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87 そんなんでいいの?
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◆そんなんでいいの?
王妃との不毛な言い合いを終えた俺は。
目を丸くしている国王やディオンたちに次々に目を移し。
あれ? やりすぎちゃいました? って思うのだった。
「タイジュ、責めるつもりはないのだが。王妃のあの状態は、どういうものなのか? ずっと眠り続けるのか?」
ドン引きしている国王の質問に。俺は答えた。
「いいえ、普通に眠っているだけです。夜中には目を覚ますでしょう。しかし不眠症で苦しんでいた王妃には、まさに砂漠で水にありつけたかの如き、極上な眠りだと思いますよ。ですよね、ディオン?」
不眠症に苦しんでいたディオンなら、わかることだ。
ようやく眠りにありつけた、そのときの爽快感を。
ディオンは俺に話しを振られて、ひとつうなずく。
「あぁ。しかし大樹、すごい迫力だった。おやすみなさいと、おまえに散々言われてきたが。今日ほど恐ろしいおやすみなさいは聞いたことがなかった」
「あ、怖かったですか? 化け物っぽかった?」
ニジェールが俺のことを化け物と叫んだので。
よっぽどおどろおどろしい雰囲気が出たんじゃないかな、と思ったのだが。
「まさか、このような可愛らしい化け物など見たことがない」
ディオンは俺に近づいてきて。
額にチュウするのだ。
ひぃ、みなさまの前でやめてくださいぃぃ。
「ディオン、タイジュは本当に女神フォスティーヌが遣わした神の手なのか? あのように自在に意識を失わせることができるなんて。まさに神の御業ではないかっ」
国王は、俺の能力について知らなかったようで。
まぁ、うん。
知っているのは、少人数だね。
王宮に来てからは、ディオンに能力のことを触れ回らないよう言われていたし。
つい先日まで国王は敵認定だったから、こちらの情報が伝わらないように配慮していたし。
ディオン以外の人物に、久しぶりにスリーパー使ったしな。
「陛下、大樹は女神のいとし子、魔法持ちなのです。呪いに掛かっていた私に眠りをもたらせるほどの、強力な睡眠効果のある大魔法なのです」
すると、殿下の説明を聞いたエルアンリ様が、こちらも初耳という顔で、言った。
「えっ? それ、いいじゃないですか。先ほど永遠の眠りをなんて言っていたが、王妃とニジェールを眠らせて、ハウリムに送り返してしまえばいいのではないですか?」
すると、部屋にいるみんなが、あぁ、とうなずくのだった。
え、そんなんでいいの?
「王妃を退くには、なにか手続きなどがいるのでは?」
「前例はある。病気などで故郷に帰り、戻ってこれなくなった王妃は。宿下がりの扱いで王妃たる資格を失った」
なるほど、昏睡にさせて国に戻してしまえば、そういう態を取れるということか。
「でも、ずっと昏睡にはできないよ? 目が覚めたときに戻ると王妃が言ったら?」
「そのときにはもう、王妃の資格をはく奪しているし。王妃とニジェールがスタインベルンの地を踏めぬよう手配をすれば良いのだ」
「あぁ、そこは敷居を跨がせないってやつだね? んん、でも。そうなると、妃になると実家になかなか帰れなくなるってことか? でもマリアンヌ様は公爵家に顔を出しているみたいだけど…」
「もちろん、ただ実家に帰るだけ、顔を見せに行くだけという状況ならば、資格を失うことはない。宿下がりというのは、王宮を出て国王と関係を断つ状況のことだ。私の母も宿下がりをしているが、これはただ実家に帰るだけの軽いものではなく。離婚に等しい、すべての資格を失う重いものなのだ」
淡々とディオンは説明するが。
では例えば、王妃が国に帰っても。
ディオンの母が王妃になることはない、ってことか。
「王妃の役目はなかなか多岐に渡ります。外交で他国の使者と謁見したり、国民との交流を持ったり催しに出たり、お茶会や夜会を主宰して貴族と顔つなぎをしたり、地方での様子を領主に聞いて、対策したり。などなど。しかし今の王妃はハウリムとのやり取りは頻繁だが、国民との交流は皆無だ。その点だけでも、王妃の責務を果たしているとは言えないが。昏睡状態ということなら、その理由で追い返すのは可能だと思います。それで宿下がりとして処理してしまえば。あの女を国から出せます、父上っ」
