魔王の三男だけど、備考欄に『悪役令嬢の兄(尻拭い)』って書いてある?

北川晶

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16 子供会は阿鼻叫喚の地獄絵図 ②

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 涙に瞳を濡らす可憐な御令嬢たち、多数が。今日も素敵なドレスを身にまとい。指先でスカートを持ち上げる優雅な仕草で、ぼくの方に駆け寄ってくる。
 ぼくは、すわっ、モテ期か? なんて思ったけど。

「サリエル様、わたくしのドレスが、ディエンヌ様に破かれてしまいましたの」
「わたくしも、ですわぁ。先日、メリンダ様の御召し物を直されたそうですわね?」
「お願いします、このドレスでは会場にいられませんわぁ」

 モテ期ではありませんでした。お針子でした。
 太ったニワトリに、モテ期などありません。
 御令嬢に囲まれて、調子に乗りました。すみません。

 やはり兄上の杞憂は、杞憂で終わりそうですよ?
 嬉しいような、悲しいような。

「そ、それでは。別室をお借りいたしましょうか。ミケージャ…」
 ミケージャに手配してもらおうと思って、振り仰ごうとしたのだが。
 そこに声をかけられた。

「ちょっと、サリエル。あんた、なにしようとしてんのよっ」
 腰に手を当てて、高飛車百点満点のディエンヌが、ぼくにキレ気味で聞いてきたのだ。

「なにって、御令嬢のスカートを直して差し上げるんだ。ディエンヌが破いたのだから、兄として、妹の不始末をなんとかしてあげないと…」
「よけいなことをしないでちょうだい。この子たちの泣き顔を見るのが、おもしろいんだからぁ」
 キャハハハッと、高笑いするディエンヌ。
 よわい六歳にして、悪役令嬢が板についている。

「だから、わたくしのスカートも破ってごらんなさいって、申し上げているのよっ」
 ディエンヌの前で、怒っている御令嬢が。フリルのついたスカートを『ホレ、破け』と言わんばかりに、ディエンヌに向ける。
 ちょっと、煽らないでくださいよぉ?

「やだぁ、破けと言う人のスカートを破ったって、おもしろくないじゃなぁーい?」
 おぉう、ディエンヌがあまのじゃくだから、逆に反応したぞ?
 あの、ミルクティー色の髪をした御令嬢、まさかディエンヌの性格を手玉に取っているのか? あ、頭、良いぃ。

「あらぁ、残念だわぁ? あなたがスカートを破くと、魔王城御用達の仕立て屋のクーポン券がもらえるのよぉ?」
「クーポン? なにそれ?」
 ディエンヌは面白くなさそうに眉を跳ね上げて、その御令嬢に聞いた。

「まぁ、ご存じないのぉ? 破けたスカートのお直し代でもドレスを新調でも、一割引きしてくれる券をサリエル様がくださるのよぉ? だからぁ、わたくし。ドレスをディエンヌ様に破っていただきたかったのにぃ?」
 御令嬢が、言うと。

「あのお店のドレスが一割引き?」
「それなら、お母様も私にドレスを作ってくれるかもぉ」
 聞きつけた他の御令嬢が、ディエンヌに破いて破いて、と殺到し。

「あなたたちが喜ぶことしても、おもしろくなーい。もう、つまんなーい」
 破けと言われると、破きたくなくなる、あまのじゃくなディエンヌは。
 そうして、ビリビリ期を終えたのだった。

 やったっ! よくわかんないけど、ぼくは悪魔に打ち勝ったのだぁ。

 思いもかけずに、ディエンヌの悪さをおさえ込むことができたぼくは。にっこにこになったが。
 いけない、まだ終わっていなかった。
 御令嬢のスカートは直さなければなりませんね?

