魔王の三男だけど、備考欄に『悪役令嬢の兄(尻拭い)』って書いてある?

北川晶

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19 麻酔をかけて手術します

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     ◆麻酔をかけて手術します

 手を挙げて、ぬいぐるみを頭の上で持ちながら。池からじゃぶじゃぶと出る、ぼく。
 池のほとりで、シュナイツは泣きながらおろおろしていて。
 岸に上がったぼくに駆け寄ってくる。
 あ、濡れるから、触らないでね?

「あああ、サリエル兄上ぇ、すみません。ぼく、すみませぇん」
 シュナイツはルビーのような赤い瞳を、涙でウルウルさせている。
 あぁ、瞳は魔王さまに似ていますね?

「大丈夫だから、気にしないで。はい、ぬいぐるみは無事だよぉ?」
 ディエンヌに投げられたぬいぐるみを、一度も地に落とさずキャッチしたぼくは。
 意気揚々と彼に手渡した。のだが。
 それを見て、シュナイツは、ひぃぃぃぃっと泣き始めた。

 うぇっ? どうした? と思って、見ると。
 ウサギ(魔獣ではない普通の動物)の腕がもげかけて、綿が飛び出ていた。

 ひえぇぇぇぇっ。ディ、ディ、ディエンヌのやつぅぅぅ。

 おそらく、ディエンヌとシュナイツがぬいぐるみを取り合って、引っ張り合ったときに。腕が傷ついてしまったのだろう。
 うううぅぅ、これでは。ぬいぐるみを無傷で救えなかったから。ぼくのインナーの心も、傷ついてしまいますぅ。
 そう思って辺りを見回すが。
 もう、ディエンヌのディの字も見えないのだった。
 トンずらしやがったなぁ? あの、悪役令嬢めっ。

「う、う、うちの妹が、ごめんね? 許せないだろうけど。ぼくが、このうさちゃんは治してあげるからね?」
 シュナイツはウサギのぬいぐるみをヒシっと抱きしめて、大粒の涙をぽろぽろこぼす。
 白い髪にピンクの影がつく、独特の色合いで。しかもボブカットだから。その姿で泣かれると本当に、華奢で可憐な女の子が泣いているように見えてしまった。

「も、もう…アドラルのこと、痛くしたくない…」
「この、うさちゃんが、アドラルって名前なのかい?」
 聞くと、コクリと小さくうなずいた。

 インナーも、自分が大事にしていた毛布が破られたとき、痛みを感じたと言っていた。
 きっと自分の腕がもげちゃったみたいに、アドラルの痛みをシュナイツは感じているのだろう。

 可哀想だなぁ。
 シュナイツの備考欄には、気が弱いから強気で押せば落ちる、なんて書かれてあって。
 きっと、繊細な子なんだと思うんだ。
 お友達のぬいぐるみがそばにいないと、怖くて、子供会にも出られないような。

「あ、アドラルが。子供会に行けば、お友達ができるって、言ったの。だから、がんばって来たのに。こんなことになっちゃうなんてぇ」
 ひぇひぇと、悲しげな嗚咽で泣くシュナイツを。ぼくは頭をナデナデして慰めるしかなくて。
 歯がゆかったけれど。
 でもぼくは、アドラルを治してあげられるんだ。

「シュナイツ? このままの方が、アドラルは痛い痛いなんじゃないかな? 必ず、ぼくが治してあげるから」
「痛く、しない?」
「うん。ぼくに、考えがあるからね。任せて」

 そうしたら、シュナイツは。戸惑いながらも、うん、って言ってくれた。
 そこにミケージャと。彼を呼びに行ってくれたマルチェロと。シュナイツの従者の人が来て。

「あぁ、サリエル様。びっちょりではありませんか。早くお着替えしないと、風邪をひきます」
 ミケージャも、泣くシュナイツを見る彼の従者も、おろおろしちゃって。
 大変だけど。とりあえずサロンに戻ることにした。
 ミケージャ…お着替えありますか?

 お着替え、ありました。
 まったく同じものではないですが。子供の集まりでは、張り切ったり調子に乗ったりして、服を汚す子がいるので。お着替えの持参は必須らしい。

 ああああぁぁっ、そんな、調子こいて池ポチャする子供みたいなことをしちゃって。恥ずかしいっ。
 でも、まぁとりあえず。やっちゃったものは仕方がない。ムフン。

 先月同様、またまた休憩室を使わせていただいて。
 お着替えしたぼくは、今度は御令嬢のドレスではなく、シュナイツのぬいぐるみアドラルのお直しをするのだった。

 マルチェロとマリーベルは、ぼくを見守りつつお茶会をしております。
 優雅な兄妹ですな?
 ちなみに、マリーベルは。シュナイツの捜索を早々にあきらめて、サロンでお茶をしていたらしい。
 くぅ。女の子って、要領良すぎです。

 お茶会の円卓に、みんなで座りまして。
 ぼくは、机の上にアドラルを置き。携帯用裁縫セットをポケットから取り出し、針と糸を用意しました。キラーン。
「それで刺したら、アドラルが痛がっちゃう」
 ぼくの隣で、アドラルの治療を見守るシュナイツがそう言った。
 そうでした。アドラルが痛くないようにしないといけないんだった。

「シュナイツ? これからアドラルの治療の説明をいたしますので、よく聞いてください。アドラルは重症なので、手術をします。でも麻酔をかけるので。寝ている間は、針を刺しても痛くありません」
「ますい?」
「ふかーく、眠れる魔法です。アドラルは、麻酔が効いている間は痛くないし、ただ寝ているだけです。わかりましたか?」
 シュナイツは、たぶんわからないながらも、うなずいた。
 そう、術前の家族への説明はとても大事です。

「ではこれから、麻酔をかけて、手術します。マルチェロ、アドラルに麻酔をかけてください」
「は? 私が麻酔をするのかい?」

 ぼくはギラリと、マルチェロをにらみます。
 糸目で、にらまれているとは気づかないでしょうが。
 それはともかく。乗り掛かった舟です。一蓮托生ですぅっ。

「うぅ、わ、わかった。これから麻酔をかけますぅ」
 ぼくの気迫は、どうやら伝わったみたいです。
 マルチェロは、うなずいて。アドラルに向かって、怪しい手の動きで、魔法をかけるフリをする。
 ありがとうございます、マルチェロ。
 魔力なしのぼくがやっても、説得力ないので。

 アドラルを指で触っていたぼくは、ぬいぐるみをビルビル揺らして、ガクリと脱力させる。
 シュナイツは、あぁ、と声をあげた。

「アドラルに、麻酔がかかりました。では、手術開始です」
 そうしてから、ぼくはぬいぐるみのお直しを始めたのだった。

 ディエンヌのビリビリ期によって、ぼくの裁縫スキルはメキメキあがり。
 御令嬢の破れたドレスを、見映え悪くなく縫い合わせることはもとより。なんでも上手に縫い合わせられるようになっています。

 この、ソーセージのようなぶっとい指ではありますが。
 使ってみれば、案外器用で。
 逆に、ぶっとさを利用して一定の縫い幅でしっかりと縫うことも可能になっております。

 先日など、魔王城御用達の仕立て屋であるドレス職人に、スカウトされたほどです。
 兄上に睨まれていましたが。

 それはともかく。
 ぼくのプロにほど近い手さばきを、シュナイツもマルチェロもマリーベルも目を丸くして見ています。
 ふふん、どうよ。

 綿を丁寧に中に入れ込んで、腕のもげかけた部分を白糸で細かく縫い合わせ。
 ちょっと見はわからない程度に、うまく治せました。
 これならインナーも、及第点をくれるでしょう。

「手術、完了です。マルチェロ、麻酔を解いてください」
 言うと、マルチェロはまた指をうにゃうにゃ動かした。
 ぼくもアドラルをビルビル動かして、ハッと頭をあげるように見せて、ぬいぐるみを覚醒させた。

「さぁ、アドラルはこれで元気になったよ?」
 今度こそ、ぼくは意気揚々とぬいぐるみをシュナイツに渡した。
 シュナイツは、可愛らしいぱぁっとした笑顔を見せて、アドラルをぼくから受け取る。
 そしてむぎゅうと、うさちゃんを抱きしめた。

 よかった。今度は泣かないでくれた。
 インナーが受けたような悲しみを、シュナイツも感じてしまっただろうが。少しはやわらげられたかな?

「アドラル、まだ、ちょっと痛いって…」
 悲しげに、シュナイツはつぶやく。
 針を刺したところ、見たものね?

