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2-34 心をえぐる消せない記憶
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◆心をえぐる消せない記憶
変質した魔素が環境汚染や魔獣発生に影響するのだが、その魔素だまりをみつけたぼくら勇者御一行。
魔素だまりのある枯れ井戸と辺り一帯に、ぼくは聖女の浄化の光を放出し、クリーンする。
そうすれば魔獣と化した獣は弱るので。
あとはそれらを駆除して、今回の任務は終了になります。
第二の拠点にしていた対岸まで戻り、テントを片付けていたとき。
顔色の悪いオズワルドが森の中へ入っていった。
いつも元気な彼の異変がぼくは気になって、あとを追いかけると。
木陰で吐いていた。
「オズワルド、大丈夫?」
ぼくは駆け寄って、彼の背中を撫でる。
「なんか、悪いもの食べちゃった? キャンプではよく火が通らないこともあるからね。浄化する?」
聞くが。オズワルドは首を振った。
「いや、悪いものを食べたんじゃない。井戸が…」
「井戸?」
オズワルドは、小さく息をつくと。ぽつぽつ言った。
「俺の兄さん、ジョルジュは。ニジェールの母に井戸に落とされて死んだ。だから、井戸を見ると…」
そういえば、子供の頃に聞いたことがあります。
オズワルドはいつも太陽のように明るくて、剣の腕も強くて。怖いものなどなにもないように見える。
けれど彼は兄を殺され、己の身を守るために故郷を長く離れなければならなかった。そんなせつない経験があったのだよね?
「ルリアは当時四歳で。ジョルジュのことはあまり覚えていないが。俺はジョルジュと仲が良くて。その…場面も目撃したからな」
オズワルドは天を仰いで、大きく息を吐き出した。
「はぁ、井戸を見ただけでこのようになるなど、精神鍛錬がなっていない証拠だな」
「そんなことないよ。いつまで経っても、心をえぐる消せない記憶はある」
ぼくも、メイの記憶は薄れても。
処刑された記憶はなかなかに消せないものだ。
それこそ、生をまたいだそのあとも。
「あぁ。お互い、苦しいな」
オズワルドはぼくの肩に頭を乗せて、そっと抱き寄せた。
すがるような甘えるような、そんな感じだ。
「浄化されなくても、おまえにこうしてくっついていれば気が和む。コエダを俺のものにしたい。その気持ちは真実あるが…おまえはもう決めたんだな?」
顔を上げたオズワルドに聞かれ。
ぼくはしっかりうなずいた。
そう、ぼくの心はもう決まっている。
「だがコエダ。おまえは大丈夫なのか? おまえのジョシュアへの想いは複雑だろう」
それは、ぼくの中の、心をえぐる消せない記憶のことだ。
前世でジョシュアに殺された。
こえだのよげんしょを見たオズワルドは、そのことに激怒し。今のジョシュアのことも怒った。
もしかしたらお兄さんのことで、死を身近に体験したぼくに共感したのかもしれない。それでオズワルドはぼくを、過保護なくらい大事にしてくれたのだけど。
だけどオズワルドが怒るべき人物は、今のジョシュアのことではない。
「一番大切なことを、ぼくはわかっている。前世のジョシュアと今世のジョシュアはまったく違うということ。そして今世のジョシュアは、ぼくをちゃぁんと愛している」
言い切るぼくを、オズワルドは驚いた目で見た。
「ぼくは臆病で、前世を繰り返さないよう、死なないよう、気をつけながら生きてきた。ジョシュアを避けたこともあった。けど彼はぼくの気持ちに寄り添って、待っていてくれた。優しく、あたたかく、そっとそっと、真綿でくるむように。大事に扱ってくれた」
「ま、ジョシュアのおまえへの態度は殊勝なものだが。しかしそうは言っても、コエダの中では割り切れないものもあるだろう?」
「そうですね。まぁ、処刑の記憶はショッキングでした。でも今ではもう、夢物語のような感覚しかない。だというのに。過ぎるくらい大切に大切にされているというのに。いつまでも怒っていたら鬼でしょう? 彼の中ではなかったことなのに」
「ってか、コエダの気持ちは子供の頃から決まっていたんじゃないのか? 今まで言わないのもかなり鬼だと思うがな?」