エルアンリ様が前半は俺に説明してくれて。
後半は国王に指示を仰ぐ。
でも俺は、待ったをかけた。
「お待ちください、エルアンリ様。ハウリム国へは馬車でどのくらいかかるのですか? 眠らせる状態は維持できますが、寝ている間の食事など、体のケアをしないと、国へ戻る前に亡くなってしまいます」
この世界には、生理食塩水や高カロリー輸液などといった、体のバランスを維持できるようなものがないからな。
「ある程度は生命を維持しようとする生体反応で、スープなどを口に運ぶと喉がゴクリと流し込む、体の機能が働きますけど。体を清潔に保ったり、排せつなどのお世話をしなければならないのでね。意識を失った人のケアは手がかかりますよ。だから、眠ったまま長い道中を運ぶのは大変だと思うのです」
「ハウリム国へは、早駆けで三日は要します。うーん、難しいか?」
俺の言葉に、エルアンリ様は緑の髪を揺らして唸る。
「ずっと眠らせていなくてもいいのではないか? 国境までは捕縛した状態で持って行き、ハウリムに引き渡すときに数日寝かせる魔法を施せば…」
公爵父さんが案を出し、それならいけるかと。皆がうなずく。
「しかし、どちらにしても。大樹が同行しなければならないな」
渋る感じでディオンが言うと。エルアンリ様がすかさず言うのだ。
「ご心配なら、兄上もついていけばいいではありませんか」
「もちろんついて行くに決まっている。大樹が私から離れるなど、考えられぬ。小枝もな?」
もちろんなんだ、と。エルアンリ様は苦笑ですが。
そうですよね? 小枝は一緒じゃないと。俺も嫌です。
「なら、あちら方面の地方を回って、顔見せをしてくればいいのでは? ノベリアとは逆方向なので、戦勝のパレードもなく、残念に思う国民も多かったようですが。王太子とその婚約者が巡ってくると知れば、領主の顔も立つというものです」
なんか王妃の送還が、物見遊山の感覚になってきましたよ?
そんなんでいいの? パートツー。
しかし、王妃の件はいい感じになりそうなので。
みんな空気感が高揚していた。
「散々毒を仕込まれたのだ、私はあの女をぎったぎたにしてやりたかったが。もう、面倒なので。この国に二度と入らないのならそれでいいです。どうせ、呪い返しの効能で死ぬまで苦しむのだろうからなっ」
ディオンよりもエルアンリ様の方が怒りをあらわにする。
まぁ、そうですね。
エルアンリ様も、何度も死を覚悟するような目にあわされたのでしょうから。
それに、死ぬまで苦しむという話も、その通りで。
神の手でも医者でも。呪い返しは治せません。
殿下は十七年ほども苦しみ、だが不屈の思いで生き永らえた、不眠の呪いだが。
眠れないというのは、精神的にも肉体的にも疲弊し、懊悩し、苦しみ悶える。
その苦痛は想像を絶する。そういうものだ。
彼女はいつまでもつかな?
「では、すぐにも王妃とニジェールを捕縛して、そのように計らいますが。よろしいですね? 陛下」
エルアンリ様が、最後の確認を行う。
陛下はもはや躊躇しなかった。
「あぁ。私の名を使い、王妃と第三王子ニジェールの捕縛を許可する。罪状は王太子への傷害。呪いの魔術を施した依頼主であり、王家に仇なす首謀者である」
長らく、尻尾をつかませず、のらりくらりと罪を認めなかった王妃に。
ようやく確固たる罪状をつけることができた。
彼女の喉に刻まれた魔法陣が、その証拠である。もう誤魔化すことはできない。
そうしてエルアンリ様は、呪い返しにより昏睡状態に陥った王妃とニジェールの引き取りを、ハウリム国に要請する書面づくりに取り掛かった。
国の対立を生むかもしれないという懸念は、王太子を呪ったことが原因だとはっきり明示することで。王妃側の落ち度であると強調でき、免れる。
またはこちらに免罪符があるので、あちらがごねても優位に事を進められるということだ。
ならば、よしよし。
そしてディオンの騎士たちは、王妃とニジェールの捕縛に速やかに動いた。
しばらくは、彼らの部屋にて監禁というところだが。
厳重に隔離していた間。誰も王妃とニジェールに面会しには来なかったという。
しかし。俺のスリーパーで王妃を強制送還できるなら。
早くやれば良かったね?
