【完結】幽閉の王を救えっ、でも周りにモブの仕立て屋しかいないんですけどぉ?

北川晶

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番外 モブから略奪? リーリア・ブランの野望 ①

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     ◆モブから略奪? リーリア・ブランの野望

 私、こと、リーリア・ブランには、大きな秘密がありますの。

 ひとつは、アルガル公国の第三公女であること。本名はリーリア・アルガルですの。
 公国というのは、まぁ、簡単に言うと。王弟が独立した国、みたいな感じかしら?
 君主は王様ではなく公爵。公と言うのだけど、三百年以上の歴史があるので。アルガル公がおさめる、ちゃんと独立した国なのよ?
 私は、その十二代アルガル公の三女。いわゆる、お姫様ってわけ。

 そして、ふたつめは。私には前世の記憶があること。
 私が、向こうの世界で、どういう最期を迎えたのか。家族とか、生活とか、そういうのは、薄ぼんやりしていて、わからないのだけど。
 覚えているのは。すっごい短いスカートをはいて、街中を歩いているところとか?
 今の世界では、そんなはしたないこと、あり得ないんだけど。
 そういう記憶が、しっかりあるのだから。
 たぶん。私は、前の世界では、そのファッションを当たり前のようにして、楽しんでいたのよね。
 今の私は、太ももどころか、足首をさらすのも、恥ずかしくて嫌だけどぉ。

 あと、一番大事なところなんだけど。
 アルガル公国のお隣の国、カザレニアを舞台にした、アイキンというゲームが流行っていて。流行語とか出すほどに、有名なゲームだったから。私もやってみたことがあったのよ?

 アイキンのⅠは、全然進まなくって。途中で止めちゃったのだけど。
 アイキンⅡは、私の好きな学園王道乙女ゲームだったから。攻略本を見ながら、最後までやったわぁ。
 内容としては、まぁまぁかしら?
 私、ずぶずぶのゲーマーじゃなくて、流行りものに、とりあえず手を出しとくタイプの人だったからさ。あんまりはまらなかったのよね?
 一回目は王様攻略して。二回目は逆ハールートをやって。それで、飽きちゃった。
 でも、一応クリアしてるんだから、すごいでしょ?

 十歳のときに、そんな記憶を思い出して。
 これって、ゲーム内転生なのー? って叫んだわ。
 だって、私の名前、リーリアが、アイキンⅡの主人公だって、気づいちゃったから。

 お隣の国の、カザレニア王国は。私が子供の頃は荒れていて。私が、十六になったとき。ゲームが開始するのかわからなかった。
 けれど。せっかく主人公に転生したのだもの。絶対に、ゲームは開始されるって、信じていたの。
 だから。十六歳になったら、カザレニア国のセントカミュ学園に留学するわ。って、お父様に宣言していたのよ。
 カザレニアの情勢が厳しかったから、お父様は私の留学に難色を示したけれど。
 留学する、そしてカザレニアの王様と結婚する。これは運命で、決まっていることなの。って、何度も言い続けていたら。

 なんと、孤島に閉じ込められていたイアン陛下が、つい最近、国政に戻ってきたみたいなのよぉ。

 そうしたら、みんな、私の言うことに納得してくれたわ。
 リーリアは、未来のことがわかるのか? 聖女なのかもしれないな? なんて。
 公女として、結構甘やかされてきたけれど。さらにさらに、ちやほやされちゃって。
 うふふ、私、困っちゃぁう。って感じ。

 それで、十六歳になって、セントカミュ学園の第三学年に、編入が決まって。
 孤島から出てきた王様も、学園に通うことになって。

 …ヤバいわ。全部、私の思惑通りになったじゃない?

 ほら、見て? やっぱり、ちゃんと、ゲームは開始されるのよ?
 私がカザレニアの王妃になることは、私が生まれたときから決まっていた、やっぱり運命なのよねぇ?

 あとは、ゲームのイベントをこなしていけば。カザレニア国の王妃の座が、私のものになるの。最高ーっ。
 お父様も、カザレニアの王妃なら、是非ともなってくれ、と乗り気だから。障害はなにもないわ?

 もしも。そんなことないと思うけど。万が一、陛下と結婚できなかったら。
 私は、顔も知らない、どこかの有力貴族と政略結婚しなければならなくなる。

 そんなのは嫌よ。
 だって、カザレニアの王様は、金髪碧眼の美形で、文武両道で、才色兼備なのよ?
 イケメンスパダリが確約されているキャラなんだから、絶対にものにするしかないでしょ?
 大丈夫。ゲームの攻略法はちゃんと覚えているわ?

 私がカザレニアの王妃になることは、もうほぼほぼ確定よ。

 四月十七日は、陛下が学園に初めて登校する日。
 ここから、アイキンⅡのゲームが開始されるの。

 学園で、私と出会った陛下は。孤島に幽閉されていた過去があって、人間不信気味。誰にも心を開けなくなっていて、表情も厳しく。唇を引き結んでいて、凍りついているけれど。
 天真爛漫な私と、話を重ねていくことで、だんだん心を開いて。笑顔も見せるようになって。

 私と、恋をするようになるのよ?

