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2-32 ないしょの約束
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◆ないしょの約束
なんだか、ぼくのテーソーがピンチで。
イケイケだったブランカがしおしおになっちゃって。
ぼくのブローチがナマズに変化しちゃうなどなど。
いろいろあって大変でしたが。
いつの間にやら問題はほぼほぼ解決したようです。
剣を鞘におさめたオズワルドが、腰に手を当てて言った。
「まぁ、いろいろあったが。夜間に森を移動をするのは危ない。その魔素だまりらしき枯れ井戸に行くのは朝になってからにしよう」
その提案に、みんなはうなずく。
「ミカエラはブランカと親戚なのだろう? 彼をフォローしてやってくれ。コエダは罪に問わないと言っているから、いつまでも気に病まないようにな?」
ミカエラとブランカをルリアに託し。
オズワルドはぼくに向き合った。
「怖い思いをしたな? コエダはテントで休んでいいぞ。火の番は俺とジョシュアとノアでやる」
「いいえ。ぼくは勇者ですから。夜半過ぎまでジョシュアと火の番をします」
「しかし…」
オズワルドはぼくを心配するけど。
ぼく…今はジョシュアと離れたくなかったんだ。
そんな気持ちで、ジョシュアの服をギュッと握っていたら。
いつもは大雑把で空気読まないことが多いオズワルドだけど、今はぼくの気持ちをわかってくれたみたい。
「そうか。ジョシュア、なにかあったらいつでも俺を呼べよ」
そう言って。オズワルドはノアを連れて、テントに入った。
またもや、夜の静けさが戻って。
焚火の火がはぜる音と、さざ波の音だけが聞こえるようになった。
ひと息ついて、ぼくは焚火の前に腰かけて。ジョシュアもその隣に腰かける。
「コエダ、大丈夫か? 震えている」
さすがに、テーソーのピンチはちょっと怖かった。
というか。気持ちはそれほどではないのに、体が勝手に怖がっている。
ぼくは勇者なのに、ヘタレです。
そう思っていたら、ジョシュアがぼくの背に毛布を掛けてくれて。包んで、肩を抱き寄せてくれた。
「これは、寒いのじゃないのです」
「わかってる。しばらくジッとしていろ」
毛布越しに、ゆっくりと彼の体温がぼくに伝わってきて。
そばにいるのがジョシュアだとわかれば、ホッとする。
「ごめん、ジョシュア。ブランカとあんなことになって…」
「なに? まさか、なにかされたか? キスされたり肌触られたりあちこち舐められたり…」
ジョシュアの妄想がどんどんエスカレートしていくので、ぼくは止めた。
「そんなことはされていません。なにもされていません。つか、ぼくでそういうエロい想像しないでください」
言うと、あぁとつぶやいて。ジョシュアは黙った。
だけど。沈黙が降りると、途端に不安が湧き上がる。
「どこにも行かないで、そばにいてくれる?」
「あぁ」
「ずっと、ぼくのそばにいてくれる?」
「もちろん。私がコエダのそばにいたいのだ」
すぐにジョシュアがそう言ってくれたから。安心して。
しばらく、彼に体を寄りかからせていた。
深夜を過ぎると、発光虫も鳴りを潜めて。
湖には月明かりが揺れているだけ。
「静かになったね」
もう震えは止まった。そしてこっそり囁くと。
「あぁ。先ほどのバカ騒ぎが嘘のようだな」
ジョシュアがそう言って。ぼくはヘヘッと笑う。
だからね。ジョシュアの頬にチュッって、したんだ。
ジョシュアは驚いて、珍しい表情で目を丸くした。
「へ? は? いま?」
「まぁ、そういうことです。はい」
婚約を承諾する気になったら頬にキスしてと。
六年前、ジョシュアに言われていたのでね。したのです。
「しかしっ、コエダはスパダリがいいのだろう? 私はまだスパダリになれていないのではないか?」
「そんなことないですよ。さっき言ったでしょ? ぼくの理想の男性像は。優しくて、あったかくて、おもしろくて、カッコ良くて、ぼくがどんなぼくでも守ってくれる、パパ。でもそれはジョシュアも当てはまります。ジョシュアは婚約の話を先延ばしにするぼくでも、ずっと好きでいてくれて。守ってくれた」
「いや、でも。なんか、コエダから私を好きという気配がまったくなかったから」