気づかなくてすみません。
王妃との不毛な言い合いを終えた俺は。
目を丸くしている国王やディオンたちに次々に目を移し。
あれ? やりすぎちゃいました? って思うのだった。
「タイジュ、責めるつもりはないのだが。王妃のあの状態は、どういうものなのか? ずっと眠り続けるのか?」
ドン引きしている国王の質問に。俺は答えた。
「いいえ、普通に眠っているだけです。夜中には目を覚ますでしょう。しかし不眠症で苦しんでいた王妃には、まさに砂漠で水にありつけたかの如き、極上な眠りだと思いますよ。ですよね、ディオン?」
不眠症に苦しんでいたディオンなら、わかることだ。
ようやく眠りにありつけた、そのときの爽快感を。
ディオンは俺に話しを振られて、ひとつうなずく。
「あぁ。しかし大樹、すごい迫力だった。おやすみなさいと、おまえに散々言われてきたが。今日ほど恐ろしいおやすみなさいは聞いたことがなかった」
「あ、怖かったですか? 化け物っぽかった?」
ニジェールが俺のことを化け物と叫んだので。
よっぽどおどろおどろしい雰囲気が出たんじゃないかな、と思ったのだが。
「まさか、このような可愛らしい化け物など見たことがない」
ディオンは俺に近づいてきて。
額にチュウするのだ。
ひぃ、みなさまの前でやめてくださいぃぃ。
「ディオン、タイジュは本当に女神フォスティーヌが遣わした神の手なのか? あのように自在に意識を失わせることができるなんて。まさに神の御業ではないかっ」
国王は、俺の能力について知らなかったようで。
まぁ、うん。
知っているのは、少人数だね。
王宮に来てからは、ディオンに能力のことを触れ回らないよう言われていたし。
つい先日まで国王は敵認定だったから、こちらの情報が伝わらないように配慮していたし。
ディオン以外の人物に、久しぶりにスリーパー使ったしな。
「陛下、大樹は女神のいとし子、魔法持ちなのです。呪いに掛かっていた私に眠りをもたらせるほどの、強力な睡眠効果のある大魔法なのです」
すると、殿下の説明を聞いたエルアンリ様が、こちらも初耳という顔で、言った。
「えっ? それ、いいじゃないですか。先ほど永遠の眠りをなんて言っていたが、王妃とニジェールを眠らせて、ハウリムに送り返してしまえばいいのではないですか?」
すると、部屋にいるみんなが、あぁ、とうなずくのだった。
え、そんなんでいいの?
「王妃を退くには、なにか手続きなどがいるのでは?」
「前例はある。病気などで故郷に帰り、戻ってこれなくなった王妃は。宿下がりの扱いで王妃たる資格を失った」
なるほど、昏睡にさせて国に戻してしまえば、そういう態を取れるということか。
「でも、ずっと昏睡にはできないよ? 目が覚めたときに戻ると王妃が言ったら?」
「そのときにはもう、王妃の資格をはく奪しているし。王妃とニジェールがスタインベルンの地を踏めぬよう手配をすれば良いのだ」
「あぁ、そこは敷居を跨がせないってやつだね? んん、でも。そうなると、妃になると実家になかなか帰れなくなるってことか? でもマリアンヌ様は公爵家に顔を出しているみたいだけど…」
「もちろん、ただ実家に帰るだけ、顔を見せに行くだけという状況ならば、資格を失うことはない。宿下がりというのは、王宮を出て国王と関係を断つ状況のことだ。私の母も宿下がりをしているが、これはただ実家に帰るだけの軽いものではなく。離婚に等しい、すべての資格を失う重いものなのだ」
淡々とディオンは説明するが。
では例えば、王妃が国に帰っても。
ディオンの母が王妃になることはない、ってことか。
「王妃の役目はなかなか多岐に渡ります。外交で他国の使者と謁見したり、国民との交流を持ったり催しに出たり、お茶会や夜会を主宰して貴族と顔つなぎをしたり、地方での様子を領主に聞いて、対策したり。などなど。しかし今の王妃はハウリムとのやり取りは頻繁だが、国民との交流は皆無だ。その点だけでも、王妃の責務を果たしているとは言えないが。昏睡状態ということなら、その理由で追い返すのは可能だと思います。それで宿下がりとして処理してしまえば。あの女を国から出せます、父上っ」
エルアンリ様が前半は俺に説明してくれて。
後半は国王に指示を仰ぐ。
でも俺は、待ったをかけた。
