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2-18 十歳のお誕生日会 ②
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「あぁ、そろそろ時間だな。コエダ、先に行っているぞ。ぼんやりしているなよっ」
過去のことをつらつらと思い出していたら。
ジョシュアがそう言って、ぼくの鼻を指でつまみました。ふにゃっ。
ぼくが鼻を鳴らしたら、ジョシュアは優しく微笑む王子様スマイルで笑い。
王族専用の控室から出て行きました。
金髪をサラリとさせて、カッコつけてぇ。むぅ。
スパダリ王子の本領発揮というか。イケメン王子がはなはだしいですなっ。
むぅむぅ。
いつの間にか、ホールに入場する時間が来てしまったようです。
そうです。これからが本番なのです。お誕生日会です。
王と王妃である、父上とパパ。そして今日の主役であるぼくは、一番あとに入場しますが。
他の王族やジョシュアは、名前を呼ばれる順にホールへ入っていくのです。
ジョシュアからもらったお花は、一度大きく吸い込んで、匂いを嗅ぎます。
うーん、お花の優しくて甘い香りがしますね。
それから、メイドさんに渡しておきます。
ぼくのお部屋に飾ってもらうんだ。
綺麗なお花はもちろん好きだけど。
剣術が得意ゆえにちょっと武骨なジョシュアが、ぼくのために一生懸命育ててくれたお花というのが、特別感があるでしょ? 胸にジーンとします。
「小枝、そろそろ行くよ」
パパに呼ばれましたが。
王族の控室にある姿見で、髪をちょっと撫でつけてから行きます。
ふわっとした癖毛は、子供のときより少し長めに、肩にかかるくらいの感じにしています。
長すぎても短すぎても、髪型が整わないというか?
ホント、このクルクルには苦労しますよ。
パパみたいにストレートな髪が良かったのになぁぁ。
でも、気にしているのはぼくだけで。
昔はふわふわ髪の可愛い王子と言われていましたがぁ。今は優美な王子って言われるようになってきたのですよ。
ジョシュアにはぽややん王子と言われていますけど。なぁぁにぃぃ??
でもね。身長は彼に差をつけられてしまいましたが、背もそれなりに伸びているのです。
ぼくは、成長したのですっ。
鏡を見て、紫のお衣装が着崩れていないのを確認して。
よし、完璧です。では、お誕生日会にレッツゴー。
父上とパパと並んで入場すると。
会場から大きな拍手が上がります。どうもどうも。
父上に神の手として紹介された六歳のときから、大勢の人たちの前に引っ張り出される機会は多かったので。
ぼくは人の目はあまり気にしないというか、緊張しないというか? なのです。
前世でも、メイは聖女として目立っていましたし。
今世でも、すでに聖女としての役目を果たしているので。やはり目立つというかぁ?
第一王子だから目立つというかぁ?
王弟という立場になったけどいまだ目立つ存在のジョシュアのそばにもいるしぃ?
緊張なんかしていられませんよねぇ。
それにね。今日はぼくが主役のお誕生日会だから。
玉座と王妃のお椅子の間に、ぼくのお椅子があるのです。
一番目立つところぉぉ。
まぁ、とりあえず座ります。
大事なおしらせは、父上がしてくれるのです。どうぞ。
「今日は、第一王子である小枝の誕生日だ。祝いに集まってくれて感謝する。もう知っている者も多いと思うが。小枝は聖女としての役目をすでに果たしている。魔素で淀んだ湖や、地中から吹き出す魔素を浄化し。スタインベルンの汚染を未然に防いだ英雄だ。しかし今までは、幼子だったゆえにその件は内密にしていた。だが十歳の節目を機に。ここに小枝が真に聖女であり。スタインベルンに聖女が降臨したことを宣言する」
国王の宣言に、会場に集まった貴族の方々がおおぉと歓声を上げる。
王都では、もうその話で持ちきりで、今更感はあるのですが。
国王が聖女降臨を認めたということが、意味のあることなんだって。
聖女であることの、国のお墨付きをもらいました、みたいな?