からかう感じでニヤリとして、オズワルドはぼくに聞きます。
まぁ、鬼っちゃあ鬼なんですけど。
ジョシュアを散々ヤキモキさせていたのでね。
でもね。
「もう少し鬼になります。婚約発表は十九歳になるまで待ってもらうんでね」
「は? なんで? 処刑のリスクはもうないだろ」
やはり、オズワルドは驚いて目を丸くします。
「でも前世のぼくは十八歳で死にました。今婚約を決めてしまって、もしも今世でも十八で死んでしまったら。ジョシュアの心も死んでしまうでしょ?」
「ジョシュアのためなのか?」
ぼくは髪をペソペソと手で撫でながら、言います。
「あんなにぼくを愛しているジョシュアが、ぼくを失ったらと思うと。想像だけでゾッとします。きっと魔王化しますよっ」
「まおう?」
オズワルドは魔王がわからないようだが。
それは良いのです。
「ジョシュアの魔王化を防ぐために。ぼくはなんとしても十九歳まで生き延び。そして出来ればお爺ちゃんになるまでジョシュアと生きるのです。十九歳のあとは、もうぼくにはなにもわからない。しかし一応、前世の死の運命は逃れたとみなせます。なのでプロポーズと婚約発表は十九歳の誕生日にと、彼と約束したのです」
ぼくの宣言にオズワルドは苦笑して、そのあと明るく笑い飛ばした。
「まおうかはよくわからないが。はは、なんだ。コエダも結構、いや、ものすごーくジョシュアが好きなのだな?」
「ばばば、バカを言うでない。べべべ、別にものすごーーくはないんですからねっ」
「わかってんだよ。コエダが頭をペソペソするときは照れ隠しなんだって。みなまで言うな」
オズワルドに指でひたいを小突かれて。あうぅとなります。もうっ。
「俺の弟を、よろしくな?」
不意に、真剣な口調で言われ。
ぼくはオズワルドをみつめる。
大好きなぼくのゴールデンレトリバーは、これからもぼくを優しく見守ってくれるって。
そういう眼差しをしていた。
「しかし、きっぱり振られたな。では仕方がない。俺は俺の癒しを探すよ。兄妹で嫁探しをしないとなっ」
なんとなく。
オズワルドにはすでに意中の方がいるような気がするけど。
まぁいいとして。
「ルリアは婿探しでしょ」
「あのじゃじゃ馬を誰が嫁にしてくれるというのだ?」
それは知らんけど。
と思いつつ、それは言わずに。苦笑で誤魔化しました。
そのあと、勇者御一行と合流し。
キャンプの跡をきれいに整えてから、対岸の拠点までみんなで戻りました。
ナマズが出たりはしたけど。怪我人なしの、パーフェクトツアーです。
そして次の日、一日かけて騎士さんたちが森の魔獣を掃討してくださり。
今回の魔獣大量発生の調査と魔獣駆除は完璧に終了いたしました。
いろいろワチャワチャした魔獣討伐でしたが。
ぼくはオズワルドに自分の気持ちを告げたことで、心を整理できて。
なかなかに実のある旅路でしたね。
変質した魔素が環境汚染や魔獣発生に影響するのだが、その魔素だまりをみつけたぼくら勇者御一行。
魔素だまりのある枯れ井戸と辺り一帯に、ぼくは聖女の浄化の光を放出し、クリーンする。
そうすれば魔獣と化した獣は弱るので。
あとはそれらを駆除して、今回の任務は終了になります。
第二の拠点にしていた対岸まで戻り、テントを片付けていたとき。
顔色の悪いオズワルドが森の中へ入っていった。
いつも元気な彼の異変がぼくは気になって、あとを追いかけると。
木陰で吐いていた。
「オズワルド、大丈夫?」
ぼくは駆け寄って、彼の背中を撫でる。
「なんか、悪いもの食べちゃった? キャンプではよく火が通らないこともあるからね。浄化する?」
聞くが。オズワルドは首を振った。
「いや、悪いものを食べたんじゃない。井戸が…」
「井戸?」
オズワルドは、小さく息をつくと。ぽつぽつ言った。
「俺の兄さん、ジョルジュは。ニジェールの母に井戸に落とされて死んだ。だから、井戸を見ると…」
そういえば、子供の頃に聞いたことがあります。
オズワルドはいつも太陽のように明るくて、剣の腕も強くて。怖いものなどなにもないように見える。
けれど彼は兄を殺され、己の身を守るために故郷を長く離れなければならなかった。そんなせつない経験があったのだよね?
