31 / 43
29 勇者だから好きにならない? サファ・ターン
しおりを挟む
◆勇者だから好きにならない? サファ・ターン
星空の下で、俺はテオと。マジ話をしていた。ここが正念場である。
テオは、俺のことを好きだと言ってくれた。
なのに、嫁にはならないって。
なんでだっ?
「おまえのことは、好きだよ。でも同時に、同じくらい嫌いだとも言ったろ? 俺は。おまえのそばにいると、自分が弱い人間だって思っちゃうんだ」
俺は。頭にハテナがいっぱい湧いた。
「子供のときから、サファは馬鹿みたいに強くって。魔獣に襲われたときも、洞窟に閉じ込められたときも。俺を助けてくれたし、支えてくれたじゃん? でも、俺は。泣くばかりでさ。男として、そんなの。弱すぎるっていうか。そういうダメダメな自分と対峙させられるから。俺、おまえのそばにいたくないって思っちゃうんだ」
俺は。さらに、頭にいっぱいハテナが湧く。んん?
なんで、テオがダメなの? なにが、ダメなの?
「テオは、ダメじゃないよ? テオは強いし、男らしくて、格好いいし。テオは俺のお手本なんだ。テオみたいになりたいって、いつも思っている。なかなか、難しいけど…」
俺は、ただ腕力ばかり強くて。でも、テオは人間性が素晴らしいんだ。
そこに惚れたんだし。
本当に強い人物というのは、テオみたいな人だって、俺は思ってて。
でもテオは。俺の言葉をさえぎって。ちょっとゆがんだ笑みを見せる。
「俺みたいって、なに? 勇者で、みんなに崇められているおまえが、俺のなにを手本にしてるっていうんだ? 嘘は言うなよ。なんか、同情されてるみたいで、ムカつくよ」
「嘘なんか、言ってない。テオはいつも背筋が伸びて、真っすぐな視線を向けて、太陽みたいに明るくて…」
「誰それ。そんなの、俺じゃねぇ」
俺の言葉を全否定するテオに、俺は驚愕した。
だって俺は、嘘なんか言っていない。
テオは本当に、男らしくて、正義感があって、真っすぐで、素直で、可愛くて。
だけど、テオは。そんな自分を、知らない? マジで?
「どうして、俺の好きなテオのこと、否定するんだよ? 俺、テオの良いところ、いっぱい言えるよ?」
「いいよ、そんなの。おまえは、子供の頃の美化したフィルターで見ているだけだろ? とにかく、俺は。おまえが強いから、一緒にいたくない。だから、もう嫁とか言うな」
話は終わり、という空気で。テオは体を起こすから。
話はまだ終わっていないという空気で、テオの肩を手で押して、地べたに押し倒した。
「じゃあ、テオは。俺が勇者だから好きにならない? そう言ってんのか?」
聞くと、テオは。目をまぁるくして、見開いた。そして慌てた様子で、首を横に振る。
「そうじゃ、ないよ。そうじゃ…」
「そう言っているのと、同じだよ。勇者ってだけで、俺を崇める馬鹿な奴らと同じ。ただ、崇める方じゃなくて。勇者だから嫌いってだけ。逆になっただけで、理由は同じじゃん。俺が勇者に生まれついたのが悪いのか? そのせいで? 俺は好きな人に好きになってもらえないっていうのか?」
「そんなこと、言ってないってっ!!」
激昂する俺を、止めるくらいの大声で、テオが言った。
「勇者だから、サファが嫌いなんじゃない。俺の心の問題で、サファはなにも悪くない。ただ、俺が。俺のちっぽけなプライドが。サファの隣に並んで歩けないことを。悔しいって。情けないって。そう思っちゃうだけなんだっ」
「…どうして、隣に並んで歩けないんだよ? 一緒に浜辺を歩いたじゃん?」
「そういう、物理じゃなくて。対等な人間になれないっていうか。そういうこと」
言いにくそうに、テオは口元をむにゅむにゅさせて。つぶやく。
俺は一瞬、またハテナになりかけたけど。
そこまで聞いて。俺はやっと、テオの気持ちがのみ込めたのだ。
「えっ? でも。それは、当たり前じゃないか?」
「はぁっ!?」
テオには、当たり前に弱いって聞こえちゃったかもしれないが。
それで怒っちゃったんだろうけど。
そうじゃなくて。
「だって、俺は勇者なんだ。テオより強いのは、仕方がないっていうか? でもさ、テオだけじゃなくて。俺はこの世の誰よりも強いんだよ。だから、テオが俺より弱いなんて悩むこと。なにもなくね?」
俺は、勇者という生き物なのだ。
なにより、誰より、強い生き物なのだ。
その点だけは。
テオより弱くなることだけは、できない。
でもね。テオは、実は最強だと、俺は思うんだよ。
「それにな? 俺は唯一。テオにだけは、勝てないんだ。だから、テオは。この星で一番強い男なんだっ。勇者より強い男なんだから。胸を張って、俺の隣に並べばいい」
俺は、どやぁ、という顔で。テオに言う。
つまり、そういうことなんだろ?