「知っての通り、小枝は第一王子であるが。王妃の息子であるので、スタインベルン王家とは血縁ではない。しかし聖女という尊き立場である小枝は、このスタインベルンの宝でもある。ゆえに条件付きで、この度小枝を王位継承順位第一位と定めることにした」
その発言には、貴族の方々がざわざわと揺れた。
父上は手をかざして静粛を求め。話を続けます。
「小枝が、男女問わずスタインベルン王家の第三親等までの者との結婚を定めたとき。正式にスタインベルン国の王位継承者とする。しかし小枝がその他の者と懇意になったときは。一代公爵の身分を授け、王位継承第一位の立場を返上する。だが、王位継承についてあいまいな期間が長くなるのは好ましくない。ゆえに小枝が二十歳になるまでに伴侶を定めることも条件のひとつとする」
父上の言葉に、貴族の方たちは、誰を優遇すれば自分に有利になるかと。騒然となり。
王族やその近しい親戚筋は、ぼくとの縁談を視野にし。ギラリと目を光らせる。
ひえぇぇ、となりますが。
この話を公にすればこうなることは、わかっていました。
パパにも、心配してもらいましたし。
でもね。そんなぁ、ぼくなどと誰も結婚したいと思いませんからぁ。
前世のときはね、メイは聖女だったけど。
全然モテなかったからね。
ただ、聖女の特権や王位という立場を利用したいと思う人はいるかもしれないから。それで、好きでもないのにぼくに近づいてくるかもしれません。
そこだけは注意しないとなりませんね。
メイの二の舞はごめんですし。
悪意の人間の言いなりになったら、処刑もまだありえますぅ。
なのでぼくは、慎重にいきます。油断はしないのでぇ。
「小枝は先王の宣言により、王弟ジョシュアの婚約者候補であるが。この件は留めおく。小枝には恋愛を謳歌する権利がある。ゆえに、王位継承などの雑事にとらわれることなく、大いに友好な関係を皆にも築いてもらいたい。これから大きく成長していく私の息子、小枝を。これからもよろしく頼む」
父上が締めると。
会場の招待客は大きな拍手をした。
でも、騒然とした空気は残っている。
王位継承については。今まではエルアンリ様が継承順位第一位でした。
勢力図としても、貴族の方々はエルアンリ様を推していれば間違いないという感じでありましたが。
しかし今回の話で。
ぼくの結婚相手が、王の伴侶として一気に繰り上がる。ということなのです。
そして、ぼくが必ず王になるわけじゃない、というのが。
貴族の方々には、また悩ましいところですよねぇ?
父上が混乱させて、すみませぇん。
話が難しいですかね?
えっとね。たとえばジョシュアは、現在継承順位三位ですが。
ぼくと結婚したら、王の伴侶として、王配という地位に就くことができるのです。
あぁあ、王様はぼくなのですけどね?
ぼくの結婚相手が、スタインベルン王家の中で一番になるってことなのですよ。
でね。お姫様と結婚したら。お姫様が普通に王妃になって。
スタインベルン王家の血脈と聖女の因子が合わさった御子が、次代の王になるということになります。
こここ、この場合も、王様はぼくなのですけどね?
えぇぇぇ? ぼく、王様なんかやれるのぉぉ?