 それで、ドレスを破かれてしくしくする御令嬢たちと。ディエンヌに対峙していた御令嬢と。さらに、先日お直ししてあげたメリンダ嬢も。なぜか一緒に、別室に向かうのだった。

 用意してもらった部屋は、小さめのサロンで。
 元々、休憩室用に用意されていたらしい。
 お茶や軽食なども、すぐに準備されて。
 御令嬢たちは部屋に入ると、しくしくは終了した。

 ぼくがひとりのお直しをしている、順番待ちの間。
 他の御令嬢たちは優雅にお茶会を開催するのだった。

 まぁ、いつまでも女の子に泣かれているのも困ってしまうけど。
 あまりの変わり身の早さに、ぼくは内心おののいていた。御令嬢…怖い。
 そんなことを思いながら。
 椅子に座る御令嬢のスカートの裾を持って、ぼくは床にぺたりと座り込んで、チクチクしています。

「サリエル様? わたくし、あの、サリエル様がいかにお優しくしてくださったか、ご説明したくて。マリーベル様にクーポンの話をしてしまったのです。御迷惑にならないと良いのですが?」

 メリンダ嬢がぼくにそう言って、頭を下げる。
 あぁ、それを言いたくて別室についてきたのですね?

「いえ、大丈夫です。それにディエンヌは御令嬢に破ってと言われて、気が削がれたみたいで。結果的にビリビリフィーバーはなくなったと思うので、逆によかったです」

 メリンダ嬢に返事をし。お直しし終えた御令嬢に、クーポンを渡す。
 御令嬢は嬉しそうにクーポンを受け取るが。

「みなさん、とても裕福なご家庭だと思うのですが。割引券を喜ぶなんて、不思議ですね?」
 貴族の御令嬢なのに? という、ぼくの疑問に。
 御令嬢ははにかみながらも、素直に教えてくれた。

「お恥ずかしい話、うちは兄弟姉妹が多くて、高価なドレスは姉から譲り受けたりいたしますの。でもクーポンがあったら、私用に作ってもらえるかもしれませんもの?」
「あら? うちもおなじようなものよぉ。ただのお直しより、ドレスを新調した方が、割引率が多いでしょう? だから断然、ドレス新調を主張するのよ! リーズナブルなら母も喜ぶし」
「あのお店の商品はお高いから、お母様は子供にはまだ早いって。でも、子供のうちからほんものを身につけてこそ、しゅくじょよ? クーポンがあったら、お母様も一度くらいは買う気になってくれるかもしれないもの」
 理由は、三人三様でした。

 というか、みなさん。十歳以下のお子様のはずなのに、ずいぶんこまっちゃくれておりますな?
 魔族の気質か、高いものをいかに安く買うか。いかに儲けを出すか。金銭感覚は、意外にシビアなようです。
 貴族とはいえ、財布の紐も硬いお家が多いようですね?

「サリエル様? 私はスカートを破られていませんが。クーポンをいただけないかしらぁ?」
 ビリビリされた御令嬢のお直しを終えると、あの、ディエンヌと対峙していたミルクティー色の髪を長く伸ばした御令嬢が、ぼくに言ってきた。

「いえ、それはできません。一割の損失は、ディエンヌのドレス代に上乗せされる仕組みですので。つまりこれは金券のようなもので、ばら撒けるものではないのですよ?」

 説明をすると、その御令嬢の横に備考欄があらわれた。おぉう。
『マルチェロの妹、マリーベル。シュナイツの婚約者である悪役令嬢。聡明な殿方が好き』とある。

 へぇ、マルチェロの妹か。
 なるほど、エメラルドグリーンの瞳と二重巻きのツノが、同じですね。
 ん? ってことは? 公爵令嬢では?

 公爵令嬢がクーポンをご所望ですと? いや、そこはいいとして。

 さらに、シュナイツと婚約ぅ?
 そしてディエンヌと同じ悪役令嬢なのですか?
 ひえぇぇ、短い文章の中に情報量が多いんですけど?