俺が、立派な勇者になって、テオの前に胸を張って立ちたいと思ったみたいに。
テオも、勇者の俺の隣に、胸を張って並びたいってことなんだよな?
だったら、それは。全然問題ないよ。
テオがテオだというだけで。もう俺の横に並ぶ価値があるんだからな?
「この星で一番? えぇぇ? そこまで、でなくてもぉ…」
でも、テオはまだ、むにゅむにゅ言うから。俺は畳みかける。
マジで、ここが正念場っ!
「いいや? 俺は。テオに泣かれると、弱い。腕相撲のときに、泣いてみ? 一瞬で負けるよ。あぁ、負けるとも」
「いや、わざと負けられても…」
「わざとじゃねぇしぃ。俺はその先のことまで考えて、ここで勝ったらテオに嫌われるかも、とか思ったら、力なんか抜けて、ヘロヘロになって。物理でテオに負けるんだ。そういうものなんだ。俺はそういう生き物なんだ」
「いや、種族を前に押し出して、嘘をつくなよ」
「嘘じゃねぇし。どんな強者でも、伴侶に弱いのは、世の理だろ」
「また、大きなことを言って、俺を言いくるめようとするぅ」
テオは、小さな唇を突き出して、文句を言うけど。
その顔は、もう、俺に言いくるめられちゃってる顔、だろ?
もう一押しだな。
俺は、テオの上に覆いかぶさって。テオの胸に頬を当てる。
彼の鼓動を、聞いているだけで。俺はこんなにも心を安らげられる。
「なぁ、テオ。俺が弱味をさらせるのは、テオだけだよ。それでもまだ、俺とは対等じゃないって言うのか?」
テオは、俺の頭を胸に抱いて。言葉を紡いだ。
「星には、手が届かないけど。サファには、手が届くのかな? サファなら、きっと。俺が伸ばした手を、握って、引っ張って。一緒にどこまでも、連れて行ってくれるんだろうな? 俺とサファが、対等だっていうのなら…言っても、いいけどぉ? すーすすす」
「…テオ?」
俺は、早く肝心の言葉が聞きたくて。焦れて、顔を上げる。
そうしたら、テオは。ペリドットの瞳をきらりと光らせて。
笑顔で、言った。
「愛してる、サファ。好きだよ、俺のサファイア」
「テオっ、俺も。俺も、愛してる。好き好き好き好き…」
「サファの好きは、連発しすぎで、ありがたみがねぇんだよ」
小生意気に、鼻で笑う、テオに。
俺はくちづける。
もう、得意げになるその顔、超好きぃ。
「やっと、好きって言ったな? こいつめっ。もう、離さない。もう、死ぬまで離さねぇからっ」
「はは、怖ぇ」
テオも、笑顔で。俺のキスを受け入れた。
たぶん、俺。この前テオが言っていた、心のカギを開けられたんだ。
カギは、対等。だよね?
固く閉ざされた、テオの分厚い心の扉を開けられるのは、対等の対である、俺だけだった。
良かった。大好きなテオの、対等になれて。
俺はそのことも、嬉しかった。
ずっと追いかけて、なかなか捕まえられなかった、婚約者様だもん。
「これからは、テオと手をつないで、俺はテオの隣を歩いていく。そうしていいんだよね? テオ」
「うん。俺も、サファの隣を歩いていきたい」
俺たちは、鼻がくっつくほどの、ほんの間近で笑い合って。
星の降る空の下、最高のエンディングを迎えたのだ。
いや、まだだけど。
ダンジョン抜けてないし。魔王倒してないし。プロポーズも保留になってるし。結婚式もあげなきゃ。
親父、結婚式の用意してくれているかな?
ふふふ、忙しくなるぞぉ??
とりあえず、俺たち。両想いになりましたっ。
星空の下で、俺はテオと。マジ話をしていた。ここが正念場である。
テオは、俺のことを好きだと言ってくれた。
なのに、嫁にはならないって。
なんでだっ?