今はあまり考えられないし。
パパも父上も、あまり難しく考えないでいいって言ってくれるので。
考えないのですけど。
それに、普通に王族の方と結婚しないかもしれませんしね。
そのときは、ぼくは王様にならないのです。
だからね。未来はまだまだわからないのです。
ぼくは一段高いところのお椅子に座って、ざわめく招待客を見やりながらそう考えます。
その中で、ジョシュアがぼくを見ていました。
ちょっと悲しそうな目が、ぼくの胸に刺さります。ぐっさり。
でもね。今日はジョシュアにとって、さらなる試練の日になります。
なぜなら本日。こえだのよげんしょが彼に開示されるからなのです。
過去のことをつらつらと思い出していたら。
ジョシュアがそう言って、ぼくの鼻を指でつまみました。ふにゃっ。
ぼくが鼻を鳴らしたら、ジョシュアは優しく微笑む王子様スマイルで笑い。
王族専用の控室から出て行きました。
金髪をサラリとさせて、カッコつけてぇ。むぅ。
スパダリ王子の本領発揮というか。イケメン王子がはなはだしいですなっ。
むぅむぅ。
いつの間にか、ホールに入場する時間が来てしまったようです。
そうです。これからが本番なのです。お誕生日会です。
王と王妃である、父上とパパ。そして今日の主役であるぼくは、一番あとに入場しますが。
他の王族やジョシュアは、名前を呼ばれる順にホールへ入っていくのです。
ジョシュアからもらったお花は、一度大きく吸い込んで、匂いを嗅ぎます。
うーん、お花の優しくて甘い香りがしますね。
それから、メイドさんに渡しておきます。
ぼくのお部屋に飾ってもらうんだ。
綺麗なお花はもちろん好きだけど。
剣術が得意ゆえにちょっと武骨なジョシュアが、ぼくのために一生懸命育ててくれたお花というのが、特別感があるでしょ? 胸にジーンとします。
「小枝、そろそろ行くよ」
パパに呼ばれましたが。
王族の控室にある姿見で、髪をちょっと撫でつけてから行きます。
ふわっとした癖毛は、子供のときより少し長めに、肩にかかるくらいの感じにしています。
長すぎても短すぎても、髪型が整わないというか?
ホント、このクルクルには苦労しますよ。
パパみたいにストレートな髪が良かったのになぁぁ。
でも、気にしているのはぼくだけで。
昔はふわふわ髪の可愛い王子と言われていましたがぁ。今は優美な王子って言われるようになってきたのですよ。
ジョシュアにはぽややん王子と言われていますけど。なぁぁにぃぃ??
でもね。身長は彼に差をつけられてしまいましたが、背もそれなりに伸びているのです。
ぼくは、成長したのですっ。
鏡を見て、紫のお衣装が着崩れていないのを確認して。
よし、完璧です。では、お誕生日会にレッツゴー。
父上とパパと並んで入場すると。
会場から大きな拍手が上がります。どうもどうも。
父上に神の手として紹介された六歳のときから、大勢の人たちの前に引っ張り出される機会は多かったので。
ぼくは人の目はあまり気にしないというか、緊張しないというか? なのです。
前世でも、メイは聖女として目立っていましたし。
今世でも、すでに聖女としての役目を果たしているので。やはり目立つというかぁ?
第一王子だから目立つというかぁ?
王弟という立場になったけどいまだ目立つ存在のジョシュアのそばにもいるしぃ?
緊張なんかしていられませんよねぇ。
それにね。今日はぼくが主役のお誕生日会だから。
玉座と王妃のお椅子の間に、ぼくのお椅子があるのです。
一番目立つところぉぉ。
まぁ、とりあえず座ります。
大事なおしらせは、父上がしてくれるのです。どうぞ。
「今日は、第一王子である小枝の誕生日だ。祝いに集まってくれて感謝する。もう知っている者も多いと思うが。小枝は聖女としての役目をすでに果たしている。魔素で淀んだ湖や、地中から吹き出す魔素を浄化し。スタインベルンの汚染を未然に防いだ英雄だ。しかし今までは、幼子だったゆえにその件は内密にしていた。だが十歳の節目を機に。ここに小枝が真に聖女であり。スタインベルンに聖女が降臨したことを宣言する」
国王の宣言に、会場に集まった貴族の方々がおおぉと歓声を上げる。
王都では、もうその話で持ちきりで、今更感はあるのですが。
国王が聖女降臨を認めたということが、意味のあることなんだって。
聖女であることの、国のお墨付きをもらいました、みたいな?