「手術をしたばかりだから、傷口はちょっと痛むけれど。あとは治るだけだからね? 時間がたったら、痛くなくなるからね?」
 そう言って、ぼくはアドラルの腕に手を当てて、痛いの痛いの飛んでけーと呪文を唱えるのだった。

「それは、なぁに?」
「痛いのが早くなくなる、おまじないだよ」
「もっと、やって。サリエル兄上、もっとしてあげて?」
 シュナイツは、アドラルをぼくにぐいぐい押し付けるので。ぼくはシュナイツの気が済むまで、飛んでけーを繰り返すのだった。

「まぁ、シュナイツ様は私にもアドラルを触らせてくれないのに。シュナイツ様はサリエル様をお好きになったのですね?」
 ひと息ついて、シュナイツの前に紅茶を差し出した従者がそう言って。
 シュナイツははにかむように、ポッと頬を染めた。

「あぁ? ダメなんだからねぇ? サリエル様は私のパンちゃんなんだから」
 マリーベルが、なにやらシュナイツに対抗してぼくの右手をつかんだ。
 シュナイツはマリーベルの言葉から、ぼくにメジロパンクマの面影をみつけたらしく。
 パンちゃん…とつぶやいた。

「マリーのパンちゃんじゃないもん。サリエル兄上は、ぼくのパンちゃんだもん」
 今度はシュナイツが、ぼくの左腕にしがみついた。

 どちらのパンちゃんでもありませんっ。

 もう。これでは、落ち着いてお茶も飲めないではありませんかぁ。
「あぁ、ぼくのお友達のサリーの両手が、幼児に取られてしまったぁ。でも、同級生の利点があるもんね。おまえらは絶対に、学校ではサリエルと同じ学年になれないんだもんねぇ」

 マルチェロまで、なんでか張り合うから。
 マリーベルとシュナイツが『いっしょに学校に行くぅ』なんて、泣き出しちゃって。
 あぁ、もう。別の意味で阿鼻叫喚になっているではありませんか。

「マルチェロ、お子様を泣かせないでください。つか、ぼくらもまだ学校へ行くのは先の話ではありませんか?」

 魔国の、ぼくらが通う予定の学校は、貴族子女が通う『ロンディウヌス魔王国立学園』だ。
 そこでは、魔獣の生態や。この世界で生活をする、魔族、妖精、精霊、獣人や、隣国である人族の特徴や歴史を学んだり。魔法を極めたり。
 貴族としての立ち振る舞い礼儀作法や。国の根幹を支える政治、経済、国の運営法。
 または、騎士や兵士になるための訓練、など。様々な事柄を学べるのだ。

 でも入学年齢は、十二歳から十八歳までなので。まだまだ先の話です。
 ちなみにレオンハルト兄上は。現在十二歳ですが。
 すでに国の中枢にて、公務や、重要なお仕事を任されていますので。学園に行くことは免除されています。
 兄上はすごーい。

「はいはい、からかうのはなしだな?」
 マリーベルとシュナイツが、泣きながらぼくの隣に椅子を近づけて。腕につかまったまま、ぎゅーで。離れないから。
 マルチェロは、ぼくの対面に移動して優雅に紅茶を口にした。

「でもさ、私たちほどの頭脳があれば学園に行かないで、十二歳でレオの公務を手伝う選択もアリだと思うんだよね? サリーはどう思う?」
「それは、とても魅力的なお話です。ぼくはレオンハルト兄上のお役に立つ人材になることが、夢なので。できれば、ぼくもそうしたいです。切実にっ。でも…学園でディエンヌを野放しにするのは…」

 ぼくは糸目をさらに細めて、ため息をつく。
 そうだ、ぼくの望みだけを願うなら、マルチェロの案は一番素敵な提案である。

 だけど、ぼくは。兄として、ディエンヌの尻拭いをする運命。

 ぼくや、兄上の目の届かない学園で、ディエンヌが心のままに振舞ったら、どうなるのだ?
 恐ろしくて、考えたくないし。
 そのことで、万が一兄上にご迷惑が掛かったら。ぼくは。ぼくはぁぁぁっ。

「うーん。サリーが、兄上と早くお仕事したい、という気持ちは伝わったよ。そうできなさそうなことも、ね?」
 マルチェロが残念だとばかりに、首を横に振る。

「ぼくは、無理でも。マルチェロはぜひ兄上のお力になってくださいませ」
「そんな、水臭いことを言わないでくれ? 君が学園に行くというのなら、私ももちろん行くよ。だって、私は君のお友達だからね? それにサリーのそばにいると、なんだか面白いし」

 彼は対面で、にっこり笑った。
 それは、サロンにいるみんなに向ける作られた笑顔ではなく。
 心底面白そうな、愉快そうな、楽しそうな、飾らない笑顔だった。
 マルチェロがぼくといて、楽しいと思ってもらえているのならそれでいいけど。
 ぼくも、マルチェロがそばにいたら楽しいし、心強いからね?

「私も、パンちゃんといっしょに行く」
「ぼくも、兄上と学園に行きます」
「君らは、一年遅れだからね」
 マルチェロのツッコミに、ふたりがまた、わぁっと泣き出した。

 もう、マルチェロっ!!

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