「おまえのことは、好きだよ。でも同時に、同じくらい嫌いだとも言ったろ? 俺は。おまえのそばにいると、自分が弱い人間だって思っちゃうんだ」
俺は。頭にハテナがいっぱい湧いた。
「子供のときから、サファは馬鹿みたいに強くって。魔獣に襲われたときも、洞窟に閉じ込められたときも。俺を助けてくれたし、支えてくれたじゃん? でも、俺は。泣くばかりでさ。男として、そんなの。弱すぎるっていうか。そういうダメダメな自分と対峙させられるから。俺、おまえのそばにいたくないって思っちゃうんだ」
俺は。さらに、頭にいっぱいハテナが湧く。んん?
なんで、テオがダメなの? なにが、ダメなの?
「テオは、ダメじゃないよ? テオは強いし、男らしくて、格好いいし。テオは俺のお手本なんだ。テオみたいになりたいって、いつも思っている。なかなか、難しいけど…」
俺は、ただ腕力ばかり強くて。でも、テオは人間性が素晴らしいんだ。
そこに惚れたんだし。
本当に強い人物というのは、テオみたいな人だって、俺は思ってて。
でもテオは。俺の言葉をさえぎって。ちょっとゆがんだ笑みを見せる。
「俺みたいって、なに? 勇者で、みんなに崇められているおまえが、俺のなにを手本にしてるっていうんだ? 嘘は言うなよ。なんか、同情されてるみたいで、ムカつくよ」
「嘘なんか、言ってない。テオはいつも背筋が伸びて、真っすぐな視線を向けて、太陽みたいに明るくて…」
「誰それ。そんなの、俺じゃねぇ」
俺の言葉を全否定するテオに、俺は驚愕した。
だって俺は、嘘なんか言っていない。
テオは本当に、男らしくて、正義感があって、真っすぐで、素直で、可愛くて。
だけど、テオは。そんな自分を、知らない? マジで?
「どうして、俺の好きなテオのこと、否定するんだよ? 俺、テオの良いところ、いっぱい言えるよ?」
「いいよ、そんなの。おまえは、子供の頃の美化したフィルターで見ているだけだろ? とにかく、俺は。おまえが強いから、一緒にいたくない。だから、もう嫁とか言うな」
話は終わり、という空気で。テオは体を起こすから。
話はまだ終わっていないという空気で、テオの肩を手で押して、地べたに押し倒した。
「じゃあ、テオは。俺が勇者だから好きにならない? そう言ってんのか?」
聞くと、テオは。目をまぁるくして、見開いた。そして慌てた様子で、首を横に振る。
「そうじゃ、ないよ。そうじゃ…」
「そう言っているのと、同じだよ。勇者ってだけで、俺を崇める馬鹿な奴らと同じ。ただ、崇める方じゃなくて。勇者だから嫌いってだけ。逆になっただけで、理由は同じじゃん。俺が勇者に生まれついたのが悪いのか? そのせいで? 俺は好きな人に好きになってもらえないっていうのか?」
「そんなこと、言ってないってっ!!」
激昂する俺を、止めるくらいの大声で、テオが言った。
「勇者だから、サファが嫌いなんじゃない。俺の心の問題で、サファはなにも悪くない。ただ、俺が。俺のちっぽけなプライドが。サファの隣に並んで歩けないことを。悔しいって。情けないって。そう思っちゃうだけなんだっ」
「…どうして、隣に並んで歩けないんだよ? 一緒に浜辺を歩いたじゃん?」
「そういう、物理じゃなくて。対等な人間になれないっていうか。そういうこと」
言いにくそうに、テオは口元をむにゅむにゅさせて。つぶやく。
俺は一瞬、またハテナになりかけたけど。
そこまで聞いて。俺はやっと、テオの気持ちがのみ込めたのだ。
「えっ? でも。それは、当たり前じゃないか?」
「はぁっ!?」
テオには、当たり前に弱いって聞こえちゃったかもしれないが。
それで怒っちゃったんだろうけど。
そうじゃなくて。
「だって、俺は勇者なんだ。テオより強いのは、仕方がないっていうか? でもさ、テオだけじゃなくて。俺はこの世の誰よりも強いんだよ。だから、テオが俺より弱いなんて悩むこと。なにもなくね?」
俺は、勇者という生き物なのだ。
なにより、誰より、強い生き物なのだ。
その点だけは。
テオより弱くなることだけは、できない。
でもね。テオは、実は最強だと、俺は思うんだよ。
「それにな? 俺は唯一。テオにだけは、勝てないんだ。だから、テオは。この星で一番強い男なんだっ。勇者より強い男なんだから。胸を張って、俺の隣に並べばいい」
俺は、どやぁ、という顔で。テオに言う。
つまり、そういうことなんだろ?