「ルリアは当時四歳で。ジョルジュのことはあまり覚えていないが。俺はジョルジュと仲が良くて。その…場面も目撃したからな」
オズワルドは天を仰いで、大きく息を吐き出した。
「はぁ、井戸を見ただけでこのようになるなど、精神鍛錬がなっていない証拠だな」
「そんなことないよ。いつまで経っても、心をえぐる消せない記憶はある」
ぼくも、メイの記憶は薄れても。
処刑された記憶はなかなかに消せないものだ。
それこそ、生をまたいだそのあとも。
「あぁ。お互い、苦しいな」
オズワルドはぼくの肩に頭を乗せて、そっと抱き寄せた。
すがるような甘えるような、そんな感じだ。
「浄化されなくても、おまえにこうしてくっついていれば気が和む。コエダを俺のものにしたい。その気持ちは真実あるが…おまえはもう決めたんだな?」
顔を上げたオズワルドに聞かれ。
ぼくはしっかりうなずいた。
そう、ぼくの心はもう決まっている。
「だがコエダ。おまえは大丈夫なのか? おまえのジョシュアへの想いは複雑だろう」
それは、ぼくの中の、心をえぐる消せない記憶のことだ。
前世でジョシュアに殺された。
こえだのよげんしょを見たオズワルドは、そのことに激怒し。今のジョシュアのことも怒った。
もしかしたらお兄さんのことで、死を身近に体験したぼくに共感したのかもしれない。それでオズワルドはぼくを、過保護なくらい大事にしてくれたのだけど。
だけどオズワルドが怒るべき人物は、今のジョシュアのことではない。
「一番大切なことを、ぼくはわかっている。前世のジョシュアと今世のジョシュアはまったく違うということ。そして今世のジョシュアは、ぼくをちゃぁんと愛している」
言い切るぼくを、オズワルドは驚いた目で見た。
「ぼくは臆病で、前世を繰り返さないよう、死なないよう、気をつけながら生きてきた。ジョシュアを避けたこともあった。けど彼はぼくの気持ちに寄り添って、待っていてくれた。優しく、あたたかく、そっとそっと、真綿でくるむように。大事に扱ってくれた」
「ま、ジョシュアのおまえへの態度は殊勝なものだが。しかしそうは言っても、コエダの中では割り切れないものもあるだろう?」
「そうですね。まぁ、処刑の記憶はショッキングでした。でも今ではもう、夢物語のような感覚しかない。だというのに。過ぎるくらい大切に大切にされているというのに。いつまでも怒っていたら鬼でしょう? 彼の中ではなかったことなのに」
「ってか、コエダの気持ちは子供の頃から決まっていたんじゃないのか? 今まで言わないのもかなり鬼だと思うがな?」
からかう感じでニヤリとして、オズワルドはぼくに聞きます。
まぁ、鬼っちゃあ鬼なんですけど。
ジョシュアを散々ヤキモキさせていたのでね。
でもね。
「もう少し鬼になります。婚約発表は十九歳になるまで待ってもらうんでね」
「は? なんで? 処刑のリスクはもうないだろ」
やはり、オズワルドは驚いて目を丸くします。
「でも前世のぼくは十八歳で死にました。今婚約を決めてしまって、もしも今世でも十八で死んでしまったら。ジョシュアの心も死んでしまうでしょ?」
「ジョシュアのためなのか?」
ぼくは髪をペソペソと手で撫でながら、言います。
「あんなにぼくを愛しているジョシュアが、ぼくを失ったらと思うと。想像だけでゾッとします。きっと魔王化しますよっ」
「まおう?」
オズワルドは魔王がわからないようだが。
それは良いのです。
「ジョシュアの魔王化を防ぐために。ぼくはなんとしても十九歳まで生き延び。そして出来ればお爺ちゃんになるまでジョシュアと生きるのです。十九歳のあとは、もうぼくにはなにもわからない。しかし一応、前世の死の運命は逃れたとみなせます。なのでプロポーズと婚約発表は十九歳の誕生日にと、彼と約束したのです」
ぼくの宣言にオズワルドは苦笑して、そのあと明るく笑い飛ばした。
「まおうかはよくわからないが。はは、なんだ。コエダも結構、いや、ものすごーくジョシュアが好きなのだな?」
「ばばば、バカを言うでない。べべべ、別にものすごーーくはないんですからねっ」
「わかってんだよ。コエダが頭をペソペソするときは照れ隠しなんだって。みなまで言うな」
オズワルドに指でひたいを小突かれて。あうぅとなります。もうっ。
「俺の弟を、よろしくな?」
不意に、真剣な口調で言われ。
ぼくはオズワルドをみつめる。
大好きなぼくのゴールデンレトリバーは、これからもぼくを優しく見守ってくれるって。
そういう眼差しをしていた。
「しかし、きっぱり振られたな。では仕方がない。俺は俺の癒しを探すよ。兄妹で嫁探しをしないとなっ」
なんとなく。
オズワルドにはすでに意中の方がいるような気がするけど。
まぁいいとして。
「ルリアは婿探しでしょ」
「あのじゃじゃ馬を誰が嫁にしてくれるというのだ?」
それは知らんけど。
と思いつつ、それは言わずに。苦笑で誤魔化しました。
そのあと、勇者御一行と合流し。
キャンプの跡をきれいに整えてから、対岸の拠点までみんなで戻りました。
ナマズが出たりはしたけど。怪我人なしの、パーフェクトツアーです。
そして次の日、一日かけて騎士さんたちが森の魔獣を掃討してくださり。
今回の魔獣大量発生の調査と魔獣駆除は完璧に終了いたしました。
いろいろワチャワチャした魔獣討伐でしたが。
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