「ディエンヌ様に請求がいくのですかぁ? ならば余計にばらまいて、ディエンヌ様の養育費を困窮させたら、彼女も少しはこたえるのではなぁい?」
 え、ひどっ。さすがにぼくも、そこまでは考えませんでしたよぉ?
 魔族ならではの考え方なのでしょうか?
 ぼくなどは、彼女の尻拭いで、精一杯ですが。
 懲らしめ方の案が、えげつないです。
 さすが、未来の悪役令嬢。

 しかし、この御令嬢、本当に賢いのですね?
 ぼくの話から、すぐにこのようなことを思いつくのだから。
 聡明な殿方が好き、だなんて。備考欄には書いてあるが。
 マリーベルよりも聡明な人なんて、なかなかいなさそう。

「でも子供の作ったクーポン券なんか、かんたんに偽造できるのじゃないかしら?」
 そう言って、マリーベルはお友達のクーポンを見せてもらっている。

 でも。ふっふっふっ。そこはちゃんと考えてあります。

「なぁに? この、赤いインクの肉球マーク。これがなければ、似たようなの作れそうなのに」
「それは、芋版です」
「「「いもばん?」」」

 御令嬢たちが、そろって声を上げる。
 なんですか? みなさん可愛らしい女の子なのに、みんなでクーポン券を偽造する気満々だったのですか? おそろしい。

「ジャガイモを彫って、スタンプを作ったのです。兄上が石化の魔法を施したので、腐ることもありません。さらに、この縁の部分はイモによって形が違いますから、同じものは作れない仕様です。お店側にもサンプルが渡っていますからね? ハンコの形の違うクーポンは、偽造品だから相手にしないようにと言ってありますからね? クーポンの偽造はできませんからねっ?」

 ぼくは念押しするように、語尾を極めて強調しておいた。

 ここは魔国ですよ? ちゃんと偽造防止は考えておりますよぉ。
 魔族は、騙したり、横領したり、儲けのためにいろいろがんばっちゃう性質がありますから。
 こういう金銭の絡むものは、ちゃんと対策を講じないと駄目なのです。

「そんなぁ。たかが子供の作った紙切れが、そこまで考えてあるなんて」
 マリーベルはそう言うが。君も子供ですからね? 
 だが子供で御令嬢とはいえ、やはり魔族。
 したたかに儲けを出そうとしてくるのですね?

「みなさま、魔族としてなんとか自分に利を出そうとする姿勢は素敵ですが。ここは貴族の子女がつながりを持つためにつどう場です。御令嬢は、きれいなドレスをふわりとさせて、にっこり微笑んでいる方が。子息の方々に見初められると思うのですけど? クーポン偽造はあきらめて、子供会に戻ってくださぁい」

「まぁ、サリエル様にそのように言われたら。引き下がるしかありませんわね?」
 マリーベルがため息をついたところで。
 部屋に、誰かが入ってきた。

「あっ、サリー、こんなところにいたのか? 探したよぉ」
 扉は解放されていたのだが。その入り口で、マルチェロは爽やかな笑顔になって、ぼくをみつけた。
 すると、途端に御令嬢たちは色めいて。
 きゃぁ、とか。素敵、とか。つぶやくのだった。

 むむ、ぼくと一緒のときには、いっさい上がらなかった喜びの声です。

 まぁマルチェロは? ぼくより頭ひとつ分大きいしぃ? 細身だしぃ? 目はパッチリだしぃ? ハニーイエローの髪はキラッキラだしぃ? 公爵令息だしぃ?

 あっ、なにひとつかなわなかった。つか、身の程知らずだった。

 近寄ってきたマルチェロは、ぼくをギュムッと抱き締めた。
 距離感が近いです。

「君が人知れずどこかで誰かにいじめられていたら、ぼくはレオンハルトに殺されてしまうよぉ。ぼくの命のためにも、サリーはぼくのそばにいてくれ?」
 大袈裟だなぁ、と思いながらも。ぼくを心配してくれていたみたいだから、なんとなく嬉しかった。

「ごめんね、マルチェロ。来てすぐに。ディエンヌがビリビリで阿鼻叫喚だったものだから」
「よくわからないけど、わかった。じゃあ、こんな女の子ばかりのところにいないで。私と庭で遊ぼうよ」
 マルチェロは、女の子たちには目もくれず。ぼくを部屋の外に引っ張って行こうとした。

「ちょっと、ズルいわぁお兄様っ。サリエル様は私と遊ぶんだからぁ」
 それを止めたのは、マリーベルだった。
 え? は? なんで、ぼくはマリーベルと遊ぶことになっているのですか?
 つか、クーポンはあげませんよ?