ジョシュアは困惑を深めて、目を回しているようだが。
失敬な。ぼくは結構わかりやすく行動していたつもりです。
「はぁ? 好きでもなきゃ、毛虫持って追いかけたりしないでしょ? 三位でもすごいで賞なんかあげないでしょっ?」
「コエダの愛情表現はわかりにくい…」
ジョシュアは解せぬとつぶやいて、眉間を寄せるのだった。
「でもね。プロポーズはもう少し待ってもらいたいのです」
ぼくの言葉に、ジョシュアはぼくの顔をのぞき込む。
「ジョシュアのこと、ずっと好きだったよ。ジョシュアに足りないところなんかないのに、スパダリ目指して何事も一生懸命取り組んで。ぼくの気持ちを早く伝えてあげたかった。でもぼくは前世で、十八歳で死んだでしょ? 十八歳になるまでは、なにが起きるのかわからない」
「わ、私は。処刑しない」
彼は慌ててそう言うけど。
「ジョシュアに処刑されなくても。不慮の事故とか病気とか、いろいろあるでしょ? だからね。そうならない将来が訪れて。十九歳の誕生日を無事に迎えられたら。そのときにまだジョシュアとぼくが好き合っていたら。そのときジョシュアにプロポーズしてもらいたいんだ。十八で死ぬ運命を克服したら、ぼくは安心して婚約を受けることができる」
ぼくの言葉を刻むように、しっかりと聞いたジョシュアは。
神妙な顔でうなずいた。
「わかった。十九歳の誕生日に。みんなの前で大々的にプロポーズしてやる」
へぁっ? とぼくは思います。
「なんでみんなの前でプロポーズを?」
「前世では、みんなの前で辱められて、悲しい想いをしただろう。その想いを上書きしてやろうと思って…」
確かに、学園の卒業パーティーで、みんなの前で悪女呼ばわりされたけど。
「いいのですよ、普通でぇ。もう、前世のことはあまり覚えていないのですから」
「いいや、やる。私もその想いを上書きしたいのだ」
ジョシュアも、前世を夢に見たから。
その痛恨の想いを消したいのだろう。
「そういうことなら。まぁ、いいですけど…」
「プロポーズの件は、承知したということで。しかし、こちらは先にいただこう」
そう言って、ジョシュアはぼくの頬に手を当てて。
唇にチュウした。
心臓がギュンとして。また手が震えた。
怖いのじゃなくて。別の。
心が震えるのと同じ類の震えだっ。
彼の体温がぼくに染み渡るくらい、近くに感じて。嬉しい。
しっとりと重ね合わされた、柔らかい唇の感触がくすぐったくて。楽しい。
胸が締めつけられて、せつない。
そんないろいろな気持ちが、体中を満たした。
触れ合うだけの唇が、そっと離れて。
ほんのり頬を染めたジョシュアが、言う。
「これは、はじめてのキスだ。ブランカにはされていないようだが。誰かに奪われる前に、私がいただいた」
しかし、その言葉は聞き捨てなりません。
「はぁ? はじめてぇ? 六歳のときにしたでしょ」
ファーストキスを奪われて、ふたりでギャン泣きしたこと。
忘れてませんからねぇっ。
パパは子供のキスはナシだって言ってくれましたけど。
なんでかそれは忘れられないんです。
「恋をして、はじめてのキスだ。恋を知らない子供のキスはノーカウント」
まぁ、そう言われたら。
大人のキスは重みが違いますけど。
「じゃあ、ぼくも。正真正銘はじめてのキスです。きっと前世のぼくも、恋には至っていなかったと思いますから」
メイには確かに恋心があったけど。
初恋の王子にキスされて、心は舞い上がったけど。
恋に恋していたって感じで。
たぶんホントの恋には至っていなかったと思うんだ。
だって、当時のジョシュア王子のこと、メイはなんにも知らなかった。
彼がどんな思いで生き抜いていたのかとか。みんなが敵に見えていたような殺伐とした環境だったのだとか。
メイは想像もしていなくて。
ただカッコいい王子様として、好きって思っていただけだもん。
それはきっと、愛でも恋でもないのだ。
「ふむ。それは私も同意だ。あの、軽い気持ちで恋に向き合っていなかったクソな男は。断じて私ではない」
「そうです。前世のクソでお子様なぼくらは、ノーカウントですっ」
にがい初恋。にがい人生。
全部を否定するわけじゃないけど。
すべては。今世で。
幸せな初恋、幸せなファーストキス、幸せな人生って言葉で上書きしたい。
だからぼくらは、笑い合って。