「お待ちください、エルアンリ様。ハウリム国へは馬車でどのくらいかかるのですか? 眠らせる状態は維持できますが、寝ている間の食事など、体のケアをしないと、国へ戻る前に亡くなってしまいます」
この世界には、生理食塩水や高カロリー輸液などといった、体のバランスを維持できるようなものがないからな。
「ある程度は生命を維持しようとする生体反応で、スープなどを口に運ぶと喉がゴクリと流し込む、体の機能が働きますけど。体を清潔に保ったり、排せつなどのお世話をしなければならないのでね。意識を失った人のケアは手がかかりますよ。だから、眠ったまま長い道中を運ぶのは大変だと思うのです」
「ハウリム国へは、早駆けで三日は要します。うーん、難しいか?」
俺の言葉に、エルアンリ様は緑の髪を揺らして唸る。
「ずっと眠らせていなくてもいいのではないか? 国境までは捕縛した状態で持って行き、ハウリムに引き渡すときに数日寝かせる魔法を施せば…」
公爵父さんが案を出し、それならいけるかと。皆がうなずく。
「しかし、どちらにしても。大樹が同行しなければならないな」
渋る感じでディオンが言うと。エルアンリ様がすかさず言うのだ。
「ご心配なら、兄上もついていけばいいではありませんか」
「もちろんついて行くに決まっている。大樹が私から離れるなど、考えられぬ。小枝もな?」
もちろんなんだ、と。エルアンリ様は苦笑ですが。
そうですよね? 小枝は一緒じゃないと。俺も嫌です。
「なら、あちら方面の地方を回って、顔見せをしてくればいいのでは? ノベリアとは逆方向なので、戦勝のパレードもなく、残念に思う国民も多かったようですが。王太子とその婚約者が巡ってくると知れば、領主の顔も立つというものです」
なんか王妃の送還が、物見遊山の感覚になってきましたよ?
そんなんでいいの? パートツー。
しかし、王妃の件はいい感じになりそうなので。
みんな空気感が高揚していた。
「散々毒を仕込まれたのだ、私はあの女をぎったぎたにしてやりたかったが。もう、面倒なので。この国に二度と入らないのならそれでいいです。どうせ、呪い返しの効能で死ぬまで苦しむのだろうからなっ」
ディオンよりもエルアンリ様の方が怒りをあらわにする。
まぁ、そうですね。
エルアンリ様も、何度も死を覚悟するような目にあわされたのでしょうから。
それに、死ぬまで苦しむという話も、その通りで。
神の手でも医者でも。呪い返しは治せません。
殿下は十七年ほども苦しみ、だが不屈の思いで生き永らえた、不眠の呪いだが。
眠れないというのは、精神的にも肉体的にも疲弊し、懊悩し、苦しみ悶える。
その苦痛は想像を絶する。そういうものだ。
彼女はいつまでもつかな?
「では、すぐにも王妃とニジェールを捕縛して、そのように計らいますが。よろしいですね? 陛下」
エルアンリ様が、最後の確認を行う。
陛下はもはや躊躇しなかった。
「あぁ。私の名を使い、王妃と第三王子ニジェールの捕縛を許可する。罪状は王太子への傷害。呪いの魔術を施した依頼主であり、王家に仇なす首謀者である」
長らく、尻尾をつかませず、のらりくらりと罪を認めなかった王妃に。
ようやく確固たる罪状をつけることができた。
彼女の喉に刻まれた魔法陣が、その証拠である。もう誤魔化すことはできない。
そうしてエルアンリ様は、呪い返しにより昏睡状態に陥った王妃とニジェールの引き取りを、ハウリム国に要請する書面づくりに取り掛かった。
国の対立を生むかもしれないという懸念は、王太子を呪ったことが原因だとはっきり明示することで。王妃側の落ち度であると強調でき、免れる。
またはこちらに免罪符があるので、あちらがごねても優位に事を進められるということだ。
ならば、よしよし。
そしてディオンの騎士たちは、王妃とニジェールの捕縛に速やかに動いた。
しばらくは、彼らの部屋にて監禁というところだが。
厳重に隔離していた間。誰も王妃とニジェールに面会しには来なかったという。
しかし。俺のスリーパーで王妃を強制送還できるなら。
早くやれば良かったね?
気づかなくてすみません。
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