも、もったいなくて使えないって言うかもねぇ?」

「うわぁ、みんな町で買えるのですか? どうしよう。悩みますねぇ」
「サリーが選ぶものなら、なんだって喜ぶよ。いろいろあるから、案内は私に任せて?」
 町に着いて、私たちは馬車から降りる。
 歩いて、店を見ていくのだ。
 先ほど私が降らせた雨は、すっかり止んで。空には青空が広がっていた。

     ★★★★★

 私は町で買い物をするのが好きで、普段ひとりで、いろいろな店を見て回っている。
 まぁ公爵家の息子なので、警備上、完全にひとりにはなれないが。
 執事がべったりついているような、無粋ぶすいな感じではない。
 私も、護身術を身につけているしね。

 父上も単独行動大好き派だ。
 彼の場合はショッピングではなく、金儲けや悪い遊びだけど。
 誰かに干渉されないで行動したいと思うのは、ルーフェン家の資質なのかもしれないな。

 まぁ、それで。
 私はサリエルを、自分がおすすめの雑貨店や食べ物屋に連れて行った。

 サリエルは今まで、後宮の中から出たことがなかった。
 王族であるレオンハルトのお屋敷で、大事に育てられた、いわゆる深窓のご令息だ。
 だから、美味しくても、食べ歩きなどという品のないことはできないだろうと思ったのだが。
 意外にも自分から、露店で売っているものを美味しそうと言い出した。

 ビッグイカキングという十本の足が生えた、キモイ魔獣の塩焼きを。うーん、磯の香りぃ。なんて言いながら。躊躇することなく、串を手に持って食べ歩いていた。
 まぁ、美味しいんだけど。見た目がキモいので。町の民も、目をすがめて見ている。

 そういう、魔国の常識では不思議に思うようなことを、サリエルはたまに、自然体でするときがある。

 魔国の地図でパズルを作ったのも。私の発想の中にはないことで。びっくりしたものだ。
 子供のときに、あれで遊びたかった…まだ子供ではあるが。魔国の地図を把握する前に、という意味だ。
 あのパズルで楽しそうに遊んでいた、マリーベルやシュナイツ、エドガー…本当にうらやましいぞっ。

 まぁ、それで。
 サリエルは私が案内した雑貨屋で、オルゴールとか小物入れとか、いろいろ見たが。
 結局、黒漆くろうるしに花模様が描かれた、髪飾りを買って。
 さらに高級文具店で万年筆を買った。

「ぼく、あまりこういうの、なにがあるのかよくわからないし。兄上は高級なものを身につけているのだろうけど。でも、宝石は目利きできないからなぁ。マルチェロはセンスがいいから、アドバイスに乗っちゃった」

 テヘ、と笑うサリエルは。丸々しくて、とても愛らしいのだった。
 こういう顔を見ると。たまに、彼のほっぺをむぎゅむぎゅ揉んでみたくなるんだよねぇ?
 レオが怖いから、しないけど。

 町のレストランで昼食をとったあと。腹ごなしで公園に行った。
 サリエルは噴水をはじめて見たと言って、かぶりつきで見ている。
 そのうち、自分が手を上げると水が出てくるのに気づいて。すごーい、すごーい、と。不思議そうに、何度も手を上げていた。

 実は、そばで噴水を管理している業者の者が。サリエルの動きに合わせて、水を動かしているのだが。
 噴水だけを見ているサリエルは、気づかないではしゃいでいる。
 それを、少し離れたところから見つつ。私はエリンに言った。

「母親に醜いと言われたと、サリーが言っていたこと。レオンハルトには言わない方がいいよ。たぶん、殺しちゃうよ」
 エリンは、サリエルの付き添い侍女だが。レオンハルトの部下であり、サリエルを守る護衛であり、監視員である。
 今日の出来事は、すべてレオンハルトに報告されると思っていた。

「言いませんが。レオンハルト様は、じかにその言葉を聞いておりますので。心配はいらないでしょう」
「直に? レオンハルトはその場に居合わせたのか?」
「いえ、サリエル様が言ったのは、おそらく幼少期のことかと思われますが。レオンハルト様は、サリエル様との婚約の話し合いの折に。あの女は。醜いサリエルではなくディエンヌと結婚して、というようなことをおっしゃいまして…」

「は? レオの前でそんなことを? あの女、よく生きているな? その場に私がいたら、即、殺す。魔王に殺されても、殺す」

 侍女であるエリンが、魔王の側妃であるエレオノラを、あの女呼ばわりするくらい。
 彼女も怒っているのだろうが。
 私も、またもや雲行きが怪しくなるくらいに、怒りがフツフツしてしまった。
 いかん。雨は、いかん。

「レオンハルト様があの女を殺さないのも。ディエンヌ様を殺さないのも。すべてサリエル様のためです。サリエル様を悲しませたくないから」
「わからないなぁ。なんであのような仕打ちをされて、サリエルはまだあの親子をかばうんだ? 私なら、死んでも悲しいと思わないよ。ディエンヌは、なんでかサリエルに殺意がある。あの母も妹も、サリエルには百害あって一利なしだ」

「その点、私も同感です。サリエル様も、もうさすがにかばうようなことはないでしょうが。どんな親でも、親が死んだら悲しいと…サリエル様は思ってしまうようなのです。それがサリエル様の気性だから、としか申せません」
「それがサリーだから、か。レオはそれを理解して、サリエルのために殺意をこらえているんだね?」

 なるほど。まだまだ遠い道のりのようだ。レオンハルトの境地に達するまで。
 すなわち、サリエルが私に、お友達以上の気持ちが芽生えるまで。

「エリーン、マルチェローーっ、こ、こ、壊れちゃったぁ」
 噴水で遊んでいたサリエルが、短い足でタッタカ走ってきた。
 必死だ。

「バッてやって、バッてやって、バッてやらないで意地悪したら。そしたら壊れて、水がいっぱい出ちゃったのぉ」
 サリエルの説明はよくわからないが。
 たぶん手を上げたら、水を出していたから。手を上げなかったときに、業者の人が意地悪して水を全開放したのだろう。

「大丈夫だよ、サリー。壊れていないよ。ほら、後ろ見て?」
 サリエルは、おそるおそる振り返る。
 すると全開放でドバドバ水が出ていた噴水が、普通に、穏やかな噴水に戻っていた。
 業者の人もこちらに手を振って、退散するところだ。

「本当だ。壊れちゃったかと思ったぁ。良かったぁ」
「サリー、もう一回手を上げてみたら?」
 私が言うと、サリエルはブブブと顔を横に振った。
 ほっぺがブルブルだ。

「怖いです。もういいです。きっと、噴水の妖精が怒ってしまったのです」
「噴水に妖精がいるのは初耳だ。では…帰ろうか」
 私がうながすと、サリエルは自然と私の手をつないだ。
 柔らかくて、暖かい。守りたくなる、幸せの感触だな。

 帰宅の馬車に揺られながら、私は隣に座るサリエルに言った。
「サリー、私はディエンヌと婚約することにしたよ。打診が来ていてね? 普通なら、一も二もなく断るところだけど。今日君の話を聞いて、決めたんだ。あいつらから、君を守りたい。私が、君とあいつらの間に立って、君に伸ばされる魔の手を払ってあげる。どこまでやれるかはわからないが……ふふ、よく寝てる。今の話は、聞こえていないのだろうね?」

 いっぱい遊んで、いっぱい笑って、いっぱい楽しかったから。
 サリエルは、馬車の心地よい振動に身を揺らして、ぐっすりと眠っていた。

 私にもちぃと寄りかかる彼の重みに。私はそっと微笑んだ。

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