「っていうか、お兄様。私を、ちゃんと、しっかり、サリエル様に紹介してくださいな?」
 マリーベルにせっつかれたマルチェロは、渋々ぅという感じで、ぼくに妹を紹介した。
 ふふ、大事な妹さんなのでしょうね?
 詳細は備考欄で、あらかたわかっていますけど。ぼくは彼の言葉に耳を傾けた。

「サリエル。彼女はマリーベル。私の妹だよ。ディエンヌ様と同じ年だな」
「たとえが嫌ですわ。サリエル様のひとつ下とおっしゃって?」
 ちょっと頬を膨らましたが。
 マリーベルはふわりとスカートに空気を含ませ、とても優美な淑女の礼をした。

「サリエル様、自己紹介が遅れました。私、マリーベル・ルーフェン、六歳です。趣味はお人形さんと遊ぶことと、お絵描きです。サリエル様はルーフェン家の婿むこ養子になったらいいわぁ?」
 名乗ったあとに顔を上げたマリーベルは、怒涛の自己紹介をしてきた。
 そこに、兄のマルチェロが声をはさむ。

「マリーベル、サリーをお婿にする気か? 馬鹿か? レオンハルトに殺されるぞ? それに母上にも殺される。おまえは公爵令嬢として、ラーディンかシュナイツかどちらかの婚約者に…」

 備考欄には、シュナイツの婚約者とあるが。まだ決まってはいないのですね?
 これは、備考欄が未来の指針となるのか、正しいのか、見定めるいい機会になりそうです。

「いやぁよぉ。私は頭の良い殿方に嫁ぐのよ? サリエル様はすっごく頭が良いの。まだ子供のうちから偽造防止に頭が回るなんて、すばらしいわぁ。ルーフェン家に絶対にふさわしい御方よ?」
「いや、サリーがルーフェン家に入るのはやぶさかではないが。とにかく、レオンハルトがなぁ…」

「それにねっ、見てちょうだい、この背中。この丸くて肩が落ちてる哀愁の後ろ姿。私のメジロパンクマのぬいぐるみ、そっくりよ!!」
 マリーベルは、ぼくの背中をマルチェロに見せて、そこにふかぁっ…と、顔を埋めた。
「あぁ、至福の気持ち良さよぉ。私、パンちゃんを離さないんだからっ」

 パンちゃんではありません、サリエルです。

 つか、メジロパンクマは、インナーが知るパンダという生き物の、配色逆バージョンです。
 黒地の顔に、目の周りが白い模様だから、メジロです。
 結構、凶暴なんですけどね。ぬいぐるみがあるのですね?
 というか、いろいろ盛り上がっているところ申し訳ないんですが…。

「求婚を受けてはいけませんと、レオンハルト兄上からきつく申しつけられております」
「ですよねぇ?」
 ぼくの言葉に、マルチェロは納得のうなずきを返すのだった。

「ふっ、ふられたぁ?」
「大丈夫だ、妹よ。私も先日ふられたからな。気をしっかり持てっ」
 そうしたら小さなサロンに、あはは、うふふ、ははは? とそれぞれの乾いた笑い声が響いた。

 別に、フッたつもりもないのですが。難儀な兄妹ですねぇ。
 つか、六歳、七歳、くらいで、もうみんな婚約などを視野に入れているのですか?
 ぼくはまだ全然考えていないのに。

 ミケージャにも、心づもりなど聞かれましたし。そろそろ意識しなければならないのでしょうかねぇ?
 ぼくは全然ピンと来なくて。頬をヒクつかせるのだった。

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