「知っての通り、小枝は第一王子であるが。王妃の息子であるので、スタインベルン王家とは血縁ではない。しかし聖女という尊き立場である小枝は、このスタインベルンの宝でもある。ゆえに条件付きで、この度小枝を王位継承順位第一位と定めることにした」
その発言には、貴族の方々がざわざわと揺れた。
父上は手をかざして静粛を求め。話を続けます。
「小枝が、男女問わずスタインベルン王家の第三親等までの者との結婚を定めたとき。正式にスタインベルン国の王位継承者とする。しかし小枝がその他の者と懇意になったときは。一代公爵の身分を授け、王位継承第一位の立場を返上する。だが、王位継承についてあいまいな期間が長くなるのは好ましくない。ゆえに小枝が二十歳になるまでに伴侶を定めることも条件のひとつとする」
父上の言葉に、貴族の方たちは、誰を優遇すれば自分に有利になるかと。騒然となり。
王族やその近しい親戚筋は、ぼくとの縁談を視野にし。ギラリと目を光らせる。
ひえぇぇ、となりますが。
この話を公にすればこうなることは、わかっていました。
パパにも、心配してもらいましたし。
でもね。そんなぁ、ぼくなどと誰も結婚したいと思いませんからぁ。
前世のときはね、メイは聖女だったけど。
全然モテなかったからね。
ただ、聖女の特権や王位という立場を利用したいと思う人はいるかもしれないから。それで、好きでもないのにぼくに近づいてくるかもしれません。
そこだけは注意しないとなりませんね。
メイの二の舞はごめんですし。
悪意の人間の言いなりになったら、処刑もまだありえますぅ。
なのでぼくは、慎重にいきます。油断はしないのでぇ。
「小枝は先王の宣言により、王弟ジョシュアの婚約者候補であるが。この件は留めおく。小枝には恋愛を謳歌する権利がある。ゆえに、王位継承などの雑事にとらわれることなく、大いに友好な関係を皆にも築いてもらいたい。これから大きく成長していく私の息子、小枝を。これからもよろしく頼む」
父上が締めると。
会場の招待客は大きな拍手をした。
でも、騒然とした空気は残っている。
王位継承については。今まではエルアンリ様が継承順位第一位でした。
勢力図としても、貴族の方々はエルアンリ様を推していれば間違いないという感じでありましたが。
しかし今回の話で。
ぼくの結婚相手が、王の伴侶として一気に繰り上がる。ということなのです。
そして、ぼくが必ず王になるわけじゃない、というのが。
貴族の方々には、また悩ましいところですよねぇ?
父上が混乱させて、すみませぇん。
話が難しいですかね?
えっとね。たとえばジョシュアは、現在継承順位三位ですが。
ぼくと結婚したら、王の伴侶として、王配という地位に就くことができるのです。
あぁあ、王様はぼくなのですけどね?
ぼくの結婚相手が、スタインベルン王家の中で一番になるってことなのですよ。
でね。お姫様と結婚したら。お姫様が普通に王妃になって。
スタインベルン王家の血脈と聖女の因子が合わさった御子が、次代の王になるということになります。
こここ、この場合も、王様はぼくなのですけどね?
えぇぇぇ? ぼく、王様なんかやれるのぉぉ?
今はあまり考えられないし。
パパも父上も、あまり難しく考えないでいいって言ってくれるので。
考えないのですけど。
それに、普通に王族の方と結婚しないかもしれませんしね。
そのときは、ぼくは王様にならないのです。
だからね。未来はまだまだわからないのです。
ぼくは一段高いところのお椅子に座って、ざわめく招待客を見やりながらそう考えます。
その中で、ジョシュアがぼくを見ていました。
ちょっと悲しそうな目が、ぼくの胸に刺さります。ぐっさり。
でもね。今日はジョシュアにとって、さらなる試練の日になります。
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