 最初は、私をただの隣国の留学生だと思っていたみたいだけど。
 本当は、アルガル公国の御姫様。
 家格としても申し分なく。私と陛下は見事結婚への道をひた走るってわけよ。簡単、簡単。

 ランチタイムになって、庭に出ると。春の温かい日差しが降り注ぐ学園の庭を、黒猫ちゃんが突っ切って、丘の上に走っていくわ。

 そうそう、私が、あの黒猫ちゃんを助けることも、イベントのひとつよ。
 あの黒猫は、王家の対の者と言われる、公爵令息シオン・バジリスク様の仮の姿。ここで恩を売っておくと、逆ハールートへすすめるの。

 陛下を攻略するのは、決まっているけど。ハーレムルートにすれば、未来の宰相と聖騎士、シオン様、陛下の影が、結婚したあとも私に力を貸してくれるから。チャレンジしておくべきなの。
 知り合いのいない隣国に嫁ぐのだもの、味方は多い方が良いわ。断然、ハーレムルートよね?

 あらあら、黒猫ちゃん。木に登って、降りられないの? 私が助けてあげるわね?
 私は、猫が登った木に、足をかける。
 私、公女だから、もちろん木に登ったことなんかないけど。なんか、するする登れるのは。やっぱり主人公だからよね?
 イベントに関することは、やれるように出来ているのよ。さすが、ゲーム内転生ね。

 丘の上にある、この木は。ここで出会うと、恋に落ちるという伝承のある大樹。

 これよ、これよぉ。オープニングイベント、まんまのシチュエーションよ? すごーい。
 それで、黒猫を助けつつ、木から落ちると。
 その下には陛下がいて…私のことを助けた陛下と、伝承の木の下で恋に落ちる。ってわけよ。
 いいわよ、いいわよ、順調よっ。

 でも、まず猫ちゃんを助けなきゃ。
 だけど、手を伸ばしても、全然こっちに来てくれないわ?
 むしろシャーシャー言っているわ? なんなのかしら?

 あと、記憶では、子猫ちゃんのはずなのに。結構でっかいわ。デカ猫よ。こんなの助けられるのかしら?

 って思っていたら。猫を助ける前に、木から落っこちちゃった。
 もうっ。でも、まぁいいか。きっと私を、イアン・カザレニア二十四世陛下がお姫様だっこして救ってくれる…予定。

 でも、ドスンと。マジで落ちて。
 え? なんで、誰も助けてくれないの?
 お尻が痛くて。可愛らしい『きゃあ』じゃなくて。ギャッて、叫んじゃった。
 でも、あんまり痛くないのは。私の下敷きになっている人が、いたからなの。

 ワンレンボブの、大和なでしこ風の御姉さま。
 ヤバい、マジで、人様に御迷惑をおかけしてしまったわ?

「あぁ、すみません。私ったら…」
 すると、地べたに座って、イテテと言うその御姉さまは。
 春風のように微笑んで、言ったわ。

「あぁ、空から天使が降りてきたのかと思った」

 少し、声がハスキーですわね?
 でも、黒い真珠をはめ込んだような瞳が、キラキラしています。
 髪も黒いし。ちょっと、日本人っぽくて、親近感が湧くわぁ?

 私、前世の記憶は、薄っすらなので。日本への郷愁とか、あまりないのだけど。
 だって、アルガルで、蝶よ花よと育てられて、両親にも愛情いっぱいで育てられたから。なんの不満もない。
 でも、たまに。ちょっとだけ。日本が。
 あの、便利で自由な時代が、恋しくなったりすることもあるのよね。

 まぁ、それはともかく。ともすれば、半眼になりそうな、重めの目蓋は。素晴らしいバランスで、瞳にかかって。その気だるげな感じが…エロ。いえ。
「色っぽエロビューティー」

「は?」
 私のつぶやきに、大和なでしこは、首を傾げる。

 いけない。どうしてもエロが、言葉の中に入ってしまうわね?
 彼女は、すごく清楚そうで。そういう、エロとか、性的な表現は耳にしたことありません。というような、上品さがある。
 でも、エロい。
 桜色の小さな唇が、無防備に少し開いているところとか。
 誘うような、艶めいた眼差しとか。
 ギュッと抱き締めたくなる、華奢な肩幅とか?
 でも、清楚な印象。
 色っぽさと清楚が同居って、なんなの?
 ってか、公女より上品って。この人、何者なのかしら?

「なんでもないですわ。私、木に登った猫ちゃんを助けようとして…」
 そう言うと、彼女は猫? と言いながら、上を向く。
 そこに、先ほどの黒猫がいて。こちらをのぞき込んでいた。

「あぁ、こんなところにいた。チョン? 降りてきて」
 御姉さまは立ち上がると、木の上に手を差し伸べ。黒猫はおとなしく、その手の中に飛び降りてくる。

 その姿は、まるで。天に手をかざし、光の加護を受ける、天使の宗教画みたい。

 木漏れ日のキラキラが、御姉さまに降り注いでいるわ?
 そして、御姉さまは難なく、黒猫を腕に抱いた。
 でもっ。あぁ、これは私のイベントなのにぃ?

 その猫、第二攻略対象の、公爵令息なんですけどぉ?
 ここで、お見知りおきになりたかったのですけどぉ?
 すでに、御姉さまが手懐けていらっしゃるってことぉ?

 っていうか、御姉さまも御姉さまじゃないわ? 制服がズボンだもの。男の方だったのね?

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