もう一度キスした。
ぼくらのないしょの約束を、月だけが知っている。
なんだか、ぼくのテーソーがピンチで。
イケイケだったブランカがしおしおになっちゃって。
ぼくのブローチがナマズに変化しちゃうなどなど。
いろいろあって大変でしたが。
いつの間にやら問題はほぼほぼ解決したようです。
剣を鞘におさめたオズワルドが、腰に手を当てて言った。
「まぁ、いろいろあったが。夜間に森を移動をするのは危ない。その魔素だまりらしき枯れ井戸に行くのは朝になってからにしよう」
その提案に、みんなはうなずく。
「ミカエラはブランカと親戚なのだろう? 彼をフォローしてやってくれ。コエダは罪に問わないと言っているから、いつまでも気に病まないようにな?」
ミカエラとブランカをルリアに託し。
オズワルドはぼくに向き合った。
「怖い思いをしたな? コエダはテントで休んでいいぞ。火の番は俺とジョシュアとノアでやる」
「いいえ。ぼくは勇者ですから。夜半過ぎまでジョシュアと火の番をします」
「しかし…」
オズワルドはぼくを心配するけど。
ぼく…今はジョシュアと離れたくなかったんだ。
そんな気持ちで、ジョシュアの服をギュッと握っていたら。
いつもは大雑把で空気読まないことが多いオズワルドだけど、今はぼくの気持ちをわかってくれたみたい。
「そうか。ジョシュア、なにかあったらいつでも俺を呼べよ」
そう言って。オズワルドはノアを連れて、テントに入った。
またもや、夜の静けさが戻って。
焚火の火がはぜる音と、さざ波の音だけが聞こえるようになった。
ひと息ついて、ぼくは焚火の前に腰かけて。ジョシュアもその隣に腰かける。
「コエダ、大丈夫か? 震えている」
さすがに、テーソーのピンチはちょっと怖かった。
というか。気持ちはそれほどではないのに、体が勝手に怖がっている。
ぼくは勇者なのに、ヘタレです。
そう思っていたら、ジョシュアがぼくの背に毛布を掛けてくれて。包んで、肩を抱き寄せてくれた。
「これは、寒いのじゃないのです」
「わかってる。しばらくジッとしていろ」
毛布越しに、ゆっくりと彼の体温がぼくに伝わってきて。
そばにいるのがジョシュアだとわかれば、ホッとする。
「ごめん、ジョシュア。ブランカとあんなことになって…」
「なに? まさか、なにかされたか? キスされたり肌触られたりあちこち舐められたり…」
ジョシュアの妄想がどんどんエスカレートしていくので、ぼくは止めた。
「そんなことはされていません。なにもされていません。つか、ぼくでそういうエロい想像しないでください」
言うと、あぁとつぶやいて。ジョシュアは黙った。
だけど。沈黙が降りると、途端に不安が湧き上がる。
「どこにも行かないで、そばにいてくれる?」
「あぁ」
「ずっと、ぼくのそばにいてくれる?」
「もちろん。私がコエダのそばにいたいのだ」
すぐにジョシュアがそう言ってくれたから。安心して。
しばらく、彼に体を寄りかからせていた。
深夜を過ぎると、発光虫も鳴りを潜めて。
湖には月明かりが揺れているだけ。
「静かになったね」
もう震えは止まった。そしてこっそり囁くと。
「あぁ。先ほどのバカ騒ぎが嘘のようだな」
ジョシュアがそう言って。ぼくはヘヘッと笑う。
だからね。ジョシュアの頬にチュッって、したんだ。
ジョシュアは驚いて、珍しい表情で目を丸くした。
「へ? は? いま?」
「まぁ、そういうことです。はい」
婚約を承諾する気になったら頬にキスしてと。
六年前、ジョシュアに言われていたのでね。したのです。
「しかしっ、コエダはスパダリがいいのだろう? 私はまだスパダリになれていないのではないか?」
「そんなことないですよ。さっき言ったでしょ? ぼくの理想の男性像は。優しくて、あったかくて、おもしろくて、カッコ良くて、ぼくがどんなぼくでも守ってくれる、パパ。でもそれはジョシュアも当てはまります。ジョシュアは婚約の話を先延ばしにするぼくでも、ずっと好きでいてくれて。守ってくれた」
「いや、でも。なんか、コエダから私を好きという気配がまったくなかったから」
ジョシュアは困惑を深めて、目を回しているようだが。
失敬な。ぼくは結構わかりやすく行動していたつもりです。
「はぁ? 好きでもなきゃ、毛虫持って追いかけたりしないでしょ? 三位でもすごいで賞なんかあげないでしょっ?」
「コエダの愛情表現はわかりにくい…」
ジョシュアは解せぬとつぶやいて、眉間を寄せるのだった。
「でもね。プロポーズはもう少し待ってもらいたいのです」
ぼくの言葉に、ジョシュアはぼくの顔をのぞき込む。
「ジョシュアのこと、ずっと好きだったよ。ジョシュアに足りないところなんかないのに、スパダリ目指して何事も一生懸命取り組んで。ぼくの気持ちを早く伝えてあげたかった。でもぼくは前世で、十八歳で死んだでしょ? 十八歳になるまでは、なにが起きるのかわからない」
「わ、私は。処刑しない」
彼は慌ててそう言うけど。
「ジョシュアに処刑されなくても。不慮の事故とか病気とか、いろいろあるでしょ? だからね。そうならない将来が訪れて。十九歳の誕生日を無事に迎えられたら。そのときにまだジョシュアとぼくが好き合っていたら。そのときジョシュアにプロポーズしてもらいたいんだ。十八で死ぬ運命を克服したら、ぼくは安心して婚約を受けることができる」
ぼくの言葉を刻むように、しっかりと聞いたジョシュアは。
神妙な顔でうなずいた。
「わかった。十九歳の誕生日に。みんなの前で大々的にプロポーズしてやる」
へぁっ? とぼくは思います。
「なんでみんなの前でプロポーズを?」
「前世では、みんなの前で辱められて、悲しい想いをしただろう。その想いを上書きしてやろうと思って…」
確かに、学園の卒業パーティーで、みんなの前で悪女呼ばわりされたけど。
「いいのですよ、普通でぇ。もう、前世のことはあまり覚えていないのですから」
「いいや、やる。私もその想いを上書きしたいのだ」
ジョシュアも、前世を夢に見たから。
その痛恨の想いを消したいのだろう。
「そういうことなら。まぁ、いいですけど…」
「プロポーズの件は、承知したということで。しかし、こちらは先にいただこう」
そう言って、ジョシュアはぼくの頬に手を当てて。
唇にチュウした。
心臓がギュンとして。また手が震えた。
怖いのじゃなくて。別の。
心が震えるのと同じ類の震えだっ。
彼の体温がぼくに染み渡るくらい、近くに感じて。嬉しい。
しっとりと重ね合わされた、柔らかい唇の感触がくすぐったくて。楽しい。
胸が締めつけられて、せつない。
そんないろいろな気持ちが、体中を満たした。
触れ合うだけの唇が、そっと離れて。
ほんのり頬を染めたジョシュアが、言う。
「これは、はじめてのキスだ。ブランカにはされていないようだが。誰かに奪われる前に、私がいただいた」
しかし、その言葉は聞き捨てなりません。
「はぁ? はじめてぇ? 六歳のときにしたでしょ」
ファーストキスを奪われて、ふたりでギャン泣きしたこと。
忘れてませんからねぇっ。
パパは子供のキスはナシだって言ってくれましたけど。
なんでかそれは忘れられないんです。
「恋をして、はじめてのキスだ。恋を知らない子供のキスはノーカウント」
まぁ、そう言われたら。
大人のキスは重みが違いますけど。
「じゃあ、ぼくも。正真正銘はじめてのキスです。きっと前世のぼくも、恋には至っていなかったと思いますから」
メイには確かに恋心があったけど。
初恋の王子にキスされて、心は舞い上がったけど。
恋に恋していたって感じで。
たぶんホントの恋には至っていなかったと思うんだ。
だって、当時のジョシュア王子のこと、メイはなんにも知らなかった。
彼がどんな思いで生き抜いていたのかとか。みんなが敵に見えていたような殺伐とした環境だったのだとか。
メイは想像もしていなくて。
ただカッコいい王子様として、好きって思っていただけだもん。
それはきっと、愛でも恋でもないのだ。
「ふむ。それは私も同意だ。あの、軽い気持ちで恋に向き合っていなかったクソな男は。断じて私ではない」
「そうです。前世のクソでお子様なぼくらは、ノーカウントですっ」
にがい初恋。にがい人生。
全部を否定するわけじゃないけど。
すべては。今世で。
幸せな初恋、幸せなファーストキス、幸せな人生って言葉で上書きしたい。
だからぼくらは、笑い合って。
もう一度キスした。
ぼくらのないしょの約束を、月だけが知っている。
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