俺が、立派な勇者になって、テオの前に胸を張って立ちたいと思ったみたいに。
テオも、勇者の俺の隣に、胸を張って並びたいってことなんだよな?
だったら、それは。全然問題ないよ。
テオがテオだというだけで。もう俺の横に並ぶ価値があるんだからな?
「この星で一番? えぇぇ? そこまで、でなくてもぉ…」
でも、テオはまだ、むにゅむにゅ言うから。俺は畳みかける。
マジで、ここが正念場っ!
「いいや? 俺は。テオに泣かれると、弱い。腕相撲のときに、泣いてみ? 一瞬で負けるよ。あぁ、負けるとも」
「いや、わざと負けられても…」
「わざとじゃねぇしぃ。俺はその先のことまで考えて、ここで勝ったらテオに嫌われるかも、とか思ったら、力なんか抜けて、ヘロヘロになって。物理でテオに負けるんだ。そういうものなんだ。俺はそういう生き物なんだ」
「いや、種族を前に押し出して、嘘をつくなよ」
「嘘じゃねぇし。どんな強者でも、伴侶に弱いのは、世の理だろ」
「また、大きなことを言って、俺を言いくるめようとするぅ」
テオは、小さな唇を突き出して、文句を言うけど。
その顔は、もう、俺に言いくるめられちゃってる顔、だろ?
もう一押しだな。
俺は、テオの上に覆いかぶさって。テオの胸に頬を当てる。
彼の鼓動を、聞いているだけで。俺はこんなにも心を安らげられる。
「なぁ、テオ。俺が弱味をさらせるのは、テオだけだよ。それでもまだ、俺とは対等じゃないって言うのか?」
テオは、俺の頭を胸に抱いて。言葉を紡いだ。
「星には、手が届かないけど。サファには、手が届くのかな? サファなら、きっと。俺が伸ばした手を、握って、引っ張って。一緒にどこまでも、連れて行ってくれるんだろうな? 俺とサファが、対等だっていうのなら…言っても、いいけどぉ? すーすすす」
「…テオ?」
俺は、早く肝心の言葉が聞きたくて。焦れて、顔を上げる。
そうしたら、テオは。ペリドットの瞳をきらりと光らせて。
笑顔で、言った。
「愛してる、サファ。好きだよ、俺のサファイア」
「テオっ、俺も。俺も、愛してる。好き好き好き好き…」
「サファの好きは、連発しすぎで、ありがたみがねぇんだよ」
小生意気に、鼻で笑う、テオに。
俺はくちづける。
もう、得意げになるその顔、超好きぃ。
「やっと、好きって言ったな? こいつめっ。もう、離さない。もう、死ぬまで離さねぇからっ」
「はは、怖ぇ」
テオも、笑顔で。俺のキスを受け入れた。
たぶん、俺。この前テオが言っていた、心のカギを開けられたんだ。
カギは、対等。だよね?
固く閉ざされた、テオの分厚い心の扉を開けられるのは、対等の対である、俺だけだった。
良かった。大好きなテオの、対等になれて。
俺はそのことも、嬉しかった。
ずっと追いかけて、なかなか捕まえられなかった、婚約者様だもん。
「これからは、テオと手をつないで、俺はテオの隣を歩いていく。そうしていいんだよね? テオ」
「うん。俺も、サファの隣を歩いていきたい」
俺たちは、鼻がくっつくほどの、ほんの間近で笑い合って。
星の降る空の下、最高のエンディングを迎えたのだ。
いや、まだだけど。
ダンジョン抜けてないし。魔王倒してないし。プロポーズも保留になってるし。結婚式もあげなきゃ。
親父、結婚式の用意してくれているかな?
ふふふ、忙しくなるぞぉ??
とりあえず、俺たち。両想いになりましたっ。
74
お気に入りに追加
908
あなたにおすすめの小説

からかわれていると思ってたら本気だった?!
雨宮里玖
BL
御曹司カリスマ冷静沈着クール美形高校生×貧乏で平凡な高校生
《あらすじ》
ヒカルに告白をされ、まさか俺なんかを好きになるはずないだろと疑いながらも付き合うことにした。
ある日、「あいつ間に受けてやんの」「身の程知らずだな」とヒカルが友人と話しているところを聞いてしまい、やっぱりからかわれていただけだったと知り、ショックを受ける弦。騙された怒りをヒカルにぶつけて、ヒカルに別れを告げる——。
葛葉ヒカル(18)高校三年生。財閥次男。完璧。カリスマ。
弦(18)高校三年生。父子家庭。貧乏。
葛葉一真(20)財閥長男。爽やかイケメン。

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる